ワン・ナイト・イン・バンコク(2020年) | 勝手に映画紹介!?

ワン・ナイト・イン・バンコク(2020年)

ワン・ナイト・イン・バンコク (字幕版)


先日、オリジナルのカナダ版「CUBE」を配信で見直すのに、イチイチお金を払いたくないなと思い、配信の扱いがあったアマプラのオプションチャンネル“STARZPLAY”のお試し無料体験に申し込み、目的は達した。でもって、せっかく無料体験中なので、いくつか配信作品を利用しようと。ドラマシリーズは、体験期間が7日しかないので(課金発生を防ぐため既に解除手続きは済んでおり、このまま23日まで視聴できる)パス…やはり単発の映画に絞りたい。ということで、通常のアマプラで見る場合299円掛かる「ワン・ナイト・イン・バンコク」を鑑賞したよん♪

 

老年の男カイ・カハルがバンコクの空港に1人で降り立った…あらかじめ予約しておいたバイクタクシーが迎えに来て、荷物を受け取り、そのまま2人乗りで市街地まで送り届けてもらうと、その足で近くのカフェへ。そこからスマホのアプリを使い、今度は自動車タクシーの予約を入れるカイ。やって来たのは女性ドライバーのヴァニータだった。カイは高額報酬と引き換えに、一晩の貸し切りを提案。返答を保留するヴァニータに、とりあえず最初の目的地へと向かわせる。カイはあるビルで女性弁護士と待ち合わせしていたのだが、相手を殺しに来た殺し屋だった!

 

キアヌの「ジョン・ウィック:パラベラム」で、“すきやばし次郎の大将”似な寿司屋の大将(は世を忍ぶ仮の姿で、本当はニンジャ軍団のボス)を演じたマーク・ダカスコスが、ハワイからやって来た“孤老の殺し屋”を演じてるんだけど…こちらの映画では、だいぶ竹中直人化してたなって思った(笑)いや、別に“笑いながら怒る人”みたいなネタを披露するわけではなく、あくまで風貌がね。大まかな内容は、この殺し屋ダカスコスが、地元のタクシーを一晩借り切って、行く先々で殺しをやってのけるというトム・クルーズ×ジェイミー・フォックスの「コラテラル」っぽい話。

 

いや、途中までは本当にリメイクなんじゃないかって疑ってしまうくらい…そっくりな展開が続く。違いという点では、“殺し”に巻き込まれる可哀そうなタクシー運転手が“可愛いらしい女の子”だという。まぁ、女の子といっても、もちろん未成年の子供ではなく…オイラなんかオッサンから見て、若いおねーちゃんって意味だよ。まぁ、タイのバンコクというお国柄もあるんだけど…タクシーの運ちゃんが、あんな“可愛いギャル”だったらオジサン、それだけでドキドキしちゃって、それでいて至れり尽くせりで親切にされたら、変な勘違い、いやらしい想像もしちゃうよな…。

 

とか、アホなことを考えていたら…そういうスケベオヤジの観客を見越したネタもちゃんと仕込んであって、思わず、映画を見ながら赤面、穴があったら入りたくなってしまうのでした(汗)当初は、男と女が狭いタクシーの中で長時間乗り合わせてれば、映画的にロマンスなんかも生まれちゃったり、意外と運転手のねーちゃんが“オヤジ好き”の可能性だってなくもねーじゃないか、そのための女性運転手という設定なんだろうと考えていたんだけど、実はちゃんとそのあたりにも意味がある。「コラテラル」の“ただの巻き込まれ要素”よりはちゃんとドラマがあるのよ。

 

それは…ダカスコス演じる殺し屋の方にも言えることで、ただ依頼として、殺しを遂行するのではなく、ある使命感に駆られていたのねん。展開やシュチエーションはその後も“「コラテラル」に似てる”と思えるところが多々出てくるんだけども、あっちでトム・クルーズが演じた殺し屋よりも、もっと観客・視聴者が感情を重ねられるキャラクターになっていた。それにしても、何故かトイレに立ち寄る回数がやたら多いマーク・ダカスコス。空港で1回、最初に立つ寄ったカフェで2回、クラブでは殺しの現場がトイレで…その後も何度かトイレが出てくる。監督が便所フェチ?

 

問答無用に人を殺める人物にだって生理現象くらいあるさというリアリティなのか…はたまた遠回しに“頻尿”を印象付けて、マーク・ダカスコスの年相応な“おじーちゃん”らしさを強調したかったのか?これ、実際に映画館で見てたら、途中で“催しちゃう”オジサマ、オバサマ続出じゃねーかと(笑)さりげなくタイのトイレ事情も描写したかったみたいで、毎回のように“ペーパータオル”がなく、残念そうにズボンで拭いたりするダカスコスの姿が、なんともいえない哀愁。果たして、ペーパータオルと巡り合えることはできるのか?そんなことも気になる作品であった。

 

こういうことを書くと、バカ映画と勘違いされてしまうかもしれないけど…別にそういうわけでもないからね。事件(ダカスコスの殺し)を追う男の刑事の嫁さんが、実は同僚で、出産したばかりだから自宅で育児をしてるんだけど…終始、赤ん坊を抱きながら電話で繋いで、サポートをしたりするという、これまたお国柄が出ている設定なんかが意外と新鮮で面白く見れる。殺し屋と女性運転手の間に芽生える人情風ドラマも見どころだし…なんと敵のラスボスとして降臨するのがケイン・コスギでビックリするやら、笑うやら…決して「コラテラル」のパクリではなかった。

 

ケイン・コスギの登場は冒頭のクレジットに出てたので…どこで出てくるのか、ドキドキしながら待ってて、全然出てこないから、これはもうラスボスなんだろうなって、途中で悟れた。それまで銃を持って、ちゃちゃっとターゲットや敵を蹴散らしていたマークだけど、ちゃんと両者…持ってた銃を置いて、“ひとまず拳で殴り合う”というわかってる描写に嬉しくなる。そう、これがなきゃケイン・コスギをキャスティングした意味がないよな。さりげなくマークに回し蹴りをぶち込むケイン!ただ、最後は戦うのも面倒になり、銃でかたをつけようという常識的な判断に戻り…。

 

 

監督:ウィッチ・カオサヤナンダ(別名義:カオス 「バリスティック」「鉄拳 Kazuya's Revenge」の監督)

出演:マーク・ダカスコス ヴァニダ・ゴルテン プリンヤー・インタチャイ ケイン・コスギ ジュリー・コンドラ

 

 

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ワン・ナイト・イン・バンコク (字幕版)

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