勝手に映画紹介!?

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英国クライムサスペンス「EXPO2-爆発物処理班-」(2023年)

Trigger Point: Series 2

 

日曜日にWOWOWで一挙放送されたイギリスのテレビドラマ、ミニシリーズ“英国クライムサスペンス「EXPO2-爆発物処理班-」(原題:Trigger Point series two)をエアチェックして鑑賞…昨年、同じWOWOWで放送、ロンドン警視庁、爆発物処理班の女性隊員が連続爆破テロに立ち向かう姿を描いた「EXPO-爆発物処理班-」の続編…今回も1エピソードあたり約45分(一般的なドラマフォーマット)の全6話構成。描かれる事件は独立しているが、登場人物の関係性は前シーズンを見ていた方が楽しめる。ジャケ画像はAmazonで見つけた海外盤のもの。

 

あらすじや感想の中で前作の内容に触れていますので…未見の片はご注意を!

 

ロンドン警視庁、爆発物処理班、通称EXPOの女性リーダーのラナは、ある事件で実弟カールが巻き込まれ、当時付き合っていた恋人トムとの関係もギクシャクしてしまう。傷心のラナは、事件後にチームを一時離脱、エストニアで爆発物処理の技術指導に当たっていた。半年ぶりに帰国し、チームへの復帰を翌日に控えた晩…発電所内で爆発が起き、ゲートにも爆弾が設置されていたことからテロと判断、ラナも現場に臨場する。無事に解体はでき、その後、犯人の潜伏先と思われる廃ビルを突き止めるのだが…そこには警察を貶める罠が仕掛けてあり…。

 

前シーズンのラストから半年後という設定みたい…前シーズンも連続爆破テロに挑み、事件は解決できたものの、同僚の死から始まり、ヒロインの弟が犯人に利用されて爆死したり、それどころかヒロイン自身も正体を隠していた犯人に利用され、いい関係になっちゃって、そのせいで刑事の恋人との関係がギクシャク。さらには…もともと仲が悪かった男性隊員が、自分の不利益になることを行ったので、手を尽くして隊から追い出したりなんて話もあった。そんなこんなで、メンタルがやられた主人公は、一時的に職場を離れていたんだけど…久々に復活する。

 

職場復帰を翌日に控えた晩…人前で、爆発物の公演を行っていたんだけれども、その最中に…近所の発電所が大規模な爆発を起こす。同僚から“1日早いけど仕事に復帰してくれ”と乞われて現場に臨場するヒロイン…目の前では発電所施設の炎上が続き、被害が拡大しそうなんだけど…入口にも爆弾が仕掛けられているので、消防隊が入れない、明らかにテロだという話になる。そこでヒロインは…元カレやら、例の仲が悪かった男性隊員(こちらも仕事に復帰してた)とも再会、“ブランクあるけど大丈夫か?”なんてプレッシャーをかけられ解除に挑む。

 

ヒヤヒヤする場面もあったけど…なんとかゲートの爆弾を解除。被害の拡大を防ぐことができた…。その後に犯人グループからの犯行声明もありテロであることが確定、発電所内に協力者がいるのでは疑惑も浮上。犯行にはドローンが使われており…それらを元にした捜査で、ドローン操縦者の潜伏先とみられる廃墟を発見するんだけど、犯人グループは、発見されるのを見越してトラップを仕掛けていた。警察関係者は後手後手であり、繰り返される爆破テロにより…警察関係者、せっかく突き止めた容疑者、一般市民などが次々とターゲットにされていく。

 

前シーズンを見ていると、序盤の方がけっこう衝撃展開は多めだ。ヒロインは確かに、直感などに優れていて、優秀な隊員ではあるものの、劇中では…けっこう凡ミスも繰り返して、あぶなっかしいのよ。そのくせ、キレやすいので、しょちゅう上司や同僚とも対立したりするしね。元カレとの関係なんかも…メンタルに大きく作用。実は、元カレは、別の同僚女刑事ともうデキてるんだけど…ヒロインが戻ってきたことで、新しいカノジョをあっけなく捨てようとするんだよ。元カノ、今カノの関係なんかも物語の緊張感を高めるほか、弟の死に起因する家族問題も抱える。

 

あるテロ現場では…ヘッドフォンで音楽を聴きながら、キックボードに乗る若い女性が、警察の忠告を無視して(まったく声が届いていない)爆死する姿が描かれていた…それを目前で食い止められなかったヒロインが、悔いるんだけど、あれは自業自得やろ。静止を振り切るような荒いキックボードの運転に、いわゆるながら運転も加わってるわけで…。最近はさ、日本でも道を歩いてると、耳にヘッドフォン、片手にスマホ、さらに片手で手持ち扇風機や日傘を持ってるヤツが体当たりしてきてイラっとすることが多くなった…せめてどれか1つにしろって言いたくなる。

 

本作では…色々な場所、色々な物に爆弾を仕掛けられる、スマホに仕掛けられた爆弾で、頭が吹き飛ぶシーンなんかは、ヒズボラのポケベル爆弾、無線機爆弾を彷彿とさせられ、タイムリーなだけに、リアルさも感じるのだった。最後まで、ヒロインの凡ミス、どこが優秀なんだよというツッコミが、今回もつきまとうんだけど…それがなきゃ、ハラハラドキドキしないのも事実ですし、前作同様、見始めちゃえば全6エピソードなので、イッキ見でした。アニメ系、外画系の声優さんのバランスもよく吹き替えの出来もいい…今回は桑島法子や最上嗣生も参加している。

 

 

監督:ジョン・イースト オードリー・クック

出演:ヴィッキー・マクルア マーク・スタンリー ジュリアン・オヴェンデン ヘレン ナタリー・シンプソン

 

 

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DVD Trigger Point: Series 2 ※日本語なし、イギリス盤なのでPAL仕様

Trigger Point: Series 2




 

YouTubeに予告編があったよ!

 







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インデペンデンス・デイ2024(2023年)

インデペンデンス・デイ2024 [DVD]

 

WOWOWの“特集放送:地球の危機!映画3連発!”…実際のところは“アサイラム(Asylum)のパチモン映画3連発”なんだけど、ラインナップ3作品をエアチェックして鑑賞。放送順に消化してきたけど、最後の3本目は「インデペンデンス・デイ2024」です…って、ちょっと待って、タイトルから想像するに“宇宙人侵略系”だよな?地球の危機には違いないけど…これもディザスターって枠組みでいいのか?disasterを直訳すると“災害、災難、天災、惨事…または思いがけない大きな不幸、厄介事”、宇宙人侵略は厄介事だからディザスター映画でいいのか?

 

エリア51の極秘施設に太陽系外惑星“プロキシマb”の有機試料が運び込まれ…セレステ博士と元夫ジェフリーのもとへ届けられた。さっそく解析を始める2人は、その試料が生物的特徴と、ナノマシンのような機械的特徴を合わせ持つONB“オーガニック・ナノボット”であることを突き止めるのだが、誤ってジェフリーの血液が付着!ONBは血液を吸収して、急激に増加をはじめる。直ぐに部屋を無菌にし、処理班が対処を行おうとするが…その処理班を襲い、形状を変えながら拡散を続ける。施設は封鎖され、地球外生命緊急対応班がやってくるのだが…。

 

まずツッコミを入れると…どこが「インデペンデンス・デイ」やねん?って感じ。施設内に逃げ出した地球外生命体を、特殊部隊が駆除しようとする展開なので、近いといえば「エイリアン2」の後半展開のフォーマットかなとは思うけどね。ただ、地球外生命体のビジュアルは、有機物を摂取して増殖を遂げるナノマシーンの集合体という設定なので、霧状のものがフワフワと漂っているだけ。劇中の登場人物は対峙する度にビビリまくってるんだけど…視聴者として映像を見ている分には、ただ単に間抜けでシュールな絵面だ。全く不気味さも、怖さも伝わってこない。

 

基本…地下施設内で、拡散を防ごうと奮闘する話なので、トンネル内をうろうろしたり、迫力のないドンパチ(地球外生命体相手なので武器が光線銃なんだけど、それがまたチープ)を繰り広げているだけで、かなり退屈。ラスト20分くらいになると施設内での排除に失敗し、地球外生命体が屋外に放たれてしまう。ようやくそこでUFOとかも出てきて…確かに「インデペンデンス・デイ」のパチモノと言えなくもない展開にはなったけどね。っていうか、元夫婦が雑に解析作業をしたから大変なことになったのに、この2人、騒動のどさくさにまぎれてヨリを戻してるやん。

 

女博士の父親であり…極秘施設のお偉いさんが、ひとつ前に見た「アメリカ沈没」で将軍の役だったマイケル・パレ、そして地球外生命体と戦う特殊部隊(地球外生命緊急対応班)のリーダーも、「アメリカ沈没」で将軍の部下の軍人大尉を演じていたポール・ローガン…ホント、似たようなキャラ、ポジで出てくるので、一瞬アレ?って思うんだけど…もちろん別のキャラだし、話も繋がってません。ちなみに同じ特集で見た「デイ・アフター・トゥモロー2024」の長官もすぐ死ぬ博士の役で出てました…ホント、アサイラムって話も似てるし、キャストもかぶってるの多い。

 

 

監督:エイドリアン・アヴィラ

出演:クリスティーナ・ローズ ポール・ローガン ヴィンス・デュヴァル マイケル・パレ パトリック・ラビオートゥー

 

 

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DVD インデペンデンス・デイ2024

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アメリカ沈没(2023年)

アメリカ沈没 [DVD]

 

WOWOWの“特集放送:地球の危機!ディザスタ―映画3連発!”…もとい“いつものアサイラム(Asylum)のパチモノ映画3連発”をエアチェック、放送順に消化中。そんなわけで2本目は「アメリカ沈没」を鑑賞する…ソフトメーカーはめずらしく日本映画(「日本沈没」)のタイトルをもじってきたのか?と思ったら、原題も“America Is Sinking”で…直訳すると“アメリカが沈む”、そんなに邦題を誇張をしているわけでもないのか?劇中で起きる事象は1つ前の「デイ・アフター・トゥモロー2024」と大差ない感じだけど…こっちは津波がメインとして描かれている。

 

北極で磁場の崩壊を調査していたチェイス博士とヨルゲンセン博士を地震が襲い、一緒に調査していたケンが氷河の陥没に巻き込まれて死亡。やがて東西の両海岸で地震が起きていたことが判明…このままでは氷山が海面を上昇させ、北米大陸が沈没してしまう!猶予は48時間…チェイス博士はヨルゲンセン博士を残してアメリカへ帰国。ルース博士と合流して、氷山の破壊やプレートに穴をあけて巨大な水がめを作るという方法を考え出す。作戦を遂行するため軍の兵器が投入されることに。一方、チェイス博士の妻子は情報を聞き、避難を始めるのだが…。

 

北極で調査活動をしている男女2人…そこへ地震が!って、出だしは「デイ・アフター・トゥモロー2024」とほぼ一緒。じゃあ、この2人が即死確定なのか?って思ったら…今回はちゃんとしたメインキャラだった。ただし、一緒に働いていた、たぶん助手だと思われる男性が、氷河の陥没に巻き込まれて犠牲に。なんとか無事だった男女2人…2人とも博士なんだけど、地震発生のデータを見て、このままでは氷河が崩壊して、海面が急速に上昇…北米大陸が沈没するという結論を導き出す。そして猶予はやっぱり「デイ・アフター・トゥモロー2024」と同じ48時間。

 

男の博士はアメリカにいるお偉いさんの命令で帰国。女の博士は北極に残って、データの収集を続けるんだけど…地震はまだまだ続いていて、大丈夫なのか?と…。アメリカにはもう1人、女の博士がいて、男の博士と合流するんだけど…どこかで見た顔だと思ったら、何のことはない「デイ・アフター・トゥモロー2024」でも主人公の女博士を演じていたのと同じ女優さんだった。でもキャラクター自体は別だ…特に同じ世界観ってわけではないらしい。そうこうしてるうちにワシントンとフロリダに津波が押し寄せて水没、タイムリミットも40時間を切っている…。

 

男の博士とアメリカにいた方の女博士は…ああじゃない、こうじゃないと検討した結果、まず北極の氷河をEMP(電磁パルス)を使って破壊、時間を稼いでるうちに…プレートに穴をあけ、巨大な水がめを作って、海面上昇をおさえるという方法を考え出す。さすがに難色を示す政府関係者…しかし、一刻の猶予もないので、とりあえずEMPだけでも試してみることに。結果的に…充分ではなく、水がめ作戦も実行することに。そこで登場するのが、新型の地底ミサイル…通称“モグラ”。この“モグラ”さえ所定のプレートにぶち込めば、アメリカ全沈没も避けられるはず!

 

しかし…そう易々と準備ができない、撃ちこめなから犠牲も増えるし、ギリギリまでどうなるかわからない。やっぱりやってることは「デイ・アフター・トゥモロー2024」と一緒じゃんって感じだけど…指令室や潜水艦の中で会話してる方が多かった「デイ・アフター・トゥモロー2024」よりは動きもそれなりにあったし、後半は…昔の東宝特撮みたいにもなった。男性博士から“津波が来る、LAから逃げろ”と言われた妻子が標高の高い山へと逃げる展開は…スケールがショボくなった(妻子しか出てこないので)「ディープ・インパクト」みたいで、まぁまぁ楽しめた方かな?

 

 

監督:マリオ・N・ボナシン

出演:ジョニー・ペイカー マイケル・パレ リンジー・マリー・ウィルソン ポール・ローガン ミンディー・モンタヴォン

 

 

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DVD アメリカ沈没

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デイ・アフター・トゥモロー2024(2023年)

デイ・アフター・トゥモロー2024 [DVD]

 

WOWOWの“特集放送:地球の危機!ディザスタ―映画3連発!”を追いかける…大層な特集名が掲げられているが、何のことはない…実際は“みんな大好きアサイラム(Asylum)のパチモノ映画3連発”である。それにしても、感心しちゃうよね…よくもまぁ、飽きずに似たり寄ったりの映画をこんなに作って、だいたい1人くらいはキャストもかぶってる感じだし…って、文句をいいつつ、なんだかんだで全部録ってる。そんなわけで、ラインナップ作品を放送順に消化…1本目は地殻変動で世界中が凍ってしまうという「デイ・アフター・トゥモロー2024」を鑑賞したよ。

 

アイスランド南西沿岸で調査活動をしていた…米国大洋大気庁のスタッフが地震後の巨大津波に遭遇、その後…急速な海の凍結で、命を落としてしまう。2人を派遣したウッズ博士は責任を感じて原因を追究…やがて海底地震が海水の流れを止め、循環の一部が妨げられたことで、凍結に繋がったことが判明。このままでは海全体に影響が広がり、陸にも被害が!やがて地球が氷河期に突入してしまうことに。残された猶予はたった48時間、ウッズ博士は事態回避の作戦にあたる最新鋭潜水艦ダラスに派遣されることになり、オブザーバーを務めることになる。

 

冒頭、アイスランドで船に乗って調査活動をする男女2人組…おねーちゃんの方は若くて、そこそこ綺麗だったし、てっきり主人公なのかと思ったら、第一犠牲者だった!地震が起きて、津波が襲ってくるんだけど…さらには、地震による海流の変化で、海が凍結するほどの異常な寒さになり、おねーちゃん自身もそのまま凍って死んでしまう。一緒にいた男も同様に命を落とす。2人が命を落とす直前まで…無線で交信していた米国大洋大気庁(実在する政府機関)の女博士がどうやら主人公…もう1人の黒人男性の博士と一緒に原因究明を急ぐことになる。

 

2人は国務省の偉い人に呼ばれて状況を説明…ぶっちゃけ、専門用語で説明されてもよくわからないんだけど、海底地震のせいで、海水の流れが変わって、海水温が大幅に変化してしまったらしく、このままだと地球が氷河期になってしまう(劇中ではもっと詳しく説明してるけどだいぶ端折ってます)。それを打開するには、海底で起きた地すべりの土砂を吹き飛ばす必要があって…最新鋭の潜水艦じゃないとその作業ができないという。潜水艦の派遣自体は何の問題もなかったんだけど…未曾有の自然災害の前では、最新鋭の潜水艦でも手を焼く始末で…。

 

とりあえず魚雷を撃って、土砂を吹き飛ばせばなんとかなりそうなんだけど、自然災害にはばまれて、撃ちこむ作業ができない…どうしようって話みたい。女博士たちは、ああじゃない、こうじゃないって色々とアドバイスしてたんだけど、最終的には“お前らが現場へ行ってこい”って無茶ぶりされて…実際の作業を手伝う羽目になると。潜水艦での作業が進められるのと同時に…陸でも、凍結が始まり、どんどん大都市が凍り付いていく!そしてお偉いさんたちが指揮をしている指令室みたいなところも影響が出始め、作業中の潜水艦のサポートができなくなる。

 

お偉いさん自ら、修復に向かったりする。凍結化の影響で…多くのスタッフも犠牲に、人手が足りなくて、施設の受付係のにーちゃんまで駆り出されるんだけど、案の定…こいつがめっちゃ足手まとい。こんな状況だったら、いくら潜水艦の作業が成功しても…地上は既に滅んでるのではないかと思うが、タイムリミット内ならたぶんセーフなので、みんな命がけで頑張る。登場人物も限られた人だけだし、全体的に潜水艦の中や、指令室での会話が多めなので映像的に飽きる。ツッコミを入れまくるほどのバカ映画でもなく、良くも悪くもいつものアサイラムクオリティ。

 

 

監督:ジェームス・マホニー

出演:パトリック・ラビオートゥー ジョー・フィンフェラ リンジー・マリー・ウィルソン セドリック・テレル

 

 

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DVD デイ・アフター・トゥモロー2024

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エレクション 死の報復(2006年)

エレクション 死の報復 [DVD]

 

WOWOWのジョニー・トー特集を追いかけていた…ラインナップ4作品のうち、3作品はDVDを所有しており、再鑑賞だったんだけど、最後の「エレクション 死の報復」を、実は見逃していたことに気づく。この作品は1つ前に再鑑賞した「エレクション 黒社会」(WOWOW放送タイトルは「エレクション」)の続編で、本国では1作目とあまり間を開けずに公開されてるんだけど、当時、日本にはなかなか入ってこないで、結局未公開扱いにされた経緯があり、見忘れてた。WOWOWでも過去に放送があって、録画だけはしてあったけど、その時も見忘れてしまった。

 

香港最大の組織“和連勝会”では、古くからの掟で会長選挙が2年に1度行われることになっている。現会長ロクが会長に就任してから2年…再び選挙の時期がやってきた。長老たちの間では、今までロクをサポートしてきた実業家のジミーを次期会長に推しているのだが、本人にはまったくその気がない。一方、やはりロクの片腕として活躍してたトンクンが会長選へ意欲を示し、それどころか今までの掟を破って、ロク自身が再選を熱望しはじめる。そんな中、大陸でのビジネスでの関係で…ジミーが選挙戦に名乗り出ることとなり、再び死闘が繰り広げられる!

 

以前の放送で1作目と一緒に画質を落として録画し、1枚のディスクにまとめて焼いてあったんだけど…見ないまま放置してた。その時のエアチェックディスクもまだ手元に残ってたけど、けっこう年月が経過してるので…再生できるか不安だった(面倒なので未確認)、なので今回はちゃんと放送画質で録画し…単独でディスクに焼いて保存。さて、お話の内容は…完全に1作目の続きです。前作の“生き残り”はみんな何らかの形で出てきますね。前回、紆余曲折の果て、サイモン・ヤムが会長になり、その後の“後始末”をしたところでエンディングを迎えていた。

 

劇中ではそれから2年が経過し…また選挙の時期がやって来ていた。現会長サイモン・ヤムは…表向きでは、後進に道を譲るそぶりを見せ…部下で武闘派のラム・カートンを推す。しかし、サイモン・ヤムは“会長を連続で務めちゃいけない”という組織の仕来りを無視して再選を目論んでいるのが本音…殺し屋ニック・チョンを利用し邪魔者の排除を始める。一方、前回、サイモン・ヤムを会長に選んだ長老連中は、実業家として成功しているルイス・クーを推そうとしている。ただし、ビジネス優先で、組織に縛られたくないルイス・クーは会長職にまったく興味ない。

 

そんな時…軌道に乗っていた中国でのビジネスに暗雲が立ち込めるルイス・クー。それを打開するためには、組織で会長に就くことであり、一転して選挙への出馬を表明!ちょっと待てと…権力を手放したくないサイモン・ヤムとの死闘が始まる。サイモン・ヤムは…1作目の序盤だと、冷静沈着、穏健派のような見た目もあったんだけど、権力を手に入れるためには、実力行使なところもあって…なんだ、一番ヤバいヤツじゃんって、最終的に彼の正体がわかる話だったところもある。今回は、最初っから“部下への言葉はみんな建前”なんだろうなって理解(笑)

 

前作同様…こちらも派手なアクションはそれほど多くない、なんだったら暴力描写なんかも、前作の方が過激だったところもあるんじゃないかな?ただし、1作目のエピソードやシーンが、伏線になっていたり、踏襲されていたりというのがけっこうあって、1作目とはまた違ったスリルが味わえた。1作目で、一番、サイモン・ヤムの本性、狂気が出ていたクライマックスのあるシーンと、そっくりなシュチエーションが出てきて…“ここでも、くるのか?”ってなった。あとは、サイモン・ヤムの息子の話も良かったね…そりゃあ親父の正体を見たら、トラウマになってグレるよ。

 

1作目のラストをちゃんと引きずっていて、そのあたりのサイモン・ヤムの行いが“因果応報”で再び色々と関わってくる。それから1作目でのルイス・クーとニック・チョンの関係性とかもね、覚えていると、色々とエモいね。この続編2作目をずっと見逃していたオイラが言うのもなんだけど…1と続けて見てナンボだ。1本の作品を真ん中でぶった切ってリリースしていた昔のGPミュージアム、現オールインエンタテインメントのVシネみたいだ。自分の利益を優先する連中が、掟を守ったり、壊したりしても所詮は操り人形…まるで自民党の総裁選を見ているようでもある。

 

 

監督:ジョニー・トー

出演:ルイス・クー サイモン・ヤム ウォン・ティンラム ラム・カートン ニック・チョン ラム・シュー

 

 

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DVD エレクション 死の報復

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エレクション 黒社会(2005年):WOWOW録画

エレクション 黒社会 [DVD]

 

WOWOWでジョニー・トー特集を追いかける…ラインナップのほとんどは、過去に鑑賞済み、DVD所有済み、エアチェック済みなんだけれども、BD-Rで録画してあるものについては10年くらい経ってて経年劣化の再生不良(読込不可)が心配されるものもあるので、この機会に録画し直して、再鑑賞もしている。そんなわけで…香港版“仁義なき戦い”といった趣きの黒社会もの、「エレクション」(公開時およびWOWOW放送タイトル)を鑑賞…DVDや配信タイトルは、続編との兼ね合いもあるのか、「エレクション 黒社会」と原題を加えた型に改題されてる。

 

オイラの初見は…2007年7月に初回リリースのDVDを購入した時。その後、WOWOWでも続編と合わせて放送されているけど、画質を落として、1枚のディスクに焼いてしまったんだよな。今回はちゃんと放送画質で録画する。ちなみに、今回1作目を再鑑賞していて、2作目を見忘れていることに気づく(汗)2作目の方は…劇場未公開扱いにされちゃって、DVDもなかなかリリースされなかったんですよね。で、リリースされた頃にはすっかり忘れちゃってて、ソフトを買い逃し…WOWOWの放送で見ようと思ってたんだけど、それすらも忘れてたというお話。

 

まぁ、今の楽しみが増えたという解釈で…続編「エレクション 死の報復」の話はひとまずおいておいて、再鑑賞した「エレクション 黒社会」の話。先に再鑑賞を終えた、今回の放送ラインナップの別の2作品と比べると…わりと地味目な作品だよね。実際に、過去にブログにアップした自分の記事を読み返しても“アクションが少ない”という感想を抱いている。ただし、ちゃんと作品を見ていると…組織の内紛+警察の介入という、三つ巴展開な内容に、登場人物の思惑がバッティングして、話が複雑化していく…ジョニー・トー映画の面白さなんかも伝わってくるのよね。

 

初見時の感想では数少ないアクションシーンでのニック・チョンがカッコいい、ルイス・クーの出番が控えめみたいなことも書いてるんだけど…話のメインでもある、会長候補2人の駆け引きも、改めて見ると迫力があったなと。一見、穏健派を装い終始クールなサイモン・ヤム…片や直情型で、直ぐにキレて大騒ぎするレオン・カーフェイ。周囲はカーフェイの共謀さを恐れてるんだけど、怒らせると本当にヤバいのはサイモン・ヤムの方だったのねん。そうそう…学生時代とかも、真面目そうな顔しているヤツほどエロに精通してる、むっつりスケベだったりしたもんな。

 

地味な同級生ほど、久しぶりに会うとめっちゃ子だくさんだったり、って…どんなたとえ話してるんだよ(笑)選挙の結果を経て、仲が悪いフリをしながら、敵対組織を油断させ、サイモン・ヤムとレオン・カーフェイが協力して、相手をフルボッコにして殺しちゃうシーンとか…あそこでサイモン・ヤムの狂気がにじみ出ていて、ゾクゾクっとしちゃったよ。あの辺を見ていて記憶が刺激されて…クライマックスの展開を思い出した。最後の“お前の方がヤバかった感”を漂わせてのエンディング…そうそう、1作目はこんなラストだったな。子役の表情も秀逸、印象に残るな…。

 

 

 
★2007年07月20日投稿:エレクション 黒社会(2005年)を訂正・加筆して再掲しています★

 

香港最大の組織…和連勝会で、2年に1度行われる会長選挙。その候補者をめぐり、内部では意見がわかれていた。年配者を敬い、組織に忠実なロクか、金儲けに長けるが、何でも力づくでねじ伏せるディーか…。なんとしても選挙に勝ちたいディーは大金で買収も企むが、現幹部の中にはその行き過ぎた行為を嫌うものも多く、結局はロクが会長に選ばれる。それを不服とするディーはさらなる実力行使に出る。また、組織内で会長の証として、代々受け継がれてきた“竜頭棍”をめぐる争奪戦が勃発!さらに警察が介入し、騒ぎは拡大してくのだが…。

カンヌ映画祭のコンペディション部門にも出品された、香港マフィア=黒社会の権力争いをリアルに描いた香港版“仁義なき戦い”な感じの内容。“竜頭棍”の争奪戦で、多少アクションは描かれるが…それ以外は、ほとんどなし(拷問、リンチなどのバイオレンスは頻繁にあり)。過去にも香港黒社会ものの傑作映画はたくさんあるが、ドンパチがないのはかなり新鮮。それでも、全編を漲る…一触即発の緊迫感はものすごく、頭脳プレーとパワープレイのぶつかり合い、裏切り、裏切られ、いったいどっちがリーダーになるのか、最後の最後まで目が離せない。

 

バイオレンスなシーンが、一転してブラックな笑いに転じるなど、ジョニー・トーらしさも随所に見られる。個人的には、“竜頭棍”の争奪戦の最中に…運び屋の一人としてバイクで颯爽と登場したニック・チョンがかっこよくて好き。この映画で唯一、アクションらしいシーンでもあり、今回、サイモン・ヤムとレオン・カーフェイのベテランに挟まれ、活躍の場が少なかった、ルイス・クーと共に印象的な場面を演じている。ルイス・クーは、当方初見時にはまだ日本未公開だった…続編の「エレクション 死の報復」ではルイス・クーにもかなりスポットがあてられてる模様…。

 

 

監督:ジョニー・トー
出演:サイモン・ヤム レオン・カーフェイ ルイス・クー ニック・チョン ラム・シュー マギー・シュウ
 

 

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機動警察パトレイバー 劇場版(1989年) 公開35周年記念!リバイバル上映

機動警察パトレイバー 劇場版(1989年) 公開35周年記念!リバイバル上映

 

【鑑賞日:2024年9月20日】

 

昨日から1週間限定で行われている…レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」主催、「機動警察パトレイバー 劇場版(the movie、劇パト1)」のリバイバル上映へ行ってきた…地元のシネプレックスでの上映はなく、お隣の市のイオンシネマまで遠征。時間も午後2時10分が初回上映と、ちょっと中途半端だったんだけど…時間のやりくりをしてなんとか見に行ってきた。映画自体はそれこそ1989年の…確か公開2日目くらいの日曜日に、中学校の友人たちと横浜の伊勢佐木町あたりにあった、横浜オスカーって映画館まで足を運んで見ているんだよね。

 

めっちゃ混雑してて、一緒に行った友達と並んで席を取れなかったような記憶もある(今と違って座席指定じゃないし、早い者勝ちだったしな)…同時上映はSDガンダムの短編だったよな?その年の年末、親に頼んで…けっこう高額だったVHSのビデオソフトも買ってもらったんだけど(レーザーディスクは高校入学の時だし、それまではビデオをコレクションしてた)、その前に…ビデオ発売を記念した、上映イベントにも1人で行っている。あれは、今はなくなってしまった九段会館じゃなかったっけ?出渕裕さんと富永みーなさんがMCを兼ねて登壇もされていた。

 

上映前に、客席を巻き込んだシルエット当てクイズとかやってて…出渕さんが、“これはわかんないだろ?”と自信満々に、“HAL-X10のホバーユニット”のシルエット画像を出題したんだけど…見事に当てられて、客も爆笑みたいな感じ。ただ、回答者がレイバーの機体名を正式に言えなかったんじゃないかな?たぶん“ハルエックステン”を“ハルエックスじゅう”って言ったんだよ…そこに出渕さんがすかさず“テンね”ってツッコミを入れてたような(多少…記憶違いもあるかもしれん…なんせ35年前の話なので)。はぁ、懐かしいなぁ…と感傷に浸るオジサン。

 

中学生で…映画のビデオソフトなんて持ってると、当時はまぁ格上に見られたよね(笑)普段はオイラのことオタク扱いしてた連中が、急にすり寄ってきて“パトのビデオ貸せ”って言うんだよ…もちろん拒否ったけど。仲がいい友達には何人か貸したかな?あと、男子から人気があった、可愛い女の子が、そんな時だけ“貸して”って声をかけてきたから…もちろん貸しましたよ。それがバレて、他の野郎連中に文句を言われたけど完全に無視…見たきゃ、自分でレンタルでもしろって話。ちなみに女子とは何も起きませんでした…ただありがとうってお礼言われただけ。

 

まぁ、オジサンの昔話なんてどうでもいいですよね…ウチでも見ようと思えば見れるんだけど、今回、わざわざリバイバル上映に足を運んだ目的は2点…上映前に、現在進行中のプロジェクト、「機動警察パトレイバー EZY」のパイロット映像が見れるということ、そして…入場者特典として、先着で“A5のミニポスター2枚”がセットで貰えるということ。特に特典がなければ、無理しては見に行かなかったかもしれないな。で、さっそくイオンシネマの初回上映で見てきたんだけど…いつもガラガラの劇場がけっこう混雑、しかも明らかにオタク味のあるオジサンが多めだ。

 

同志がいるという反面、人が多いのは嫌だな、先着特典もらえなかったらどうしよう…と、ちょっと心配になったんだけど、気にしていた半分くらいのお客さんは、5分違いで先に始まった「わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!」のお客さんだった…なんだ同志じゃなかった。それでも、思いのほか“パト”のお客さんも多め…劇場内で一番客席数が多く、スクリーンもたぶん一番でかいscreen4で、30人くらいはいたんじゃないかな?正確に数えてないのでわからんけど。オイラは入場者特典も無事にGETできたけど…そんなにストックはなさそうな感じだった。

 

1週間限定上映、オイラの行ったイオンシネマは1日2回の上映しかなかったけど…ポスター欲しい人は早めに行かないと厳しいかもね。ああいうのって、劇場に問い合わせたら、在庫状況とか教えてくれるのかな?配布終了の時は、ホームページに情報が出てる劇場もあるよね。ちなみに…パトの物販は入荷遅延中とのことで、復刻パンフも置いてなかった。まぁ、いいや…オイラはまだ当時物の大判パンフ持ってるし。鑑賞後に同じ施設内のダイソーに寄り、ミニポスター用のA5フレームも調達…A5なんで普通の映画チラシより小さいけど、紙はもう少し上質。

 

 

ダイソーの100円フレームに入れれば、ちょっと豪華になるよ!
 
ダイソーの100円フレームにぽすたポスターを入れれば、ちょっと豪華になるよ!
 
物販入荷遅れ…こちらは劇パト1&2の当時物パンフ
 
こちらは劇パト1&2の当時物パンフ

 

1999年夏、突如、自衛隊の試作レイバーが暴走するという事件が発生…しかもコックピット内は無人だった。一方、都内でも作業用レイバーの暴走事故が多発!警視庁特車二課では、第1小隊の新型レイバー“零式”の導入に合わせた準備期間のせいで、第2小隊が単独で対処する機会が増大…隊員たちに負荷がかかりすぎていた。そんな中、レイバー暴走の原因が、篠原重工の新型OS…通称HOSにあるのではないかという疑惑が持ち上がる。篠原重工社長の息子で、第2小隊隊員の篠原遊馬は、独自にその疑惑の真相を調べ始めるのだが…。

 

今回の上映は…DVD化に合わせて製作されたサウンドリニューアル版ではなく、89年の劇場公開版音声での上映予定だったのだが…公式から既にアナウンスが出ている通り、手違いでリニューアル版での上映になってしまったらしい。衝撃的な帆場暎一の自殺シーンから幕を開け、なんとも不穏な空気感を醸し出す川井さんのBGM。続く空挺レイバー“ヘルダイバー”の降下シーン…風にはためくパラシュート、ギュィーンガシャーンというレイバーの駆動音、そこに“ヘヴィ・アーマー(サントラ2曲目)”がのっかり、ヘルダイバーとHAL-X10の戦闘が始まる…。

 

サラウンドの分離感もしっかりしてるし、繊細な環境音もちゃんと聴き分けられたし、劇場のちゃんとした設備で見ると、旧版音声でも充分に迫力が得られるなと思ったら…今ではこっちの方が馴染み深くなってるサウンドリニューアル版の方だったのか。通りで迫力があると思った…なんだかんだで、オイラもDVD以降は、サウンドリニューアル版での視聴の方が多いです。家で視聴する時は、派手さを楽しみたく5.1ch版を選択しちゃうもんな。最初はあまり気にならなかったけど…太田が破壊する暴走レイバーのおっちゃんあたりで、若干違和感は覚えたかな?

 

でも、やっぱり大画面と大音響で見る“劇パト1”は最高だ…35年前の初見時の気分が蘇らせてくれる。いや、どちらかというと“劇パト2”の方が好きだと自分では思っていたんだけど、改めて“1”を見ると…どちらも甲乙つけがたいな。“2”は完全に押井守の映画になってしまった感があるけど…“1”はヘッドギアメンバーがまだ空中分解していない、みんなのいいところが詰まってる、エンタメとして最高の1本なんだな。サウンドリニューアル版のよりベテラン感が増した声優陣の演技も全然悪くないけど…若干、軽めで若さのあるオリジナルもやっぱりいいんだよね。

 

あとは脇役、モブを演じているのも有名声優さんたちが多いので、リニューアル版だと、うますぎて、妙にめだっちゃってる感じはするかな。お天気お姉さんの林原めぐみもオリジナルの方がいいかな。35年って長いよね…既に鬼籍に入られた声優さんもいっぱい、ひろみちゃん役の郷里さんや香貫花役の井上瑤さんをはじめ…辻谷さん、梁田さん、小川真司さん。やっぱ、香貫花来日時の税関でのやり取りが最高…英語で“観光ですか?”って聞かれて“combat”って回答。たった一言で香貫花の特徴を表す秀逸さ…脚本もさることながら、瑤さんの声が素敵。

 

コンピューター犯罪、ハイテクを使ったテロ行為に、ディザスター要素まで…なんだかんだで今の現実を予測してるところがあるよね。欠陥品を流通させてしまった篠原重工なんて…今見ると、まさに隠蔽がバレて、平謝りする大企業の幹部たちをダブらせてしまったよ。イスラエルの関与が疑われている、ヒズボラの例のポケベル爆弾の件なんかもさ…一報を聞いた時は帆場暎一の犯行のような薄気味悪さを感じたもんだ。くるわけないと思ってた大規模な天災もしょっちゅうやって来る昨今…「攻殻機動隊」同様、劇パト1も、相当に現実先取り作品なんだよな。

 

エンディングの神曲“朝陽の中へ”のイントロを聴きながら…ハっと気づく、“おお、もう映画が終わりだ”と…何度も繰り返し見てる作品なのに、すっかり作品に引きこまれてしまった。なんか続けて“劇パト2”も見たい気分だよね…。そうそう、本編上映前に流れた「機動警察パトレイバー EZY」のパイロット映像、初めて見たけど、思いのほかちゃんと“パトレイバー”してて、妙な安心感があった。2026年に展開と…まだ、もうちょっと先だけど、劇場映画なのか、TVシリーズなのか、はたまた原点回帰でOVAだったりする可能性もあるけど、期待して待ちたいと思う。

 

 

監督:押井守

出演:古川登志夫 冨永みーな 大林隆介 榊原良子 井上瑤 池水通洋 二又一成 郷里大輔 千葉繁 阪脩

 

 

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エグザイル/絆(2006年):WOWOW録画

エグザイル/絆 [DVD]

 

WOWOWでジョニー・トー特集を追いかける…ラインナップのほとんどは、過去に鑑賞済み、DVD所有済み、エアチェック済みなんだけれども、中にはブルーレイになっていないもの、BD-Rで録画してあるものについては10年くらい経ってて経年劣化の再生不良(読込不可)が心配されるものもあるので、この機会に録画し直して、再鑑賞もしようと思った。そんなわけで…特集の2本目は、これまた傑作の「エグザイル/絆」。自分は2009年5月の初DVD化の際に購入して鑑賞…後に出たブルーレイは未購入。以前のWOWOW放送も録画したことがあるな。

 

「ブレイキング・ニュース」も本国公開から20年、自分の初鑑賞から18年経ってて驚いたけど、こちらも本国公開で18年、自分の初鑑賞で15年以上経ってるんだな…。どこかの音楽グループと間違えられそうなタイトルだけど…“エグザイル”といえば、自分の中ではこっちを真っ先に思い出すよ(笑)この頃の香港映画、とりわけジョニー・トー映画なんかは、どの作品を見ても、オールスター感があるよな。メインキャストはもちろん…脇役に至るまで、見たことある俳優さんばかりが出ている印象。本作では「ザ・ミッション 非情の掟」の主要キャストが再結集。

 

っていうか…「ザ・ミッション 非情の掟」もどうせなら放送してほしいよ。オイラはレンタルで鑑賞して、DVDを持ってないんだけど…今は新品も中古も入手困難で、けっこうなプレ値になってるのよ。当然、日本ではブルーレイ化もされていないようで(海外は未確認)、配信もやってないんじゃないかな?今回再鑑賞した「エグザイル/絆」も久しぶりだったので、だいぶ細かい部分の内容を忘れていた…きっと「ザ・ミッション 非情の掟」なんて、今見たら初鑑賞の新作気分で見れちゃうんじゃないかな?もう…あの紙屑サッカーのシーンくらいしか覚えてないよ(笑)

 

そう紙屑サッカーといえば…その発展形ともいえる、レッドブルの缶を使った名シーンが本作「エグザイル/絆」にも登場…やっぱ、ジョニー・トー映画の、ああいうセンスってクセになるよね。狙われる者、狙う者、護る者が交差…冒頭から香港ノワールのお約束ともいえる、銃を突き付けあうトライアングル!「ブレイキング・ニュース」でも別の悪党同士が手を組んで、警察を翻弄する展開があったが…本作ではさらにそこへ“親友・幼馴染設定”をぶち込み、激アツ度をさらにアップさせた感じだよね。その後、様々なシュチエーションで“バッティング”が描かれる。

 

 

 
★2009年05月27日投稿:エグザイル/絆(2006年)を加筆・訂正して再掲しています★

 

中国への返還を控えたマカオ…組織のボスを狙撃し、逃亡中のウーの自宅に、ふた組の客が訪れた。ひと組はウーを始末するようボスに命じられたブレイズとファット、もうひと組は、ウーの命を守ろうとしているタイとキャット。実はこの5人は昔は仲間同士だったのだ…。対応に出た細君にそっけなく対応されたふた組は、外でウーの帰りを待つことに…やがて自宅に戻ってきたウーを交えて激しい銃撃戦に発展。撃ち合いの末、休戦をする5人…ウーは妻子のために金を遺したいと訴え、5人でチームを組み、仲介屋から殺しの仕事を引き受けるのだが…。

ストーリーも大したことないし、逆に細かいバックボーンだってあまり描かれてないんだけど、さりげない会話や仕草で、5人の絆の深さが、ジワリジワリと伝わってくるのが良い。特に、お互い敵対しあっている間柄なのに…エンジンのかからないポンコツの軽トラを、みんなで押しながら、エンジンがかかった瞬間に素早く飛び乗るシーンとか見て、こいつらいいコンビネーションだと実感できるところがけっこう憎い。基本、仁王立ちの銃撃戦なのに、なんでここまでカッコよく撮れるのか…相変わらずスタイリッシュで美しい、ジョニー・トーの映像美に酔いしれる。

 

最初の銃撃戦が始まるまでの、いや~な緊張感…過去のジョニー・トー作品にも通じる、引っ張りの巧さももちろん健在だ。その後、レストランや病院(闇医者)、ラストの宿屋(仲介屋がいるホテル)などでも、同様にジョニー・トー節全開のアクションを堪能できる。仲間同士、バックアップをしあって銃撃を展開するのが、いいんですよねぇ。また、ラスト間近の缶を蹴るシーンは、「ザ・ミッション/非常の掟」の紙くずサッカーを彷彿とさせる名シーン!オヤジ俳優たちの行動や仕草、セリフなんかが、けっこう気障なんだけど、そんなにいやらしく感じないんだよな…。

 

やはり芸達者な俳優の演技、魅力なのか?それとも監督の演出か…?5人の中で、ひとりおとぼけキャラを演じ、場を和ますラム・シューのキャラなんかも、お約束なんだけど必要不可欠。オヤジ俳優の魅力で魅せる映画なんだけど、同時期にブルーレイで見ていた、クエンティン・タランティーノ製作総指揮の「ヘルライド」と大違いで、面白かったし、何度も見たくなる。濃いおっさんたちに混ざりながらも、ウーの妻役を演じるジョシー・ホー(大好きな女優さん!)や娼婦役のエレン・チャンが、母親の強さ、女のあざとさをよく表現していて、印象に残ったよね…。

 

 

監督:ジョニー・トー
出演:アンソニー・ウォン フランシス・ン ニック・チョン ラム・シュー ロイ・チョン ジョシー・ホー サイモン・ヤム

 

 

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DVD エグザイル/絆

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ブレイキング・ニュース(2004年):WOWOW録画

ブレイキング・ニュース LBXG-204 [DVD]

 

WOWOWでジョニー・トー特集が始まる…だいたい過去に鑑賞済み、DVD所有済み、はたまたエアチェック済みの作品が多いのだが、ブルーレイ化されていないもの、エアチェックディスクを所有していても経年劣化が心配なものもあるので…この機会に一通り録画し直して、再鑑賞も行おうかなと思っている。そんなわけで、後にロシア版リメイク映画も誕生した傑作「ブレイキング・ニュース」を再鑑賞…オイラが初鑑賞したのは初回のDVDリリース時、既に始めていたこのブログの記録によると、2006年5月にDVDを購入して鑑賞したのが初めてだったな…。

 

香港での公開から既に20年、自分が初鑑賞してからでももう18年経っていたことに驚き…なんか、つい最近の映画な気分なんだけどな。確かに、現役で活躍しているような香港スターたちも、妙に若々しい。やっぱりケリー・チャンは綺麗だったな(ケリー・チャンも現在の実年齢は52歳だそうだ)。WOWOWの放送も特に初放送というわけではなかったが…たぶん、まだオイラがWOWOW加入前に放送されたことはあったんだと思う。もしくは…DVDを持ってるからと、スルーしてしまった可能性もある。とにかく、手元に過去のエアチェックディスクはなかった。

 

冒頭の銃撃戦など印象に残るアクションシーンは、それこそDVDで頻繁にリピートしていたけど、全編を通して最後までちゃんと鑑賞したのは、初見時以来かもしれない…もっと単純にドンパチだけやってたような記憶にすり替わっていたが、それはオイラがDVDでそういう見方をしていたからだよな(笑)警察と犯人グループの死闘を描く一方で、警察側がマスコミを利用して、失墜した信頼を回復するという…権力への皮肉、批判もこめられた物語がちゃんとあったんだよな。悪党同士が途中でバッティングし、協力して警察に立ち向かう展開もやはり激熱だよ…。

 

迷宮のように入り組んだ巨大なマンション内での激しい銃撃戦は迫力あるのだが…何気に、犯人グループの1人、ボスのリッチー・レンが、建物の外に逃走してからの展開なんかも、緊迫感が続き面白かったな。すっかりクライマックスがどうなるのかって忘れてまして…ほとんど顔も写ってないのでニック・チョン本人かどうかは不明だが(スタントマンの可能性あり)、チョン演じる刑事がバイクで執拗に追いかけてきて、威嚇のためにバンバンと銃を乱射…いやいや人質おるって、当たったらどうすんだいみたいな(笑)再鑑賞でも最後までハラハラドキドキだった。

 

 

 
★2006年05月04日投稿:ブレイキング・ニュース(2004年)を加筆・訂正して再掲しています★

 

銀行強盗団のアジトを発見した警察だったが、踏み込む前に銃撃戦が発生。そんな銃撃戦の最中に制服警官の1人が、犯人に銃を向けられ、命乞いをする。その様子を現場に居合わせたTVクルーに撮影されてしまった。犯人一味も取り逃がし…警察の信頼が一気に崩れる。警察は市民からの信頼を回復するために、PTUの隊員たちにカメラを取り付け、華やかなショー として犯人の逮捕劇を中継するという、メディア戦略を実行。そこに、犯人の潜伏場所が判明したという情報が入るのだが…警察の動きを察知した犯人側は、人質をとって篭城してしまう…。

 

メディアを利用したアクション映画ということで、ちょっとデ・ニーロの「15ミニッツ」みたいな作品なのかなって想像してたんですけど、全然違った。作品を盛り上げる小道具としては、TV中継を使った、警察と犯人一味の心理合戦も見せ場になってくるし、権力側がメディアを操作しているという描き方もされているのだが…もっとあからさまにメディア戦略というものを皮肉っているような内容になっていても面白かったかも?色々な意味で製作年の近い「PTU」なんかと比較されがちだが…自分はこ98年のジョニー・トー製作作品「デッドポイント」を思い出した。

 

冒頭から激しい市街戦を見せたり、さらに別の悪党が潜んでいたので、現場はメチャクチャってな展開になったりするあたりは、けっこう近いものがあるね。「デッドポイント」の方は事件のニアミスっていうのが前半のつかみだったんだけど…こちらの作品では、それで最後まで引っ張る。途中からは警察側よりも、犯人側に感情移入して見ちゃうよね。別々の悪党が出会ってしまったことから、奇妙な連帯感が生まれてしまうという、男泣き要素。人質役が、犯人一味にストックホルムシンドローム的な感情を抱いて、飯を食ったり、酒を飲んだりするところも面白い。

 

冒頭の長まわしのワンカット撮りで見せるアクションシーンが素晴らしく…どうやって撮っているんだと不思議に思うくらい、滑らかに動きまくるカメラワークで、銃撃戦が始まるまでの緊張感と、その後の躍動的な臨場感を生み出している。余計なものを描かずに、リアルタイム進行で綴っていくので…テンポが良く、最後まで緊張感が保たれていた。下手をすると、ダレ場になってしまうだろう、休憩シーンや食事シーンなんかの演出も上手だった。「PTU」や「デッドポイント」みたいに、度肝を抜かれるオチではないが…途中で見せた伏線を上手くまとめていたよね。

 

 

監督:ジョニー・トー
出演:ケリー・チャン リッチー・レン ニック・チョン ラム・シュー ユウ・ヨン マギー・シュー サイモン・ヤム

 

 

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先週の読書:「焦土の刑事」「動乱の刑事」

 

早いもので…もう9月も中旬、まごまごしてると下旬が近づいてるわけだけど、気がつけば8月後半から全然読書をしてなかった、つまり読書関連の記事もアップできていませんでした。っていうか、もう9月も終わりかけてて、10月が見えてきてるのに…夏が終わらない、暑い。暑いを通り越してもはや熱いよね。今度の連休あたりは天気もくずれるようだけど…多少でも暑さが落ち着いてくれるといいよね。さて…今週の金曜日は見たい映画が2本、「トランスフォーマー/ONE」と「機動警察パトレイバー the Movie」のリバイバル上映…どちらを先に見るか、迷ってる。

 

「トランスフォーマー/ONE」は地元シネプレックスで上映があるけど、吹き替えしかやらない…字幕で見ようと思ってたけど、まぁ、CGアニメだから吹替でもいいか?わしゃがなファンのおじさん的には…オプティマスの声が中村悠一だし、なんか妙な安心感はある。一方の“劇パト”のリバイバル上映は…お隣の市のイオンシネマまで遠征しなきゃいけなくて…しかも上映スケジュールを調べたら午後2時台と夕方6時台の2回のみ。朝イチでやってくれたらよかったのに。でも…入場者特典のポスターGETしたいし、新作EZYのパイロット映像も早く見たいしなぁ…。

 

今の時点では、たぶん、時間のやりくりをなんとかして…“劇パト”のリバイバルを見に行く可能性が大だな。「トランスフォーマー/ONE」は連休明けにでも見に行くとしよう。そんなわけで、久々の読書のお話…先週はようやく2冊ほど読了できました。っていうか、Amazonのキャンペーンで、Kindle Unlimitedの3カ月無料に申し込んだけど全然使ってねぇ…これも残り1か月切ってるし、結局ちゃんと読んだ小説はまだ1冊だけだよ。まぁ、いいや…とりあえず先週読み終わったのは堂場瞬一の警察ミステリー、“日本の警察”シリーズってヤツを2冊読了しました。

 

手元に3冊あって…全部読む気でいたんだけど、結局2冊しか読めなかった。っていうか、てっきりこのシリーズ3部作だと思って、既に完結してるのかと思って読み始めちゃったんだけど…シリーズの最新刊にて本当の完結編が、7月に単行本で出たばかりだと知り…頭を抱えたくなったというオチもつく、古本待ちのオイラは当分読めそうにない。そんなわけで1冊目「焦土の刑事」…戦中と戦後直後、防空壕で女性の死体が見つかるという事件が相次ぎ、ショカツ(後に捜査一課へ栄転)の刑事と、特高(後の公安)の刑事が協力して真相に迫るというお話…。

 

刑事2人は幼馴染で同期。今後のシリーズもこの2人が中心、どんどん成長し、時が流れていく模様。2冊目は続編の「動乱の刑事」…こちらは戦後から7年経った時代がメイン舞台、前述の幼馴染の同期刑事2人は、警察組織内にいながら、まったく別の道を歩んでおり…今度は過激派が絡んだ事件を巡って、お互いに対峙する関係になる。個人的には1作目の「焦土の刑事」の方が…戦中・戦後の空気感、事件の猟奇性など全体の雰囲気が好き、いつもの堂場作品とだいぶ毛色も違って面白く感じた。今回の推しの1冊は「焦土の刑事」にしたいと思う。

 

 

 

2022年4月発行の堂場瞬一著「焦土の刑事」…2018年に単行本で発刊されたものの文庫化。実は、積読本の中に単行本もあったんだけど…シリーズの続きを文庫で入手したので、その時に一緒に文庫で買い直してしまった。正式なシリーズ名ではないかもしれないけど“日本の警察”シリーズと呼ばれている作品群、手元には3作目まであるんだけど…どうやら最新作にて完結編が、最近になって単行本で出たらしい。3部作だと思ってたよ…。物語は戦中から始まる…東京も空襲やらなんやらで大変な時に、よりによって防空壕で、女性の他殺体が見つかる。

 

ショカツの平刑事がその事件を追い始めると…どこからともなく圧力がかかり、事件の捜査をするなと。やがて同様の事件が再び起きて、またも同じような圧力がかかる。結局、平刑事が警察組織に不信感を抱いたまま、事件は迷宮入、終戦を迎えてしまうんだけど…終戦後に、再び同様の手口の事件が!圧力の背景には…どうやら特高(戦後の公安)が絡んでいたようだ。前述のショカツの平刑事には、幼馴染の警察同期がいて…まさに特高に所属していた。演劇、映画などの検閲を担当し、刑事と敵対するような仕事には携わっていなかったんだけど…。

 

戦中と戦後で、刻々と状況は変わり、さらには物語的に事件と深く関わりを持っていくことに。結局は2人で協力して事件に挑む…と、そんな感じの展開。戦中、戦後の演劇業界や映画業界が密接に関係する話であり、事件自体もなかなか猟奇的。途中、けこうハードな展開もあり、戦中、戦後の雰囲気と相まって…いつもの堂場瞬一の警察ものとはだいぶ印象も異なる、新鮮さがあった。現代ものだと通用しない捜査方法も、時代性ということで許容範囲だと思った。それこそ、この作品だったら映像で見たい気もするが…戦中、戦後の再現は大変そうだな。

 

 

 

2022年5月発行の堂場瞬一著「動乱の刑事」…2019年に単行本で発刊されたものの文庫化。ひとつ前に読み終わっている「焦土の刑事」の続編…“日本の警察”シリーズと呼ばれている作品群の2作目にあたる。終戦から約7年後…戦前はショカツの平刑事、戦後は本庁捜査一課のやり手刑事になった主人公(もう1人も主人公といって差し支えないと思うけど、便宜上こう表現)、一方、戦中は特高の仕事に携わり…紆余曲折の果て現在は公安刑事になっている幼馴染。仕事上の接点はあまりないものの、親友として普通に酒を飲むくらいの間柄ではあった。

 

しかし…過激派組織に駐在所が爆破されるという事件を境に、まず捜査方針での対立が始まり、徐々にプライベートの関係にまで影響が出ていく。現代を舞台にした警察小説でもおなじみ、捜査一課と公安の対立…既に戦前の特攻時代を描いていた前作「焦土の刑事」からその伏線はしっかりとあて、それがより明確になってきたという感じだ。最初の爆破事件では駐在所の巡査と共に身元不明の男も巻き込まれて死亡…一課も公安も、その身元不明死体の正体に迫ろうとするんだけど、どうやら公安の一部では、もう何らかの情報を掴んでるんじゃない?

 

事件の背後には戦後の労働組合運動などが大きく関わっており…完全に、一課の捜査は後手に回る。それでも一課の刑事たちは執念で真相に迫っていくが…。戦後から7年も経ってる設定なので、「焦土の刑事」と比べるとだいぶ現代の警察ものスタイルに近づいてきた感じ…とはいうものの、その時代背景なりのドラマは色々と描かれてる。扱う事件も含め、個人的には「焦土の刑事」の方が新鮮味があって、面白く感じた…終わり方もちょっとお茶を濁したような感じで、なんかすっきりしない、物足りなかったですね。3作目「沃野の刑事」での挽回に期待する。






 

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