勝手に映画紹介!?

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プリンス/パープル・レイン(1984年)


パープル・レイン ブルーレイ メモリアル・エディション(初回仕様) [Blu-ray]

 

ちょっと前にBS松竹東急の音楽映画特集(カリスマ集結!灼熱の音楽映画フェス!)でエアチェックしておいた

「プリンス/パープル・レイン」を鑑賞…今は亡きロックスターのプリンスが、自伝的物語を自らの主演で映画化したというロックミュージカル仕立ての青春映画。もちろん、タイトルは昔から認識していたけど、正直、プリンスの音楽とか興味なかったし、今まで見る機会はなかった。ただ…今の時代になって“見逃している80年代映画を鑑賞する”っていうのは…自分の中では下手な新作を見るよりも地雷回避に繋がり、妙な安心感があるのよね…。

 

若者に人気のあるライブスポット“ファースト・アベニュー”では、キッド率いる“ザ・レボリューション”がダイナミックなパフォーマンスを披露していたが、人気にかげりが見え始めていた。そこへ、歌手志望の女性アポロニアが現れ、オーナーに自分を売り込もうとする。そんなアポロニアの姿を見たキッドは彼女に惹かれる。またキッドのライバル、“ザ・タイム”のモリスも彼女に興味を抱き…自分のバンドに引き入れようとしていた。やがてキッドとアポロニアは恋仲になるも…アポロニアがモリスのプロデュースで歌手デビューすることがわかると、キッドは激怒し…。

 

プリンスのパフォーマンスと、ヒロインがライブハウスに足を踏み入れる場面など、その後、物語に関わる登場人物の様子をカットバックで見せていく冒頭、あのいかにも80年代映画っぽい編集とかカメラワーク、音楽の使い方、純粋に映画として好き。プリンス以外のミュージシャンたちも含め…音楽素人のオイラが見ても、素直にその迫力に圧倒される、パワフルな歌唱シーンの数々、音楽映画を見ているという気分をめっちゃ高めてくれる。確かに、映画の半分くらいは歌ってるシーンばかりだが、いわゆる普通のミュージカル映画のような不自然さはない。

 

既に人気者のプリンスだが、家庭環境とバンドの人間関係が音楽活動にも影響を及ぼし、かげりが見えて始めていた。それを見越したライバルバンドのリーダーが、周囲に悪い噂を流したりして、余計に足を引っ張ろうとしている。そんな時、ひょっこり現れた歌手志望のヒロインに一目ぼれするプリンス。同じく、ライバルバンドのリーダーもヒロインに興味を抱き、自分の仲間にしようとちょっかいを出す。でも、ヒロインが選んだのはプリンスの方だった…この時代は、どちらかというと男の方がツンデレだよな。女に興味ないみたいなフリしてるプリンスの方がモテる。

 

初デートで、ヒロインは、おっぱいまでベロンと見せてるのに…目の前でスマした顔しているプリンス。ただ、まぁ、結局は、うまくいって付き合うことになるんだけど、ヒロインが自分の夢をかなえるため、仕事ではライバルバンドの方を選んでしまったことで、2人の間に亀裂が入ってしまう。っていうか、プリンスの方が一方的に激怒…俺の女になった以上、俺についてこい、俺に身も心も捧げろってタイプやったんやな。女との関係がこじれ、音楽活動が悪化する…客にそっぽをむかれ、ライブハウスのオーナーからも愛想をつかされ、最後通牒を突き付けられる!

 

更に悪いことが重なり…家族の事でも大きなトラブルが起きてしまう。どん底に突き落とされたプリンスが、“あること”で改心、音楽はバンド仲間にも、客にも歩み寄ることが大事だ、そのうえで改めて自分を表現する、さらけ出すというのを悟りまして…素直な気持ちを、今までとはまったく違う曲調の歌でしっとりと歌い上げ、みんなの心をガッシリと鷲掴み、もちろんカノジョともヨリを戻してめでたし、めでたしみたいな展開。劇中では周囲からそっぽをむかれてしまった、カノジョをセフレに譬えて皮肉ったあの曲も…単独で聴くと、歌詞も面白く嫌いじゃないけどな。

 

 

監督:アルバート・マグノーリ

出演:プリンス アポロニア・コテロ モリス・デイ オルガ・カルラトス クラレンス・ウィリアムズ3世

 

 

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地面師たち(2024年)

 

再加入中のネットフリックスで、昨日より配信が開始されたオリジナルドラマ「地面師たち」を鑑賞…全7エピソード。予告を見て、面白そうだなって思ってたんだけど、てっきり長尺の単発映画かと思ったら、ドラマフォーマットだったのね。あっ、でも見始めたら、面白くてイッキ見でした…基本、各話50分~1時間程度なんですけど、エピソードによってはそれよりも短いものもあるので、思いのほかサクっと見れましたよ。同名の小説が原作だということだが、自分は未読。ドラマおよび映画の「モテキ」でお馴染みの大根仁が監督を務め、主演は綾野剛と豊川悦司。

 

かつて、詐欺の被害に遭い家族を失った辻本拓海…偶然出会った地面師のハリソン山中に誘われ、自分も地面師の道に!今は、法律の専門家・後藤、なりすましのキャスティング担当・麗子、情報屋の竹下らとチームを組み、仕事に取り掛かっており、ターゲットであるマイクホームズから大金を奪う計画も大詰めを迎えていた。一方、引退を控えた警視庁捜査二課のベテラン刑事・下村辰夫は…ビルオーナーの女性が白骨遺体で見つかった事件の背後に、ハリソン山中の地面師グループが関与しているのではないかという疑いを抱き、情報を集めだすが…。

 

他人の土地の所有者になりすまして売却を持ち掛け、偽造書類で多額の金を騙し取る“地面師”と呼ばれる、大掛かりな詐欺集団にスポットをあてた物語。きっと原作は…数年前に“一流メーカーの積水ハウスが騙されたことで有名になったあの事件”あたりをモデルにして書かれたものなんだろうなと推測。ニュースで見聞きした実際の事件よりも、金額などはさらに誇張されているし、フィクションなりのいい意味でのダークさもあるんだけど、さりげなく実在の固有名詞をセリフに忍ばせるなど、大根仁らしい匙加減の巧さで、しっかりリアリティも演出している…。

 

普段はなかなか表に出てこない地面師のリーダー、沈着冷静で、たまに見せる悪党なりの非情さや変態ぶりにゾクゾクさせられるトヨエツを筆頭に、そのリーダーの片腕(弟子)で、自身も詐欺被害により家族を奪われた過去のある男・綾野剛、胡散臭い関西弁を操る法律担当者にピエール瀧、成りすましのキャスティング担当に小池栄子、情報収集能力には長けているがシャブ中のトラブルメーカーに北村一輝…この5人が中心メンバーで、たまに偽造書類作りやハッキングを得意とする染谷将太や、雑用係(北村一輝の子分)芸人のアントニーなども出てくる。

 

エピソード1では、こうした地面師グルーズの各登場人物の役割紹介などを兼ね、鮮やかに詐欺を成功させ、間抜けな被害者があ然とする姿を爽快に描く。その一方で、事件の陰に地面師の存在をかぎ取った、引退目前の捜査二課のベテラン刑事リリー・フランキーが情報収集を始める様子も描かれていく。リリー・フランキーは、過去に、あと一歩でトヨエツのグループを捕まえられるところまでいっていたんだけど、結局は逃がしてしまい、苦汁を飲まされていた。一見、風采が上がらないただのオッサンに見えるが、そこはベテランの功、鋭さも隠し持つ…。

 

エピソード2以降がいよいよ本番…成功に味を占めた地面師集団は、さらなる獲物を求めて動き出す…。それがきっと“積水ハウス事件”をモデルにしてるのであろう、大手企業を相手にした壮大な計画で、下準備の様子、途中で起きる様々なトラブル、そして計画実行、その後始末と…最終話、エピソード7までかけて描かれていくことに。トヨエツグループを執念で追う“刑事”、そして詐欺事件で家族を失っている綾野剛の因縁めいたドラマなども最終話に向けて集約していく。特に後半は想像通りな展開も多かったけど、ネトフリらしい挑戦的な映像になっていた。

前に、同じような“地面師”や詐欺被害者が詐欺師になり、復讐を企てる姿を描いた「闇稼業 詐欺道」っていうVシネを見たことがあるけど…本作の方がドラマチックで面白かったな。「闇稼業 詐欺道」を見た時も、詐欺師集団が大掛かりな詐欺を計画して、大金を奪い取るという内容に「借王(シャッキング)」シリーズなんかとも似てるなって思ったんだけど、本作の方も近いものがある…ただし、もっと闇深さを感じるな。劇中登場人物のシャブ中設定が、ピエール瀧ではなく、北村一輝だったことに、ホッとする一方、いっそうのことなんて邪な想像もしてしまう。

 

そんなピエール瀧の盟友、電気グルーヴの相方、石野卓球が担当するテクノ調(音楽に詳しくないので、表現があってるか自信がないけど…それっぽい感じのヤツ)なサウンドが…作品全体の緊張感を高めており、あともう1話続けて見てしまおうという、妙な中毒性にも繋がっていた。やっぱり大根仁は…次のエピソードも見たくなる、ドラマ仕立ての映像づくりの方が長けている印象。あと、地面師にターゲットにされた大手企業の部長・山本耕史と、そのライバル・松尾諭も意外と好き…「シン・ウルトラマン」のメフィラス星人VS「シン・ゴジラ」の泉政調副会長だ。

 

シリーズ全体を通して、死人の数は多めであり、用なしになった人物は、容赦なく殺されたりもするので…轢かれたり、潰されたり、叩きつけられたり、わりとグロ目の描写もある、苦手な方はご注意を…。物語の冒頭…狩りを楽しむトヨエツが、クマと遭遇し、タイマンで仕留めるというけっこう盛り上がるシーンがあるんだけど…そういえば、前にネトフリで見たオリジナルのアニメ作品「餓狼伝: The Way of the Lone Wolf」も、主人公がクマと戦うところから物語が始まってたな。だからどうしたって感じだけど、冒頭でクマと戦うネトフリ作品は面白いという共通点(笑)

 

 

監督:大根仁

出演:綾野剛 豊川悦司 北村一輝 小池栄子 ピエール瀧 染谷将太 リリー・フランキー 山本耕史

 

 

【原作小説はこちら】

地面師たち (集英社文庫)

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私がやりました(2023年)

私がやりました [DVD]

 

WOWOWでエアチェックしておいた「私がやりました」を鑑賞…「8人の女たち」「スイミング・プール」のフランソワ・オゾン監督作品、フランス映画。1930年代のパリが舞台、友人同士で同居している売れない女優と女弁護士が殺人事件に関わってしまい、売れない女優の方が容疑者となってしまうも…2人はとんでもない奇策でそれを乗り切ってしまうという、コメディタッチのサスペンス、ミステリー。容疑者となり、後に罪を認める女優役の女優さん、ナディア・テレスキウィッツ嬢がすごく綺麗だったな…さりげなく片乳を見せるシーンとかなかなかHで、ドキっとする。

 

新人女優のマドレーヌ・ヴェルディエと、その友人で女弁護士のポーリーヌ・モーレオンは、一緒に住んでいたが、2人とも家賃が払えず、部屋を追い出されそうになっていた。そんな時、マドレーヌが大物映画プロデューサーに声を掛けられ、彼の自宅を訪問。しかし、役と引き換えに、愛人にならないかと誘われ…怒って帰ってきてしまったという。その直後、2人の元に刑事が訪問…なんと映画プロデューサーが死体で見つかったという!後日、自分の身を守るために殺したと罪を告白したマドレーヌ…裁判では無罪が認められ、一躍、有名になるのだが…。

 

売れない新人女優が映画プロデューサー殺しの容疑者にされ、最初こそ…容疑を否認してたんだけど、一転して、自分の罪を認める。そして、それはセクハラ行為から、自分の身を守るためだったと主張、同居している友人の女弁護士と一致団結し、裁判では無罪を勝ち取ろうとしていた。検察側からの厳しい追及もあったが、裁判は2人の作戦通りに結審し、見事、無罪を勝ち取る。“女の貞操を守った”と話題になり、女優として、仕事のオファーもたくさん舞い込むように。そして相棒の女弁護士も同様に…売れっ子となり、2人は晴れて、貧乏から脱出できた。

 

と、思ったのもつかの間…2人の目の前現れた大御所のベテラン女優が、実はプロデューサー殺しの犯人は自分だと主張してきた。どうやら殺人事件で有名になった2人がうらやましくなり、自分も“おこぼれ”を預かろうと思ったみたいで…大金を要求してくる。普通なら、どっちの主張が正しいのだろうか?って感じだけれども、早々と2人組の方が“ヤバイ”って慌てふためき始める…なんや、やっぱり嘘やったんかい。そこから、今の地位を捨てたくない2人が、なんとかみんなでウィンウィンになる方法はないかと、再び知恵を絞って、駆け引きを繰り広げることに。

 

今まで自分が見てきたオゾン監督のミステリーの中では、比較的、解りやすい作品だったかな?「スイミング・プール」あたりだと、いったい真相は?って、なんか煙に巻かれた感じがして、モヤモヤしたんだけれども、今回は、見終わった後もスッキリした感じ。それこそ、劇中劇とかもあるので…もっと入れ子になったりするのかと身構えてたら、特にそういうオチではなさそうだった。ただ…1930年代のパリが舞台と言いつつ、映画業界のセクハラ問題という現代社会に通じるテーマで切り込んできて、女性蔑視にも屈しないヒロインたちのタフネスぶりを痛快に描く。

 

セクハラが発端で殺人事件の容疑者にされてしまったんだけれども…時代性もあるとはいえ、違法捜査で証拠を押さえる警官、先入観で犯人と決めつける判事、同性愛を疑って無理やり事件に結び付けようとする検察官など、ことごとく女性というだけで、状況が不利になっていく、更なる理不尽さ。そんな逆境から、裁判の結果どころか、人生の勝ち組に登りつめる。後半の展開も似たようなもので、とにかく時代錯誤で無能な男どもを利用して、事態を丸く収めようとする手腕が見事。ラストで明かされる各登場人物のその後が、これまた皮肉が爆発してて最高。

 

 

監督:フランソワ・オゾン

出演:ナディア・テレスキウィッツ レベッカ・マルデール イザベル・ユペール ファブリス・ルキーニ

 

 

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DVD 私がやりました

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デッドプール&ウルヴァリン(2024年)

デッドプール&ウルヴァリン(2024年)

 

【鑑賞日:2024年7月24日】

 

最近の新作映画の公開初日といえば…金曜日が定番化してるけど、なぜか本日水曜日に公開となった「デッドプール&ウルヴァリン」。本作も当初は7月26日公開予定だったんだけど、前倒しで24日に…どうやら世界最速、本国のアメリカよりも先の公開らしい。ってことで、さっそくオイラも地元のシネプレックスで見てきました…字幕スーパー版の通常上映です。夏休みに入っているので、学生のグループ鑑賞もチラホラ。あれ、これってR15指定ついてたよな?中にはお前ら中学生だろって感じのガキんちょもいたけど…ああ、そうか中3ならOKなのか?

 

かつて自分の能力を活かし、デッドプールとして活躍したウェイド・ウィルソンだったが…ヒーロー業から引退、今は友人のピーターと共に、自動車のセールスマンとして地道に働いていたが、なかなか成績もあがらず、意気消沈気味だった。そんなある日…友人たちがサプライズで誕生日パーティーを開いてくれて、ささやかな幸せに浸るウェイド。そんなウェイドの前に時間変異取締局“TVA”が現れ、拘束されてしまう。“TVA”との交渉の結果、ウェイドはデッドプールに復帰し、あるミッションを成功させるため、ウルヴァリンの力を借りようと行動に移すのだが…。

 

おい、これ…どうやって感想を書きゃいいんだよ、どれもこれもネタバレ厳禁じゃねーか。まぁ、映画サイトなどで、プロの文章も参考にし、どこまで書いていいのか探りつつ、なんとか自分なりの感想をまとめてみたいと思ってるけどさ。えーと、監督曰く…過去作のおさらいは必要ないとのことだったが、それを額面通りに受け取っていいのか、ちょっと不安だったので、自分は、「デッドプール2」を全編(1も見直したかったけど、WOWOWの録画ディスクが見つからなかった)、「LOGAN/ローガン」の最初と最後を中心に重要そうな部分だけを再鑑賞してみた。

 

まぁ、これでなんとか…ストーリーの時系列、キャラクターの関係性なんかはおさえられたんじゃないかなって感じだったけど…確かに、途中から、そんなもんあまり関係なくなってきまして、事前情報通り…アメコミ映画の定番ネタとなりつつある“マルチバース”を扱った話だったんだけど、そこにキレっキレっでメッタメタのメタネタをこれでもかとぶっこんでくるので…頭こんがらがって、意味不明になってきて、もう途中からさ、ライブでそのノリや衝撃を楽しむってレベルになってた…ご都合主義常套じゃねーかという作り手の心意気の全てが良い結果に繋がった。

 

「デッド・プール2」のラスト直後から、ちょっと巻き戻ったところから物語はスタート…その数年後、いったんはヒーローを辞めていたデップーに、ある組織からの勧誘があり、ローガンの力も必要になってくるんだけど、その世界線では「LOGAN/ローガン」のローガンが、他の皆の共通認識なのよ。だからそこにマルチバースの概念を持ち込んで、話が繋がり…そのせいで、大きなトラブル、陰謀が巻き起こってしまう。もう、極力、情報を隠しながら説明してても、余計にわけわからなくなっちゃう、解釈も正しいかわからんので、とにかく自分の目で確かめてね。

 

映画会社の権利問題を茶化すのは序の口、そのネタもヒュー・ジャックマン(ウルヴァリン)本人にぶつけちゃう?なセリフに…ファンの噂レベルだったあのネタとかもサラっとぶっこんでくる。ウルヴァリンの黄色いコスチュームが拝めるのと同じように、ファンが見たいものをこれでもかと詰め込むファンサのオンパレード…映画しか追いかけていない、浅めのマーベルファンのオイラでも衝撃と笑撃に耐えるのが大変だったので、原作コミックや、配信ドラマなまで網羅してる人は、さぞ満腹になったに違いない。ディズニーもヤレばデキるじゃんって気持ちにもなる。

 

ライアン・レイノルズにとって「グリーン・ランタン」が黒歴史であるように、あのヒーローを演じたあの役者にとって、あの作品はやっぱり黒歴史だったんじゃないか?あのヒーローの知名度がありすぎて、すっかり忘れてたけど、そういえばあの人、あっちにも出てたな(笑)劇中のデップーと同じく…“そっちかよ!”って、思わずツッコミを入れたくなった名シーンに拍手。さらに、それを超えてくる…劇中でも自虐、蔑みを込めて“忘れられたヒーロー”と呼ぶ、呼ばれる人たちの登場に最高過ぎる感動。もはやマーベル版「エクスペンダブルズ」といっても過言じゃない。

 

「デッドプール」系の、もはや懐かしくも感じるお馴染みのメンバーの再登場(まさかのピーター大活躍)に加え、とにかく、カメオ、ゲストが豪華だった。字幕版で見たんだけど、吹き替えのキャストはどうなっているのだろうか?そこもめっちゃ気になる…Wikipediaの“デッドプール&ウルヴァリンのページ”でさえ、まだ情報が不完全…今後、鑑賞者が増えれば、情報も補強されていくんだと思うけど…早く知りたいような、将来、自分の耳で確かめたいような、複雑な気持ちにもなっている。とにかくSNS等でネタバレされる前に、早めの鑑賞をお薦めするよ…。

 

 

監督:ショーン・レヴィ

出演:ライアン・レイノルズ ヒュー・ジャックマン モリーナ・バッカリン ダフネ・キーン マシュー・マクファディン

 

 

【スコア集のデジタル配信はこちら】

デッドプール&ウルヴァリン (オリジナル・スコア)

デッドプール&ウルヴァリン (オリジナル・スコア)






 

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先週の読書:「屋久島トワイライト」「ギャップ GAP」

先週の読書:「屋久島トワイライト」「ギャップ GAP」

 

そうそう、この間のAmazonのプライムデーで、“Kindle Unlimited - 3か月無料で読み放題”というキャンペーンを実施していた…以前、“3か月199円で読み放題”というキャンペーンを利用したことがあったんだけど、Amazonのキャンペーンは新規登録、初登録でなくても再利用できるみたいで、ちゃんと無料が適用されたので…とりあえず再登録して見た。使わなきゃ勿体ないので、期限内は無料の電子書籍も色々と読んでみたいと思っている。調ベてみると、未読の樋口昭雄センセイの作品が読み放題にいっぱいあった。さっそく1冊選んで読んでみたよ。

 

そんなわけで、先週は電子書籍と紙の文庫本、合わせて2冊ほど読了。まず1冊目はKindle Unlimitedで見つけた樋口センセイの「屋久島トワイライト」…以前読んだ北朝鮮が攻めてくるアクション小説「還らざる聖域」と同じ屋久島が舞台、メイン登場人物も一緒なんだけど…こちらは伝奇系のオカルト小説になっている。山田章博センセイの表紙イラストも美麗で素敵だ。2冊目は西村健の「ギャップ GAP」…文庫が出たのは12年前、最初に作品が発刊されたのは26年前。多重人格が主人公の奇抜なミステリー…けっこう前に古本で購入、積読本の中にあった。

 

西村健は…デビュー初期の、やたら分厚い講談社ノベルスは続けて何冊か読んでるのよ、もう内容もうろ覚えだけど、けっこう面白かった。この作品もタイトルは記憶があるけど、当時は読んでなかったなぁ。うーん、久しぶりに西村健の文章に触れたけど、やっぱり面白いな。でも、比較的、マイナーな作家、作品に分類されるのかな?文庫化でさえ12年経ってるのに…今現在Amazonのレビューは文章での書き込みは0件、点数評価だけ1件あって5点が付けられていた。今週の“推しの1冊”は古いけど、西村健の「ギャップ GAP」にします…お薦めです!

 

 

 

2022年9月発行の樋口明雄著「屋久島トワイライト」…こちらは以前読んだ「還らざる聖域」と同じ屋久島を舞台にした作品であり、登場人物なんかも一緒、世界観は同じなんだけど…「還らざる聖域」は、屋久島に北朝鮮が攻めてきたというガチガチの本格アクション、著者が得意とする山岳アクションだった。一方、今回の「屋久島トワイライト」は…オカルト雑誌の記者が取材にやって来きて、屋久島が異界と繋がってしまったり、妖怪が跋扈し、巫女まで出てきて邪悪な存在と戦ったりもする、伝奇系、バトルホラーと…全くジャンルの異なる作品になっている。

 

樋口作品で近いといえば、角川(KADOKAWA)のホラー文庫で展開された“ロスト・ゾーン”シリーズ3部作だろうか?オカルト雑誌の女性記者がメイン登場人物の1人(「還らざる聖域」には出てきていない)というのも共通点だ。もしかして、“ロスト・ゾーン”シリーズに登場したのと同じじオカルト雑誌なのかな?なんて思って、調べてみたら、さすがにそこは繋がってなかったみたいだ。「還らざる聖域」のノリを期待していると、若干、面食らってしまうかもしれないけど…自分は“ロスト・ゾーン”シリーズも楽しめたし、これはこれで充分に面白いと思った…。

 

“恐怖の村シリーズ”などを撮った清水崇監督あたりに、ぜひ実写映画化してもらいたい。ワンチャン、「還らざる聖域」よりは映像化も実現しやすいのではないだろうか?「還らざる聖域」同様に、リアルな屋久島もちゃんと歩き回るので、いつもの山岳小説としての面白さもちゃんと味わえる。時系列的には「還らざる聖域」の後の話になるのかな?屋久島が戦場と化した“あの事件”を…作中人物が引きずっているような描写もあって(匂わせ程度で、詳細はいっさい描かれていなかったけど)、やっぱ世界観は同じなんだよなと、あらためて納得もするのであった。

 

 

 

2012年4月発行の西村健著「ギャップ GAP」…もともとは角川書店から1998年に出ていた同名作品の文庫化であり、加筆・修正が加えられているそうだ。文庫の発売が12年以上も前なんだけど、作品自体はさらに古く、かれこれ26年も前に書かれたものだったのね。古本で入手したのもけっこう前…積読本の中にあった。西村健は…デビュー初期の講談社から出ていた、やたら分厚いノベルス(バー“オダケン”が出てくる一連のシリーズ)は読んでいたし、なんとなくこの作品もタイトルだけは記憶にあるけど…実際に手には取らなかったんじゃないかな?

 

どうやら非シリーズ、独立したハードボイルドミステリーなんだけれども…主人公の設定が多重人格という、なかなかぶっ飛んだ作品でもある。サイコセラピストと探偵を兼業している主人公には、他にも人格があり…何かの拍子に、喧嘩っ早い乱暴者になったり、小学生の少年になったり、女性の人格になることもある。だから、“仕事”の依頼が入っても、人格がコロコロと入れ替わると、どんどん脱線していってしまい、収拾がつかなくなる。いや、本来の本人の人格がなんとかして、軌道修正はするんだけどね…まぁ、そうしなきゃ一向に物語も終わらないよな。

 

導入部は、幼い女の子が事務所を訪れ…“本当のパパを探して”という依頼をしたことで始まるんだけど、案の定、人格がコロコロと変わってしまったことで、仕事そっちのけで女の子を連れまわす結果となり、果ては誘拐犯として警察のご厄介にもなってしまう。結局、警察の介入もあり…依頼人の少女と引き離されてしまうんだけど、最初に受けた“本当のパパを探して”という依頼はちゃんと覚えていまして、なんとかこなそうと、少女の周辺事情を調べ始めると…少女の親である政治家側から暴力的も辞さない妨害工作なども受けてしまう…。

 

こりゃー何かあるぞと、躍起になって事件にクビをつっこみ…最終的に、意外な真実が浮かび上がる。クライマックス近く、少女が幽閉されている政治家の自宅(豪邸)へ潜入するくだりが、若干ダラダラとして長いかなとは思ったけど…それ以外は、なかなか着地点が見えてこず、二転三転する事実に、最後のでっかい爆弾で、更になるほどと唸らされた。奇抜ば作品だが、関係者を集め、探偵が真相を解き明かすお約束もちゃんとある。26年も前の作品だが、古さはなかった。あと、一応、“オダケン”の名前も出てきて、同じ世界観の話だということもわかった。






 

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マイ・スパイ2 永遠の都へ行く(2024年)

マイ・スパイ2 永遠の都へ行く

 

もしかしたら独占なのかな?アマプラで配信が始まっていたデイヴ・バウティスタ主演のアクションコメディ(スパイコメディ)「マイ・スパイ2 永遠の都へ行く」を鑑賞…こちらは、以前、WOWOWの放送で見ていた「マイ・スパイ」の正規続編。前作で、監視対象者の母娘と仲良くなってしまった主人公バウティスタは、事件解決後に本当の家族になっていたという設定で物語が始まる…思春期、反抗期真っただ中の義娘と共に、再び諜報の世界で大暴れする。ほぼメインキャストは続投していたが…ヒロイン、ソフィアの母親、ケイト役の女優が変更になっていた。 

 

元軍人で、スパイに転向したJJ…かつての任務で監視対象だったケイトと一緒になり、今ではケイトの娘ソフィアの良い父親になろうと必死になっていた。一方のソフィアも、以前はJJのようなスパイに憧れ、厳しい特訓を続けているのだが…最近は、なんでも干渉してくるJJが少々重荷になっていた。そんなある日、ソフィアが所属する学校の合唱団がウィーンへ遠征することに。JJはソフィアとの仲を修復しようと、引率を引き受けることに。旅先で慣れない若者相手に空回りするJJ…さらに敵スパイの陰謀により、ソフィアの友人コリンが誘拐される事態に!

 

前述の通り…メインの役者はほぼ続投なのだが、バウティスタも、ソフィア役のクロエ・コールマンも、だいぶ見た目が変化したなぁ。クロエ嬢はまだまだ子役然としていた前作から、著しく成長しており…すっかりお年頃のレディといった感じ。これじゃ、主人公との関係性なんかも変わらざるを得ないよな…前作はクロエ嬢が可愛いってだけでなんでも許せた。そしてバウティスタの見た目も、この数年の間にだいぶ貫禄たっぷり、特に顔なんてパンパン…前の時はまだ、けっこうシュッとした印象だったんだけど、ブクブクの人相の悪いただのオジサンになってる。

 

出会ったばかりの頃は…バウティスタを本当の父親のように慕って、ベタベタしていたらしい義娘。将来は自分もスパイになると…バウティスタから厳しい指導なんかも受けていたようだ(現在も一応継続中)。ただ、最近は…そんな義父よりも、同じ学校のイケメンと、どうしたら付き合えるのかという方が大事なわけでして、女心がぜんぜんわかってない義父なんて、ウザイ以外の何物でもない。バウティスタの方は、義娘を一生懸命育てようと…スパイの現場を離れて、裏方業務ばかりに携わっているので、どうも仕事(スパイ)の勘も鈍ってきている様子だが…。

 

そんな時に、義娘が学校で所属する合唱団が、ローマ教皇の前で歌を披露するという機会に恵まれ(G7の首脳も参加する、かなり大規模なもの)ウィーンへ遠征することに…これには引率役として、有志の保護者も同行することになっており…バウティスタは、なんとか気まずい義娘との関係を修復しようと、この役を引き受けることに。実はCIAの上司であるケン・チョウ(こちらも前作から続投の1人)の息子も…義娘の同級生であり、友人なんだけど…過保護な上司から、息子のお守りも任されていた。ついでにこの息子は、バウティスタの義娘に片思い中で…。

 

ケン・チョウの息子なので…地味なオタク系。義娘も仲の良い親友と認識しているが、自分が狙っているのは…別のイケメンくん。まぁ、このあたりの三角関係が、今回は見どころの一つになっていく。そして、案の定、義娘も呆れるほど、若者相手に空回りするバウティスタ…引率している“女教師”からも、やたら小言を言われ、睨まれる。やがて…義娘たちは、大人の目を盗んで、勝手に観光を始めてしまうのだが…その際に、ケン・チョウの息子が誘拐されてしまう。背後にCIAが展開する作戦の、“敵”が関与。バウティスタと娘は合唱団と別れて、誘拐犯を追う!

 

やがてケン・チョウも…1作目でバウティスタの相棒を務めた分析官のオバチャンを伴いウィーン入り。4人で誘拐犯に立ち向かうのだが…誘拐犯たちには隠された本当の目的があり、壮大な陰謀へと発展していく。前作はスパイ映画っていうよりも、どちらかというとリチャード・ドレイファスとエミリオ・エステベスのコンビが犯人の元カノを監視するサスペンスコメディ「張り込み」に近い印象でもあり、監視対象者の女性に正体がバレるか、バレないか(娘にはあっけなくバレている)って話で引っ張っていた。今回はよりスパイものの要素が強めになったかな…?

 

ただし…義娘が本格的にスパイ活動に参戦してくるので、「スパイキッズ」に近いノリかなとも思ったけど。あと、学校行事で海外に遠征して、生徒たちがハメをはずそうとするって感じは…「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」をどこか彷彿とさせられた。コメディなので、今回も全体的にユーモアが強く、緩めの展開が多いが…バウティスタと同じくらいクロエ嬢もアクションを頑張っていて、より成長を感じる…視聴者側もすっかり父親気分。冒頭は、スパイ映画にありがち、「007/ムーンレイカー」のアバンのオマージュ、パロディになっていてわりと良かったよ。

 

 

監督:ピーター・シーガル

出演:デイヴ・バウティスタ クロエ・コールマン クリステン・シャール ケン・チョン アンナ・ファリス

 

 

【アマプラ会員なら無料で視聴できますよ!】

マイ・スパイ2 永遠の都へ行く

マイ・スパイ2 永遠の都へ行く






 

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バイオニック(2024年)

 

再加入中のネットフリックスで、ネトフリのオリジナル映画「バイオニック(原題:Bionic)」を鑑賞…義肢の性能が格段と向上した近未来を舞台に、通常のアスリートと、パラ選手の立場がすっかり逆転、バイオニック技術を使ったアスリートが席巻するようになったスポーツ界で、“骨肉の争い”を繰り広げる姉妹が、犯罪に巻き込まれていく姿を描いたブラジルのSFアクション。派手なドンパチに、スポーツ要素も加わり、SFらしいガジェットの面白さもあって…なかなか見応えがある。ブラジルの作品なので、役者さんは知らない人ばかりだったが、けっこう自分好み。

 

“バイオニック革命”と呼ばれ、義肢性能が向上した近未来…特にその技術はスポーツ界で注目を集め、バイオニック競技が盛んに行われるようになった。かつて走り幅跳びの有力選手として期待が持たれていたマリアだったが、すっかり影をひそめてしまう。今、同じ種目のスターとして注目を浴びているのは、マリアの妹で、義足のアスリート、ギャビだった。それでも競技への夢を捨てられないマリアに、エイトルという男が近づき、事故を偽装して、義足を入手するよう勧める。どうしてもギャビに勝ちたいマリアはその提案に乗ってしまうが、危険な代償も…。

 

冒頭、義手の男が銀行へ…入口のセキュリティチェックで引っかかってしまうも、事情を説明して、無事に中へと入れる。男の目的は貸金庫の利用だったんだけど…複数の金庫の中には、それぞれ分解した機械がしまわれていた。男はおもむろに自分の腕にはまっていた“普通の義手”をはずしながら、取り出した機械をガチャガチャと順番にはめ込んでいく…するとアーム状のごっつい義手が完成。今度は担当の行員を襲い、力づくで別の貸金庫をこじ開け、中にあったダイヤモンドを奪う。なんのことはない…この義手の男は、強盗犯だったのねという展開…。

 

犯罪や計画を実行するため、貸金庫の中に銃が隠してあったというアクション映画は見たことあるけど…まさか義手が出てくるとは。攻撃力、破壊力はもちろん、防御力もハンパなく…シールド代わりに構えれば、拳銃の弾くらいだったら容易に跳ね返せる義手。ただし…そのほかは、無敵じゃないので、身体が撃たれればヤラれる。結局、外に待っていた泥棒仲間、実兄と合流はできたが…深手を負っていたため、盗んだダイヤを兄に託して、自害してしまう。兄はそのダイヤを持ち帰り、それを活動資金にして、ある大きな犯罪計画を実行に移そうとしていた…。

 

とりあえずそういった特殊な義肢が日常的に使われている世界だというのは理解…しかし、誰も彼もが容易に入手できるわけではなく、前述のような犯罪に使うような連中は、事故を偽装して手足を切断、違法に義手や義足を入手したりしているわけですよ。さらには…義肢を自由自在に扱うには、特殊なチップを脳に埋め込む必要もあって…これも違法に入手、違法に手術していると。一方で、この技術が公然と使えるのがパラスポーツの世界…そのせいで、スポーツ界はすっかり様変わりしてしまい、今ではパラスポーツの方が完全に市民権を得ている。

 

だから…普通の競技でトップを目指していたアスリートたちはみんな負け犬になってしまった。かつては走り幅跳びの有力候補だったヒロインもご多聞にもれず…しかし、負けず嫌いな性格もあり、まだ自分の能力で這い上がることを諦めていない。しかし、ヒロインの前に立ちはだかる、最強のパラ選手っていうのが、よりによって、片足を失った実妹なのよ。昔は、妹の方がハンデを背負い、姉であるヒロインに食いつこうと必死にもがいていたんだけど、ここでもすっかり立場が逆転。だから会うたびにいがみ合う2人…姉妹の仲はあまりよろしくないのよね…。

 

そんなヒロインに…盗んだダイヤを資金にして“計画”を立てているあの男が近づいてくる。ヒロイン姉妹には、もう1人、弟がいるんだけど…ある意味、一番平凡な人種なので、負け組の姉の方に、どちらかというと肩入れしている。だから、そんな姉のためになるんじゃないかと…怪しい男を仲介してしまったのね。男と弟の計画は、姉にわざと事故を起こし、義手を入手しろと、その手助けをするというものだった。躊躇の果て、やはり妹との確執が後押しになった姉は…事故を偽装、義足を入手して、妹と対等、いや、それ以上の力を入手することになったのだが…。

 

もちろん、普段から非合法なことに関わっている男がですよ、打算もなしに、手を差し伸べてくるわけがない、純粋にスポーツの世界で活躍している姿が見たいわけじゃないのは当然でして…義手の能力を手に入れた姉に、ある物の強奪を手伝わせようという計画があったのだ。それが、義手を制御するため、脳に埋め込むチップだ。一応、姉と同じように…バイオニック技術に苦汁をなめさせられた“健常者”たちを助けるためという建前があり、姉もそういう触れ込みがあったからこそ、協力する気だったんだけど…どうやら男の目的はそれだけではなさそうな感じ。

 

さらに、義足を得たことで、妹と同じくらい選手としての注目度がアップしてしまう姉。最初は自分と同じような境遇になってしまった姉を哀れむ、心配していた妹だったが…力関係が対等になってしまったことで、姉妹の仲はより険悪な状況へと悪化していく。そして妹は…姉の不正にも気づいてしまう。狡猾な罠にはまり犯罪の片棒を担がされる姉、警察の捜査も迫ってきて…クライマックスへ。まともに喰らったら痛そうな…義足の踵落としなど、ヒロインの華麗な蹴りアクションが炸裂!一番最後に下した主人公姉妹+弟の決断がちょっと意外、お国柄が出てるな?
 

 

監督:アフォンソ・ポヤルト

出演:ブルーノ・ガリアッソ ガビス クリスチャン・マリェイロス ニル・マルコンジス グタ・ルイス

 

 

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死霊館のシスター 呪いの秘密(2023年)

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WOWOWで「死霊館」ユニバースの中の、「死霊館のシスター」シリーズの2作目「死霊館のシスター 呪いの秘密」が初放送になり、エアチェックしておいたので鑑賞。実は2018年公開、2019年にWOWOWでも初放送になった前作、1作目「死霊館のシスター」を、当時、録画してあったにも関わらず、見忘れていたという事実が発覚…自分じゃ、てっきり見てるつもりだったんだけど、どうやら他の作品と混同してたようで、見てれば書いてるはずの感想記事もなく、実際に見た映画の内容は明らかに初見のものだった。ということで、ようやく2作目の鑑賞です。

 

1956年、フランスのタラスコンにある教会で、神父が焼き殺されるという事件が発生。他にもルーマニアを起点にして、聖職者の不可解な死が立て続けに起きていた。そんなある日、修道院で生活するシスター・アイリーンの元へ枢機卿が訪れて、事件の詳細を説明…調査をしてほしいと依頼される。アイリーンはかつて、バーク神父と共に悪魔のシスター“ヴァラク”を封印した経験があったのだ。今回の事件も“ヴァラク”の仕業だと考えられるが、既にバーク神父は他界しており、アイリーン1人で対処してほしいとのこと…アイリーンはタランスコンへと向かう。

 

前作では見習いシスター(劇中で正式なシスターに昇格)だったアイリーン…今はシスターとしての経験も積んで立派になっている。前作で悪魔退治の際に、協力してくれた、フランス系カナダ人の通称フレンチー、本名モリースとは現地で別れていたんだけど…そのモーリスも再登場。実はフランスの寄宿学校の用務員となり、そこの子持ち女教師となんかいい雰囲気に…教師の娘からも慕われている。本作ではアイリーンとモーリスの2つの視点が同時進行。実はモーリスが悪魔に憑依され、元凶になっているのは前作のラストで既にフリになっていたのよ。

 

アイリーンも調査を続けているうちに、その疑いを持つようになる。アイリーンの方は…枢機卿直々の依頼で、調査を始めたんだけど、最初は“無理だ”と断るつもりだった。なんだけど、前作で一緒に悪魔と戦ったバーク神父が既に故人であることを知らされ(まさかのセリフ処理!やっぱりあまり役立たない神父やったな)、断れない状況に追い込まれ、渋々と引き受ける。本当は1人で対処しなきゃいけなかったんだけど…同じ修道院で親しくしている不良シスター(神なんか信じてないよと言いながら、タバコを吹かす)が勝手についてきちゃって、2人で行動する。

 

観客・視聴者的には…モーリスが完全にクロであるというのは認識。ただし、本人は自分が憑依されて、数々の凶行に及んでいることに気づいていない様子。とうとう勤め先の学校内でも事件が起きてしまい、教師やその娘も毒牙にかかってしまうんじゃないかと…ハラハラさせられるっていう寸法。前作は「死霊館 エンフィールド事件」のスピンオフ、前日談という内容だったが、元ネタを忘れていてもほぼほぼ問題なく鑑賞できた。本作は明らかに前作を踏まえたネタも多く、単独鑑賞はちと厳しめかな?と。まぁ、1作目未鑑賞なのを、見る前に気づいてよかったよ。

 

全体の話の解りやすさ、陰鬱とした不気味な雰囲気などは前作の方が上だったかなと個人的には思う…こちらの作品は、よりバトルホラー要素が強くなった印象。悪魔祓いものとしては…けっこう正統派な感じ?クライマックスは複数の視点でバトルが同時進行していき、アクティブなモンスターまで現れ、大暴れする。各キャラクターの友情、愛情、家族愛、恋愛感情…虐めや信仰心などが複雑に絡み合うなど、人間ドラマとしての見応えはけっこうあって…続編としてのパワーアップは感じられる。1と2を続けて見たのも功を奏し、これはこれで面白かったよ。

 

 

監督:マイケル・チャベス

出演:タイッサ・ファーミガ ジョナ・ブロケ ストーム・リード アナ・ポップルウェル ケイトリン・ローズ・ダウニー

 

 

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死霊館のシスター(2018年)

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WOWOWで「死霊館」シリーズのスピンオフ作品、「死霊館のシスター 呪いの秘密」が初放送になったのでエアチェックしたんだけど、これは複数あるスピンオフの中でも「死霊館のシスター」シリーズの2作目、当然1作目がある。どんな映画だったか、1作目もおさらいしておくかと、以前録画したエアチェックディスクを手元に用意…その前に、自分のブログ記事で、あらすじを追っておこうと思ったら、感想を書いた過去記事がない!あれ、もしかしてオイラは1作目を録画しただけで、見てないんじゃない?そんなわけで1作目の「死霊館のシスター」も初鑑賞…。

 

1952年、ルーマニアの聖カルタ修道院で、若いシスターが首を吊って死んでいるのが、地元民によって発見される。修道者にとって自殺は大罪だが、なぜそのシスターは自ら命を絶ってしまったのか?報告を受けたバチカンでも重要視され、不可解な点が多いことから…調査のためにバーク神父を派遣することを決定。また見習いシスターのアイリーンが同行者に選ばれた。2人はさっそく現地に向かい…シスターの遺体を発見した若者フレンチーの案内で修道院へと向かう。調査を進め、修道院の秘密に迫る2人だったが、不可解な現象にも色々と遭遇する!
 

エアチェックディスクの情報を確認すると…2019年8月24日のWOWOW初放送で録画してるんだけど、2019年8月同年9月あたりの記事一覧を見返しても、どこにも「死霊館のシスター」が見当たらない。いや、自分が興味ある作品で、初回放送を録ってれば、絶対に1か月以内には見ているはずなんだけど…影も形もない。おかしい、ホラーだ…っていうのは冗談で、まぁ、普通に見忘れちゃったんだろう。エアチェックディスクは、ホラー映画を集めたケースに仕分けしてあって、“ここにあるな”ってずっと認識してたから、てっきり見終わってると思ってたよ。

 

で、本編を再生してみたけれど…“うん、これは見てない、ぜんぜん記憶にないストーリーだった”。いったい、何と勘違いしてたんだろうな?「死霊館」関連は…本家、派生の各種スピンオフなどけっこうな数があるので、そのどれかと混同してしまったのか、はたまた類似のパチモノ映画にでも触れて、見た気になっていたのかもしれないな。さて、内容の方は本家シリーズ2作目「死霊館 エンフィールド事件」に出てきた悪魔のシスター“ヴァラク”に迫るスピンオフとのことだが…「エンフィールド事件」もだいぶうろ覚えだ、イギリスが舞台だったくらいしか覚えてない。

 

冒頭、年配のシスターと若いシスターが出てきて、年配のシスターが…悪魔に捕まってヤラれてしまう。後を託された若いシスターも…結局は、“これは自殺じゃない”と言い聞かせて、自ら命を絶ってしまう。後日…修道院にやって来た一般人の男性が、たまたま若いシスターが首を吊って死んでいるのを発見…それが巡り巡ってバチカンにまで情報が届き、バチカンのお偉いさんたちが、“シスターが自殺したなんて由々しき問題だ”と、専門家の神父を派遣する。修道院は男子禁制の場もあるだろうからと…シスター見習いの若い女性も同行することになった。

 

シスター見習いのアイリーンちゃん…かわいい顔してるけど、やる時はやる娘(こ)、神父なんかよりもよっぽど役に立つ。っていうか、実際に神父のピンチを助ける場面もあったりする。クライマックスも悪魔と死闘を繰り広げるなど貫禄十分。どことなく、「死霊館」本家シリーズのヒロインであるロレイン・ウォーレン(嫁さん)にも風貌が似てるんだよなって思ったら、なんと演じているのがロレイン役ヴェラ・ファーミガの実妹、タイッサ・ファーミガ…ああ、この女優さん知ってるなぁ、「ずっとお城で暮らしてる」に出てたので記憶に残ってる…あの女優さんだったのか。

 

全体的に話もコンパクトにまとまっていて理解しやすかった…オイラのように「死霊館 エンフィールド事件」の内容をほとんど忘れていても、問題なく楽しめる。まぁ、覚えていた方が…退治する悪魔のバックボーンとか、より理解しやすいのかもしれないけどね。悪魔復活の原因が…“戦争による爆撃”だったり、サラリと戦争批判なメッセージも入っていたよな。脅かし演出に関しては、そこまで怖くはなかったが…アイリーンちゃんの助っ人となる現地民フレンチーが、悪魔の所業を警戒しつつ、銃で応戦するところなど、エンタメとして派手な見せ場で良かったよね。

 

次に見る予定のシリーズ2作目「死霊館のシスター 呪いの秘密」は、キャストやあらすじといった大まかな情報を見る限り、この1作目を踏襲した内容になっているみたいなので…2作目を見る前に“1作目を見ていなかった”というのに気づけて良かった。ああ、ここらで「死霊館」関連の整理、おさらいしないとアカンよな。たぶん「インシディアス」の方とも混同してるだよ。さっきエアチェックディスクを整理したら、本家の1~3作目、「アナベル」の2~3作目、「ラ・ヨローナ」は見つかった。「アナベル」の1作目もWOWOW鑑賞なので、どこかにあるはずなんだが…。

 

 

監督:コリン・ハーディ

出演:デミアン・ビチル タイッサ・ファーミガ ジョナ・ブロケ シャーロット・ホープ イングリット・ビス

 

 

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呪われし銀(2021年)

 

再加入中のネトフリで…配信開始されたばかりの「呪われし銀(原題:Eight for Silver/英題:The Cursed)」を鑑賞する。いわゆるネトフリのオリジナル映画ではなく、2021年製作と…ちょっと古め。海外では既に公開、リリース済みだったようだが…日本では、今まで劇場公開されたり、円盤化はされていないはずで、他のサイトでの配信もないのでは?邦題で調べてもあまり情報が出てこず…今は一部の感想投稿サイトと、ネトフリ配信開始後に鑑賞したと思われる一般の方の感想が数件ヒットするくらい…内容は、いわゆるゴシックホラーなんじゃないかな?

 

第一次世界大戦中の1917年、ソンムの戦い…戦地で瀕死の状態に陥った大尉の体内から、明らかにドイツ軍のものとは異なる銃弾が摘出された!遡ること35年前…フランスのとある村で、その土地に居座っているジプシーと領主シェイマスら村の長老たちが対立、見せしめにジプシーを惨殺してしまう。しばらくして、シェイマスの息子エドワードが獣に襲われ怪我を負った後に、行方不明になるという事件が発生、さらには事情を知る村の子供が不可解な死を遂げる。やがてジプシーを追って村に来ていた病理学者のジョンが事件の謎を調べ始めるのだが…。

 

第一次世界大戦、ソンムの戦いの戦場から物語はスタート。その戦場で負傷した大尉の体内から、軍医らが弾の摘出を行っているのだが…明らかに、ドイツ兵のものとは異なる銀製の弾丸が摘出される。大尉は残念ながら、その直後にこと切れてしまう…。場面は変わって、淑やかなご婦人が、どこかの屋敷に到着、どうやら屋敷の主の見舞いに訪れたみたいで…誰かに名前を呼ばれて、昔を懐かしんでいるようだ。そこから遡ること、35年前が物語のメイン舞台。フランスのとある村で、領主や村の長老たちが、土地に居座るジプシーともめごとをおこしてしまう。

 

結局、領主らが…ジプシーたちを惨殺してしまうんだけれども、その後、村人たちが、揃って悪夢にうなされるようになる。やがて、領主の娘(35年後のご婦人と同一人物?)や息子を含む村の子供たちが…ジプシーの死体と一緒に埋められた、“銀の入れ歯”を、何かに憑かれたように掘り起こしてしまい、それを勝手に装着した子供が、領主の息子に噛みつく。領主の娘、噛みつかれた少年の姉は一部始終を目撃していたんだけど、口をつぐんでしまい…大人たちは獣の仕業と判断。医者を呼んで、息子の治療をするんだけど…その夜、息子は失踪してしまう。

 

一方、ジプシーの噂を聞きつけ、村に滞在していた医者の男が、地元の警察や領主に乞われて、事件の調査に協力することになった。やがて、狼の仕業ではないかと判断され、狼退治まで買って出てくれるんだけど…ただの狼ではなく、ジプシーの呪いだったのねんな展開。いち早く、村人とジプシーの因縁をかぎつけた医者は、そこが事件の突破口になるのではないかと考えるも、領主たちの口は重く、なかなか真実を語ろうとしない。そうこうしてるうちに犠牲者の数がどんどん増えていく。行方不明の息子はどこに?犠牲者を食い止めることはできるのか?

 

劇中でも本人の口から語られるんだけど…怪物退治を買って出る医者の男は、“ジェヴォーダン事件(映画「ジェヴォーダンの獣」で描かれたヤツね)”にも深く関わっていた設定。確かに、「ジェヴォーダンの獣」に近しい内容ではあったが、本作の方が、まったりと地味系な感じだ。そこがまた、雰囲気がよくて、個人的には面白く見れたり。そう「ジェヴォーダンの獣」が「エイリアン2」なら、こっちの作品はリドスコの「エイリアン」(1作目)みたいな趣きかなと、オイラは漠然と感じた。噛まれた後の人間が変異する怪物はグロテスクで、その解剖シーンなんかもある。

 

その解剖シーンでの、意外な展開…そして新たな犠牲が出てしまうんじゃないかという妙な緊張感がたまらなかったなぁ、ホラーとして素直に不気味で怖いと思ったよ。怪物と対峙してても…銃に一発ずつ弾込めしなきゃいけなかったりで、めちゃくちゃ手こずってるのよ、大丈夫かよって、本当にハラハラドキドキしたなぁ。クライマックスは想像以上に壮絶だったし、色々とありすぎて“ちょっと忘れてたけど”、そこと繋がるんだ…っていう伏線回収なんかもあるわけですよ。主人公の医者は…「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」に出ていたボイド・ホルブルック。

 

 

監督:ショーン・エリス

出演:ボイド・ホルブルック ケリー・ライリー アリスター・ペトリ ロクサーヌ・デュラン ナイジェル・ベッツ

 

 

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