勝手に映画紹介!?

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卒業 ~Tell the World I Love You~(2022年)

卒業 ~Tell the World I Love You~ [DVD]

 

WOWOWでエアチェックしておいた「卒業 ~Tell the World I Love You~」を鑑賞…あのダスティン・ホフマンの名作を彷彿とさせるようなタイトルなんて言うと、やっぱり年寄り扱いされてしまうか?まぁ、普通に考えても、ありがちなタイトルではあるか?どうやらタイのアクション映画らしいということで録ってみた…タイのアクションといえばトニー・ジャーの「マッハ!」やジージャーの「チョコレートファイター」なんかも真っ先に思い出すしな。でも、ちょっと待って、WOWOWの解説に気になる説明が…“BLドラマで人気の俳優3人が共演”、もしかしてコレも?

 

高校生のケンは生き別れの母を捜すため、中国への留学を検討。そのためには奨学金を得るための試験に挑む必要があった。そんなケンは幼馴染のタイの家に居候中なのだが…そのせいで、クラスメイトからからかわれたり、嫌がらせを受けていた。そんなある日…ケンは麻薬の密売人同士がトラブルになっている現場に遭遇。こっそりカメラを回し、その後、仲間から暴行を受けていた男ボンを助けるのだが…そのせいで、ケンも売人たちから狙われてしまう!売人はタイの家にまで押しかけ、ケンは一緒に住めなくなってしまうが、そこでボンと再会し…。

 

のっけからそれっぽい描写…学校のクラスメイト(?)からホモ扱いされ、イジメを受けているイケメン高校生。実際に、もう1人出てくる別のイケメンの家に居候中…同じ部屋で、同じベッドで寝ていたりもする。あからさまにそれっぽい描写はないんだけど…これでは噂になる、疑われるのも仕方がないだろう。ある晩、ホモ疑惑のイケメンは…道を歩いていて、ヤクの売人同士がトラブルになっている現場に遭遇。その現場をスマホで撮影、暴行している連中がいなくなった隙に、ボコられていた男を助けるんだけど…戻ってきた売人たちに追いかけられてしまう。

 

結局、ボコられてるヤツを見捨てて逃げてしまい…翌日、同居中の友人に、武勇伝のように語って聞かせる。友人は心配そうに耳を傾けているが…“暗かったから正体がバレるわけない”と高を括るイケメン。しかし、売人たちはイケメンを見つけて、再び追いかけてくる!間一髪のところを…見捨てたボコれれてたヤツに助けられるんだけど、イケメンは“ヤツらの仲間だ”と思って、そのボコられてたヤツからも逃げる。以降…居候中の友人の家(友人の兄貴が飲食店を経営)にまで何度も売人どもが押しかけてきて…イケメンは家を追い出されてしまうことに。

 

途方に暮れるイケメンの前に…またもボコれれてたヤツが現れ、“俺の家に来い!”みたいな話になるんだけど…やっぱり売人に居所がバレて、狙われる2人。そして銃で反撃したりもするんだけど…イケメンが負傷!ひとまず…ボコられてたヤツのばーちゃんの家に潜伏することに。そこで追手や警察をかわし、傷の療養を行うことになったんだけど…男が2人でやたらとイチャイチャする。ここでも…そう、あからさまな行為、描写はなく、よく普通のラブコメでもある感じの、たまたま押し倒しちゃってる瞬間を第三者に見られるとか、そういうライトなヤツだった。

 

イケメンはトラブルが原因で学校も休むように…そうすると元カレ…もとい元同居人がやたら心配しだす。そして、イケメンの潜伏先を見つけて、色々と世話を焼くように。そんな2人の関係を見て、ボコられてたヤツがやたら寂しそうな顔をしたりする。イケメンは奨学金を貰って中国留学を計画中で、その試験日が迫る。一方、ボコられてたヤツは売人の仕事から足を洗おうとしていて、どうやらそれが仲間とのトラブルの原因らしい。そのトラブルがどんどん悪化していくなか…新たな殺人事件も勃発。最初は誰だかわからんかったが、学校のいじめっ子が被害者?

 

なるほど…イケメンくんは、いじめっ子殺しの容疑者にもされちゃったわけね。っていうか、メイン登場人物の多くが、みんな中途半端にイケメンやから、途中から同じ顔に見えてきて、誰が誰だかわからなくなってきたのはオイラだけかい?最後は力ずくで決着をつけようとして、その際に…隠された秘密がいろいろと判明、ようやく警察も本格的に介入したりして、トラブルや事件の全貌が見えてくる。ぶっちゃけ売人同士のつぶし合いとかどうでもいいし、もしBL要素を…普通に男女の恋愛に置き換えて想像しても、ただの“尻軽三角関係”やし、全く共感できない。

 

オイラが最初からイケメンと呼ぶ、ホモ疑惑でいじめられていたメイン主人公…アイツの気持ちがブレブレなので、話がややこしくなっただけじゃないのかよ?BL要素をたとえ容認したといえど…元カレもとい、元同居人の立つ瀬がなさすぎるよな。まぁ、映画的な見せ場はあったけどさ(笑)なんとなく読めたよ…あの展開も。明らかにもともとあったBLドラマのファンを意識したような、安っぽい内容。正直、アクションもショボいし、おじさんが見るにはけっこうツラい内容でしたね。最後も、あんだけ騒動を大きくして、お前らだけ幸せになってるんじゃねーよ、ボケ!

 

 

監督:ポット・アーノン
出演:スラデット・ピニワット タナポン・スクンパンタナーサーン シラホップ・マニティクン

 

 

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拝啓総理大臣様(1964年)

<あの頃映画> 拝啓総理大臣様 [DVD]

 

BS松竹東急の渥美清特集で、今まで見たことがない、気になるものを追いかけている…そんなわけで、「拝啓総理大臣様」をエアチェックしたので鑑賞。放送ラインナップにも含まれていたが、以前、WOWOWで録画、鑑賞したものがまだ手元に残っているので、今回はスルーした「拝啓天皇陛下様」と「続 拝啓天皇陛下様」に続く、“拝啓シリーズ”の3作目にして最終作とのこと…しかし、“お国のために戦った兵隊さん”の日常を綴った前2作とは作風も内容もガラリと変わり…漫才師の話に。渥美清は売れっ子になった昔の相棒を羨む、売れない漫才師役。

 

時事漫才“拝啓総理大臣様”が人気を博し、超売れっ子の夫婦漫才コンビの東京ムーラン・ルージュだが…ムーランは妻のルージュに浮気がバレそうになり、やきもきしていた。そんな時、ムーランの元相棒・鶴川角丸が、仕事を世話してほしいと上京。これ以上、面倒にまきこまれたくないと適当に対処するムーラン、角丸はなんとか芸能事務所を紹介してもらえたが…回ってきた仕事はなぜか裏方の釜炊き。不貞腐れて、ヤケ酒に走る。やがて上京の際に電車で隣り合わせた混血児のアヤ子と再会…2人でコンビを組んで、ドサ回りの一行に加わることに!

 

映画のタイトルは…劇中の夫婦漫才師が、時事問題に対する一般人の皮肉やボヤキを、総理大臣に宛てた体で披露するというネタからきている。このネタで大ブレイク中の夫婦…テレビでも引っ張りだこだが、半分以上は嫁の魅力、実力であり、ギャラの配分にも差が出ている。一方…忙しい妻の目を盗んで、別の女と浮気三昧の夫・長門裕之。その浮気がとうとうバレてしまって…コンビ解消の危機が訪れる。そんな時に、元相棒の売れない漫才師・渥美清がやって来て…仕事を世話してくれと。渥美清は時代錯誤で学もなく、とうていテレビ向きのキャラでない。

 

一応、芸能事務所に紹介されるんだけれども…渥美清に回ってきた仕事はドサ回り巡業の裏方、釜炊き。もちろん、ふざけるなと怒って、不貞腐れる。そんな時、劇中では“混血児”という言葉が使われているが…黒人とのハーフの少女と出会う。実は、上京時の電車内で2人は隣り合っていて、ちゃんと伏線になっていた。そのハーフの少女が…酔っ払いに難癖つけられてまして、やいのやいので渥美清が仲裁に入るんだけど、余計に話がこじれると…「男はつらいよ」(寅さん)でもおなじみのパターン(笑)これがきっかけで…2人は行動を共にするようになる。

 

ハーフの少女は…育ててもらっていた祖母が亡くなり、“おば”を頼って上京してきたんだけど、“おば”の旦那に毛嫌いされてしまって、行く場所がなかったのだ。渥美清は…当初、長門裕之の家で使用人でもさせようと思って、2人を引き合わせるんだけど、ちょうど離婚問題ですったもんだの最中だったので、それどころじゃないと。仕方なく、職場のドサ回り一行のもとに連れて行き…気がつけば、そこで一緒に漫才をやるようになっていた。最初は容姿のことで客から暴言をはかれることも多々あったが…なんとなくコンビが漫才師らしくなり、軌道に乗り始める。

 

かと思いきや…遂に、コンビ解消となってしまった長門裕之が、渥美清にコンビ再結成の話を持ち掛ける。これで自分もテレビに出れると大はしゃぎの渥美清は…ハーフの少女もほっぽり出して、またも東京へと行ってしまう。浮気相手だった女性と同棲中の長門裕之の家に転がり込み、2人して入念なネタ合わせをし…テレビの収録に挑むんだけど…現実はそんなに甘くないよという話だ。ハーフの少女や、長門裕之の浮気相手にも…当時の社会情勢、風潮が色濃く反映された深いドラマがあり、最終的にそれがらうまく絡み、皆が正しい居場所を見つけていく。

 

物語のクライマックス、円熟味を増した渥美清とハーフ少女の漫才シーンはかなり痛快!当時の世相、政治を斬った内容だが、そっくりそのまま今の時代にも通用しそうだ。“総理大臣よ 芋を食え!”…庶民と同じ目線に立ってみろってことだよな。まったくトンチンカンな政策で国民にそっぽ向かれ続けた現政権の酷い末路…そして、ポストと呼ばれる人たちも、あの顔ぶれを見てると、今後もあまり期待できませんな。かといって、政権交代なんて夢物語を語ってる人たちが、本当に政権を取ったら、取ったで…それまた悪夢、経験済みだから、マジで勘弁よね(汗)

 

 

監督:野村芳太郎

出演:渥美清 宮城まり子 壺井文子 山本圭 横山道代 長門裕之 千石規子 三津田健 山路義人

 

 

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DVD <あの頃映画> 拝啓総理大臣様

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モンキーマン(2024年)

モンキーマン(2024年)

 

【鑑賞日:2024年8月23日】

 

本日公開初日の「モンキーマン」を地元のシネプレックスで、「ジョン・ウィック」の製作スタッフと「ゲット・アウト」「NOPE/ノープ」のジョーダン・ピールがタッグを組みプロデュース、「スラムドッグ$ミリオネア」の俳優デヴ・パテルが、原案、監督、脚本、主演などをこなす復讐アクションとのこと。製作国はアメリカだが…インドが舞台。予告を見る限り…確かに「ジョン・ウィック」風のバイオレンスも感じられる内容だったが…今まで見てきた映画のイメージだと、インド系好青年の役の方が似合いそうなデヴ・パテルがどんな演技を見せてくれるかにも注目していた。

 

幼い頃に母親を殺されたキッド…今は夜な夜な開催される“闇のファイトクラブ”で、猿の仮面を被って“モンキーマン”と名乗る、ヒール役、殴られ屋に徹して、収入を得ていた。そんなキッドには…母親を殺した人物に復讐するという目的があった。そのため…ターゲットが現れる店のスタッフとして潜り込むことに。最初は裏方のスタッフとして雇われたのだが、上役のアルフォンソに取り入り接客を任されることに…これでターゲットに近づける。キッドはセキュリティが厳重な店内に銃を持ち込む方法なども考え…いよいよ復讐相手と対峙することになったのだが…。
 

タイトルだけ見ると…新手のアメコミ映画だろうか?なんて思いつつも、ジョーダン・ピールの名前を前面に出されると、もしかしてホラー要素が入っているのかもしれない?なんて考えた。が、しかし…中身はインド版の「ジョン・ウィック」?とは、簡単に言い切れないか…自分があまりインド映画を見ていないからか、ビジュアルは斬新で、スタイリッシュに感じたけれども、中身のストーリー、展開は意外と直球で王道系な印象。インド映画によくある、急に“歌って、踊り始める”ミュージカル要素まであったらどうしようと不安になるも…さすがにそれはなかったよ。

 

普段は地下格闘技で、猿の面を被ったヒールとして、やられ役に徹している主人公だったが…実は、ある目的があった。それは“復讐”…何に、誰に怒りを燃やしているのかというのは、物語が進むにつれ、徐々に明かされていくのだが、ターゲットに近づくために、高級なクラブ、レストランみたいな店の従業員として潜り込み、ターゲットが現れるのを待つ。そして、その機会がようやく訪れるんだけど…緊張もあったのか、襲撃に失敗!結局、ターゲットの護衛やら警察やらがしこたまやって来て…追いかけられる。とにかく、このあたりのノンストップ感が激ヤバだ。

 

明らかにジョン・ウィックの影響を受けているアクションなんだけれども…華麗で、美しくもあったキアヌの殺人テクと比べてしまうと、荒々しく、粗削りな感じなのかな?だからこそ、肝心な復讐も遂げられなかったわけだけど。完璧じゃない、無敵じゃない感じが…よりスリルに繋がる。それこそ、普通のアクション映画だったら、“綺麗に決まるようなこと”がうまくいかない…そういうとこが笑いのワンポイントでもあり、リアルさも感じる。昔、ビーバップで、他のみんながビール瓶を割って武器にしてるのに、一人だけ割れないってギャグがあったじゃん。あれに似てるよ。

 

警察に追われて、死に物狂いで逃げているのに…とある事情で、ぜんぜん無関係の人物と、本気の殺し合いをしなければいけない状況になったりするシーンも面白かったな…一瞬、誰だお前?って思ったよ。えー、そんな事情で襲い掛かってくる?もちろん、失敗して、尻尾を撒いて逃げただけでは終わりません。逃走中に瀕死の傷を負いながらも、なんとか助かった主人公は…精神的にも一皮むけ、バッキバッキに身体を鍛えて、リベンジマッチに挑むことになる。格闘技のシーンとトレーニングのシーンはスポ根…ヴァンダムの「キックボクサー」とか思い出す。

 

 

監督:デヴ・パテル

出演:デヴ・パテル シャールト・コプリー ピトバッシュ ヴィピン・シャルマ シカンダル・ケール

 

 

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先週の読書:「もぐら新章 青嵐」「夜の署長3 潜熱」

先週の読書:「もぐら新章 青嵐」「夜の署長3 潜熱」

 

今週は声優の田中敦子姐さんの訃報に驚いた人も多いことだろう…オイラもネットニュースで一報を見た時に、記事タイトルを読んでも、まったく意味が頭に入ってこず、二度見、三度見してから、慌てて本文にアクセスして…嘘や冗談、誤報じゃないのかと、ようやく理解できたよ。今年は…声優さんの訃報が相次いだけど、その中でも一番の衝撃…マジか、著名人に色々な“あっちゃん”がいるけど、俺らの“あっちゃん”といえば…田中敦子姐さんだった。某ネット記事で…敦子姐さんの代表作が“ハマーン・カーン”になってたけど、それは良子(榊原)さんだろ!

 

なんか、どちらにも失礼だよね(元記事が訂正されてたけど、各ポータルサイトだとまだ間違ったまま配信されてるところもあるな)。そうそう…数年前に鶴ひろみさんが亡くなった時も、かなりショックが大きかった。そういえば、敦子姐さんは言わずと知れた「攻殻機動隊」シリーズの草薙素子役が有名だけど、鶴ひろみさんもプレステ版ゲームの「攻殻機動隊」で素子の声を担当してたんだよな。あんな無敵のメスゴリラを演じた声優さんが2人とも早逝されてしまうなんて…。今、素子を継げるのは、やっぱり“ARISE”の素子を担当した坂本真綾しかいないよな。

 

現在、進行中のアニメの新プロジェクトがどうなるのかまだ不明な部分が多いけど…他の主要キャストに変更がないのであれば、真綾でお願いしたいよな(最初の映画でチビ素子を演じてるので…草薙素子歴という点では、敦子姐さんと一緒だ)。ちょっと気が早い話を妄想して…なんとか平静を保ちつつ、改めて田中敦子姐さんのご冥福を祈る。ちょっとしめぽくなっちゃったけど…読書の話。記事の更新がもう週末になってしまったけど、先週はなんとか2冊ほど読了、矢月秀作の「もぐら新章 青嵐」と安東能明の「夜の署長3 潜熱」…どちらもシリーズものだ。

 

発刊時期は異なるんだけど…どちらもコロナ禍のはじめ、またはまだ影響がそこそこ残っている頃の時期が舞台の作品だった。もはや描かれている内容が懐かしく感じる部分もあるけど…ここ最近も、再び感染拡大か?なんて言われ始めているので、初心に戻って、2作品を読みながら、感染対策をしっかり行おうと思ったり。えーと、いつも読んでる好きな作家さんのシリーズものなので、どちらも普通に面白かったんですけど、「夜の署長3 潜熱」の方が、ページ数も少なく単発でも読みやすいかも。今回の“推しの1冊”は「夜の署長3 潜熱」を選びます。

 

 

 

2021年4月発行の矢月秀作著「もぐら新章 青嵐」…元祖(旧作)シリーズで死んでしまった影野竜司の息子・竜星が…元祖から引き続き登場する生き残りメンバーと共に、沖縄を舞台にした新たな陰謀に巻き込まれる“もぐら新章”シリーズの3作目。読んでないうちにもう4作目も出てるけど、まだ未入手。1作目で対峙した敵、沖縄で羽振りをきかせていたヤンチャな3兄弟…ムショや少年院、または病院送りにして、竜星が勝利…3兄弟のうちの1人はまだ後遺症が残っていて入院中なんだけど、残りの2人はムショの中や少年院で更生に前向きになる。

 

しかし、そんな三兄弟の威光を再び利用して、沖縄を牛耳ろうとしている連中がいろいろと悪さをしてまして、最終的に、流星やその仲間たちと対決する羽目になるという展開。このシリーズの特徴として、流星本人が動くと、圧倒的な強さで勝利しちゃって、あっけなく話が終わってしまうので…周りの連中が、クライマックスまでの道のりをお膳立てをするパターンが多い。今回はどちらかというと、かつて流星と戦った三兄弟の末弟が、過去のしがらみと対峙するのがメインって感じだったんじゃないかな?あとは悪党たちの陰謀の方が詳細に描かれていた印象。

 

一応、今回は…流星がピンチに陥るくらいの強い敵も出てくるんだけど、流星がブチきれたら、やっぱり楽勝だったね(笑)いや、流星の仲間たちも…相変わらず化け物みたいな連中ばかり。一難去ってまた一難…新たな敵、陰謀を予感させてのラストだった…。ちょうどコロナ禍が始まったばかりの頃の時期を描いていて…作中登場人物たちがコロナに四苦八苦していた。ただ、そんな描写も、今ではちょっと懐かしく感じるくらいにはなってしまっていて…再びコロナの急拡大も噂されている、今だからこそ、なんか初心に戻らないとなって気持ちにもなりました。

 

 

 

2023年2月発行の安東能明著「夜の署長3 潜熱」…夜の街に精通し、新宿署内のみんなから頼りにされ、“夜の署長”なんてあだ名で呼ばれているベテラン警部補と、その部下たちが難事件に挑み、活躍するシリーズの3作目、今回も今までのシリーズ同様、連作短編形式の作品で、全4話構成。1つ目の“ホスト狩り”は…まんま、特定のホストクラブのホストがヤクザものに連続して襲われるという事件を捜査するんだけど、それと別件で…やはりホストが熟女の泥棒に狙われる“熟女キャッツアイ”なる事件や、病院理事長が射殺される事件なども発生。

 

後者の2つの事件は未解決のままこのエピソードは終了する。2つ目の“万引き犯”は…カメレオンと呼ばれる凄腕の万引き犯による被害が多発、どうやら盗品を転売してるらしいという噂もあり、そこから容疑者に目星をつけるんだけど…犯行動機に以外な真相も隠されている。3つ目の“失踪”は…いよいよ未解決だった“熟女キャッツアイ”の正体に迫るんだけど、そこへ連続放火事件や、5年前の専門学生の失踪事件まで絡んできて…。4つ目が表題作でもある“潜熱”…こちらも1つ目で未解決だった病院理事長射殺事件がいよいよ大詰めを迎える。

 

それこそ“夜の署長”の過去なんかもちょっと垣間見えたり…。全部で200ページちょっとしかなく、ボリュームも少な目なんだけど、どの事件も意外性のある真実が隠されていて、安定の安東クオリティ!しっかり読み応えがある。個人的に面白かったエピソードは、着地点にけっこう驚きがあった、2つ目の「万引き犯」かな?ひとつ前に読んだ矢月秀作の「もぐら新章 青嵐」もちょうどコロナ禍の時期を描いたものだったが、本作もまた同じような時期を扱っていて…暴行を受けた被害者にも、刑事たちが細心の注意を払いながら、接するす様子が描かれていた。






 

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ティアーズ・オブ・ザ・サン(2003年)


ティアーズ・オブ・ザ・サン コレクターズ・エディション [DVD]

 

WOWOWの洋画メガヒットレジェンドでブルース・ウィリスの「ティアーズ・オブ・ザ・サン」を放送していたのでエアチェック…公開時に劇場鑑賞、DVDまでは購入したが、ブルーレイでは買い直していない。WOWOW放送は今から12年前のエアチェックディスクが手元にあったが…他のブルース出演作品と一緒に画質を落として、一緒に焼いてあったので、放送画質でコレクションしなおし。のつもりだったんだけど…オリジナルの画角(画面サイズ)
はシネスコのはずだが、ビスタにトリミングされてるがな!円盤の仕様を調べると…ちゃんとシネスコになってる!

 

アフリカのナイジェリアでクーデターが発生…アメリカ政府は、米国人を国外に脱出させることを決定する。ウォーターズ大尉率いるは、米海軍特殊部隊“シールズ”のメンバーは…同国の奥地で、難民のために医療に従事している女性医師リーナ・ケンドリックスを救出すべく派遣されることに。現地で無事にリーナと合流を果たすも、“難民たちも一緒に連れて行きたい”と懇願されてしまう。米国人の救出のみという命令を受けていたが、仕方なくリーナの申し出を受けるウォーターズ…当初は、救出のヘリにリーナだけを乗せるつもりで行動していたのだが…。

 

試しに12年前のエアチェックディスクも再生してみたが、やはりビスタサイズ…現在、WOWOWオンデマンドでアーカイブ配信されている映像も、放送と同じビスタサイズ。アマプラでは配信をやっていなかったんだけど…動画配信サービスのTELASAで見放題配信に対応していたので、auのIDでログインして確認、視聴してみたら、こちらはちゃんとシネスコサイズ、やっぱり自分の記憶は正しかった。たまにあるWOWOWのオリジナルと画角が違う問題。今までだと「デモリションマン」「エアフォース・ワン」「香港国際警察/NEW POLICE STORY」で経験したよ。

 

「エアフォース・ワン」なんかは、WOWOWで録ってガックリした後、NHKのBSで放送されて…そちらはオリジナル画角だったのでホッとしたっけ。ただ、音声は5.1chに未対応だったけど…まぁ、そんなにうるさいことを言うなら円盤をちゃんと買えって話になっちゃうんだけどさ。ああ、「ティアーズ・オブ・ザ・サン」も、中古のブルーレイが安くなってたら、どこかで買おうかな?Amazonだと新品は品切れ、マケプレで中古を探さなきゃいけないんだけど…中古でもそれなりのお値段。もう、WOWOWがちゃんとオリジナルの画角で放送してくれれば問題ないのに!

 

さて映画だけど…こちらも1本前に鑑賞した「ハリウッド的殺人事件」同様、初見から20年以上経っていたことに驚く。話の内容は、内戦が激化するアフリカ、ナイジェリアから、米国人医師のモニカ・ベルッチを救出すべく、ブルース・ウィリス率いる特殊部隊のメンバーが派遣されるんだけど…ベルッチが“現地の難民も一緒に連れて行く”と駄々をこねて、ブルースたちを困らせる。最初こそ、騙してモニカ・ベルッチだけ連れ出そうとしてたんだけど、ブルースの気まぐれで、難民も助けることになり、部下も渋々従っているうちに、段々と難民に肩入れしていくように…。

 

しかし、とある理由で難民たちを追う反乱軍がすぐそこまで迫ってきて、戦闘が避けきれなくなり…。ブルースは命令を無視しているので、味方の援護、救援の見込みも薄く、どうしよう、絶体絶命じゃんな展開。本作以外にも、今までに包囲網突破系のミリタリーアクションを色々と見てきているので、内容がごっちゃになっている部分もあり。もっと全編、ドンパチアクションみたいな印象だったけど…前半から中盤にかけては地味な戦闘が多い。まぁ、足手まといの難民が一緒なので、極力戦闘を避ける、目立たないように行動するのは当たり前のことだよな…。

 

後半からクライマックスにかけては…反乱軍が迫ってきて、戦闘も激化!仲間の犠牲も増えたりして…手に汗握る見せ場もいっぱい。監督は、最近だと「イコライザー」シリーズを手掛けたアントワーン・フークア…主人公の気が変わり、善意で予定になかった行動をとって、大変な目に遭うというシュチエーションが、いかにもフークア作品だななんて思いながら見返していた。「リプレイスメント・キラー」のチョウ・ユンファ演じる殺し屋もそうじゃん…ターゲットを殺すのをやめて、敵に狙われる羽目になり、結果的にはターゲットの命を護るために敵と戦ってたしな。

 

 

監督:アントワーン・フークア

出演:ブルース・ウィリス モニカ・ベルッチ コール・ハウザー ジョニー・メスナー トム・スケリット

 

 

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ハリウッド的殺人事件(2003年)

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WOWOWの洋画メガヒットレジェンドでハリソン・フォードとジョシュ・ハートネットが共演した「ハリウッド的殺人事件」を放送していたのでエアチェック…日本でも2004年1月に劇場公開されており、オイラも当時、劇場で鑑賞はしてるんだけど…当ブログを始めたのが2004年11月なので、鑑賞の記録は残っていない。たぶんDVDも買ってないんじゃないかな?劇場鑑賞以降、今までに再鑑賞した記憶がないんだよ…たぶん、ちゃんと感想を書くのは初めてだと思う。この作品も…DVDどまりでブルーレイ化はされてない模様、アマプラでの配信もなかったです。

 

ロサンゼルスのクラブで…ラップグループ“H2Oクリック”のメンバーが、何者かに襲撃されて、殺された。事件を担当することになったのは副業で不動産屋を営むベテラン刑事のジョー・ギャヴィランと、俳優志望で副業がヨガ・インストラクターの若手K・C・コールデン。2人とも副業とかけもちしながら事件を追う!現場の遺留品などから…被害者たちの所属レコード会社の社長サーティンを怪しみだす2人。サーティンは警察の内部事情に精通する元警官のアドバイザーに命じて、捜査の妨害を始める。一方、刑事の2人は事件の目撃者の行方を捜していて…。

 

近年、ジョニー・デップ主演の「L.A.コールドケース」でも詳細が描かれていた…実在の黒人ラッパー殺人事件に、インスパイアされた内容なのだが、こちらは不謹慎ながら“コメディ”要素も強めなので、だいぶ緩めな内容。クラブでラップ集団の若者が襲撃されて殺されるという事件が発生…ベテラン刑事のハリソン・フォードと、コンビを組む若手ジョシュ・ハートネットも現場に呼ばれて、捜査を担当することになるのだが…この2人は、刑事の他にも副業を持っていて、ハリソンが不動産屋、ジョシュの方はヨガのインストラクターをやりながら俳優も目指している。

 

っていうか…この地区の多くの警官が掛け持ちしてて、中には悪党とつるんでるような連中も!アメリカでは警察官も副業、兼業が認められていて、それ自体はなんら違法性があるものではなく、他の作品でも、非番の警官が警備員の仕事をしているなんて描写がよく出てくる。ハリソンは事件現場や聞き込み先でも“物件を売ること”に夢中になっていて、片やジョシュの方は…目前に迫った出演舞台のことで頭がいっぱい、さらには警官なんてもう辞めて、俳優業に専念したいなんて言い出す始末。そしてプライベートでは2人とも、あっちもお盛んだったりする!

 

ハリソンは…ラジオDJ兼霊媒師のレナ・オリンと付き合っていて、相手の本番中にも電話をかけ、番組内でイチャついたりもするんだよ。そしてジョシュは…そもそもヨガ教室をはじめたのが“女目当て”で、美女揃いの生徒の方からアプローチしてくることもあり!そんな2人が、真犯人とつるんでいる悪徳警官や、もともと遺恨があり、逆恨み状態で追い回してくる内務調査官の妨害を受けながら、事件の真相へと迫っていく。ぶっちゃけ、始まってすぐに、実行犯を始末する黒幕が出てくるので、視聴者は“倒す相手”を解ったうえで、物語を追いかけることになる。

 

肝心の捜査もいきあたりばったりだし…霊媒師の力に頼って悪党を見つけたりするような展開もあり、全編ダラダラしながら、気がついたらクライマックスだったみたいな印象。それこそ、よく目にする、これぞハリウッドの名所みたいな場所でカーチェイスを繰り広げたり、時にはハリソンが一般人から奪ったチャリンコを必死に漕いだりと、見せ場のようなものもあって…既に60近かったハリソンが老骨に打ちながら頑張る姿はまるでインディ・ジョーンズ。っていうか、20年以上経った今も、スクリーンの中だと、そんなに印象が変わっていないことに改めて驚くよな。

 

 

監督:ロン・シェルトン

出演:ハリソン・フォード ジョシュ・ハートネット レナ・オリン マーティン・ランドー イザイア・ワシントン

 

 

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DVD ハリウッド的殺人事件 コレクターズ・エディション

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シック・オブ・マイセルフ(2022年)

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WOWOWでエアチェックしておいた「シック・オブ・マイセルフ」を鑑賞…世間から注目されたいと願う“今風女子”が自傷行為に走ってしまうという…WOWOWの解説の言葉をそのまま拝借すると“サスペンス風人間ドラマ”とのこと…公開時の映画公式サイトだと“セルフラストーリー”なんて言葉で語られている。北欧を中心とした…ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フランスの合作。映画の主舞台がノルウェー、監督や役者もノルウェー人なので…製作の環境はノルウェー映画ってことでいいんじゃないかな?主演女優さん有名らしい…綺麗な人だ。

 

ノルウェーのオスロで、カフェ店長を務める女性シグネ…アーティストの恋人トーマスと同居しているのだが、トーマスは自分の創作活動に夢中で、シグネは寂しさを覚えていた。そして、アーティストとして脚光を浴び始めたことに対しては嫉妬心も抱く。そんな時、ネットで…ロシアのある薬品で薬害が起きており、服用すると顔が醜くなってしまうと知る。シグネは友人の協力でその薬を入手することに成功…実際に服用し、症状が出始めた!薬の服用を隠したため、病院でも謎の奇病と判断。入院が必要になり、トーマスもシグネと向き合うようになったが…。

 

簡単に言うと“究極のかまってちゃん”…アーティストである恋人の気を惹こうと、既に薬害問題になっている薬物を極秘入手(よりによってロシア製というのが、皮肉を通り越した悪意に感じる)、それを過剰摂取したことで、実際に顔などに症状が出始める。性格にかなり難はあったけど、黙ってればかなり美人だったヒロイン女性が、みるみるうちに醜くなる。いつも自分のことしか考えていなかった恋人も、さすがに心配しはじめるんだけれども…ヒロインは、まだ反応に物足りない様子。恋人だけではなく、家族や知人…果ては世間一般へもアピールし始めると。

 

周囲からの同情を引くために…薬物が原因であることは隠蔽!医者もサジを投げるほどの奇病という触れ込みで、マスコミからも注目される。ハンディキャップを背負った人をモデルに起用する事務所からオファーが来たりして、本人も有頂天になるんだけど…自分の予想以上に症状が深刻化!最後はなんとかしてほしいと、泣いてわめく。どう見ても身から出た錆ってヤツでして…その辺に履いて捨てるほどいる、迷惑ユーチューバーと大して変わらない。正直、まったくもって、ヒロイン女性に感情移入することができず…ただただ悪趣味だなと思った次第。

 

冒頭から、映像はかなりグロテスクだ…犬に襲われ血だらけになっている人を、ヒロイン女性が駆け寄って助け、自身も顔から着ている服まで真っ赤に染まるという出来事が起きる。ホント、「キャリー」のシシー・スペイセクみたいになってる。そんな大変な目に遭いながらも…恋人の反応が薄くて、徐々にタガが外れていくことになった。劇中の症状はもちろん創作なのだろうが…実際に似た症状が出てしまう薬害だって、現実にもあるだろうし、このご時世、言葉に気をつけなきゃいけないけど…子供の時に見てトラウマになった「エレファントマン」を思い出した。

 

 

監督:クリストファー・ボルグリ

出演:クリスティン・クヤトゥ・ソープ アイリク・サーテル ファンニ・ヴァーゲル ヘンリク・メスタド

 

 

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天と地(1993年)

天と地 [DVD]

 

WOWOWの洋画メガヒットレジェンドでオリバー・ストーンの「天と地」を放送していたのでエアチェック…だいぶ久しぶりな感じじゃないかな?手元にエアチェックディスクがなかったので…もちろんBD-REに焼く。初鑑賞は、高校時代に劇場で…レーザーディスクで購入したかはちょっと思い出せないんだけど、DVDは今でも手元にある。あら、意外や意外…ブルーレイ化はされてないのか?アマプラの配信にも入ってない…DVDの時は同時リリースだった「JFK」や「ナチュラル・ボーン・キラーズ」が出てるので、てっきり本作もブルーレイ化されてると思ってた。

 

1949年、フランス支配下のインドシナ半島の農村で生まれたレ・リーが10代になった頃に、ベトナム戦争が勃発!村には多くのベトコンがやって来た。やがてリーの兄たちもベトコンに加わり戦地へ…リーたち村人の多くもベトコンのスパイとして活動。しかし、今度は南ヴェトナム軍もやって来て…リーもスパイ容疑と捕らわれてしまう。ようやく釈放されるも、今度はベトコン側から裏切り者として激しい拷問に遭った末、レイプまでされてしまう。村に居られなくなったリーは、サイゴンで使用人として働くも、妻帯者の主人と関係を持って、身籠ってしまい…。

 

ベトナムで生まれ、ちょうど真っただ中のベトナム戦争に人生を翻弄され、後に…米兵と結婚してアメリカに渡った実在女性の手記を元にした戦争ドラマ。主人公女性を通じて、いったいベトナム戦争とはなんだったのか?もっと総体的に戦争とは?を投げかける。個人的には、オリバー・ストーンの監督作の中でも、けっこう好みの部類に入る作品だ。まぁ、本音を言うと…モデル女性と同じベトナム出身の主演女優ヘップ・ティー・リー が可愛いなっていうのも、初見時の鑑賞動機になったのも事実。この作品以外だと、あまりパっとしなかった印象もあるけどね…。

 

そういえば、最近見かけないなって思って、ちょっとググってみたら…なんと今から約7年前、2017年に既に他界していた。マジで、知らなかった(または忘れていた)…Wikipediaのフィルモグラフィーなんか見ると、「クルーエル・インテンションズ」とか「ナショナル・セキュリティ 」「レイクビュー・テラス 危険な隣人」なんていう、オイラも鑑賞経験がある作品に出てたらしいんだけど…印象に残ってないのか、気づいてないのか、記憶に全くない。そうか、ヘップ・ティー・リーって、もう亡くなっちゃってたんだな。いまさらだけれども…ご冥福をお祈りしますです…ハイ。

 

大まかなストーリーは覚えていたけど、ああそうか、トミー・リー・ジョーンズ演じる米兵と出会う前に、使用人として働いていた家の、金持ち主人に孕まされるなんてエピソードもあったんだな、すっかり忘れてた。どんな戦争も、結局、割を食うのは…下っ端と一般人。本作のヒロインも、ベトコンと正規軍との板挟みにあい、大変な目に遭う。足に蜂蜜を塗られて、そこへ蟻が群がってきたり、はたまた胸元にヘビをつっこまれたりする拷問シーン…今だと、こういうシーンも、意外とCGでうまく処理したりする場合もあるけど、この頃はガチで撮影してるっぽいよね?

 

とはいうものの、映画なので…危険がないようにはしてあるんだと思うけど、ああいうシーンで妙なも緊張感があるな。同じオリバー・ストーンの「プラトーン」と比べると、戦闘シーンはさほど多くないのだが、ヒロインが米兵と結婚した後、戦闘が激化し…一時、夫と離れ離れになってしまうあたりの映像は見ごたえがある。夫の故郷であるアメリカへ渡って以降は印象もガラリと変わり…ようやく平和が訪れたかと思いきや、環境の変化に戸惑い、やっぱり夫の心が、戦争によって蝕まれていたりして、バラ色の人生とは程遠かった…それでもヒロインはタフに生きる!

 

 

監督:オリバー・ストーン

出演:ヘップ・ティー・リー トミー・リー・ジョーンズ ジョアン・チェン ハイン・S・ニョール デビー・レイノルズ

 

 

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ザ・モンスター(1982年)

ザ・モンスター [Blu-ray]

 

今月は、映画秘宝をリアル店舗に買いに行くのが面倒だったのでAmazonに予約注文(発売日よりもぜんぜん前に注文したのに、発送が発売日以降…最近のAmazon、発送が遅くなったな)…その際に、タイムセールを物色していたらブルーレイの「ザ・モンスター」が60%OFF、定価2750円のものが1106円で売られていたので思わずポチり。これは2022年版の“死ぬまでにこれは観ろ!”の売れ残り商品…当然、現在展開中、2024年版の同キャンペーンには申し込めないが、もともと2024年版にはラインナップされてなかったので、この値段ならいいかなと…。

 

ロサンゼルス、ハリウッド署…風紀犯罪特捜班のウォルシュ巡査部長は、馴染みの娼婦ジンジャーが襲われたという報せを受けて、病院に駆けつける。ジンジャーはハンガーを使って女性器を痛めつけられるなど瀕死の状態。ウォルシュは直ぐに札付きのワルであるラムロッドの仕業だと考えるが…ジンジャーはそれを認めないまま息を引き取った。ウォルシュはラムロッドを逮捕するため、別の娼婦プリンセスに囮捜査の手伝いをさせる。計画通り、ラムロッドを捕まえることに成功するも…護送中に警官を襲って逃走!ラムロッドはプリンセスに復讐しようとし…。

 

映画の感想を語る前に…うわ~しくった、2022年版の“死ぬまでにこれは観ろ!”のブルーレイって、ジャケの背部分にキャンペーン名がでっかく書かれていて、すげーデザンもダサくて、一部のコレクターから酷評されていたのを、すっかり忘れていた。昨年、正規の金額(やっぱりAmazonで購入してるので、若干、割引はあったかな?)で買った2023年版のジャケはそんなデザインじゃなくて、普通にタイトルだけ書かれてるんだけどな。キャンペーンを目立たせたい意味もあったんだろうけど…こんなことするなら、せめてリバーシブルジャケットにしてほしい。

 

まぁ、安く買えたんだから文句はこのくらいに…ちなみに、タイムセールは既に終了していて、今は同じものが2532円で販売されていました。そんなわけで…本題。作品名はなんとなく知っていたけど、今まで見る機会はなかった。一見、ホラー映画みたいなタイトル、ジャケットですけど…中身はサスペンスというか、ポリスアクションというか、そういうジャンルの作品。LAで娼婦が殺されるという事件が起き、風紀犯罪専門の刑事が囮捜査で犯人を逮捕するも…凡ミスで逃げられちゃって、逮捕に協力した別の娼婦が、犯人に復讐されそうになる…って展開。

 

犯人逮捕のため、警察がある程度、泳がせてるのがもどかしく感じる。ジャケ裏の解説を読むと“実話”となっている…まぁ、当時のLAじゃ、こんなことは日常茶飯事だったのだろう。特にアクションも派手というわけではなく、決して爽快感のある展開でもないのだが…80年代映画の空気感みたいなものはしっかり伝わってきて、自分なんかの世代だと、けっこう懐かしく感じると思う。実際にこの作品が、当時テレビ放送されたかは不明だが、日曜洋画劇場や木曜洋画劇場あたりでかかってもおかしくないような…ゴールデン洋画劇場にはちょっと似合わないかな?

 

一応、ヒロインになるのかな?警察に協力したせいで、犯人につけ狙われることになる娼婦が実は子持ち…冒頭では、何らかの事情で別れて暮らすことになったのか、親許(ヒロインの母親)へ送り届けるため、娘をシッターに預ける様子が描かれる。娼婦が殺されるポリスアクションだって聞いてたけど、なんか想像していたイメージの始まり方と違うなと思ったら…娘と別れたその足で、トイレに入って着替えて、夜の女へと大変身。直ぐに放尿プレイ好きの変態ジジイの客とかが言い寄ってきたりして…ようやくらしくなった。娼婦の大変な日常も描かれていた。

 

 

監督:ゲイリー・A・シャーマン

出演:シーズン・ヒューブリー ゲイリー・スワンソン ウィングス・ハウザー ペペ・セルナ ビヴァリー・トッド

 

 

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こんにちは、母さん(2023年)

こんにちは、母さん

 

WOWOWでエアチェックしておいた「こんにちは、母さん」を鑑賞…「男はつらいよ」シリーズでお馴染み、御年92歳の山田洋次監督が2023年に発表した、現段階での最新作、主演は吉永小百合。寅さん以外の山田洋次作品は見たり、見なかったり…「家族はつらいよ」の1作目以降は、わりとちゃんと見てたんだけど、そういえばコロナで死んじゃった志村けんの代わりに沢田研二が主演を務めた1本前の監督作「キネマの神様」はまだ見てない…どこかに録画はしてあるはずだけど。円盤も出てるけど、ジャケ画像が載ってなかったので、配信版の画像を拝借。

 

大企業の人事部長として働く神崎昭夫、学生時代からの友人で、同期入社の木部富幸から…次の同窓会は屋形船を貸し切って盛大にやりたいという相談を受ける。下町出身の昭夫は、現在も実家で暮らしている母親・福江なら何か伝手があるかもしれないと、久しぶりに訪問。お互いに近況報告をしあうが、母の様子がどこかおかしい。実は昭夫の方も…妻とは別居中で、会社のリストラ人事に関り、神経をすり減らしていたのだ。後日、妻と暮らしている娘の舞の家出が発覚…舞が福江の家に転がり込んでるのではないかと考え、再び来訪するのだが…。

 

大企業で人事部部長を務める大泉洋は、同期入社で学生代からの友人でもあるクドカンと今でも付き合いがあるのだが…そのクドカンに、リストラの噂が!案の定、その噂は本当で…大泉洋も本当は知っていたんだけれども、企業人として、決して本人に打ち明けることはできなかった。そのせいで…友情にヒビが!クビを宣告されても、会社に居座ろうとするクドカンは、社内で問題ばかり起こして、大泉洋にもそのしわ寄せがいく!そんな大泉洋は、プライベートでも悩みを抱えていて、娘の反抗期、家出…そして妻との別居。そんな状況で久しぶりに実家へ帰る。

 

母親の吉永小百合は亡き夫と共に、下町で足袋屋を営んできて…今でも店を守り続けている。最初こそ、小百合に問題ないアピールとかしちゃうんだけど…家出した娘・永野芽郁が、自分の実家に転がり込んでいるということに気づき、それまではだいぶ疎遠になっていたのに、以降、やたら足しげく実家に顔を出すようになる。そうすると、今まで隠していた嫁との別居の件もろもろが…小百合にも筒抜けになってしまう。っていうか、トラブルメーカーのクドカン…なぜか実家まで押しかけてきて、自分の苦境を小百合にベラベラと喋り始める、マジでウザイ奴。

 

人がいい小百合は…息子・大泉洋に“なんとかならないの?”なんて安易に言うもんだから、大泉洋は“余計なこと言うな”とブチきれるわけですよ。そんでもって、売り言葉に買い言葉で、大泉洋の方も…小百合がプライベートで心血を注いでいるボランティア活動を貶しちゃったりして、やたら空気が悪くなる。っていうか…全部クドカンのせいやろ!一方の小百合は…一緒にボランティア活動をしているオッサン神父の寺尾聡にマジ惚れしている様子。娘・永野芽郁から、自分の母親・小百合の恋バナを聞かされ動揺が隠せない大泉洋…不安材料がまた増えた!

 

マジか…小百合がボランティアに打ち込んでいたのは、男のためだったのか。オイラは結婚もしてなければ、子供もいないんだけど…ちょうど、親子の年齢差が、劇中の小百合と大泉洋と同じくらいだ(ウチのオカンも小百合と同い年くらいだし)。確かに…自分のオカンががって考えると、息子だったら頭を抱えたくなるな。意外と、劇中の親子関係、親子のドラマに関しては…共感できる部分もあったりしたんだけど、個々の安っぽい言動を見ていると、ちょっとイラついたりもするのよ。いや、これって、やってることは「男はつらいよ」と変わらない…いつもの山田映画。

 

クドカンがそこらじゅうでトラブルを振りまく姿だったり、大泉洋が皮肉交じりに愚痴をこぼす姿だったり…はたまた小百合が年甲斐もなく異性に恋して空回りする姿は、全部、「男はつらいよ」で見てきたシュチエーションばかり…寅さんの性格、設定を他のキャラに配分しただけ。そうなんだよ、あれはやっぱり昭和の人情喜劇であり、渥美清演じる車寅次郎というキャラクター性があったからこそ笑って許せたんだけども、現代を舞台に、他の役者が演じる他のキャラクターが同じことをすると、ただの空気が読めない、非常識な人にしか見えないんだよなと思った。

 

ワンチャン…母親役が倍賞千恵子、息子役が吉岡秀隆だったら…寅さんの延長として楽しめたかもしれない。って、それじゃ…「男はつらいよ お帰り 寅さん」と一緒か(笑)でも、まぁ…ツッコミ満載の昨今の吉永小百合映画としては、まともな方だと、以前、評論家の柳下毅一郎さんが仰っていて、それは激しく同意する。そういえば「いのちの停車場」で“小百合の父親”を演じていた実年齢タメの田中泯が本作でも共演…どうせなら、恋の相手も寺尾聡じゃなくて、田中泯にすれば面白かったのに…“前は親子で、今度は恋人かよ”って、ツッコミを入れたかった。

 

明らかにセクハラ、パワハラ被害者にしか見えない、大泉洋の会社の部下をやってる女の子が可愛いなと思ったら…加藤ローサだった。オイラ的には、ちょっと懐いって思ったんだけど、また最近…活動してるらしく、Wikiを見ると、映画やドラマの出演タイトルがいくつか書かれていた。あと、エンドロールで声優の名塚佳織の名前を見つけて驚く…どこに出てた?でも、直ぐにピンときた…そういえば、全然顔を出さない大泉洋の嫁が電話で喋るシーンがあった。それが正解だったんだけど、ググって調べたら、公開時にネットニュースでちゃんと話題になっていた

 

 

監督:山田洋次

出演:吉永小百合 大泉洋 永野芽郁 YOU 枝元萌 宮藤官九郎 加藤ローサ 田中泯 寺尾聰

 

 

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こんにちは、母さん






 

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