Webディレクターの生活 -6ページ目

Webディレクターの生活

Webディレクターがデジタルの在り方を考えるブログ。

時にはクライアントに
NOと言う勇気も必要だ。

Webディレクションの仕事をするうえで、
誰もが習うことであり、
多くのプレイヤーが認識していると思う。

実際、普通に仕事をしていれば、
断るシーンには多々出会うことになる。

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「その修正はスケジュール上無理です!」
「仕様変更なので、追加予算検討してください!」
などど、キリっと言うやつです
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しかし、
クライアントと一定以上の関係値を持ち
それなりに高い金額取引が定常化し、
スピードもクオリティも求められる環境
慣れてくると「断ること」自体
少なっていることが多い。

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(このタイミングでその変更はキツいなぁ。)
(その追加機能実装は技術的に怪しいなぁ) etc
⇒でも頑張るしかない・・・。
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クライアントの多少無理な要望も、
「いかに実現すべきか」を第一に考えることで、
信頼値を蓄積できるし、制作のレベルも上がる。
単純に断るだけがプロの仕事とは思わない。

そもそも、無理と決めつけないことで、
無理でなくなることも多いのだ。


しかし、度が過ぎてしまうと、
「断る」ポイントを見失ってしまい、
結果的に大事故に繋がってしまうことも少なくない。


(断ることで)怒られるのではないか、
もう信頼されないのではないか
仕事が減るのではないか、
関係者も多いし迷惑をかけられない…など。
こういった状況は、失うものが大きいほど、
その感覚を麻痺させる。


何かにNoと言うべきタイミングを

常に意識した方が良い案件とは


ではいつNoを発動するか。
残念ながら、あらゆる状況によって異なるため、
パターン化は難しい。

但し、案件種別によって、
Noと言うべき状況を常に意識した方が
よい案件種別
は存在する。


経験上、以下の2つは要注意だ。


<要注意案件>
・ECサイトなどシステムが深く関わる案件
・消費者を巻き込むキャンペーン



この2つは、事故ったときの
マイナスの振り幅が半端なく、
些細なミスでも障害に
直結する力を持っており、
断ること云々のダメージを一発で超えてくる。

十分すぎるくらいの内部対策、
リスクを予めクライアントや関係者に啓蒙し、
ある程度の握りを取るなど、
事前対策を怠らないようにしたい。


プロとして仕事をする以上、
案件種別によって偏りが生じるのは好ましくないのだが、
コーポレートサイトが多少ブラウザで表示崩れを起こしているのと、
システムが動かないため、サイト上でモノが買えないとか、
キャンペーンに参加できないとか、レベルが異なる。

仕事慣れしているプレイヤーこそ、
初心に帰り、気を引き締めたい。

「10分で行きます」
「今日中にやります」
「今週中にやります」
「13時頃には到着します」

これらは一歩間違えれば
危険なセリフ集。

タスクには明確な「納期」のような期限が
切られているものもあれば、
そうでないものもある。

後者の場合、複数のタスクを抱え、
同時進行を余儀なくされる場合、
相手への申し訳無さと挽回の心意気から
自ら期待値を高く設定してしまうことがある。


しかし、すでに追い込まれている分、
10分でやる、2時間以内でやる、
といった宣言通り終わらないことが多い。


Webディレクターのような、
思考を要するタスクと作業を要する
タスクが混在する職域は、
自らが思った以上に時間を要することが多く、
注意が必要だ。

周囲の信頼を集める「仕事ができる」人は、
この期待値の設定が上手く、
予想よりも長めに期間を設定し、
必ずそれを捲いてくる。

タスクは、発生した時点で期限に向けて、
カウントダウンが始まり、
期限を過ぎた時点でマイナスポイントが
発生すると認識すべきと思う。


◆整理すると-----------------------------

・(宣言する前に)冷静になり、
 許される範囲で期限を多く取る。

・その中で保険をかけておく
(週末、夜…など解禁すれば創出される時間)

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「10分で行きます」
⇒30分以内で参加します。

「今日中にやります」
⇒明日正午(9時)までに仕上げます。

「今週中にやります」
⇒月曜朝には仕上げます。

「13時頃には到着します」
⇒15時までには到着します。

などなど。
⇒そして宣言を必ず自ら捲くこと。

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制作現場と納期、スケジュールは常に隣り合わせ。
これらは、その日その瞬間からできる心がけ。
今一度、意識していきたい。

長く仕事をしていると、
ムカつくシーンにたくさん
出くわすことになる。

無理を言うクライアント、
非協力的な同僚や理解の薄い上司、
思った通り進まない状況、
失礼なことを言われた状況

時には上手くいかない自分自身
に対して腹が立つときもあり、
冷静ではいられず、イライラが募る。


こういった状況の中で、時には我慢も限界!
とキレたくなることもあるわけだが、
仕事のフィールドでキレることは、
損することはあっても、
得をすることは少ないように思う。


◆整理【キレるメリットとデメリット】----------------------------


○キレることのメリット?
 1.一時的な感情の発散、解放
 2.劇場的な情報伝達を実現

⇒(1)は完全な自己満足。
 (2)はスポーツの現場でよくある「ダラダラやってんじゃねぇ!」と
 渇を入れるシーンや、「もう限界!」を伝えるシグナルなど、
 敢えて周囲も着目させることでインパクトを増す。


▲キレることのデメリット
 1.人間関係、信頼関係の亀裂や破壊
 2.以後、キレキャラ認定に伴う負の自己ブランディング

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個人的な考えではあるが、
キレることのメリットは、
一時的なスパイスとして時には有効だが、
圧倒的にデメリットが大きく、
多用するのはご法度だ。

周りにキレキャラはいないだろうか?
キレキャラは、人と仕事と情報が逃げていく。
自分自身の発散が結果として、自分に返ってきてしまう。
(=キレキャラに似た立場になる人にdisりキャラもいる)


キレたくなったらどうすればよいか


極限まで我慢する。
本当にキレる必要があるか?
他でストレス発散できないか?
有効な解決手段は無いか、
ギリギリまで考えるべきだ。

大人ならば大人の解決法が必ずある。
キレることは宣戦布告だと思った方が良い。
無論、いまは宣戦布告する時代ではない。

私はビタミンジュースを飲む。
ビタミンが有効かどうかではなく、
気分的な問題として。

後で振り返って、
キレなくて良かったと何度思ったことか。


キレキャラと対峙する場合、
どういった対処が有効か



とはいえ、
理不尽なキレキャラと
対峙する場合もある。

キレキャラが社内など
身内にいるならば、
やや腹黒い戦法だが、
共通の仮想敵を作るべきだ。

相手がデザイナーならば、
悪役のディレクターが自分以外にいたりすると、
自分の話は聞いてくれるようになる。

クライアントに悪者になってもらうこともある。
憎き奴らだが、俺達は頑張ろうじゃないか、的な。

また、他のプロジェクトの危機的状況を比較に出して、
相対的に自分のプロジェクトは恵まれていると
錯覚させることもできる。


「○○さん達はホント大変だけど、
うちはまだ恵まれているよね…。」

不思議なことに、
何か一つでも、ベクトルを共通化できると、
心が通じやすくなり、
少なくとも、自分に攻撃は向けられにくくなる。


対外部

クライアントや代理店など
外部の利害関係者の場合、
どう対峙するか。

これはビジネスライクに
なるべく身体で吸収せずに、
適度に無視する。

自分に矛先が向いているときは、
感情を外部にセットし、
演者のような気持ちで乗り越えるしかない。
決して、ダイレクトに受け止めて、反撃せぬよう。

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最後に、自分がキレられる立場であったとき、
自分自身に反省点が無いか、一応振り返っておこう。


キレないブランディングを継続すると、
安定、冷静、忍耐など大人の付加価値が加算され、
やがて相談される立場になれる。

ストレスは現場とは別の場所で解放して、
今日から我慢を始めてみることをお勧めする。

DeNAの南場さんの本 を読みました。
以前から、南場さんblogのファンであった私は
なんてユーモアがある人だろう、と思っていましたが、
書き下ろしの著書でも裏切りはありませんでした。

大変で困難な状況でも
どこかに笑いがあり、
楽しさに変えていくような力。
南場さんの本からは、
そんな一貫した空気を感じ取ることができる。

事業とコンサルの違い。
家族の話。
組織と人材育成の話。

広く話が展開しつつ、
内容も深く読み応えあり。

先日の藤田さんの本同様、
やる気にさせる一冊です。

不格好経営―チームDeNAの挑戦/日本経済新聞出版社

Webディレクターの生活-中目黒卓球ラウンジ

中目黒卓球ラウンジ

仕事の後に、
以前同じ部署で働いた
仲良しメンバーで語りの会。

中目黒の住居の中にある、
隠れ家的な卓球バー。

この店懐かしいなぁ。
大学4年生のとき、前職の内定者懇親会で
先輩が連れて行ってくれた店。

当時2004年。
今から9年前だから、
結構長くからやってるのですね。

卓球台から生まれる
コミュニケーション。

グループで行くのが
お勧めなお店です。

>中目黒卓球ラウンジ

http://www.mfs11.com/nakame/nakame.html

<4月に見られる2つのパターン>
◎新しい目標に向けて、心機一転、スタートを切っている
▲3月期末の疲れや残務に追われ、順調なスタートを切れていない


新入社員や転職組は良しとして、
特に環境の変化が無い人の場合、
お疲れ組になってしまう人も出現する4月。

3月末が納品ラッシュだったり、
緊張感を持続して時間に追われ続けていれば、
疲れが溜まっても当たり前ではあるのだけど。

今年はそんな「4月疲れ」対策として、
3月にうちから、4月になったら、コレをする!と
いくつか決めていたので、
楽しく過ごせているような気がします…。
(思い込み)


理想は、
5月連休までもうひと頑張り。

頑張りましょう。

サイバーエージェントの
藤田さんの「企業家」を読みました。
先週金曜発売したばかりの新著です。

・小説を読むように読める
・勉強になる
・元気になれる

 
2005年に発売された
渋谷ではたらく社長の告白』は、
実家の母親も楽しく読むくらい、
分かりすい本でした。

「企業家」は、その続編にあたり、
今回も小説を読むような感覚で
週末一気に読みました。

今回は、サイバー社のメディア事業の
生みの苦しみと発展について
中心に書かれており、
そのメディア事業とは、
ブログ中心のアメーバ事業を指します。

いまでは最もメジャーなアメブロも、
以前は試行錯誤の連続で、
重かったり、サーバダウンしたり、
使いづらかったり、とユーザー目線になりきれなかった
時代の苦悩が書かれており、何だか懐かしさを感じました。

↓まさにこのあたりの時代
ブログ復活?(2005年7月08日

読後前向きになれる
とてもお勧めの本です。

私も今週から
「熱狂」したい。


起業家/幻冬舎
¥1,575
Amazon.co.jp

前回の続きですが、結論から行きます。

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競合コンペに勝つ法則【1】:『勝ち戦略を作ること』
競合コンペに勝つ法則【2】:『RFPに忠実な提案を作ること』
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※RFP=Request For Proposal(提案依頼書)
 発注候補のベンダーに対して、提案内容の範囲を記載しているドキュメント。
 RFPが存在せずに、オリエンのみ、という場合もある。


何故、RFPに忠実であるべきか。
単純に勝率が圧倒的に異なるからだ。

クライアント側は自分たちが投げ掛けたお題に対して、
各社どのようなアプローチを取るか見ようとしている。

そのお題に対する回答が特定ジャンルに偏っていたり、
そもそも欠如していたのでは、設問に回答していないのと
イコールであるからだ。

仮にRFPを元にした評価表で、採点されていたら、
満たしていない項目があればあるほど、不利である。


RFPが必ずしも正しいことを言っていない場合は?

これは非常によくあるパターンだ。

極端な例)地方のクリーニング店がソーシャルメディアを駆使して、
売上を上げたいとコンペを開く。予算は150万。


クライアントのことを思えば、
「ソーシャルなんてやらないで、チラシを捲こう!」と
言いたくなるかもしれないが、
これも競合コンペとして臨むのであれば、
ソーシャルメディアのプランを検討して組み立てたうえで
チラシの提案をした方が、勝率は高いと思う。

単純に先方はソーシャルの提案を待っているし、
期待しているからだ。


RFPに忠実だと他社と差別化できないのでは?

フツウの提案になってしまうではと思うこともあるが、
一般的に起きる事象はむしろ弱みを露呈することの方が多い。

例)
SEOが強みの会社ならSEO寄りの提案、
デザインが強みの会社ならデザイン寄りの提案、
システムが得意ならシステム寄りの提案…etc

これは会社や組織によって、得意不得意分野があり、
自然得意分野に傾倒してしまうだけの事象。

『寄り』であるべきなのは、
RFPで最も重視している点であり、
自社の強みではない。

まだ自社の強みに寄っているだけなら良いが、
提案すべき項目が欠如していたり、
手薄になることの方が
多いから注意しておきたい。

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RFPを軽視するのは何も若手だけでなく、
経験の長いベテランプレイヤーにも多い。

ベテランほど、ユーザーや生活者の動向を知っているだろうし、
ゴールに対する正しいアプローチを知っている。

ただし、競合コンペは、
前述の通り、設問に対する回答を述べる場であるから、
仮に提案内容が正しいことであっても、
手順を間違えるとなかなか理解を得るのは難しい。

勝つためには、RFPを何度も見直し、
バランスを取った上で、
個別の勝ち戦略を検討するようにしたい。

広告業界のみならず、
Interactiveの世界においても、
競合コンペは新規案件獲得のために
避けては通れない道だ。

Webディレクターや
Webプロデューサーであれば、

一度は経験したことがある人も
多いのではと思う。

また、コンペの結果によって、
その後の数カ月、半年、
ひょっとしたら1年先の
仕事の運命が左右される。

だから、競合コンペは、
臨むなら是非とも
勝利したいイベントだ。

一般的に競合コンペを述べてくれる書籍は
TVCMなどマス広告前提とした
広告業界のものが多いと思われるが、
ここではWeb制作における競合コンペの
勝ち方について考えてみたい。


▼まず、なぜ勝てないのか

コンペに負けてしまう理由は様々である。

・ヒアリング不足
・ヒアリングが下手
・RFPを満たしていない
・設計がダメ 
・デザインがダメ
・コンテンツがダメ
・アイデア、コンセプトがダメ
・提案書がダメ
・見積りが的外れ
・プレゼンがダメ

事業、企業理解不足
・担当者や偉い人に嫌われる
・政治的な事情…etc

逆に上の要素をある程度
満たしていても、
勝てないことも多い。


『今回の御社の提案もとても良くて、
最後まで迷ったのですが、他社に決めました…』
のパターン。


これは何故だろうか。


提案の内容は、ある程度のレベルに達しており、
健闘していたものの、何となく負けてしまった提案は
内部の反省会をしても、明確な課題が見出せなかったりする。

理由は様々かもしれないが、
何となく共通して見えるのは、
コンペを乗り切ること自体がどこかで目的化し、
勝つための落とし所がないことが多いように思う。

クライアント側からすると、
結局、何がウリなのか不明瞭で
判断を下す決定的な材料が乏しいからだ。


悪くはないんだけど、
良くも無いなぁ、みたいな。


そこで私が考えるコンペ自体を乗り切ること
目的化
させない手段は以下のとおりだ。

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競合コンペに勝つ法則 【その1】:『勝ち戦略を作ること
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『勝ち戦略』とは、
これから臨むコンペにおいて、
何を以て、勝つかを明確に定めることだ。

競合コンペなだけに、
提案会社は他にも複数存在する。

他社の提案と並んだ際に、
自社を選んでいただくための、
差別化ポイントを見出すべきだ



では、どうすればできるか。


お勧めは、
一言キャッチフレーズである。

これはチーム内部の意思統一、
クライアントへのプレゼンテーションの際に、
大いに効果を発揮するので、是非試してみて欲しい。


(具体例)実際に使用したコンペのキャッチフレーズ
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・「攻めのスマートフォン対応(2011)」
RFPでは主要ページくらいはスマホ対応したい、ということだったが、
今後スマートフォン活用がさらに増えることを説明した上で
敢えて、全ページをスマートフォン対応することを提案

・「運用超効率化サイト(2010)」
CMSの導入が前提のコンペにおいて、
いかに運用時使いやすいか、効率的な運用ができるか、
サイト公開後のワークフローまで強調した提案。

・「5年後もあり続けるサイト(2008)」
2-3年周期でリニューアルを迎えるサイトが多い中、
伝統と革新を与件とするクライアントに対して、
普遍的なクリエイティブと設計で、小手先の技術に
囚われない情報設計とクリエイティブをウリにした提案。
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まぁ、、キャッチコピーの提案ではないので、
一言化は分かり易ければO.Kでである。

逆に、一言キャッチフレーズ化できない提案は、
頑張ってプレゼンしても
相手伝わりづらい提案である可能性が高い。


提案に臨む際に、
是非、キックオフ時点で勝ち戦略を考え、
提案直前にもう一度それをできているか見直してみるべきだ。


◎今日のまとめ:-----------------------------------------
競合コンペに勝つための法則の一つは
『勝ち戦略を作ること』であり、その具体的な方法として、
提案自体の一言キャッチフレーズを考案し、
チーム内の意思を統一して臨むべきである。

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残りの法則はまた続きます。

4月に入り、新人や他職種からディレクターに
なった人、育成担当になった人も多いと思う。

習うより慣れろ!の職種ではあるが、
Webディレクターとして、
どのように学び、経験を積めば、
短期間で価値を創出できるか考えてみたい。

ここでは基本的な
Webディレクターの在り方を述べるよりも、
をつける」Webディレクターの学び方を考えてみたい。

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予め定義をしておくと、
ここでいうWebディレクターは、
クライアントと制作現場の窓口となり、
制作指揮を一貫して取る職種のこと。

少数組織にある、営業から実制作まで全部一人で担当し
請求書まで発行するなど、全行程に手を動かす人は含めない。
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一般的にWebディレクターのスタートラインの
バックボーンはざっくり以下の2通りである。

(1)Web制作経験あり
例:デザイナー、コーダー、プログラマー etc

(2)Web制作経験無し
例:制作以外の他職種出身、新卒(人)etc


組織形態や規模によって異なるが、
(1)の「制作経験あり」はWeb制作黎明期から
必ず存在するキャリアパスで、現在も依然多い。

当時はコーダーが最も多かったと思うが、
デザイナーやプログラマーも多くいる
DTPのデザイン制作に関しても(1)に含めよう。

(2)の「制作経験なし」は、
人単位以上
ある程度分業が進んでいる組織に多く、
ディレクターが直接デザインやコーディングの
作業をする機会は少ない。

大規模会社の場合、制作経験はないが
4月から新卒がWebディレクション部門に配属、
なんていう事例もあるだろう。


さて、それぞれの事情で、
Webディレクターをスタートするものの、
多くは壁に直面する。


制作経験ありのディレクター脱・制作者視点の壁
制作経験無しのディレクター制作知識の壁


制作経験ありの場合、
実制作は理解しており、
アウトプットのイメージもつくが、

クライアントと直接やり取りしたり、
制作メンバーを取りまとめたり、
調整ごとをこなす実務は、
制作作業とは異なるもので、
苦戦することも少なくない。

これは営業が当たり前にこなす
コミュニケーションスキルや経験に起因するもので、
ここを乗り越えることが第一段階だが、
上手くいかないと、
一人黙々と作業をする元の看板に戻ってしまう。


制作経験が無い場合、
クライアントからは無理を言われ、
仕切りが悪いと内部から突かれるという
輝かしいくらいの伝書鳩となるのが代表例だ。
板挟みに耐え切れず、病んでしまう人もいる。

私も偉そうなことを言える立場ではなく、
新人時代、クライアントからは全く信頼されず、
普段は温厚なデザイナーに本気でキレられるという、
伝書鳩出身者である…。


では、それぞれの立場に応じて、
どのようなスキルを身につければ
価値の高いディレクターにシフトしていけるか。


まず、制作経験あ場合、
フロントに立ち続けることで、
顧客視点を体得することだ。

クライアントの視点は必ずしも
Webサイトを作ることがゴールではない。


最初はクライアント
言っていことが理解できなくても、
経験を重ねることで、次第に、
自らが培ってきた制作者視点を
顧客価値に変換できるようになる。

次に、内部メンバーに対してだが、
なるべく自身の『武器』を封印することだ。

周囲の力になるために、つい手を動かしがちになるが、
ディレクターが作業者になってしまうと、
制作指示の動きが止まってしまい、
全体を見ることができなくなる。

これでは作業のレバレッジも効かないし、
下手すると周囲が話しかけづらい人なってしまう。

ディレクターはコミュニケーションの中心役に
ならなければならない。
一人で作業を抱えこむのではなく、
自ら方針を提示し、周りをリードしていくよう、
自らは指示役であるよう意識したい。

但し、もともと築いた『武器』は
緊急の場面や最後の刀としては、
大いに価値を発揮する。

その刀は常に抜くのではなく、
タイミングを見極める
べきだ。

まとめると、
顧客視点を学んで、
極力手を動かさず、
指示役に徹すること。

制作実務は理解しているので、それを踏まえて、
効率的にコントロールができるようになること。

して、いざというときは
自身も制作プレイヤーになることができれば
非常に価値が高いディレクターになることができるだろう。


一方、制作経験無立場はどうか。

さすがにWeb制作工程は理解した上だが、
次に、デザイン実務やコーディング実務などを
一生懸命学ぼうとする人は多い。

それも無駄、とは言わない。


確かに、自分が関わる商材の制作工程において、
どういった作業なのか
ある程度イメージがついた方が良いだろう。


しかし、それ以上に大切なことは、
他社のWebサイト事例、トレンド、
最新の技術や成功事例、失敗事例等を知識として
徹底的に叩き込むことだ。

ある業種、あるジャンルの話が出れば、
現在の傾向や各企業の事例を瞬時に
アウトプットできる状態でありたい。

クライアントが欲しい情報は、
Photoshopの使い方ではない。
制作メンバーもそんなことは知っている。

乱暴に言えば、クライアントは、
手法なんてどうでもよくて、
Webで自分たちのビジネスゴールが達成できるか
について知りたいわけだ。

そこで、実現例のアウトプット自体の
引き出しが多いと、プロとして信頼を得やすいし
そこに単なる伝書鳩から抜け出すヒントがある。


制作側に対するコミュニケーションはどうか。
それも基本的な考え方は同じで、
ディレクターとしての発想の引き出しを
増やすことが信頼を掴むヒントである。

デザイナーもマークアップエンジニアも、
一見、制作事例に精通しているようで、
情報取得先が偏っていることが多く、
現在のあらゆる業種の良き事例も
悪き事例も知っている人、
実はそこまでいなかったりする。

コンテンツアイデアや
クリエイティブのブレストをする際に、
黙って、受け身になるよりも、
いろんな引き出しをメンバーに提供することで、
彼らにも刺激を与え、
そこから新しい発想が生まれることがある。


学び方は簡単。
様々なWebサイトを毎日ひたすら見まくる。
関連雑誌や本を読む、だ。

この積み重ねは
後々になって活きてくるから、
是非とも推奨したい。

それと、Webに限らず、
広告や美術やエンタメなど
ほかのデザインや表現について見識を深めることも
引き出しを増やす手段になる。

例えば、映画は、世界観やリズム感を共有する
共通ワードとして意外に活躍することがある。

実際、私が以前関わったあるプロジェクトの
コンテンツアイデアの仮称は
しばらく「500日のサマー」だったり。

そういうキーワードが飛び交う
プロジェクトは雰囲気も良かったりする
…。


少々強引まとめると、

制作経験ありのディレクター脱・制作者視点の壁
⇒顧客視点を磨く。自らの武器を封印して、
 指示役として
動く経験を蓄積すること。

制作経験無しのディレクター制作知識の壁
⇒事例や最新動向を幅広く認知し、制作者には無い
  アウトプットや引き出しを多く備えること。


新人は学ぶことを上げればキリがないが、
上記は簡単に差がつくので
是非お勧めしたい。