競合コンペに勝つ法則【1/3】:勝ち戦略を作ろう | Webディレクターの生活

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Webディレクターがデジタルの在り方を考えるブログ。

広告業界のみならず、
Interactiveの世界においても、
競合コンペは新規案件獲得のために
避けては通れない道だ。

Webディレクターや
Webプロデューサーであれば、

一度は経験したことがある人も
多いのではと思う。

また、コンペの結果によって、
その後の数カ月、半年、
ひょっとしたら1年先の
仕事の運命が左右される。

だから、競合コンペは、
臨むなら是非とも
勝利したいイベントだ。

一般的に競合コンペを述べてくれる書籍は
TVCMなどマス広告前提とした
広告業界のものが多いと思われるが、
ここではWeb制作における競合コンペの
勝ち方について考えてみたい。


▼まず、なぜ勝てないのか

コンペに負けてしまう理由は様々である。

・ヒアリング不足
・ヒアリングが下手
・RFPを満たしていない
・設計がダメ 
・デザインがダメ
・コンテンツがダメ
・アイデア、コンセプトがダメ
・提案書がダメ
・見積りが的外れ
・プレゼンがダメ

事業、企業理解不足
・担当者や偉い人に嫌われる
・政治的な事情…etc

逆に上の要素をある程度
満たしていても、
勝てないことも多い。


『今回の御社の提案もとても良くて、
最後まで迷ったのですが、他社に決めました…』
のパターン。


これは何故だろうか。


提案の内容は、ある程度のレベルに達しており、
健闘していたものの、何となく負けてしまった提案は
内部の反省会をしても、明確な課題が見出せなかったりする。

理由は様々かもしれないが、
何となく共通して見えるのは、
コンペを乗り切ること自体がどこかで目的化し、
勝つための落とし所がないことが多いように思う。

クライアント側からすると、
結局、何がウリなのか不明瞭で
判断を下す決定的な材料が乏しいからだ。


悪くはないんだけど、
良くも無いなぁ、みたいな。


そこで私が考えるコンペ自体を乗り切ること
目的化
させない手段は以下のとおりだ。

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競合コンペに勝つ法則 【その1】:『勝ち戦略を作ること
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『勝ち戦略』とは、
これから臨むコンペにおいて、
何を以て、勝つかを明確に定めることだ。

競合コンペなだけに、
提案会社は他にも複数存在する。

他社の提案と並んだ際に、
自社を選んでいただくための、
差別化ポイントを見出すべきだ



では、どうすればできるか。


お勧めは、
一言キャッチフレーズである。

これはチーム内部の意思統一、
クライアントへのプレゼンテーションの際に、
大いに効果を発揮するので、是非試してみて欲しい。


(具体例)実際に使用したコンペのキャッチフレーズ
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・「攻めのスマートフォン対応(2011)」
RFPでは主要ページくらいはスマホ対応したい、ということだったが、
今後スマートフォン活用がさらに増えることを説明した上で
敢えて、全ページをスマートフォン対応することを提案

・「運用超効率化サイト(2010)」
CMSの導入が前提のコンペにおいて、
いかに運用時使いやすいか、効率的な運用ができるか、
サイト公開後のワークフローまで強調した提案。

・「5年後もあり続けるサイト(2008)」
2-3年周期でリニューアルを迎えるサイトが多い中、
伝統と革新を与件とするクライアントに対して、
普遍的なクリエイティブと設計で、小手先の技術に
囚われない情報設計とクリエイティブをウリにした提案。
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まぁ、、キャッチコピーの提案ではないので、
一言化は分かり易ければO.Kでである。

逆に、一言キャッチフレーズ化できない提案は、
頑張ってプレゼンしても
相手伝わりづらい提案である可能性が高い。


提案に臨む際に、
是非、キックオフ時点で勝ち戦略を考え、
提案直前にもう一度それをできているか見直してみるべきだ。


◎今日のまとめ:-----------------------------------------
競合コンペに勝つための法則の一つは
『勝ち戦略を作ること』であり、その具体的な方法として、
提案自体の一言キャッチフレーズを考案し、
チーム内の意思を統一して臨むべきである。

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残りの法則はまた続きます。