コーチャンフォーとミュンヘン大橋と『鹿踊りのはじまり』 | 絵本島 

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 コーチャンフォー ミュンヘン大橋店までランニングしました。

 コーチャンフォーは、大きな本屋さんで、CD・DVDや文具、雑貨も扱っており、ミスタードーナツもあり、確か成城石井も入っていたような。

本を見るだけでも一日中楽しめる場所です。



 すぐ近くに豊平川が流れていて、ミュンヘン大橋があります。

 ミュンヘン大橋は大きな吊り橋。

 ミュンヘンは札幌の姉妹都市です。









 今日の絵本は



 

鹿踊りのはじまり

宮沢賢治 作

ミロコマチコ 絵

ミキハウス


 岩手・宮城・愛媛の宇和島地方に鹿踊り(ししおどり)というものが伝わっているそうです。宮沢賢治の故郷の花巻地方にもあるそうです。

 鹿の装束をつけ、鹿のような動きで体を揺らしたり、飛び跳ねたりして踊るのだそうです。


 昔、嘉十という男が足を痛めて温泉療養に行く途中、一休みして栃の団子を少し鹿に残していきました。少し歩いてから、手拭いを忘れたことに気づいて戻ってみると、栃の団子に鹿が集まっていました。

 それを見ている嘉十に鹿の言葉が聞こえて来ます。

 鹿たちは手拭いを恐れていました。大丈夫かな?と散々試した挙句、大丈夫だとわかるとお団子を食べ、お日様を拝み、自然を讃える歌を作って、激しく踊ります。

 もとより鹿達の言葉が聞こえて、鹿の気持ちもわかり、感動していた嘉十。


「もうまったくじぶんと鹿とのちがいを忘れて

 「ホウ、やれ、やれい。」

 と叫びながらすすきのかげから飛び出しました。(『鹿踊りのはじまり』より)


 鹿達はあっという間に逃げ去りました。


 この話を語り手の「わたし」は秋の風から聞いたのです。


 嘉十の気持ちも、鹿達の気持ちも、動きも、生き生きと語られています。

 きっと鹿踊りのはじまりは、じふんと鹿との違いを忘れた嘉十から始まったのかもしれません。


 ミロコマチコさんの迫力のある絵も、この物語に合っていると思いました。


 ミキハウスの宮沢賢治の絵本シリーズはいいですね!これもおすすめです。