【NEDO実用化ドキュメント108】高性能車載用ヒートポンプを完成 | エコノミライ研究所のブログ

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108、高効率な省エネ暖房技術

 車載用ヒートポンプを完成

 

株式会社デンソー

 

取材:October 2019:https://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/202003denso/index.html

 

「暖房競争」を勝ち抜くヒートポンプの実現

世界的に今後ますます拡大すると考えられるHV(ハイブリッド車)、PHV(プラグインハイブリッド車)、EV(電気自動車)といった環境対応車で、エンジン効率向上(HV、PHVなどの場合)の結果、暖房エネルギーとして利用可能なエンジン排熱が減少しています。さらにEVに至ってはエンジン自体が存在しないため、暖房のために走行エネルギーの一部を直接利用することが避けられなくなっています。最も簡単な暖房装置は電気ヒーターですが、この場合消費電力が大きく、寒冷時には走行エネルギーと同等の電力を消費する場面もあり、冬季の航続可能距離(満充電で走行できる距離)の大幅な低下が大きな問題となっていました。そこで、最も高効率に熱を創出できる暖房手段としてヒートポンプを選定し、NEDOプロジェクトで開発を行ったのが株式会社デンソー(以下、デンソー)です。ヒートポンプは投入エネルギー以上の暖房能力を発揮できることから、EVのように空調消費電力が航続距離に直接影響を及ぼすような環境対応車にとって必須の技術です。しかし、従来のヒートポンプは、クーラーと比べると構成が複雑なため搭載性が悪く、暖房効率(COP:成績係数)とコストの両立が難しいものであったため、本格的な普及のために非常にシンプルな構成を特徴とするヒートポンプの開発に挑みました。開発の取り組みの結果、高いCOPを簡単な回路構成で達成できる実用性の高い車載用ヒートポンプを市場に送りだすことができました。

 

 

※詳しくは下記資料をご覧下さい。

 

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「実用化ドキュメント」を基にエコノミライ研究所作成

 

※NEDOさんはH15年4月より国立研究開発法人となっております。

 

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