76、省エネルギー_エネルギー使用合理化技術戦略的開発/エネルギー使用合理化技術実証研究/コンビナート低位熱エネルギー統合回収技術の開発_複数工場間で熱を共有し、コンビナート全体での省エネを実現_千代田化工建設株式会社_取材:December2013〜January2014:http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201315chiyoda-corp/index.html
2工場間の排熱共有による省エネルギー量
原油換算10,700kL/年、CO2削減効果28,000t/年
省エネルギー先進国である日本は、省エネルギーに繋がる要素技術開発においても世界トップレベルにあります。なかでも工業分野での省エネルギー対策は進んでおり、とくに、工業地域(コンビナート)を形成する製油所や化学工場などでは、早くから各工場内での省エネ対策が進められていました。そのため、もうこれ以上の省エネルギー化は既存技術の適用だけでは望めない状況にまでなってきています。
プラントエンジニアリング企業の千代田化工建設株式会社では、単一工場ごとの省エネルギー化は限界に達している一方で、異業種の工場が隣接するコンビナート内では、工場によって利用する熱の温度帯が異なることに着目し、異業種工場間で熱融通ができれば、さらなる省エネルギーも可能と考えました。
そこで、千代田化工建設では、NEDO「エネルギー使用合理化技術戦略的開発」などに参画し、単一の工場やプラント等で物質及び熱の流れを解析し最適化を行う解析ツール「ピンチテクノロジー」を基に、コンビナートを形成する複数工場間での物質及び熱エネルギー共有解析に拡大適用する独自技術「エリアワイドピンチテクノロジー」の開発に取り組み、実コンビナートでの実証試験及び大幅な省エネルギー化に成功しました。現在、開発された「エリアワイドピンチテクノロジー」は、国内4カ所(千葉、鹿島、水島、大分)のコンビナートで適用されており、さらに、2011年度からはNEDO「国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業」の一環としてタイ王国のマプタプット工業団地へと海外展開されるなど、国内外のコンビナートにおける省エネルギーソリューション技術として大きな期待が寄せられています。
※詳しくは下記資料をご覧下さい。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「
※NEDOさんはH15年4月より国立研究開発法人となっております。
【NEDO実用化ドキュメント001】軽油を極限までクリーンにする触媒
【NEDO実用化ドキュメント002】クリーンな排出ガスのエコ・ディーゼル車
【NEDO実用化ドキュメント003】生物のしくみをひもとく、強力なツールレーザ顕微鏡の開発
【NEDO実用化ドキュメント049】世界最高水準の高効率・大型ガスタービン