【NEDO実用化ドキュメント069】全固体紫外レーザー光源を世界で初めて実用 | エコノミライ研究所のブログ

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69、電子・情報_フォトン計測・加工技術の研究開発/高集光完全固体化レーザー技術_波長変換特性に優れた、全固体紫外レーザー光源を世界で初めて実用化_大阪大学・株式会社光学技研\取材:December2013http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201312kogakugiken/index.html

 

 

エキシマレーザーと比較して、エネルギー効率約5倍

私たちの身近にある各種デジタルデバイス、通信機器、自動車、医療機器などは、半導体集積回路(LSI)の高密度化・高集積化技術により支えられており、その半導体製造プロセスには、レーザーを用いた超微細な計測や加工が欠かせません。

現在半導体分野では、波長が短く、加工性・集光性に優れ、熱を発生させずに切断、加工、計測が可能な紫外線レーザーが広く求められており、半導体露光プロセスの際には混合ガスを用いたレーザー(エキシマレーザー)が主流です。

しかし、エキシマレーザーは、アルゴン(Ar)やフッ素(F)といった有毒ガスを用いており、装置の大型化とメンテナンスコストがかかるだけでなく、レーザーとしての品質が低く、エネルギー変換効率も低いといった問題があります。

そうしたなか、大阪大学の佐々木孝友名誉教授、森勇介教授らは、赤外光から紫外光への波長変換特性に優れた「CLBO結晶」を発見。さらに、それを実用化するため、NEDOの「フォトン計測・加工技術の研究開発」に参画し、高品質なCLBO結晶の育成技術を確立するとともに、神奈川県厚木市の株式会社光学技研と共に、結晶の研磨・加工技術を確立することで、従来のエキシマレーザーと比較して、エネルギー効率約5倍となる「全固体紫外レーザー光源素子(CLBO波長変換素子)」を世界で初めて実用化させました。

開発されたCLBO波長変換素子は、1996年4月から光学技研より販売が開始されており、固体紫外レーザーの世界市場において100%のシェアを誇っています。

 

 

 

 

※詳しくは下記資料をご覧下さい。

 

 

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「実用化ドキュメント」を基にエコノミライ研究所作成

 

※NEDOさんはH15年4月より国立研究開発法人となっております。

 

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