●【鎌倉市大船】大長寺から自噴井戸・多聞院、リンドウ咲く常楽寺へ
こんにちは。
鎌倉フラワー&ネイチャーガイドの
村田江里子です。
プロフィールはこちら♪
大船の気になっていた
お寺めぐりコースへ
秋の散策♪
大長寺、自噴井戸から
多聞院を経て、
リンドウ咲く常楽寺を
訪れたのでレポしますね。
まずは大船駅からバスに乗り、
砂押橋から大長寺へ。
立派な冠木門です。
谷戸をバックに、カキの実が
青空に映えますね。
風格あるお寺ですね。
玉縄城主として
北条綱成が一帯を治めていた時代に
後北条氏の家臣。
感誉存貞(かんよぞんてい)が
建てたお寺だそう。
徳川家康が直々に来訪したり、
後北条氏・徳川氏に
代々崇められた
格式高いお寺とのこと。
それで葵の紋があるのですね。
梵鐘も趣があります。
お茶の花が
咲いていました。
宝蔵。
シラカシのどんぐりが
コロコロ♪
11月13日に訪れたときには、
少し奥の墓地の脇の斜面に
秋の野の花が咲いていました。
シロヨメナ。
かわいらしいブルーの
ツリガネニンジン。
ヤマハッカ。
上から谷戸を見下ろす感じも
いいですね。
人知れずひっそりと、
風格あるたたずまいの
お寺に出会って、
心落ち着くひとときを
味わうことができました。
大長寺を出て、
丁寧に手入れされた
生け垣を眺めながら
東へ…
サザンカが
あかあかと。
岩瀬下関防災公園へ
到着。
自噴井戸があります。
北鎌倉・円覚寺の裏山の
六国見山からの伏流水を、
千葉に伝わる上総掘り工法で
図のような「ヒゴ車」を使い
掘り当てて
湧き続けている湧水です。
当時、井戸を掘られた
若林伝吉さんに
インタビューさせていただき
うかがった
貴重な井戸のお話、
どうぞリンクをクリックして
読んでみてくださいね。
私は自然と人が共生していく
お話をうかがうのが
大好きなんです^^
美しく、尊いお話。
以下にダイジェストを
ご紹介しますね。
************
2001年、上総掘りで、岩瀬下関に、若いころの記憶を頼りに人力で井戸を掘りました。
上総掘りは、江戸時代後期に考案されたという伝統的な井戸掘りの技術です。「ヒゴ車」という大きな木の車輪の中に人が入って歩いて回し、その動力で、地面にノミを突き下ろします。
ヒゴ車の力で地下深くまで掘り抜く上総掘りの井戸からは、いつも安定した澄んだ水が出ます。
鎌倉でも昔から上総掘りは行われていましたが、「上総」の名前の元となった千葉に上総掘りを学びに行ったこともあります。
千葉の方は関東ローム層で土が軟らかいですが、鎌倉の台や岩瀬は地下が岩盤なので、土地に合わせた堀り方を工夫しました。
昔、近所で井戸を掘った経験から、始めは15メートルほど2~3カ月かけて掘れば水が出ると思っていましたが、実際やってみると、最初思っていたよりずっと大変でした。9カ月かけて、140メートルも掘ったのです。
ボランティアの皆さんと一緒に苦労をして掘った水が出てきたときは、本当に嬉しかったです。
何といっても、水は大切です。水さえあれば、生きることはできます。
地震が来ても、井戸は枯れません。関東大震災のときでも、変わらず水が出ていたようです。
井戸の周りは、いつもきれいに片付けて掃除しておきます。今でも庭の一角にあるお稲荷さんに、毎月1日と15日、水を供えています。また、お正月には井戸の枠にしめ縄を飾ります。
こうした水を大切にするならわしが、先祖から伝わってきました。
昔の農家の人は、田んぼ・畑の耕作、家の屋根葺き、山仕事、家畜の飼育など、本当に何でもやりました。井戸の水を使うことは、その生活の一部でした。
昭和10~20年代の大船は、まだ見渡す限り田んぼが広がっていました。小さなころは、ため池や柏尾川で、コイやフナ、ウナギを捕ったり、夏の世には松ヤニを利用したランタンを手に、田んぼのドジョウ捕りをしたものです。家のすぐ前でシジミやドジョウがとれました。
かつて辺りには、地下水を利用した製氷工場や豆腐屋、醤油屋、ラムネ製造工場などもありました。
この辺りの水は六国見山に降った雨が出てきたものです。
家の井戸は60年前に掘った上総堀で、今でも毎分30リットルほどの水がこんこんとわき出ています。
湧水の水量は六国見山のふもとが開発されて、半分以下に減りました。それでも水は出続けているし、水の質は変わらないようです。
井戸は、365日、絶えることなく水が出ますからね。いざというとき、自然に流れ出る井戸の水は役にたちます。
これからも、昔からある井戸の水を大切に使って暮らしていくつもりです。
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若林伝吉さんは、2017年に逝去されたとのことです。
心より、ご冥福をお祈りいたします。
湧き出た湧水が
せせらぎとなって。
クロガネモチの
赤い実がなっていました。
向かいにある西念寺。
幼稚園と同じ敷地にあります。
道沿いの民家に
ホトトギスが咲いて。
サルビアが
たくさん咲くお宅がありました。
見事。
分かれ道を右へ。
交差点に出ました。
多聞院方面へ進みます。
ダイサギが砂押川に
たたずんで。
調節池。
トンネルをくぐって…
2つめのトンネルは
素掘りのトンネルで、
地層が見えます。
この脇から以前は
大船の切通へ行けたのですが、
私有地につき
立ち入り禁止になっていました。
ええー><と思いましたが、
後日リベンジしたときには
くるっと回った駐車場の脇から
入れることが分かりました^^
熊野神社へお参り。
切通のある森が
鎮守の森になっている、
静かな神社です。
多聞院へ。
今はきっともっと
イチョウがきれいですね^^
子育て地蔵さん。
道を西へ進んで、
常楽寺へ出ました。
大船の地名の由来、
「粟船」が山号に。
かつては海がもっと内陸まで
迫っており、
粟を積んだ船が
行ったり来たりしていたそう。
境内は秋の彩り。
センリョウの赤い実♪
ナンテンの実も。
鎌倉市の花でもある
リンドウがそこかしこに。
晩秋を告げるサザンカ。
たくさんの株立ちになった
イチョウの木。
クチナシの実。
栗きんとんの色付けに
使われる
鮮やかなオレンジ色ですね^^
つやつやツワブキ。
鎌倉幕府三代執権・
北条泰時さんのお墓も
本堂の裏にあります。
山門前に戻って、
横の道から裏山へ。
カフェがありました♪
ホトトギスの花。
山を登っていくと、
源頼朝の娘の
大姫の墓と呼ばれる
祠があります。
木曽義高のいいなずけでしたが、
源頼朝が
いとこの木曽義仲を討ち、
その息子の義高もあやめられ、
大姫は後を追うように
病で亡くなったといわれます。
大姫のお墓の少し上に
木曽義高のお墓が。
お墓では2人、
そばにいることが
できたのですね。
山を登りきると
住宅地に出て、
道をどんどん下ると
鎌倉芸術館のあたりに出ます。
そこから15分ほどで
大船駅へ着きました。
大船のいちばん北東のあたり、
ほっと心和む
楽しい
里歩きでした…!
+.。.♪. * . 。. +・ * ・+.。.☆. * .
1ランク上の贅沢な時間…
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