●【鎌倉】新緑の中央公園でウグイスや八重桜を大満喫☆自然観察会♪
こんにちは。
鎌倉フラワー&ネイチャーガイドの
村田江里子です。
プロフィールはこちら♪

春の鎌倉中央公園へ!
谷戸の自然がまるごと保全された
里山の公園で、
ウグイスやサクラを
自然の視点でじっくり観察♪
4月19日(日)、鎌倉市公園協会主催の
自然観察会・
「春の動植物~サクラを観察しよう」
を楽しんできました^^

鎌倉全域の自然を
調査や保全作業、普及継発、
行政との協働を通じ
質の高い自然へと
長年守り育ててきてくださった
緑のレンジャー指導員の
岩田晴夫さんや、
植物に造詣の深い
石島やよひさんの
ご指導で
池の周りを歩きました。
気づきをたくさんいただいたので、
レポしますね!
自然の質を高める視点の
貴重なお話ばかりで
すごーく長くなってしまいましたが^^
よかったら
お付き合いください♪

もうすぐ
端午の節句ということで、
池の上にはこいのぼりが
たくさん泳いでいました!
池や池の生きものを見る<視点>をちょっと変えてみよう
目の前に池が
広がっています☆
楽しい♪生きもの観察に
入る前に!
岩田さんが、
まずは「池をどう見たらいいか」
をお話くださいました。
まずは池を、
「谷戸ごとの集水域」という視点で
見てみます。

平成13年ごろから、
集水域の考え方が
導入されたのだそう。
水が流れ込んでくる、
ということは谷戸の落ち葉なども
流れてくる。
池を見ると周りの森の様子も
分かります。
中央公園の上池の水門は
壊れているため、ヘドロがたまり
水がよごれがち。

すると外来生物が増えてしまいます。
パンなど池の生きものにえさをやるのも
水が汚れるので
あげないようにしましょうね。
パンには食塩や保存料が入っていて、
人間の体重に対しては
大丈夫な量でも、
野生動物にはよくない
可能性があります。
また、排せつをして
汚れがたまる可能性もあります。
鎌倉中央公園の
上の池の上にある
バスロータリーあたりは
もとは湿地で、
建設残土を
埋め立ててつくられました。
そこにあった、
セリなどが生え
水をきれいにする役割をもっていた
湿地がなくなってしまったのもあり、
水質に影響が出ています。
池の全体像が
見えてきますね…!
池をこんな視点で見てみると生きものたちの世界が見えてくる!
◆1 池の構造を見る:集水域 水面 岸 森 建造物など
◆2 環境と環境の境目にいる生きもの
◆3 木の陰などに隠れている鳥
◆4 上の空も
具体的には、
たとえば…
◆1 池の構造を見る
鎌倉中央公園の護岸の整備は
西と東で違います。
護岸整備をした当時
東側にカワセミの巣があったため、
東は護岸整備をしませんでした。

西側は管理棟にも近く、
大きな石で護岸整備されています。

崩れにくいよう
しっかりと石を組み、
隙間を開けて
生物がすめるようにしました。
◆2 鳥などを見るなら、環境と環境の境目を見る
境目は2つの環境の間なので、
生きものがいる可能性も
多くなります。
水辺と岸、
草地と森の境目、といったところです。
◆3 木の陰などに隠れている鳥を見る
また警戒心の強い生きものは、
人から逃げるようと
岸から離れたところにいるので、
そうしたところにも
注目してみましょう。
そして上からタカやフクロウに
襲われないよう
木の陰にいることが多いので、
そうしたところも
見るようにします。
◆4 空
そのほか、
上を見上げることも
忘れずに^^

この4月おわりころの今の時期、
鎌倉の上空を
タカが普通1000羽くらい通過します。
鎌倉には鳥を見る人が多いこともあり、
日本で見られるタカは
たいてい鎌倉で見られています。
…以上のようなことに
気を付けると、
池を見る時、まず全体を見渡して
どこを見たらいいか分かりますね。
ウグイスの声や位置からモテる♡ウグイス、勢力関係もわかる
本日の課題!
「地図にウグイスが鳴いたら
メモをしてみましょう」
ホーホケキョ♪
ホーケキョ
ケキョケキョ
ホケキョ など
1羽で4種類など鳴きこなせるのは
鳴くのが上手なウグイスで、
色々な声で鳴けるということは、
メスにもてようということ^^
鎌倉あたりのウグイスは
声がよいことで
全国でも知られているそうです。

ケキョケキョ…と鳴くのは
谷渡りと呼ばれ
移動のとき。
ただし強い声でケキョケキョと鳴くのは
威嚇の声。
ウグイスがどんなことをしているか、
声から分かるんですね!
ウグイスは、
子育てに必要なエサを
確保するために
「ここは自分のテリトリーだ!」と
一生懸命鳴いています。
鳴くということは、
天敵に見つかる可能性も
あるけれど…
子どものために
たくさんえさをとれるように、と
身を呈して
さえずっているんですね。
天敵にやられないよう、
メスは鳴きません。
すごーく長く
ケキョケキョケキョ…と
鳴き続けるウグイス♪
「すごい…!」
実はウグイスは、
息を吐く時だけでなく吸う時にも
鳴けるのだそうです。
これを練習しながら
うまく鳴けるようになるそうですよ♪
ガビチョウが増えて、ウグイスもホトトギスも減ってきた…
ホイピーホイピー鳴く
ガビチョウが鳴き止んだら、
ウグイスの声が
聞こえてきました。
やっぱりうるさすぎるんですね…
外来生物は増えていて、
中国産のガビチョウに鳴き負けて
ウグイスは半分以下に
減ってきています。
それに伴い、
ウグイスの巣に托卵する
ホトトギスも減ってしまっているそう。
テリトリーの広さが
以前の倍以上になっていることが、
調査などから分かっています。
ウグイスは、
周りのウグイスから
鳴き真似をして鳴き方を覚えます。
最近は、外来種の
ガビチョウなどが変な声で
鳴いているのもあってか、
ウグイスの鳴き方が年々下手になってきてるそう。
コジュケイちょっとこい♪
「ちょっとこい」、と鳴くコジュケイは、
ハンターが狩猟のためにと
日本に持ち込んだ鳥。
二か所で鳴いていて、
もう一方が鳴かない場合は、
鳴く方が強い、という
勢力関係になるそう。
コジュケイのチョットコイ、
という声に合の手が入る場合、
ひとつがいと考えられるそうです。
4月下旬のこの時期は、
冬鳥がまだいて
夏鳥がきて、
たくさんの種類の鳥が
見られる時期。
鳥たちの声に耳を傾けてみましょう。
春の野の花を観察しよう!
ここからは石島やよひさんの
植物のお話。

紅色のマメのお花の
カラスノエンドウ。
実がカラスのように黒くなるから
カラスノエンドウの名に
なったそう。

ちなみに
小さいのがスズメノエンドウ。
「カ」ラスノエンドウと
「ス」ズメノエンドウの
「間」の大きさのが、
カスマグサ。
面白いですよね^^
ヤブガラシは、
ヤブが枯れるくらいたくさん
つるが出てきます。

オランダミミナグサは
ヨーロッパ原産で
葉っぱがネズミの耳のようなので
耳葉草 で
ミミナグサというそうですよ。

ムラサキサギゴケ。
これに似た
トキワハゼは、
実がよくはぜて種を飛ばすので
「はぜる」でトキワハゼだそうです。

いつもすてきな
手書きのテキストを
ありがとうございます^^

セイヨウタンポポが増えたわけ
外来種のセイヨウタンポポは
がくの裏側が
反り返っています。

「セイヨウタンポポは
なんで増えたんだと思う?」と
岩田さん。
セイヨウタンポポは
春だけでなく、
夏もその後も咲くことが
できるのだそう。
そして、
カントウタンポポは
自家受粉できないのに対し
セイヨウタンポポは
自家受粉できるのだそうです。
ちなみに白花のタンポポも
自家受粉できるのだそう。
御谷のあたりに3月ごろ、
たくさん咲いています。
植物は、刈り方が悪いと
外来種が増えてしまうので、
管理をする担当者さんも
そうした植物や保全の
知識があることが
大切ですね^^
こうした会で一緒に楽しく学ぶ
研修があったらよいですよね♪
サクラを観察♪ヤマザクラは赤い葉が、オオシマザクラはピンクの葉が出る
上池の上までめぐって。
もう4月3週なので
ソメイヨシノやヤマザクラ、
オオシマザクラなどは
ほぼ散ってしまっているけれど…
まだちょっと残っている
オオシマザクラがありました。

ちょっとつぼみ気味で中がピンクの、
かわったお花。
オオシマザクラは
花と一緒に
グリーンのきれいな葉が出ます。
ヤマザクラは
花と一緒に、
ピンクがかった葉が出ます。
葉緑素を後からつくる感じですね。

ウメ、モモ、サクラの違い、分かる?
ちなみにウメ、モモ、サクラの違いは…
ウメは柄が出ないで
枝から直接花が咲く感じ。
モモやサクラは花柄(かへい)があり、
モモは先端に葉があり
そして花が咲きます。
来年の春、
見比べてみましょうね^^
八重桜の
幾重にもフリルのようになった
花びらは、
おしべが花びらになったもの。
ふわっと花が広がるので、
お祝いのとき
桜湯などに使われます。
穴あきの虫食い葉っぱ。

シジュウカラは家族で
1年に200~300万の
虫をとるそうですよ!
小鳥さん、
かわいいうえに
ありがたいですね♪

これは観察会前に
水路で水浴びしていた
シジュウカラ♪
フジの花は
鎌倉では野生種の白は少なく、
早めに咲くのだそうです。
これは藤棚の園芸種^^

公園入口あたりの
チャンチンは中国から来た
珍しい木。
一度倒れてしまって、
今はひこばえが大きくなりました。

けもの道発見!イタチやタヌキが通った跡☆
湿生花園へ。

上池から流れ込む汚れた水を
セリなどの生える湿地で
浄化してから
下池に流しています。

木道の東側は純保全地域で

西側は公園協会さんが
ハスやハンゲショウなどを
植栽しています。

湿地の草むらに けもの道。
ちょっと細いイタチのトンネル、
幅広で足部分が
バレリーナみたいにつぼまる
タヌキの けもの道、
アライグマは下まで
大きい けもの道。
雪の日は、
ここにイタチの足跡が
たくさんつくそうです。
アニマルトラッキングができるんですね^^
山崎口近くでは
食痕も見つかりました。
ノウサギは、前歯で
スパッと切れた食痕。

タヌキのけもの道のそばには
ぐちゃぐちゃかんで
マーキングした かみ痕。

カメは外来種が増えて、在来種が減っています
池にはミシシッピアカミミガメが
たくさん。

鎌倉には昔は
イシガメとスッポンしか
いなかったのだそう。
クサガメは、
あとからもってこられたのだそうです。
今、在来のイシガメは
鎌倉では一桁台に
減ってしまっているとのこと。
ここでも女の子が小さなミドリガメ
=ミシシッピアカミミガメの子亀を
「見つけた!」って持っていて…
こんなに外来のカメは
あちこちにいるのに、
在来のカメは絶滅寸前に
なってしまっているのですね。
こういうことも、自然の質のまなざしで
確認できる方がいてこそ
分かることだなと感じます。
ひっそりと地域の遺伝子が
絶えていってしまうことが
ありませんように。
カルガモやマガモの<色>をチェック!
水面に
カルガモやマガモがいました。
茶色いカルガモは、
尾羽の白い色が特徴。
この色のおかげで
遠くからでも
カルガモと分かります。

そしてマガモ。
頭の緑がきれい。

角度によって、
緑色に見えたり青や黒に見えたりします。
色というのは、
普通は光が跳ね返って
反射して見えるのですが、
マガモの頭は
細い羽が重なって、
光の周波数を変えるのだそう。
そのため、角度が違うと色が変わります。
これを構造色と
いうのだそうです。
鳥と仲良くなる方法♡
ちなみに
カモと目が合って、
片目でこっちを見ているときは
あまり警戒していないとき。
両目でこちらを見ているときは、
距離を測って
あわよくば飛び立とうと
少し警戒しているとき。

身体を上下させて
ジャンプ!しそうなときは
もう逃げよう!と
思い切り警戒しているとき
だそうです。
鳥と仲良くなるには、
そんな鳥の様子を見て、
警戒されているなと思ったら
木になったように動かず
死んだふりをして
警戒を解いてもらって
ゆっくり動くのが
コツだそうですよ^^
鎌倉生まれのサクラ・普賢象のおしべはゾウの花みたい♪
公園山崎口近くに、
八重桜の「普賢象(ふげんぞう)」
が咲いていました。

鎌倉に室町時代からある品種で、
材木座の桐ヶ谷にあった
普賢菩薩をまつる
お堂の横に咲いていたことから
「普賢堂」と呼ばれるようになり、
のちに「普賢象」と
呼ばれるようになったといいます。
緑のめしべが
像の花のように2本
長く太く伸びてくるのが特徴。

この緑の2本の太いめしべが
普賢菩薩の乗った
象の鼻に似ている、って
覚えやすいですね^^
八重桜では日本最古の品種とのこと。
オオシマザクラの突然変異で、
同じく鎌倉原産の桐ヶ谷の
後発品種なのだそうです。
ちなみに桐ヶ谷桜は
4月初めに本覚寺で
出会いました^^
地域の生きものたちが元気な未来へ
ウグイスは、
声を地図に落としていったところ、
鎌倉中央公園の
池の周りの谷戸だけで
この日6羽確認できました。
今、中国からの帰化種の
ガビチョウが増えて
ウグイスが激減しているといいます。
ゴールデンウィークのころから
ホトトギスも声が聴かれますが、
ウグイスの減少に伴い、
托卵できずに
やはり減ってきているようです。
鎌倉は全域が鳥獣保護区に
なっていて、そうしたところは
全国でもここだけだそう。
よいかたちで、
この地の在来の生きものたちが
未来に命をつないでいって
ほしいですね。
春♪
ウグイスの声やみずみずしい緑、
はんなり八重桜の花に出会い、
いっぱいに春色に満たされた
1日でした…!
今回も貴重な学びをたくさん
どうもありがとうございました!
鎌倉市公園協会の
自然観察会は、
毎月第三日曜日13時30分から
開催されています。
▶鎌倉の公園 | 公園で学ぼう | 自然観察会
なお、
私が制作協力させていただいた、
鎌倉市公園協会さん発行の
鎌倉の公園を自在に歩くマップ
「てくてく日和」も
このたび改定して、
3000部ずつ増刷されたので♪

鎌倉中央公園の管理塔などで
受け取って、
楽しく歩いてみてくださいね^^

ホームページに載っているマップも、
もうすぐ改訂版に
更新される予定です♪
▶鎌倉の公園 | てくてく日和

生きものたちの
命きらめく春。
野生の生きものたちが
元気なまちや地球は、
生きものの私たちだって
元気に暮らせる。
「楽しい」「好き」の気持ちから、
「大切にしたい」の気持ちだって
自然に生まれてきますよね。
自然の恵みを
ワクワク感じて、
元気いっぱい
楽しんでいきましょうね(*^^*)