フルキャスト (フルキャストHPより)


経営理念」や「社是」は、会社の或いは創業者の経営の信念を表しており、どこの会社にも、社長室や営業室に額縁に入れて飾ってある。


この「経営理念」「社是」より、より具体的に理解しやすいのは「社長の

思い」である。先日紹介した日本電産の永守重信社長の「すぐやる、必ずあやる出来るまでやる」は正しく永守社長の経営観がじわりと伝わってくる。


最近、フルキャストhttp://www.fullcast.co.jp/ )の平野岳史社長が新聞・雑誌によく登場する。先週末の日経新聞や「日経ベンチャー」6月号にも取り上げられている。


彼の詳しい起業歴は省略するが、簡単にいえば「元フリーター」が“軽作業請負”の大市場を掘り当てた起業家である。(「日経ベンチャー」6月号の見出しより)


フルキャストには現在130万人のスタッフが登録しているが、その大半がフリーターや学生の若者で、引越し作業・搬入・検品・ティッシュ配り等の軽作業分野で働いている。


彼は、この業務を「ピン撥ね屋」と呼ばれることを最も嫌い、そのために

フリーターやニート等に仕事を通して「自主独立」の精神を植えつけることに邁進している。


現に、フルキャストの執行役員の寺本潤氏は、元フリーターで10年程前

入社してその働き振りが認められ社員に登用され役員にも上りつめている。この他にも多くのアルバイトやフリーターが社員に登用されているという。


平野社長は、この4月、ニートやフリーターの自立を支援する学校「フルキャストグローイングスクール」を開設した。


守銭奴的なホリエモンや村上氏と違う、苦労人で熱い思い44歳の高感度のいい若手経営者である。

将来は、大きな市場に成長した派遣・請負業務業界で「天下」をとる可能性を占めているとみる。



五百旗頭 真, 薬師寺 克行, 伊藤 元重
90年代の証言 小沢一郎 政権奪取論







ロイヤルパークホテル (ロイヤルパークホテルHPより)


小泉首相は渡米でメンフィスにある故エルビス・プレスリー邸で、嬉しそうに「Love Me Tender」を歌っていたが、あれは9月に5年に亘る日本の政界トップからの開放感からのハシャギであろうか!


小泉首相以上に、我々サラリーマンはバブル崩壊以降早期退職やリストラ対象や不安の中での15年間に大変な苦労とストレスを背負ってきたが、小泉首相のように退職前にエルビス生誕地やナイアガラの物見遊山とはいかない。


そのような状況の中で、今都心のホテルで心身をリラックスし「ひとり」を求める男たちが増えているという。(7.1付朝日新聞朝刊より)


京都の会社員Aさんは、東京への出張時銀座のホテルで携帯電話も切り銀座の夜景をみて「一人の空間と一人の時間」を過ごすのが最高な贅沢という。


コンサルタント会社の社長I氏は、月1回ほど会社に近い新宿のヒルトン東京14万弱の部屋でウィスキーをグラスに注ぎソファーに身を沈めたり、バーでジャズを聴いたりするという。


このような「ひとり」を求める男性向けに、ロイヤルパークホテルは「男の美肌」と名づけたメンズエステ宿泊プランを始めたり、ヒルトン東京は「男の時間―Myプレシャスtime」で、無料のウィスキーやフィットネスクラブ利用に3千強での洗車やランドリーサービスをそろえているという。


諸富祥彦・明治大学教授(臨床心理士)は、「ストレスを抱えた男性たちは心の浄化作用を求め、ホテルで日常の膿を吐き出している。本当の豊かさとは生活の質を高めるこに気付き始めた」。


そしてさらに「一人は寂しいという固定観念から脱却し、孤独を享受するのは文化の熟成の表れ」と話している。


確かに、昔の就社人間から就職人間が230代中心に増えたり、実力成果主義で450代の連帯感や会社の帰属意識が希薄化して、「ひとり」になっている人の増加は理解できる。


現に同じ紙面でのアンケート「ひとり過ごすのは好きですか?」には男性の74%が好きやどちらかといえば好きと答えている。


しかし、ひとりの自由時間の過ごし方は1位パソコン、2位読書そして3位がテレビである。


格差社会の今は、ホテルでプチ贅沢を享受できるのは社長や一部エリートサラリーマンであり、大半の人は帰宅してパソコンやテレビである。孤独より疎外感を持つ人々である


欧米では、12ヶ月のバケーションを湖畔のキャンプ場などでゆったり過ごすのに比べ、日本の一部の特権階級やエリートが過ごすシティホテルの一夜を「文化の熟成の表れ」というのはあまりにも早計ではなかろうか?



北尾 吉孝
中国古典からもらった「不思議な力」

日本電産 (日本電産HPより)


昨日はベストボードのHOYAについて紹介したが、今日はその逆を行くような会社の日本電産について紹介します。(以下「日経ビジネス」187.3号から一部引用)

日本電産(http://www.nidec.co.jp/index.html)といえば、何の製品を作っている会社か知らなくても、猛烈社長の永守重信氏を知っている人は多いであろう。

永守社長の猛烈ぶりはつとに有名である。会議は土曜日か日曜日で永守氏自身も京都の本社にいるのは月に5日位でほとんど海外出張や現場を回る多忙な生活を送っている。

強烈なトップダウン経営で代表権を持つのは最近まで永守一人であり、「社外取締役なんか糞食らえ」で導入はまったく考えていない。

その日本電産のボード(取締役会)の特徴は

取締役会や経営会議は土又は日曜日に開催し、平日は日常業務に邁進する。

常務会には永守氏は出席せず、番頭格の副社長が座長を務める

社外取締役は置かない

であるが、②がこの日本電産のワンマン経営の暴走の歯止めになっていると思われます。

つまり、毎週末開く常務会では4人の創業メンバーの一人である副社長の小部博志氏が仕切り、永守氏の前で言えない役員の本音とコンセンサスを得て、取締役会では役員が一致団結して永守氏と対決する仕組みである

この日本電産の永守氏と小部の関係は、戦後誕生或いは飛躍した大企業にも見られる。

ご承知のホンダの本田宗一郎と藤沢武夫、松下電器産業の松下幸之助と高橋荒太郎である。

藤沢や高橋は、当時のホンダや松下の社外取締役や監査役であったが創業者に自分の右腕としてNO.2に登用されたのである。

この藤沢氏ら名番頭の資質は、何んであったんだろうか? 永守氏は小部氏らの創業メンバーを指して「絶対に逃げない、辞めない、裏切らない人」と表している。

私は、この中で「逃げない」を一番重要視したい。よくいる番頭格に見られるのは、単なるワンマン経営者の同調者であり、自己保身者である。

自分の経営ビジョンもなく、社員を中心とするステークホルダーに無関心な老害に過ぎない。

こんな番頭を重宝がるワンマン経営者も自分の「経営者としての器」も問われかねないので、早く辞めてもらったほうがいいのではなかろうか。


HOYA (HOYAのHPより)


日本の企業の特に創業経営者は、誰からも糾弾されず自由に権限を発揮できると考えている人が圧倒的に多いが本当にそうであろうか?

最近、社内人事も自分の報酬も権限もオーナー経営者であるから、我々役員は何も反対や意見を言うことはできないという番頭格の役員がいたが全く空いた口がふさがらなかった。

本当にそれで企業が成長し永続するとは考えられないと思っていたら、来週の「日経ビジネス」18.7.3号が特集「正しい社長の叱り方」を読んでほっとした。

資本効率・株式市場調査・取締役会(組織と行動)・情報開示等8項目87指標から上場企業3560社のボード(取締役会)のランキングを出している。

第1位がHOYA、9位トヨタ自動車、14位日本電産、25位花王などなどであるがここで1位のHOYAを見てみる。

HOYAは今の優良企業に育成したカリスマ経営者鈴木哲也の息子の洋氏が引き継いでいるが、このHOYA2003年から「委員会設置会社※」になっている。

(※名委員会、監査委員会及び報酬委員会を置く株式会社をいう)

その「HOYAのボードの特徴」は

8人中5人が社外取締役で、その人選も社外取締役が決める

社外取締役の“ドン”として日本IBM元社長椎名武雄が、社長に遠慮なく発言

次期社長リスト」を常に更新し「結果がでなければ社長はクビ」の緊張感維持。

社外取締役として、椎名氏以外に茂木友三郎キッコーマン会長や河野映子リクルート元社長等の経営のベテランで固めている。

日本ではよく社外取締役や監査役は機能しないという経営者が多いが、それをやたら声高にいう経営者の共通項がある。

つまり、自社のことをオープンにしていない、企業活動についての説明不足、トップが経営能力不足、日ごろの公私混同を知られたくないなどである。

最後の公私混同は最低であり、中小企業でもあってはならないことであるが、これが以外に日本の企業に多いのが残念である。真のコーポレートコンプライアンスが根付くにはまだまだ時間がかかりそうである。


村上


今日で今年1年の半分が終りましたが、例年にも増していろんなことが

あった年ではないでしょうか?


特に、ライブドア事件が昨年からの業績の回復・株価の上昇にまさしく

水をさす「ライブドアショック」で幕開けしたのが昨日のようである。


耐震偽装が解明しない中での、東横インの改造そして村上ファンドのインサイダー取引事件の発生と続き、せっかく巡航速度に入った経済がまさしく減速を余儀された半年である。


後半には、息の長い経済の回復・成長を期待するだけである。


安岡 正篤, 安岡 正泰
安岡正篤一日一言―心を養い、生を養う
草間 俊介
白血病「治療」日記―家族でのりこえた500日

冒頭の『白血病「治療」日記』は、東京新聞記者の草間 俊介さん(49歳)の闘病記である。(「日経ビジネス」18.6.26号より)


草間さんは20029月に白血病との診断を受け、2003年3月に完治率30%未満の臍帯血移植を乗り越えて血液型もO型からB型に変わり、

20046月職場に復帰された。


この闘病で得たものとして

人生にとって大切なものは、「生きていること」そのものの感謝

病気の経験から、反対に「強さ」を与えられた。

病気を持つ人への「生きる可能性の模索」の許容―中国などでの臓器移植

病院ごとの治験実績データの公開と「ガン登録法」の必要性

という。


そして今後は、

弱者(病人・高齢者)と強者(健常者)が自然に共存するための

提案活動

高齢者の目線でみた使いやすいインフラや社会環境の整備

に取り組んでいきたいという。


誰もがこの世に生きている以上、ガン等の病気や事故や事件に遭遇する

機会があるものである。


そのときに、草間さんのような強くそして優しくなれるか自信がないが

少なくとも日頃から「利他」の精神で仕事に生活に取り組んでいきたい

と考えている。






シンドラー (シンドラー社エレベーター、同社HPより)


最近のエレベーター事故や姉歯の逮捕で幕引きとなるマンション耐震偽装

そして生損保の保険金の未払い事件など、顧客に対する販売や契約後のフターケアが今日の問題となっている。


駅前や公園の回りでの自転車の目に余る乗り捨て放置に「自転車も乗り捨て時代」と感じたり、家電が故障した時は街の電機屋を捜すのに一苦労する現実に遭遇している。


比較的恵まれて育った我々団塊世代でもそんな現実を嘆いているが、今やいろんな分野で「売りっぱなし」「アフターケアなし」現象が見られる。


このような時代にアフターサービスで顧客満足度(CS)に懸命に取り組んでいる企業を「日経ビジネス」6.26号がアンケート調査してその結果を公表している。


分野別のBest(前者)とWorst(後者)を一部紹介すると     

生命保険      県民共済     明治安田生命保険

オンライン証券   松井証券     日興コーディアル証券

旅行サイト     一休.COM    H.I.S

自動車       トヨタ、ホンダ  GM,オペル

  薄型テレビ     パイオニア    デル


などなどである。


そのほかにも多くの業種のランクが掲載されているが、アフターケアの

重要さは言わずもがな商売人=商品を売るものの責務でありこれを怠ると

あとで取り返しの付かないこと起きることは車のリコール等事件で

大企業が解散したり業績の低迷を余儀なくされたことで証明されている。


これは、ビジネスの世界だけでなく、最近は一層希薄になりつつある人と人との関係でも言えることではなかろうか?

まさしく昨日の五木寛之氏の「養情」である。


安田 佳生
千円札は拾うな。

野口雨情記念館 (野口雨情記念館)


先週起きた奈良県での医者の長男の高校一年生の自宅放火による家族3人の死亡は、エリート家庭で起きただけにあまりにも衝撃的な事件である。


テレビ報道によると医者である父のスパルタ教育が原因なようで、家で子供に教える部屋を「ICU(集中治療室)」と呼んでいたというから飽きれるばかりである。



ビジネスの社会でも、戦後の創業世代から二世・三世時代を迎えている企業で後継者を必死に育成しようとする企業があるが、今回の事件の「頭脳の継承」と同じく「事業の継承」の難しさを痛感している創業者も多いのではなかろうか?


この両者はいずれも「私物化」に起因している。医者は子供の人格を、創業者は会社(事業)の私物化である。



今日の日経新聞の朝刊に作家の五木寛之氏がシリーズ「日本を磨く―美と徳を見つめて」で、人の命が軽んじられる今の日本を憂慮している。


続けて五木氏は述べている。今の日本に一番欠けているものは人間らしい感情であり、豊かな情感・感情を取り戻すべきだという。情を養う“”が大切であるという。


そしてその“養情”には、小さい頃から無意識のうちに情操を育てる歌とか物語が重要である。かっての中山晋平、野口雨情や北原白秋の人の心に沁み込む歌であるが、今は大人も子供も一緒に歌えるそのような歌がなくなったという。


そして、(今回の事件起こしたような)子供、若者から我々高齢者まで一様に「魂の風化」「心が風化」しているという。


改めて、皆でこの日本を「養情」で心豊かな国にしたいものである。


五木 寛之
情の力―日本人のこころ抄




W (W杯・NIKKEI NETより)


日本がW予選で敗退したものの、今日からの決勝リーグの展開にテレビが新聞がその話題を放映や記事で一杯である。

いつからこんなにW杯が他のスポーツを圧倒する人気を得ることになったのであろうか?と連日テレビを見ながら疑問に思っていたところ来週号の「日経ビジネス」が回答を与えてくれた。

サッカービジネスの中枢の世界サッカー連盟(FIFA)の2005年度の収入は8億7400万スイスフラン(約812億円)でその50%放映権料、31%がスポンサー権等料であるという。

このうち放映権料は、日本代表が初めてW杯の舞台にでた1998年のランス大会放映権料は全世界で約110億円、日本で中継したNHKが支払った放映権料は6億円である。

しかし今回のドイツ大会の放映権料は全世界で15億スイスフラン(約1400億円)国内では153億円と推定されている。これを支えるのは世界の300億人前後の視聴者ではあるが、FIFAと資金提供の企業の間に立つ代理店の存在である。中でも日本の電通重要な役割を果たしていうという。

電通は、1977年にスポーツ興業を手がける新規事業部を立ち上げ、最初の元ブラジル代表のぺレの引退試合で6万5千人の国立競技場への観客動員と「サッカー人気」を創りだした。その後五輪、世界陸上等のメジャースポーツの日本におけるスポンサー権と放映権獲得にかかわっている。

電通は広告代理店でるから、直接的には「スポーツマーケティングは電通の一事業であり、スポーツをメディアと活用し、スポンサーの売り上げに貢献すること」であり、間接的には「収入の3分の2を各国のサッカー協会やサッカー発展のために還元する」FIFAの後援でもあるという。

しかし、次回の2010年の南ア大会の国内向け放映権料は250億円の高額になり、今回のNHKBS放送のように全試合無料放送ができるかわからない。

このような情報を頭にインプットして、W杯を見るのも如何?



ジェームズ・C・コリンズ, 山岡洋一
ビジョナリーカンパニー【特別編】

村上 (村上前代表)


小泉政権もあと数ヶ月で退陣となるが、村上世彰・村上ファンド前代表の逮捕は時代の潮目の象徴で、構造改革の反動としての「格差社会」を招いたと評論家の宮崎哲弥氏が主張している。

ホリエモンや村上前代表は、10年ばかり続いた構造改革の波に乗り「格差社会」の勝者になったが、裏でルールを破り私服を肥やした為に退場を余儀なくされたが、「格差社会」のいま一方の敗者は深刻である。

それは、失業や倒産の不安、老後生活の不安等の経済的不安から年間3万人以上の自殺者が出ていることである。格差社会はバブル期の方が大きかったが、今より相対的に貧しくても痛みや不安は少なかったという。

21日メリルリンチ日本証券が、日本の「億万長者」は05年末時点で141万人に達し全世界の約16%を占めると発表した。この億万長者は、居住目的の不動産を除く資産(現預金・株式・債券等)が100万ドル(約1億1400万円)以上の富裕層である。

この日本の「億万長者」は経済の回復や株式相場の好況により、この1年で7万人も増えている。この中にはベンチャー起業家デイートレーダーも沢山含まれていると思われる。

自分も多くの「億万長者」になった人を知っているが、一般的にその人が今までに汗を人一倍流し法令を遵守した経済活動をそして社員への適正な分配をしてきた「億万長者」であれば尊敬の念を抱くが意外と少ないのではなかろうか。

今日の給料日を長く感じている分際では、これは自分の妬みであろうか?

リリー・フランキー
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~