野口雨情記念館 (野口雨情記念館)


先週起きた奈良県での医者の長男の高校一年生の自宅放火による家族3人の死亡は、エリート家庭で起きただけにあまりにも衝撃的な事件である。


テレビ報道によると医者である父のスパルタ教育が原因なようで、家で子供に教える部屋を「ICU(集中治療室)」と呼んでいたというから飽きれるばかりである。



ビジネスの社会でも、戦後の創業世代から二世・三世時代を迎えている企業で後継者を必死に育成しようとする企業があるが、今回の事件の「頭脳の継承」と同じく「事業の継承」の難しさを痛感している創業者も多いのではなかろうか?


この両者はいずれも「私物化」に起因している。医者は子供の人格を、創業者は会社(事業)の私物化である。



今日の日経新聞の朝刊に作家の五木寛之氏がシリーズ「日本を磨く―美と徳を見つめて」で、人の命が軽んじられる今の日本を憂慮している。


続けて五木氏は述べている。今の日本に一番欠けているものは人間らしい感情であり、豊かな情感・感情を取り戻すべきだという。情を養う“”が大切であるという。


そしてその“養情”には、小さい頃から無意識のうちに情操を育てる歌とか物語が重要である。かっての中山晋平、野口雨情や北原白秋の人の心に沁み込む歌であるが、今は大人も子供も一緒に歌えるそのような歌がなくなったという。


そして、(今回の事件起こしたような)子供、若者から我々高齢者まで一様に「魂の風化」「心が風化」しているという。


改めて、皆でこの日本を「養情」で心豊かな国にしたいものである。


五木 寛之
情の力―日本人のこころ抄