『愛国百人一首』の選定された29首目は源俊頼です。平安時代(後期)の歌。
(著者所持の『愛国百人一首』の源俊頼の絵札)
君 が 代 は
松 の 上 葉 の
お く 露 の
つ も り て 四 方(よも) の
海 と な る ま で
この歌は、1127(大治2)年の崇徳天皇時代に詠まれた歌です。
歌の意(こころ)
天皇の御代は、ときはの松の上葉に降った露が、つもりつもって大海となるように、いつまでもいつまでも栄えます。
源俊頼は、28首目の源経信の息子です。白河天皇、堀河天皇、鳥羽天皇の御代に朝廷に仕えたかたです。父より位は低かったのですが、歌道では父にも勝って名高く、平安朝時代を代表する歌人で、平安後期の勅撰和歌集『金葉集』の撰者です。
この歌は、28首目の父経信と同じく天皇の御齢の長く久しいことを詠った歌です。
(著者所持の『愛国百人一首』の源俊頼の読札・取札)
歌の解説は、『國魂 愛国百人一首の解説』著:西内雅と、愛国百人一首の12人の選定委員の一人である窪田空穂による『愛国百人一首』によって行っています。
『愛国百人一首』とは
『伊勢物語』を読む上で、和歌の理解のために読んだ本について



