~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~ -13ページ目

試作その他

散歩

大御所への挑戦。

巨星逝く

モーリス・アンドレさんが他界されました。

ラッパ吹きにとってなんか1つの時代の区切りが来たように感じる程の出来事です。

好き嫌い問わずラッパ吹きで影響を受けなかった人はいないのではないかという神の領域のラッパ吹きです。

平たく言うとアンドレの出現前は「ラッパってなんだかソロ楽器としては微妙だよね・・・」という空気が当たり前に流れていたなか、彼のデビューによって「ラッパってこんなに美しい演奏が出来るのか!!!」っていう感電といえるほどのショックと感動を音楽界に与えた訳です。
(ミュンヘン国際で優勝するまでは意外と苦労の人だったという話です。)

しかしデビュー後の努力も凄まじかったと僕は思います。

一位だ、デビューだ、わーーーい!!!

っていうアホなノリで停滞、下降線を辿るような甘い人間の作りでなかった事は凄い事です。

アンドレの基礎練習ノートを見せてもらったのですが...その内容は極めて地道。
しかし練習指定時刻が凄い。

1日確か3回はやるという事だったのですが、初回の指定練習時刻が朝の5時台。

起きるのは困難な時刻です。むしろ起きている方が楽な時刻という方が正しいか....

ソリストとして世界を駆け回りながら常にアンドレとしてのトップの演奏クウォリティーを維持するためにどれだけ地道な努力をし続けたのだろうか、と思うとこれは凄まじい。

自分だったら時差ボケでまずくたばっているだろう。

そして移動で費やされる時間は当然練習は出来ない。

努力も工夫もいる独奏者生活。


ティボー先生とアンドレは努力家と天才と軽く2分化されて語られる事が多い。

しかしどちらも凄まじい努力家であり、天才だったと思う。

動画サイトでもティボー先生のブランデンが聴けるがあの様な演奏は凡人ではあり得ない。


今世紀に入ってから巨星が次々と他界していった。

凄まじい個性を持った巨匠達が残した足跡は大きい。

彼らの音楽は彼らの人生、そして人間そのものだった。

我々も人間ありきの演奏を忘れてはならない。

時代を築いたアンドレは努力300%の天才だった。

ご冥福を祈りたい所だが....


きっと今頃あの世でヴァルブの無いナチュラルラッパを渡されて戸惑っているだろう。

そして天使服を来たティボー先生を見つけて「ピエールっ!!! 似合ってねーな!!!」とかいって大爆笑していそうだ。


話が終わりそうで終わらなくて申し訳ない。


実は20年前にティボー先生、アンドレという巨匠二人を目の前にしてお茶をした事がある。

んで、写真を撮った。

そして後で気がついたのだが・・・

フィルムが入っていなかった!!!





ご冥福を御祈り申し上げます。


ハゲッフィー

スタンダードモデル

先日ウィンドクルーさんの担当の方から

「メッキされたマッピ達が届きました!!!」

と報告されました。

そして陳列されたと思われるその次の日に

「JRB3-1売り切れです・・・」

とのメール。

心境をひと言で表すとすれば・・・



あらっ!!!



こんなマイナー、ある意味マニアックな工房の作品をご購入してくださった方には心より感謝です。


JUN'Sに限りませんが製作には見えない部分に沢山の時間と手間をかけています。

リムカップの仕上げには20000番のダイアモンド磨き粉で仕上げたり~って初公表でしたね。

キメの細かい仕上げをすればする程粗が目立ちます。

なので磨いた途端に下地の傷が浮き上がってきて磨き行程をやり直すことも多くて大変なんです。


いずれにしてもあれだけ大変だった作品達が1日で完売というのは何日も掛けて作った煮込み料理を1分で完食された気持ちの良さ。


しかし売れるからといって調子に乗って作ると新鮮味が無くなってしまう。

それに皆が持っていたら折角意を決して購入された人にとって誰もが買って飲めるコーラやペプシの様で面白くない。


なのでレゾナンス型のスタンダードモデルの製作は夏まで休止致します。


ソニック型のピッコロ用のタイプは今まで通りに作ります。


また完成近くなったら報告致しますがギガトーンをベースにしたシンフォニックシリーズを考案しています。

ヘビー系のマウスピースのイメージ刷新、アンサンブルがうんと楽しくなるシンフォニックタイプを楽しみにお待ちください。

JRB3-1の他にJRB2-1もラインナップに加えます。

JRB2-1は約1 1/4Cというサイズだとイメージしてください。

一般的、特に最近の1 1/4Cよりはコンパクトかもしれません。


自分の中で半端だった11/4サイズのイメージが先日のアメリカ人の為の製作でかなり明確になりました。

尚、シンフォニックシリーズに関してはまだ山野さんへの納品は未だ予定されていませんので現時点でのご予約はebejunik@mac.com にお願い致します。


それでは~

カミさんに怒られた、の巻

1と4分の1

愛の日といえば

さぼらず頑張ります。