カーディフ・シティFC(イングランド・プレミアリーグ)~オーナーご乱心のハチャメチャクラブ~
んちゃ!!いやぁ、寒くなってきましたねぇ。しかしこれでもまだ例年より暖かいそうで。ところで皆さんは何色がお好きですか?熱いイメージの赤?はてまたクールなイメージの青?色というのは何事に於いてもかーなーり重要な要素です。色で好きなサッカークラブを選んだ方もいるのでは?もし小さい頃から応援してきた大好きなクラブの色がガラッと変わったらどうします?しかもそれがオーナーの独断で変更されたとしたら……え?そんなことあり得ない?そんなことあるんです!!昔は思慮深く優秀だった人が周りの信頼を集めトップの座についた瞬間キチ○イムーブを連発するなんてのはよくある話。度を超えた権力を得ると人はエゴを抑えきれなくなり大きく変わってしまうのです。そんな人に振り回されて蹂躙されたクラブはこちら!カーディフ・シティFC(Cardiff City Football Club)このクラブのホームタウンはイングランドではなくウェールズ地方にあるカーディフという都市です。そしてウェールズではこのカーディフ・シティとスウォンジー・シティのみがプレミアリーグに昇格した事がある数少ないクラブ。ウェールズにもリーグは存在するのですが正直イングランドと比べると実力差はとてつもなく開いています。そんな中でこの2つのクラブはイングランドのリーグで戦う事を決め見事昇格を勝ち得た訳です。ではまず恒例の(まだ3回目だけど)ホームタウン、カーディフについて説明しましょう!①都市カーディフについてカーディフはイギリス西部に位置するウェールズ地方の首都で、人口は約30万人。ウェールズ最大の都市になります。18世紀の産業革命により、13世紀頃から採掘されていた炭田は大規模な開発が行われその結果カーディフは世界的な石炭の輸出港として栄えました。20世紀に入ると臨海地区の開発が盛んになり中世と現代の雰囲気が融合したすんばらしい都市に変化!ビジネスや観光の中心部になっています。著名な建造物としてはカーディフ城がありこれはローマ時代の1世紀に建てられたものが19世紀に改修され観光向けに公開されました。他にも多数建造物が存在し、観光にはうってつけの素敵な都市になっております。多すぎて紹介する気が失せたのは内緒日本からカーディフへは飛行機だとだいたい…1日はかかりますねこれ。乗り継ぎも2回ほど。往復だと最安値で10~15万の間といったとこでしょうか。マンチェスター・シティ推しの方はぜひともエティハド航空をお選びください☆(シティのスポンサーなので)ま、あと気になったところは適当に自分で調べてください(ハナホジ)さぁ、それではクラブについて説明しましょうか!!②クラブについて(歴史・スタジアム等)このクラブは1899年、リバーサイドAFC(Riverside A.F.C.)という名称で設立され1908年、現在のカーディフ・シティFCに改称されます。1910年にEnglish football league systemに唯一イングランド以外のクラブとして参加し、1927年には決勝でアーセナルとの対決を制し、FAカップ優勝を果たします。ちなみにこの時の決勝戦はラジオにより世界で初めてライブ中継された試合として知られています。1908年以降、クラブのカラーは青と白(ここ重要)時々黄色とされ長年サポーターから親しまれてきました。そしてクラブのエンブレムに使われていた青い鳥から“ブルーバーズ”という愛称で呼ばれる事になります。が、2000年にレバノンのビジネスマンであるサム・ハマム氏がオーナーに就任すると「あー、クラブ名ををカーディフ・ケルトに変更するよ。ついでに色も緑、赤、白のレバノンデザインにするけどいいかな?」と提案。当然「いいわけねーだろ、○○野郎!!」と周囲から猛反対されサポーターや選手、フロントを含めた議論の結果名称は変更せずエンブレムがちょこっと変更される程度で収まりました。2010年、中国にルーツを持つマレーシアの実業家ヴィンセント・タン氏がクラブを買収、オーナーとなります。就任早々「クラブを昇格させるため2500万ポンド(現在だと37億円くらい)投資しまーす!」と声高らかに宣言。当然サポーターは大喜び、久々のトップリーグ昇格へ期待に胸を膨らませます。練習設備などの環境面は大幅に改善されクラブは好調を維持2011-2012シーズン、ついにクラブは優勝し昇格を勝ち取ります。が、優勝を勝ち得た2012年にオーナーが「クラブの色を赤と黒にすっから!返事はいらない!」と、無理やりクラブカラーを青から赤に変更。クラブが築き上げてきたそれまでの伝統、アイデンティティを無視した暴挙に出ます。そしてエンブレムには“ブルーバーズ”の象徴だった青い鳥から赤いウェールズのドラゴンがデカデカと載り青い鳥は下隅にちょこんと追いやられます。これね↓奥ゆかしい清純派の幼馴染が夏休みに入るとド金髪に髪を染めてたくらい衝撃…いやもっとか。因みになぜ赤になったかというとオーナー曰く「ユナイテッドやリバプールを見てみろ、青のシティやチェルシーなんかよりよっぽど成功してるじゃないか!」「それに赤色ってのは中国じゃ繁栄や祝祭を示す縁起の良い色なの!!」「逆に青は哀悼を意味する、喪に服す色だから良くないんだよ!!!」「あと竜を前面に出したのは皇帝の象徴だからだ!!(国旗に竜がいる)ウェールズ民もその方が嬉しいだるぉ!!!?」と、大アウェイの英語圏に中国圏の文化を押し込めようとし、更には「7、8割の顧客が満足すれば残りの2、3割の顧客が不満でもビジネス的にそれは成功だ!」「別にマイノリティが納得しなくたって付いてくる奴は付いてくるし来なくていいよ!!」「だいたいクラブをもっと良くしたいからいろいろ変える訳であって、それができないならオーナーになる意味がないだろ!!!」と、サポーターも開いた口が塞がらない開き直りぶり。でもまぁ、なるほど言ってる事も一理あるかな…と思いきや・中国圏で縁起が良いとされる数字“8”が誕生日に入っている選手を能力度外視で獲得しようとする・監督と長年一緒にやってきた強化担当部長をクビにし、代わりに23歳のド素人カザフスタン人(オーナーの息子の友人)を付ける・因みにそれまで彼がやっていた仕事はスタジアムの塗装で、数ヵ月後にはビザの問題で退任・2部時代から指揮し、クラブを昇格に導いた監督を補強点の相違で(かなり一方的に)解雇というガバガバっぷり。当然上がこんなんじゃチームも上手くいくはずがなく、無事降格その後、クラブカラーが赤に変更されたはずなのにホームのカーディフ・シティ・スタジアムにはアウェイ用の青色ユニフォームを着たサポーターが毎回大勢押し掛けその対策に赤色のユニフォームをスタジアムで無料配布する始末。ほんとグッダグダでしたが近年タン氏が鎮静化し、クラブのカラーが青色に変更!エンブレムも元通りになり青い鳥も舞い戻ってきました!そして昨シーズンクラブはチャンンピオンシップ(2部)で2位となり、めでたく昇格!!現時点では19位と苦戦していますがあの頃よりもサポーターはプレミアリーグを楽しんでいるでしょう。2010年代前半だけで言えば屈指のネタクラブカーディフ・シティに興味を持たれた方は公式サイトのカーディフ・シティFCストアでグッズを購入できますのでぜひともご利用ください!オール英語でも僕は過去にエバートンのオフィシャルストアからユニフォームを購入し無事届いたので多分大丈夫なはず…権力というものは本当に扱いが難しいものです。上に立って使わなければ置物と言われ使い方を間違えれば不当な権力行使だとか言われ…そして不可能を可能にできるかもしれない魅力に取りつかれると人格をも変えてしまうのですから。みなさんが将来強大な権力を手にした際はくれぐれもその使い方には気をつけてください。間違ってもいきなり青を赤に変えたりしないように!!あと「やらなきゃ意味無いよ」とか言わないように!!(ちょっと古いか)それでは今回はこの辺りで!また次回をお楽しみにー!!☆このクラブから巣立った選手☆アーロン・ラムジー(アーセナル)☆注目選手☆カマラサ(Víctor Camarasa)スペイン1994/05/28/(24歳)背番号:21ポジション:MF※乾選手所属のレアル・ベティスからレンタル移籍ジョシュ・マーフィー(Josh Murphy)イングランド1995/02/24/(23歳)背番号:11ポジション:MF,FW,ホームスタジアムカーディフ・シティ・スタジアム(Cardiff City Stadium)収容人数33280人