『京都 ALS 安楽死シリーズ』、Part1、Part2、Part3、Part4、番外編
に於いて、亡くなられた小島ミナさんと林優里さんについて、その背景や居たたまれない想いを述べた。
では、札幌市のパーソナルアシスタント(PA)制度を最大限に活用することで充実した日々を送られ、残されたご家族のための準備を万端にして逝かれた、千代さんの生き様を、そして、
『だから、もう眠らせてほしい~安楽死と緩和ケアを巡る、私たちの物語』
では、癌患者で「持続的な深い鎮静」を望んだ吉田ユカさんと、緩和ケアで先行する癌の緩和ケア専門医を巡る状況を考察した。
フォロワー数の多いブロ友さんにリブログして頂いたこともあり、大分時間が経過した今でも、想像を超えるアクセス数を記録し続けている。
数多くの方が、こんなに冗長な文章を読んでくださったことは、神経難病患者やそのご家族が、如何に終末期のことを気にされているかの証左と認識している。
上記の投稿をしていく中で、神経難病患者が穏やかな予後を送るには数々の問題が有ることを認識すると共に、多少時間はかかっても出来ることは有るように思えてきた。
それは、
- 福祉制度に関する、地域に縛られない横断的な情報提供
- 予後後半戦(車椅子もしくは寝たきり生活)における、介助・介護制度の改善
- 神経内科医の意識改革
であり、それぞれ具体的には、
1. 障害者総合支援、医療保険、介護保険、年金など、それぞれの制度に関する知識・経験が一定レベル以上の専門家に、各自の都合の良い場所から、都合の良い時間に、リモートで、患者もしくはその家族からの、制度間の横断的な相談に乗ってもらう仕組みの構築。
⇒ 地域包括支援センター制度の全国版への制度変更
2. 予後の後半戦において極めて重要なツールとなるべきにも関わらず、認知度が低く、使い勝手が悪い重度訪問介護制度と、自薦ヘルパー制度の欠点を補う、パーソナルアシスタント(PA)制度の活用。
⇒ 札幌市のPA制度を全国的に普及させる
3. 神経内科における患者ケアの必要性を共通認識にすると共に、予後生活に関する講習などを通じて医師達の関心を高める。
⇒ 厚労省に、緩和ケア対象に神経難病を含めてもらう(診療報酬も発生させる)
これらによって、神経難病の初期段階から、予後の生活を熟知した医師によるケアを受けられるようになり、そこでは得られない福祉制度関連情報については、横断的に専門家の提供する情報を、地域、専門家の有無、時間の垣根、などを越えて、誰もが、公平に、都合の良い時間に、自宅で、一度に、得ることが出来るようになる。
予後の後半戦を迎えても安寧に生活する同病者の情報が、病気の初期段階から得られたらどんなに気が楽なことか。
そして、患者が一番気掛かりな、家族への介護負担軽減策(経済面を含む)を早期に知り得ることで、どれだけ肩の荷が軽くなるか。
更にダメ押しとして、終末期に苦痛無く逝くことが出来ると思えるなら、死を急ぐ神経難病患者は相当数減るのではないかと思う。
題して
「(神経難病)”安心予後”計画」
頭が働き、騙し騙しでもキーボードが使える内は、これらの実現に向けて活動していきたいと考えている(どちらもかなり危ういが)。
これが一人の力で出来ることではないのは百も承知。
今は、同志を集めて戦略を練る段階。
手始めに、ALS患者で初めて国会議員になった舩後参院議員や、それぞれの分野の専門家等と意見交換をしている。
舩後議員に関して言うと、長いメールの交信を複数回行った結果、今の所、表面上のお題目は同じ様に見えるものの、当選以来具体的に何をされてきたのか、その結果はどうだったのか、その結果を踏まえて、今後何を、どの様な方法で、どんな時間軸で、成し遂げようとされているのか、が見えてこないために、敵か味方なのかも、どの施策でどの様な形の協力関係が構築出来るのかも、判断がつかない状態だ。
その経緯はもう少し進んだ段階で、他の協力者との対話を含めて順次公開して行きたい。
前出のブログを書きながら、自分の考えはある程度固まってきて入るものの、現状の制度の詳細を学ぶ中で、そして、ブログ仲間の意見を聞く中でも、考えが変わってきた部分もあるので、この先も協力者との意見調整を通じて、若干の主張の変更があり得ることはご容赦いただきたい。
ご意見、ご協力 Welcome!