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2011年5月第2週のマーケット~その4

5/12の東京マーケットは、日経平均株価が前日比147円(1.5%)安の9716円で取引を終了しました。


特筆すべき個別銘柄では、相場全般安の中にあって、日立が8900万株の大商いで11円高の462円と値を上げています。昨日の引け後に2011年3月期連結決算で最終損益が2388億円の黒字(前期は1069億円の赤字)と20年ぶりの過去最高益を更新と発表し、好感した買いが膨らんでいます。フェローテックが114円高の1985円と大幅高で年初来高値更新。昨日に2011年3月期の連結純利益が44億円になった模様と発表。2月に発表した従来計画を12億円上回り、昨年5月に発表した期初見通しからは3度目の上方修正となり、好業績を好感した買いが集まっています。トヨタが100円高の3370円と上昇。昨日の引け後に11年3月期連結決算を発表し、営業利益が4682億円と前期比3.2倍、純利益は4081億円と同94%の大幅増益となり、好業績を好感した買いが入っています。本日の新高値銘柄は、ビックカメラ、IIJ、東ソー、科研薬、大塚HD、リンナイ、日本光電など好決算を追い風に値を飛ばしています。


日経平均は、サポートとして意識される25日線レベルでの調整に。ボリンジャーバンドの+1σと+2σとの狭いレンジから、中心線(25日)と+1σのレンジに移行していますが、バンドが収れんしている状況であり、先行きの上昇を見込むのであれば、一旦調整が必要なところでした。

遅行スパンは目先的には下方転換シグナル発生が警戒されてきています。そのため、25日線レベルでの下げ一巡とみるよりは、-1σと雲上限が位置する9600円割れ辺りまでの下げが予想されます。ただ、この水準まで下げた方が、その後の切り返しにおいてもバンドが拡大傾向となるため、ターゲットが切り上がることにつながるものと考えられます。


明日はSQ算出日であると同時に、決算発表のピークにもなる東京市場ですが、イベント通過の来週からは「地合い変化」が訪れるかもしれません。



ご注意事項


1. 当コラムは投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。

  投資の最終決定は、必ず御自身の判断でお願いいたします。


2. 当コラムの内容によって生じたいかなる損害についても、当社は一切の責任を負いません。



Ken

2011年5月第2週のマーケット~その3

5/11の東京市場は、日経平均株価が続伸、前日比45円(0.46%)高の9864円で取引終了です。


個別銘柄では、住友ゴムが44円高の940円と値を飛ばして年初来高値更新。昨日の引け後に2011年12月期の連結純利益が前期比46%減の115億円になる見通しと発表しましたが、事前計画の90億円から大幅に上方修正となり、好感した買いが入っています。


またKDDIが2万6000円高の58万円と値を飛ばして年初来高値更新。昨日に米マイクロソフトがインターネット通信大手スカイプ・テクノロジーズを買収すると発表。KDDIは昨年10月にスカイプと提携しており、マイクロソフトとの提携に繋がるとの思惑買いが入っています。業績好調なことも買い安心感に繋がっています。


その他に本日は東京電力が出来高1億547万株と大商いでした。東電を公的管理にして原発賠償には負担上限を設けないと報じられ、材料視されたようです。


テクニカル面で日経平均はボリンジャーバンドの+1σと+2σとの狭いレンジ内での推移が続きました。前日の+1σでの攻防によって下放れが警戒されていましたが、+1σと+2σとのレンジをキープしたことになります。5日線を回復したほか、一目均衡表での転換線がサポートとして機能、遅行スパンの下方転換への警戒も後退しています。2日の1万円回復によって作られたアイランドリバーサルは気掛かりですが、9800円辺りでの底堅さが意識されている状況のうちは、強気スタンスを維持できるといえます。ただし、バンドが収れんしている状況であり、先行きの上昇を見込むのであれば、一旦調整が必要かもしれません。




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Ken

2011年5月第2週のマーケット~その2

5/10、本日の日本市場はメジャー銘柄が相次いで好決算を発表している事が好感された。
昨日と一転して朝は押し目買いに押されるも、一旦はマイナス面になる場面があったが、
東芝が6000万株を超える大商い、また日立製作所も米国での大型商談成立で5000万株を
超える大商いで値を飛ばした。その他に三菱重工や東レなど製造業が全般的に値を上げ
たものの、金融株や商社が停滞した。特に三菱商事は資源高の追い風で好決算を発表する
も、同時に自社株買いで同社の発行済み株式の2%強の量を発表した事がマイナス要因に
なったもようだ。


明日の日経平均はテクニカル面で考えると、現時点では+1σと+2σのレンジにとどまるこ
とが出来るかは見極めが必要のようだ。一目均衡表では転換線がサポートとして機能して
いるが、遅行スパンが4/1の戻り高値に接近しているため、現在の水準をキープ出来るかを
見極めたいところだろうが、ボリンジャーバンドは+σのレンジで推移しているほか、一目
均衡表についても強い形状が継続している。2日の1万円回復によって作られたアイランドリ
バーサルは気掛かりだが、9800円辺りでの底堅さが意識されている状況のうちは強気スタン
スとなろう。


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Ken

2011年5月第2週のマーケット~その1

今週は日本企業の決算発表の第2弾のピークとなります。今週末13日は1000社を超えており、週間では2200社程度の決算発表が予定されています。そのため、決算内容を見極めたいとする流れが強まりやすく、日経平均は膠着感が強まりそうです。いくら織り込み済みとはいえ、震災の影響によって見通しを示せない企業が増えるようだと、アク抜けとはならず、次第に神経質な相場展開に向かいやすそうです。


また、外部環境の動向にも注意が必要です。米国では雇用情勢に対する不安感や商品市況の下落によって、NYダウ、ナスダックともに調整の動きを強めつつあります。両線ともに25日線を捉えてきておりましたが、米雇用統計が予想外に非農業部門の数値が良かったものの失業率が大台の9%水準に戻った事で、依然として先行き不透明感を強めそうです。


日本株は海外投資家による資金流入によって支えられていた面が大きいです。米国株が調整局面入りを明確にするようだと、指数連動性の観点から国際優良株の上昇は見込めず、これが日経平均の上値を抑える要因になる可能性が高いです。また商品市況についてもNY原油相場の急落など、投機的な資金の流出が強まってます。





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Ken


今夜のビッグイベント~ECB政策金利発表とトリッシュ総裁会見

今夜、ECB(欧州中央銀行)が政策金利を発表します。市場関係者の事前予想は概ね1.25%の現状維持が大多数です。今回は金利の数値そのものよりも、その後のトリッシュ総裁の記者会見で同総裁が、次回の金利発表で利上げの実施に踏み切るかどうかの、言わば腹の探り合いといってもよいでしょう。


今回の記者会見でタカ派色を出せば6月利上げの公算が非常に高まりますが、ハト派色を出せば6月も現状維持で7月以降に利上げが延期ということになります。直近EURUSDは上昇しており、マーケットは6月利上げを想定して先走っているように思えます。(現在明確になっている事はFRBは当面金融緩和策を継続する事を表明していますので、仮にタカ派色を出し、ECBが次回利上げに踏み切ればドルとユーロの金利差が拡大しユーロ高に振れる、というシナリオです。)


ただ楽観できない要素として最近の欧州の経済指標は今一つ足腰がしっかりしたものになっていない点です。常に指摘されていることですが、ECBが金融政策を実施するにあたって欧州のどの国を参考にして政策を策定すればよいか、決めにくい事です。ユーロ参加国の経済情勢は様々で、特定の国に偏った政策になると、参照先から漏れた、または軽視された国の経済に更なるプレッシャーを与え、当該国の経済情勢をさらに厳しい状況へと追い込んでしまうからです。かといって過熱気味の国の経済を放置するとバブルを招き、これはこれで後々大きな問題になっていきます。欧州は直近のギリシャ・アイルランド・ポルトガルなどで懲りているはずです。


それらを考えると今のユーロ圏の情勢は、どちらに振れることも考えられます。言い換えると金融政策は現状維持の可能性も、6月の利上げ姿勢の表明もどちらも考えられるストーリーと言えるでしょう。利上げを想定しEURUSDで先回りするか、はたまた当面の現状維持を想定し逆のポジションを取るか、もしくは当面の現状維持の場合に考えられる別のパターンとして、当面日米欧の中央銀行は金融緩和策を続けることで改めてインフレ懸念もう少し踏み込んだ言い方をするならマネーが蝕まれる事を嫌気しての資産防衛策としての金銀買い、またはインフレ懸念を想定しての原油買いなどの戦略も考えられるでしょう。



Ken


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