どーも、どくぴーです。
こんなご時世だし全然写真撮りに行かないなぁってなってたら4ヶ月くらい更新出来てませんでした。
なにか撮ってたの?と言うとハチャメチャに気をつけて富士スピードウェイにSUPER GT、スーパー耐久の撮影に行ってたので、最近更新した機材の話をしようと思います
最近の機材
ちらっとブログにも書いてるんですが、ボディを新しくしたので最近はもっぱらα7RIV一本で撮影しています。現状α7最新世代で6100万画素の超高画素撮影ができるすごいやつ。
レンズは去年購入したSEL100400GM(100-400mm F4.5-5.6)を引き続き使っていて、追加で1.4xテレコンバーターのSEL14TCを導入しました。SEL100400GM単体はレビューも書いてた気がします。
この構成にすることで、100-400mm x 1.4で140-560mmの範囲で撮影することができるようになりました。ついでにα7RIVはフルサイズセンサーの内側を切り取ったAPS-Cクロップができるので、更に1.5倍して210-840mmの撮影域に仮想的に対応できます。この状態でも2620万画素は残るので、下手なフルサイズセンサーのカメラより画素数があるというとんでもスペックが光ります。
このおかげで超望遠域用に持ち歩いていたLUMIX G9 PROと100-400mmがサブ機になりました。決めては上の画素数もあるんですが、αシリーズの追尾AFのほうが個人的には好みに感じたからです。もちろんLUMIX G9 PROのAF性能も良好ではある上、フルサイズ機より遥かに安価にスペックを揃えられるのでおすすめはできるとは思います。ただしナイターとか暗所でのフォーカシングは難しい…。
このシステムで重さは大体2kg前後といった具合なので、一眼レフと組み合わせたスペックと比較するとまぁ…軽いな?って言う感じになります。実際軽いかどうかは持った人による感がすごい…。
モータースポーツは高速で動き続けるものを超望遠レンズを使って撮影するので、AF追従性や連写性能にハチャメチャにシビアなジャンルです。一般には動きモノを取るならミラーレス一眼カメラよりも一眼レフカメラ、という話があって、一眼レフカメラはミラーを通してファインダーに映像を映す途中でAFセンサーを通すことで高精度にピント合わせを行うことができるから、という話があったり、機械で映像を処理せずミラーから直接ファインダーに映像を映すのでラグが無いという話があったりしたんですが、最近のハイエンド寄りのミラーレス一眼であればAF、ファインダーの高性能化に伴ってその差がなくなろうとしている状態です。
僕がモータースポーツ撮影にαを選んだのはそういう性能変化を信じたわけではないんですが、αでモータースポーツ撮影ができるのか、みたいなのはとある方のブログですごく丁寧にまとめられていて、めちゃくちゃに参考にした上で「これなら行けるじゃろ」となったので機材を購入しました。多分ダメそうってなってたらキヤノンのEOS 7D Mark IIとSIGMAの150-600mmのSportラインの組み合わせに手を出していたと思います。
しかもこれまでは800mm級の超望遠域を揃えるだけの予算がなかったのでLUMIX G9 PROとの二台持ちで賄っていたのが、α7RIVとSEL14TCで840mmに届くようにしてくれたので一台で対応できる状態を作ってくれました。重いのは重いですが、2台持ち運ぶより圧倒的に小回りも効くようになったと思います。テレコンを外せばF4.5-5.6になるので、モータースポーツ用途以外でも活躍してくれるかなと思ってます。このご時世なのでほぼ使用機会はありませんが…。
実際この組み合わせはモータースポーツに耐えうるのか
サーキットにはよるのですが、大きなサーキットだと安全のため砂地やランオフエリアといったコース外の領域が大きく撮られているので、大体500mm以上の撮影域が必要になります。したがって、必要なのは望遠域でのフォーカスのとりやすさと連写のしやすさになってきます。今年は富士スピードウェイでしか撮影できていないのですが、大体こんな感じ。
富士 SUPER TEC 24時間耐久レース #505 エヴァRT初号機Audi R8 LMS GT4(TGRコーナー立ち上がり)
Sony α7RIV SEL100400GM + SEL14TC 560mm(Cropped) 1/320sec F8.0 ISO800
SUPER GT Rd.5 富士 500km #19 WedsSport ADVAN GR Supra(GRスープラコーナー立ち上がり)
Sony α7RIV SEL100400GM + SEL14TC 549mm(Cropped) 1/125sec F8.0 ISO100
SUPER GT Rd.5 富士 500km #16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(ダンロップコーナー)
Sony α7RIV SEL100400GM + SEL14TC 560mm(Cropped) 1/320sec F8.0 ISO320
使った感じだと、テレコンにありがちな画質低下みたいなのはSEL14TCを付けたレベルだとあんまり感じず、AFが暴れるみたいなケースも全くありませんでした、流石に純正レンズとテレコンの組み合わせなのでそのへんはしっかりしてそう…。2.0xテレコンのSEL20TCもあるのですがそちらは画質低下が流石に起きる、といったレビューもあるのでSEL14TCがテレコンの無難な選択肢なのかもしれません。
不満というか難しい部分があるとすればSEL14TCを使った際に四隅が急激に暗くなる「ケラレ」という現象が発生します。厳密には普通のレンズでも周辺減光といって隅に行くに従ってだんだん暗くなる現象が出るんですがSEL14TCを装着した際は周辺減光とは言いづらい感じの「ガクン」と急に暗くなるような仕上がりになるので、気になるのであれば中央よりにしっかりと被写体を収めてクロップをかけてケラれてる部分を落とす運用が必要そうです。
α7RIVとしてはどうだとなると、やはり高画素が繰り出すクロップへの耐性は他では絶対に得られないレベルです。多少被写体を望みの構図で捉えられなかったくらいならクロップで簡単に補正した上でも4Kサイズの解像度を確保できます。APS-Cクロップをした状態でもα7IIIより画素数があるので、この状態でもまだ写真の向きをちょっと買えたり、三分割法の構図に合わせるようにクロッピングしたりといった作業が可能です。高画素機であれば微妙なブレも残ってしまうのではないかと思っていたんですが、秒間10枚の連写とAF性能が手助けしているのか、LUMIX G9 PROを使っていたときは4000枚撮影して300枚くらい採用できていたのが400-500枚くらいは採用できるようになり、いわゆる打率10%に乗るようになりました。これでも打率としては下手くそな気はする…。
こちらもいい点ばかり、というわけではなくて、やはり高画素機特有の編集耐性の弱さは見逃せないレベルだと思います。以前のα7RIIレベル…というわけでは流石にないのですが、ISO1000レベルの撮影でノイズがある程度目立つ状態になってしまうので、シャッタースピードを上げたりテレコンを使ってF値を大きくあげた状態だったり、夜間の撮影ではかなり強めのノイズ除去を組み合わせた編集が必要になります。この辺はやはり高画素機には常に付きまとうので、割り切りは必要そうですね。とはいえLUMIX G9ではそもそもフォーカスを合わせることが出来ず手を出すことすら出来なかったので、これ以上を求めるなら超望遠単焦点レンズを使ったり、α7SIIIのような超高感度対応機、α1のような何もかもを両立したスーパーハイエンドしか選択肢に入らないかと思います。
富士 SUPER TEC 24時間耐久レース #885 林テレンプ SHADERACING GR SUPRA GT4(ダンロップコーナー)
Sony α7RIV SEL100400GM + SEL14TC 259mm(Cropped) 1/40sec F8.0 ISO4000
ここから更に進むなら
これ以上の望遠域を撮りたい、というケースはたしかにあり、その場合は更に望遠が撮れるレンズということになるので個人で購入できるレベルだとソニーであればSEL200600Gのようなレンズが選択肢に入ってきます。
たまたまスーパー耐久の観戦でこれを試させてもらう機会があったのですが、α7RIV、SEL14TCと組み合わせて使うと840mm、APS-Cクロップ込で1260mmまでの撮影が可能になります。富士スピードウェイであればコカ・コーラコーナーのカメラ窓を観戦エリアの斜面から抜いて、車が列をなしてコーナーに突っ込んでくるシーンを狙うことができるようになります。
富士 SUPER TEC 24時間耐久レース #22 WAIMARAMA EBI Cayman GT4(コカ・コーラコーナー)
Sony α7RIV SEL200600G + SEL14TC 840mm(Cropped) 1/160sec F9.0 ISO320
富士 SUPER TEC 24時間耐久レース #32 ORC ROOKIE Corolla H2 concept(コカ・コーラコーナー)
Sony α7RIV SEL200600G + SEL14TC 840mm(Cropped) 1/250sec F9.0 ISO800
ただ、SEL100400GMでも5-6時間とカメラを担いでいると構えるときに腕がかなりプルプルしてきてだんだん厳しくなってくるので、単体で2kgを超える重さがあるSEL200600Gだともう厳しいとか言う次元ではなくなりそうというのが直感です。先にちゃんと支えられる一脚を用意したほうがより安定して撮影ができるようになると思うので、そろそろガチ手持ち勢を卒業しようかなと思いました。
まだいろんなサーキットに撮影に行くのは難しいですが、状況が良くなったらまた鈴鹿サーキットとかツインリンクもてぎに行って写真撮りたいですね。おわり。