簡単!フランス菓子レシピ! -10ページ目

グラス・ヴァニーユ

そろそろ梅雨明けでしょうか。

これから、夏向けのお菓子のお話をと思います。今回は、グラス(アイスクリーム)の中で、一番基本的なバニラの香りをつけたグラス・ヴァニーユのお話です。

今では世界的に知られ、好まれているグラスですが、その発生はとても古くまでさかのぼります。

昔の人々にとって、夏の暑い盛りに、氷のような冷たいものを口にできたらという願いは、どんなにか大きいものだったにちがいありません。人々は、経験によって、果物、野菜、肉などを大地の裂け目に入れておくと、長期間にわたって新鮮なまま保存できることを知るようになりました。そして、雪や氷を地面深く、あるいは洞穴に入れて貯蔵することを考えだし、さらにその雪や氷に土や枯れ葉をかぶせておおっておくことにより、それらを暖かい季節まで保たせることができるようになったのです。

中国では、三千年以上も前に、すでに一種の氷菓の作り方が知られていたと云われますし、紀元前千年には、中近東や極東の国々では冷やした飲み物や氷菓が大変好まれ、ソロモン王は、珍しい果物のジュースをまぜた雪水を楽しんでいたそうです。

アイスクリームの愛好者としては、ローマ皇帝のネロが有名です。ネロは、雪や氷をアルプスから早飛脚で取り寄せ、蜂蜜とフルーツのつぶしたものを加えてかきまぜたものを好んで食べたと云われています。

それでは、次回はフランスでの様子をお話しようと思います。

チュイル・オー・ザマンド

こんにちわ。今日も、典型的な梅雨空ですね。こういうときは、お菓子作りにいいかもしれませんね。

今回のお菓子は、薄切りアーモンドをたっぷり使って焼きあげた、しぼり出しクッキーの一種です。フランス語で、チュイルというのは、タイルすなわち瓦を指し、ザマンドはアーモンドのことです。焼きたてのまだ柔らかい生地をめん棒に押しつけて、少し丸みをつけて瓦のように形づくります。ちょうどフランス版瓦ぜんべいといったところでしょうか。

フランスの地方都市には、今でも美しい瓦を使った古い建物が残されています。一口に古い建物といっても、その多くはアルドワーズと呼ばれるスレートぶきの黒い屋根ですが、パリ南東、ブルゴーニュ地方の中心であるディジョンのヴュー・ヴィルと呼ばれる古い街の一角には、さまざまに色づけられたタイルを使った屋根が残っています。夏も終わりに近づき、ぶどうの収穫が終わると、古い瓦屋根に囲まれた広場でワイン祭りが行われます。このディジョンからぶどう畑の続く道を車で1時間も走ると、おいしいブルゴーニュワインを産することで有名なボーヌの町に到着します。この町にも美しい瓦屋根の古い建物があり、そのあたりに一歩足を踏み入れると、まるで中世に逆戻りしたように感じます。そして古い家並みには、きまって石畳が続き、しっとりと落ち着いた雰囲気を作り出しています。

機会がありまして、ぜひ訪ねてみてください。

それでは、この辺で。

パレ・ド・ダム

今日は、少し曇り空ですが、蒸し暑いですね。

今回の、パレというのは、石けりに使う丸くて平たい石のことで、ダムというのはご婦人のこと。「婦人の石けり石」という意味のレーズンクッキーです。

石けりというえば、フランスの子供たちも道端に円をいくつもかいて、石を投げ、片足でトントンと跳んで日本のそれと同じように遊びます。どうやら子供たちの遊びの世界は万国共通のようです。

その形から名づけられたこのお菓子は、チュイル・オー・ザマンド、ラング・ド・シャと同じようにフール・セック(干菓子)の一種で、しぼり出しクッキーの仲間です。その特長は、コリント島でとれる小粒の干しブドウとラム酒が生地に混ぜ込まれていることです。

天板にしぼり出して焼く、これらフール・セックは、うすく作られますから、型で抜くクッキーより見た目も上品で、昔の貴婦人のようにとてもエレガントな大人のクッキーといえるでしょう。

作り方は、いたって簡単ですので、お菓子作りを始めたばかりの方にもぜひ挑戦していただきたいお菓子です。

それでは、今日はこの辺で。