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虚構を越えたリアル

なんと愛しき幼子たちであることか

まだ全部を見あげたわけではございませんので、追加修正あるとおぼしめせ
今月シアテレで放送されているスタジオライフの「ロミオとジュリエット・シニョーリチーム」

良いですね
このロミオとジュリエット

実に幼い

本当におバカさん

なのだけれど
愛さずにはいられない


「愛してる」

ただそれだけ


「ずっとお互いを見つめていたい」

ただそれだけ


ふれあうこと
だきしめあうこと
キスをすること
あなたを愛すること

それだけしかなくなってる2人は
実に魅力的で、実に破滅的

エルベチームの2人が「誰にでも起こりうる恋」ならば

シニョーリチームの2人はあまりにも幼すぎて
この恋を永遠のものにするには「死しかない恋」

それくらい突っ走る

若い恋

ブラボー、アラケン・マツシン


まず荒木さん
ツボつきすぎぃぃぃぃ!!!

「どうしてあなたはロミオなの?」のくだりですが
別れ際、「こんなに別れが甘いなら、ずっと朝までおやすみなさいを言っていたい」
そう言いながら指が一本ずつ離れていく
最後の1本が離れ…そうな瞬間、ロミオが手首をつかんでかるーーく引くんですが
もうジュリエット、両手を広げて抱きつくの
この「引くタイミング」がすばらしい

で、キスをして
もう1回キスをするのかなーと思いきや、おでこにキスですよ

この2人がめっちゃかわいい


わたくし、加藤巨樹さんにはパリスを所望しておりますが
こんな「初恋暴走ラブリー」加藤ロミオなら観てみたい
…相手役は女性を希望いたしますけれど


エルベチームはなんつーか「初恋」ではないんですよね

両方がすごく色っぽい
てか、相手役なんども重ねてますからね
もう、しっくりというか、しっとりというか

どうすれば美しいのかわかっていらっしゃる

その分「初恋のだーーーーーっと突っ走る感」が失速気味

私、やはり舟見さんはジュリママで観たかった気がする
ジュリエットは吉田さんで
この2人、雰囲気というか、くくりが一緒の気がしています
吉田さんは唯一私が「舟見さん以外で1024やってもいいよ」な方なのです
(↑何気に偉そうですが、私にとっては1024は特別なのさ)
すごくステキな親子になったに違いない!!


んで、ロミオがティボルトを殺して追放になるシーンですが

…アラケン、はだけっぷりがステキーーーー!!\(--;)

実に良い感じです

その前のバルコニーシーンとの2人とは確実に関係性は変わっているし


とりあえずこの2人は「初恋」なんです

たぶん
エルベの2人は「ロレンスが起こした手違い」で悲劇に変わったけれど
シニョーリの2人は「ロレンスがかかわったこと」で悲劇に変わった

そう、たぶん
この2人
もしもロレンスが手を貸さなければ
ジュリエットもロミオも自ら死を選ぶことはなかった気がする

ジュリエットは散々駄々はこねるけれど、嫌々ながらも結婚し
2年後にはかわいらしい赤ちゃんなど抱きながら遠くのロミオをせつなく思い返していただろうし

そんなロミオはジュリエットの結婚を嘆きながらも
それをなぐさめてくれる女の子に新しい恋を見いだしていたのかもしれない

なんだけれども恋をしているのは「今」なので
狂おしくて、せつなくて、会いたくて、死んでしまいそう

そんな初めての恋


劇場中継で観る限り、軍配はシニョーリでした

…ただ
この芝居をぶっちぎって、「忍者養成アカデミー」に走ったことは後悔しませんけどね(^_-)-☆


■追伸

今まで見た中で1番幼いロミオとジュリエット
実年齢が…ではなく、舞台の上での彼らの恋が

そしてロミオが追放されるシーン
初めて気付いた言葉

「どうしよう、なんだか胸騒ぎがする、下にいるあなたの姿がお墓の底の死人に見える」
「僕の眼には君がそう見える」

そうなんだ

生きているお互いを見るのは、これが最後だったんだ

そう初めて感じたロミオとジュリエットでした


そして毒薬を手に入れた時のロミオのセリフ

「さあ、金だ。人の心にとっては何よりの猛毒。厭わしいこの世では貴様が売りしぶるケチな毒薬より遥かに多くの殺人を犯す

毒を売るのは俺だ」

私はなぜこんなセリフを今までのロミジュリで聞き逃してきたんだろう


そしてこの薬売り

人外に見える

ただの小娘でしたのに

6月に観たものですが、今月シアテレで放送されましたので
その時書いた感想を未見だったシニョーリチームと合わせてUP



スタジオライフの「ロミオとジュリエット」エルベチーム


ええ、本当に普通の小娘だったんです

悲劇の道が似合うようなそんな翳りを持つ少女ではなく
親に愛され、恋に憧れ
それこそ人を愛したら「結婚」しか想像できないような
ただの、普通の13才の小娘だったんですよ、ジュリエットって


小さな、ありえないぐらいの偶然と
ほんの少しの勇気のなさが
「悲劇」へと追いやった、そんなライフのロミジュリ・エルベチームでした



たぶん、何事もなければ
ロレンス神父がよき日を選び2人の秘密の結婚が報告され
両家の当惑・怒りはきっとあるけれど
そこはそれ
子供でもできれば大団円
孫の時代にゃあ笑い話になっているそんな2人になれるはずだった



ラスト近く、ロレンス神父を冷たく見下すジュリエットの瞳に
この男を信じた自分に
人に頼った自分の甘さに
何より大事なものを失った
悲しみよりも怒りが見えるそんなジュリエットでした



林ジュリママにも同じ事が言える
夫の言うことを信じ、後をついてきたママが
最後の最後に夫を顧みず、前を歩く
娘を追い詰めた夫にではなく、娘をかばいきれなかった自分に
やはり怒りを覚えているような


こうした所に親子を感じさせる林さんはライフの宝である、と思う



舟見ジュリエットは、本当に普通の(アホな)子でしたよ (^^ゞ
ロミオの話が聞きたいと乳母にだだをこね
(座り込んで手をバタバタさせてた)
乳母をどなりつけるわ
ロミオを階段からつきおとしそうになるわ


従兄弟の死は悲しいけれど、大好きな人と会えなくなるほうがずっと辛い
どこまでも自分中心の子供らしさで


鳴いているのはナイチンゲール、ひばりではないとロミオに甘える



またこの時の岩崎ロミオには
「貴様はホストかっ!」とつぶやきたくなりました


「いいよ、君が望むなら留まろう、死など怖くない」


そー言われりゃー離れぬわけにはいくまいて



舟見ジュリに呼応するかのように、岩崎ロミオもアホの子でした


突っ走った後で
でもきっと誰かが助けてくれると信じていた
そんな幼い坊ちゃん・嬢ちゃんカップルでございましたよ



大人って、子供が考える程、大人じゃないんですよね
パパママしかり、乳母しかり、神父しかり


ロミオが死んで、オロオロウロウロするロレンスを演じる主宰に
初めて、「演技できるようになってんじゃん!」と失礼な事を思う私 (^^ゞ



しかしロミジュリってこんなに「もしも~だったら」が多い戯曲だったんですね

例えば


もしもあと5分早くジュリエットが目を覚ましていたら
2人は超とばっちりのパリスをかえり見もせず
とっとと手に手を取って逃げていただろう、とか


手紙が無事に届いていたら、とか
パルサザーが気をきかせてジュリエットの死を知らせにいかなかったら、とか
そもそもロザラインがロミオに振り向いていたら
ロミオはあのパーティーに行かず
ジュリエットは言われるまま何の迷いもなくパリスと結婚してただろうし


ロミオがマキューシオとティボルトのケンカを止めに入らなければ
きっと引き際は熟知していた両家だと思います
だって今まで小競り合いはあったけれど誰も死んでいなかったんだもの


ライフのロミジュリは
シェイクスピアの4大悲劇なんつーご大層なものではなく
誰にでも起こりうる、そんなロミジュリでした

梅林亮太さん、お誕生日おめでとう!

1日遅れになっちゃいました、ごめんなさい
昨日は家に帰って公式でおめでとう言うのが精一杯でした


公演ごとに「良い男」に育っていく梅林さんのこれからの1年が
実り多きものとなりますように!!