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大阪市の芸術文化拠点施設である大阪市立芸術創造館と精華小劇場が連携して
ジャンルを超えた新しい舞台芸術の可能性を秘めた新進アーティストを発掘し
広く紹介しようという企画

応募者の中から1次審査を経てまず8団体・個人が芸術創造館で公演をし
その中から2団体・個人を審査員が選出し、
精華小劇場講評会等の意見を考慮して改訂した作品として再演


■参加団体・日程

11月23日(金・祝)
 chikin「こけし」
 子供鉅人「157」
 Curriculum Vitae「寿唄 hogiuta」
 ウミ下着「穴」

11月24日(土)
 メロンオールスターズ「大菩薩峠の人々」
 浮遊許可証「ビター・エンドの神様たち」
 齋藤 亮「bulb」
 アクサル「ショウファイヴ!」

11月25日(日)
 公開審査発表会


■審査員(敬称略)
  後藤ひろひと
  谷口純弘
  服部滋樹
  東野祥子
  ヤノベケンジ


■受賞団体
  子供鉅人「157」
  Curriculum Vitae「寿唄 hogiuta」


アクサルがエントリーしていた24日
そして審査発表の25日を見せていただきました
受賞した団体を見損ねたのはちょっぴり残念ですが
来年の手帳から1月12日~14日の予定を早々にさっくりと清々しく削除(^^ゞ

さてアクサルですが、練習時間不足&キャスト変更の余波はでかかったですね
改めて前回の「ショウファイブ!」はあてがきだったのだなぁ…と
よって無理なかったのが「マタニティブルー」柄谷さんのみ
貴生さんも無理ないと言えば無理ないのですけれど
イエローか?と言われれば??だし
パープル田倉さんも前回と同じ役なのだけれど対する色が変わったのでね
なんとなーく皆が「原色」ではなくなってたと思うのですよ
皆が「薄○○色」になったような…

でね

今回のレッドには照人さんを
今回のホワイトには内藤さんを
今回のグリーンには松木さんを
演じる事が要求されていたような気がするのです、気がつかないうちに

…加藤巨樹さんは時間があればホワイトにはなれると思いますが
決して内藤悠一さんにはなれないのです、演出家殿

吉谷さんに時間がないのも、書き直す余力もないのはわかるので
「3日やるから自分なりのふくらませてきて」とかキャストに投げちゃえば良かったのに
そこから構築していけばよかったのに

加藤ホワイトならもっとせつなさ前面にできただろうし
日ノ西グリーンならもっと天然たらしなかわい子ちゃんにも作れただろうし
ある意味任せてみれば3日でなんとかしたんじゃないかって思う

枠組み作って、それに合わせて…ってのが1番きついと思われます

なのでアンケート
「これを観に来たのはなぜ?」は「アクサルが出るから」だけど
「どの団体が良かったですか?」には白紙のまま提出なのです
えっと…どこがいいかぁ、よくわかんないぃ…なんていう白紙ではなく
アクサルもできてない
けど残り3団体、どこが選ばれても「もう1度観たい」とは思わなかったっていう白紙です

好きだからあなたがいつでも最高!ではないのです
加藤さんファンの私ですが
うん、今回がアクサル初見なら「ブルーがかっこよかった」だもん!!!

どうぞ、奮起してくださいますように

審査員は精華小劇場なんて目指さずに、ドラマシティを目指せ…とも言ってくれましたけれど
ショウパブ系の、ホスト系の芝居だとも言われたのです
人気はあるけど演劇とは認められない系だとも言われたのです

演劇界の評判なんぞ、くそっくらえ!!とかは思うのですよ、すこぉしは

アクサルファンは他の芝居は観たことないんでしょ…みたいな事いわれましたし
(G2観た上でここを選んでいる、とは想像してくださらなかったのねん…(^^ゞ)

でも、今回の「ショウファイブ!」を観て、そしてファンを見て、そう感じたのでしょうし

だけれどもね

私は4団体の内1番楽しかったよ!!!ラブラブ

高尚なふりして、本題を難しく伝える事が芸術なのなら私はいらないし
もとよりエンターテーメントって呼ばれる物が好きなのだし

わけわかんない…芸術って難しいねって劇場より足を遠ざけるものではなく
わけわかんない…けど、気になる…もう1回観てみたい…そんなものが好き

アクサルはそんな集団だと思うのです
でも、今回の20分でそれを伝えきれなかったのはアクサルが悪い
なので批評は姿勢正しく視線を上げて全部受け止めました
アクサルは今の私の誇りですから

どうか審査員の皆様が来年1年、アクサルの公演をご覧くださいますように
とても熱い芝居を創るユニットなのです

ダンス始まりもありなのです
んっと…まだまだうまくはないけれど彼らの武器ではあるのです
劇場という非日常的な空間の中で
なるったけ早く芝居の世界に観客の気持ちを引き込むための手管
あるんならとっとと全部出しやがれ!と思うのです
ダンスでも殺陣でも歌でも容姿でも使えるものは全部使え
役者ですもん、魅せてなんぼ、観てもらってなんぼですやん

どうかいつまでも観客の目線を忘れないユニットであり続けますように
媚びろというのではなく…
観てくれる人がいて初めてなりたつの世界に住む人達だと思うので


さて、アクサルで長くなりました
他の参加団体の事もさらっと


【 メロンオールスターズ「大菩薩峠の人々」 】

舞台中央にはピアノを始めとする楽器が置いてあります
身体の後に木の人形をつけた女性が登場してガシャンガシャンと周回し始める
ミュージシャンとダンサーとカメラマンが登場して
「横溝ワールド」とか「火サス」なテーマを演奏し
(↑ずっと三本指の男とかが頭に浮かんでいたらしい)
人形女性が「♪あいうえお~」と歌う
…ああ、芸術って難しい


【 浮遊許可証「ビター・エンドの神様たち」 】

審査員達からは「古い」「主役の女性の好き嫌いが分かれる」との評でしたが
1番芝居らしかったですよ
私はSUN!さんの演技はとても好き
ただ、ラストシーンがよくわからなかったのと
袋の中身が足元に転がってきたら間違いなく叫ぶから気をつけて、とちょっと怯えていたりした私です
実はあのお坊様はもう亡くなっているのだと思っていました
なので虫が飛ぶのかな…と
驚かぬよう、迷わぬよう、導くのがあの女の子なのかな…とね


【 齋藤 亮「bulb」 】

まず暗闇でビニールの音がした時、OSPFの蟹を思い出して嫌ーーな予感がしたのです
で、本当「アーティスティックな事って私感なんだな」って思いました
審査員がおもしろいって言った「音」と「掃除機での吸引」
その2点が斎藤さんのパフォーマンスを見る「前」に生理的にダメだったんだもの
たぶんあの音、あと10分続いていたらOSPFの二の舞で気分が本当に悪くなっていた
そして布団圧縮袋の中に入っての吸引は閉暗所恐怖症にとってはとても辛い
公演後の批評の時、ゆっくりお顔を拝見した時「あら、意外とかわゆい」と思ったくらい
直視できていませんでした(↑こういうこと言うから、イケメンだからアクサルが好きなんだろと誤解されるのか?)
でも発言を聞いていて「強い方だなぁ」って思いました
きっと直接お話できたとしたら彼の芸術より彼自身の方を好きになると思います…今はまだ


…ああん、ほんとにさらっとですこと (^^ゞ
でも今回参加された皆様のご活躍を本当にお祈り申し上げているのです
いつかどこかでまた再会できますように

俺はまだ生きている!

観て参りました
小栗旬くんの衣装が話題の\(--;)「カリギュラ」

がんばっていました
うん、その言葉が1番しっくりくるような舞台でした

「カリギュラ」という言葉で連想する程、過激な物ではなかったと思います
BunkamuraのHPに踊る「相次ぐ処刑と拷問」「貴族の妻の略奪」「残虐非道な行為」
それはほとんど「言葉」のみの表現ですから
正直、もっと退廃的なサバト風景が観られるのではないかと思っていたので
あはん、ここでも私の想像力が先を行く?
長テーブルに白い布…なんて、ものすごいセクシーアイテムだと思うのに(←そお?)

なぜカリギュラは論理的に「狂気」に走ったのか
私には謎のままです

推測するに
近親相姦の関係にあった妹の死、きっかけはそこです、たぶん
でも原因ではない気はする

「皇帝」という絶対なる権力を持たされながら
その器にそぐわない弱く善なる心を内に含み
いつその地位を奪われるかわからない不安、「唯一」なる者の孤独を抱え
その震えるほどの恐怖から逃れる一瞬をもたらす者は普通の者では足りえるはずもなく
年相応な娘はもちろんのこと、年上、人妻…そんな禁忌は何の歯止めにも充足にもなりえず
絶対の禁忌、「実の妹」との愛欲
内臓の痛みを忘れるために自らの肉を傷つけるような、そんな自虐に彼は少し安心する
ギリギリ精神を安定させる

その妹の死
皇帝にも貴族にも平民にも平等に訪れる死
不平等の中でたった1つの平等とは「死」のみ

今回の事はそれに気づいた彼の、自ら死を選ぶ事のできない文化の中での
壮大ではた迷惑な自殺ではないかと思うのです
彼が皇帝であるために、長い時間と大勢の犠牲が強いられただけの

…とか想像はしますが
実は…私には小栗くんは「暴君」…「皇帝」に見えなかったのです、すんまそん
まずそこです

たいそう美しく魅力的な傷つきやすい貴族の男の子ではありましたけれど
身体のラインも…多少つっつきたい所はありましたけれど
あくまで「多少」…「微少」って言った方がいいくらいな所がすばらしい
それくらい美しいラインでしたよ
たぶんこのラインが今回、藤原くんではなく、小栗くんを使った所以ではないかと思うのですよ
微妙な頭身の差ですが…

あまりに綺麗なフォームなので全くいやらしくない
たとえ腰布一枚であろうと、お尻がぴょこんと出ていようと
これが良いのか悪いのか、カリギュラとしては賛否がわかれる所かもしれません

そして昨今の風潮でしょうか
若村さん演じるセゾニアとのシーンより
シピオンやケレアとのシーンの方が実に色っぽい

勝地さんには男っぽいイメージがあったのですが
今回茶髪で小栗くんとの身長差もなんとも良い感じ
2人で詩を作るシーンや、創った詩を朗読するシーンはなんともステキでした
舞台下手にたたずむ勝地シピオンの手をつかんで舞台中央の長テーブルに連れて行った時には
何が起こるのかと無駄にドキドキしました

詩を創れというカリギュラ、創れないというシピオン
その手を取り、頬に手を寄せ、首に腕を回し、抱き寄せながら詩を創らせる
シピオン気分で「もういいか…」とか思いそうになったよ、小栗くんっ!!
勝地くんもなんともかわい子ちゃん雰囲気で
…今、「かわい子ちゃん」は男子の中でブームなのですか!!!

カリギュラの足元で「まだ年若いのに私は父を亡くしました」と言い
去って行くカリギュラを振り返る表情もせつなげで

シピオンが「あなたを愛していました」そう言って去った後
閉まる扉に手を伸ばすカリギュラもステキだった

この2人のつながりは善なる者の中にも悪に憧れる気持ちはあり
悪と呼ばれる者の中にも善に焦がれる想いはある
そんな合わせ鏡のようで実に魅力的でした


もう1人のケレア…この方は衣装が沖田の白ワンピに似てて
そこん所がすごくトキメキました(←そこ?)

でも全体的に弱いんですよね、小栗くんの葛藤と対比するには

論理的に狂気に走るカリギュラに対し
幸福を願うのは健康的な想いだからとカリギュラを倒す事を決意するケレア
説得ではなく排除なのだけれどね
それを健康的な欲求だと言う所は
ある意味カリギュラのやっていることと大差はないと思うのだけれど
林修司さんあたりの強気な冷酷さで観てみたいかも…なお役でした


さて、寝不足でまとまんないので、後は思いつくままに

・情熱大陸は映画の予告編のように、おいしい所を選んでいたなぁ…と
 ある意味、予告編で満足する感も多少ある?

・女装は2回、ビーナスはお尻が見えちゃう衣装でした
 もう一方はダンス付
 …この2つの衣装が着れる時点で花君のメイド服も最終回のドレスも無問題だったなぁ…とか
 あ、それ繋がりで客席に上川隆也さんがいた模様

・小栗くんと藤原くんの喋り方が似てきた気が…
 これが蜷川演出なのかしらん?
 意外に声質も似ているのです

・ラスト、鏡に映る複数のカリギュラ…という演出はうまかったなぁ

・パンフで事前に気がついていたのに
 本番になると磯部・ウルザード・勉様の存在に全く気がつかなかったぞ

・暗転が長い

・セゾニアの殺し方が美しくない
 小栗くんは美しく見えたのだけれど、セゾニアが美しく見えなかった
 甘えて腕を回しているのかと思ったら、腕で首を絞めているシーンだった
 後から覆いかぶさるように腕を回すと女性が美しく見えないのよねん
 で、腕で殺すより指で殺す方が綺麗だと思うんだけどなぁ
 でもその後のセゾニアとエリコンのシンメトリは好き

・食事シーンは正直、汚かったです…で、ちょっとだけ眠くなりました

・小栗くんに迫ってもらえる人妻役はおいしい…とか

・月川くんの使い方が悲しい程もったいなかった

・千秋楽はスタンディングオーベーションになるなと思ったら
 すでに昨日の時点でそうだった…そお?

・パンフ買うのも長蛇の列だった…すごいぞ、イケメンパラダイス効果


後ですね
今回の蜷川さん
情熱大陸で小栗くんが怒っていた事
打ち上げで隠れなきゃいけなかったり、セリフを覚える時間がなかったり
あと、人気が先行している事への苛立ちとかね
それがカリギュラとリンクすると思っていたのだと思います
たしか情熱大陸ではそう言っていた
なんだけど今回、蜷川さん的に小栗くんにかなり頼った演出だったと思うのですよ
演出的な「深さ」は伝わってこなかった

個人的に「これは小栗旬を観るための舞台だ」と思ったので

今年は「来た仕事は全部引き受ける」と決めて
そしてそれをやり遂げようとしているので「今が旬」な人になった小栗くんですが
できればじっくりと時間をかけた物が観てみたくなった昨日です

…憑依型の人にポイント高めの私なのだよ、ここんとこ

でもまあ何はともあれ、葛藤し、あがき続けている美しい若者というのは
遠くから見ている分にはなんとも良いものです
…惚れきっていないうちはね


さて「カリギュラ」観劇記念に前回の「お気に召すまま」感想もUPしちゃいます

目は口ほどに

物を言うというけれど

心は本当に正直です

昨日私の目を捕え続けたもの

それは、恋する乙女成宮くんでも
究極のタキシード仮面と化していた小栗くんでもなく
すました貴婦人月川悠貴さんその人でありました

テーマは優美な軽やかさ

シェイクスピアの台詞はかくや語れとすべらかに
女子高レベルの可憐な白百合ちらつかせつつ
これぞという男が現れた時には女友達に右手でバイバイ
妹キャラを装いつつも中身はクールでしっかり者
実に賢く正しい乙女

父である公爵が地位を退いた時の喪失感をただよわせつつも
一瞬後には夫となる伯爵との人生を見つめて歩き出す
だって大好きなお友達のために公爵令嬢って身分をすっぱり捨てて
羊飼いの娘に変身できちゃう女の子だもの

うん、彼女ならきっと大丈夫
夫と子供をしっかり守り
未来の公爵夫人のよき相談者として
かわいらしく年老いていくだろう
時々あの森での事を思いだし、くすくす笑っている事だろう
最後まで優美で軽やかな貴婦人として


はい、「こう生まれついていたら私の人生を勝ったも同然だったのに」
そう思わせた男性第2段
優美で可憐で小粋でクール
ああ、悔しい

いつかこの方で「ドラキュラ」のルーシーなど観てみたいもの

なんだろうなあ、あの男
鎖骨と二の腕あらわにしても女に見える男って
どうお思いになる、お嬢様方?
ボンネットをかぶった姿はそのまんまビスクドール
昨今女の敵は女だけではないらしい


そうでした
言い遅れましたが、昨日観てきたものは「お気に召すまま」
蜷川ヴァージョン・オールメンズキャスト

オールメンズと唄うからには最低こんくらいは揃えとけ!
と言わんばかりにまばゆいキャストを散りばめて

主役二人はなんともかわゆいキラキラバカップルとなっておりました

成宮ローランドは隣に「完璧女性だろ、おまえっ!」てのがいるもんで
女性姿の時はちょっと不利なんですが
男装してからの成宮くんは最高っす
…えっとカミカミだったけど

でも心は乙女よねっ!!!

5分遅れたっちゃ怒り
去っていこうとするとすねて
言いすぎたかなって落ち込んで

オリヴァーの生死を確かめる時のひょこひょこお尻とか
オーランドの手を取る時のラブリーさったらありゃしない

そして、時にはとっても無自覚に残酷

「売れる時に売っておけ」

…ずきゅん…

これから観られるお友達
そのセリフに一緒に傷ついてくれることを希望いたします


小栗くんは真っ当なヒーローで
なんだろう、あのスタイルの良さは
んで、あんだけ綺麗な目でウルウル攻撃された日にゃ
落ちない女子はそうそういますまい

次はエロエロ・カリギュラ様とか

月川さんも出ることだし
早速チケットお願いしちゃってるあたり、あはん…でございます

さて他に気になる事と致しましては
「坂本メイ」ちゃん(←そこ?)
めっさラブリーです


んで、肝心のお話としてはやはり今回も「主役(に近い所)」以外は
少々うっとおしい \(--;)

タッチストーンの恋の話や宮廷話
天邪鬼っぷりはすばらしいけれども、ジェイクズの語りとか

いっそのこと
ライフの「夏夢」ばりに思い切った演出で観てみたいかも、です


実はフィービーの恋の結末も納得できない

だってフィービーはシルヴィアスを好きではなかったんだもの
ギャニミードを好きになったのだもの
約束を守る、ある意味前向きなフィービーはとても凛々しいけれど

たしかにシルヴィアスはとてもフィービーを愛してくれるだろう
フィービーにはお似合いなんだけど
だけど…うん…
愛してくれる人を愛しておけ!ってのはどうだろう、ロザリンド

果たしてロザリンドはオーランドー以外の人に求愛されても
フィービーと同じ事ができるだろうか

あくまでも「お気に召す恋」というのは
高貴な方々にのみ許される特権だったのかもしれない

そんな苦味も残した「お気に召すまま」

なんだけれども

劇場を出る時の私はキラッキラしていたそうなので
はい、良いのです

美しいというのは、それだけで人を幸せにするものだから