昨日のブログの続きです。
群馬県から日帰り手術を受けられた患者さんの手術記録。
今日は術後2日目と3日目。
痔の手術後は壮絶痛いと評判を聞いている人が多いですが、いやいや、そんなことありませんよ。
多くの患者さんが術後3日目から出勤されます。
手術直後の様子をどうぞ
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<2日目>休日
のんびりと過ごしました。
保冷剤はつけずに過ごしました。
どちらかというと、保冷剤を止めるカットバンが皮フに合いませんでした。
はがすとき、痛くて。
みのり先生には、はさんでおくだけでもいいよと言われましたが、冬のため冷たかった。
明日から出勤なので、ケアセットと服薬セットを準備しました。
☆ジッパーつきの透明なビニール袋があると便利です。
<3日目>出勤
何とか時間 間に合いました。
5時くらいに起きて、準備しました。
テキパキできる性分ではないので、ゆっくりと時間をかけました。
自力排便+坐薬。
私が便秘になったのも、痔核を育てたのも、時間に合わせてきた賜物です。
時間に合わせてきちんと行動しようと自分を強制してきた結果、排泄をおろそかにしてしまったのです。
便意喪失はおそろしいことです。
ケアに時間をかけてもいいと自分をゆるしました。
間に合ったら、ラッキーくらいの気持ちです。
職場には、痔と肛門と便秘についてはカミングアウト済みです。
2019年9月からずっと苦しんできましたので、隠していても私にとってよいことはないと思い、すべてお伝えしました。
私の職場は特別支援学校です。
うんこやおしっこを我慢することを教えたくはないし、トイレをがまんしない環境を作りたいと思ったからです。
時間やルールを守ることより、トイレをしたいときにすることの大切さをお伝えしたいからです。
周りは手術後、すぐに出勤できたことに驚きの様子でした。
本当は休んでも良かったなとも思いましたが、人に会いたかったし、1つだけ重要な業務を控えていたので、体を慣らすためにも出勤しました。
ケアは思ったより、スムーズにできました。
セパ軟膏脱脂綿は女性ならば、生理用汚物入れに捨てられます。
男性の場合は2重袋を用意するといいと思います。
ただデスクワークが少ないので、仕事にならないことが多かったです。
お願いしてデスクワーク中心にしました。
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手術を受ける際に患者さんから最もよく聞かれることは「術後、どれくらい痛いですか」ということ。
というのも患者さんの多くがネット情報で「痔の手術後は死ぬほど痛くて動けない」「手術当日は痛くて病院のベッドの柵にしがみついて一睡もできなかった」「手術を受けてから1ヶ月は椅子に座れない」などという世にも恐ろしい話を見聞きされているからです。
それ、誰が書いた記事
うちの患者さんが書いたもの
と必ず確認するのですが、違うと。
別の病院の患者さんの手術体験記だったり、どこの医療機関で受けたのか分からないケースもありました。
手術体験記を読む際には注意が必要です。
痛みについては「感じる」ものなので、どれくらい痛いのか説明するのが難しいのですが、普通に動けます。歩けます。
手術当日の夜も眠りは浅かったり、痛みで目が覚めたりする方もおられますが、眠れます。
痛み止めを飲めばしのげる程度の痛みです。
実際、手術翌日に仕事に行かれる患者さんもおられますから。
いつも私が患者さんに痛みについて説明するときに話すことは
「痛みのピークは2〜3日。痛み止めが必要なのは2週間。2週間経てば痛み止めを飲まなくても過ごせるようになる。」
ということ。
この患者さんも
金曜日 手術
土曜日 診察
日曜日 休み
月曜日 出勤
という日帰り手術の一般的な流れで過ごされました。
この患者さんは職場に痔の手術のことを話されていましたが、多くの患者さんが職場には内緒です。
当然、出勤せざるを得ないし、職場で気付かれないように振る舞っておられます。
それくらいのことはできる程度の痛みと捉えて頂ければいいでしょう。
この患者さんは本当に立派な脱肛でした。
これだけの脱肛を育てるのには相当の年数かかったはず。
そしてその背景には便を肛門に溜めてきた歴史があったと思われます。
その便秘は便意を我慢する習慣から生まれます。
動物は排泄行動を本能的に行いますが、人間は社会に適応するために排泄を我慢することを覚えました。
そこから肛門のトラブルが生まれます。
ある意味、痔って現代病とも言えますね。
私は「うんこ我慢病」と命名したいですが
この患者さんは教師ですが、実は教師の患者さん、多いです。
理由は簡単。
授業中にトイレを我慢するからです。
先生も生徒も授業中はトイレに行きませんよね。
小学校の先生をしていた患者さんが、自分の痔の治療を通して排便の大切さを思い知り、学校でトイレの大切さを子どもに教えたことがありました。
「先生も行きたくなったらトイレに行くから、みんなも手を上げて行ってね我慢しちゃダメだよ」
と説明して、まずは最初に自分が実行せねば子供たちは遠慮してトイレに行けないだろうと思い授業中に
「ごめん先生、ちょっとウンコ行ってくるわ ちょっと本読んで待っててね」
とトイレに行かれたんです。
するとその日から子供たちが続々と手を上げてトイレに行くようになったと。
こうして教育現場で排泄の大切さを教えてもらえると、将来痔になる人を減らせるだろうなぁと思います。
診療所のセラピードッグ「ラブ」
左側がラブです
犬のようちえんで他のワンコと
コミュニケーション
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