先日来られた患者さんが、「調子はどうですか?」と尋ねると、オシリの話そっちのけでHeberden(ヘバーデン)結節の話をし始めました。
「先生すごいんですビタミンDを飲んだらね、2〜3日目にはヘバーデン結節の腫れがひいて、ホラこんなに指がキレイになったんです」
と指を見せてくれました。
私は指の診察はしていないので、良く分かりませんが、普通の指に見えます。
確かに、数ヶ月前、診察に来られた時には指が腫れて関節が曲がったようになっていたように記憶しています。
「整形外科にも通院してるし、ありとあらゆる治療をしたけど、これは治りませんって言われてたんですけど、ビックリですよ〜ビタミンD飲んだら2〜3日でこれですから」
と興奮気味に嬉しそうに話してくれました。
ヘバーデン結節ってあったよなぁ。
医学部学生時代に勉強したけど、確かリウマチとは違うけど、似たような指になる疾患だったような・・・。
そこで日本整形外科学会のサイトを調べてみました。
ヘバーデン結節とは、指の第1関節が変形し曲がってしまう原因不明の疾患。
手の指の関節の手の甲側にコブができるのが特徴。
痛みを伴うこともあるそうですが、患者さんは痛みはなく、ただ関節が動かしにくいとおっしゃっていました。
水ぶくれのような透きとおったコブが出来ることもあり、これを粘液のう腫(ミューカスシスト)と呼ばれています。
患者さんはこのミューカスシストもできていたそうですが、これがビタミンDを飲んで2日後にひいて無くなったそうです
このヘバーデン結節は原因不明で40歳以降の女性に多く発生し、手をよく使う人がなりやすい傾向があるので要注意。
一見リウマチと似ているのですが、リウマチとは異なります。
症状とレントゲンで診断されるそうですが、医学的には変形性関節症の疾患に分類されます。
治療は局所の安静とテーピング、ステロイド注射など。
そして日常生活に支障をきたす場合は手術となるのですが、コブ結節を切除したり、関節を固定してしまう方法だそうです。
患者さんも言われていたのですが、安静・・・と指導されてもねぇ・・・。
「指を使うなと言われているようなもので、それじゃあ生活も仕事もできない」とおっしゃってました。
さて、なぜビタミンDが効いたのでしょう?
今までの記事でもお伝えしてきたように、ビタミンDは様々な作用があり、その作用はビタミンというよりもホルモンと言ってもいいほど。
骨代謝は有名ですが、免疫調節作用や妊娠と深く関わっている栄養素で、癌治療や花粉症、不妊治療にも広く用いられています。
おそらく今回の患者さんは血中ビタミンD濃度がかなり低かったのでしょう。
そこに新型コロナ対策のため、1日5000IU摂取し、高容量で投与したことも効果が早く表れたことと深く関係していると思います。
現在は1日2000IU摂取ですが、ヘバーデン結節の調子は良いとのこと。
きっとビタミンDが充足したのでしょう。
私はビタミンDを主に感染症予防対策としてインフルエンザ流行期には普段の3〜5倍摂取していますが、昨年のコロナ禍以降はずっと高容量摂取が続いています。
コロナ対策で私が摂取している栄養素はマルチビタミン&ミネラルに加えて
ビタミンD 普段の3倍量
亜鉛
ビタミンC 3〜6g
マグネシウム
タキシフォリン
です。
以前、ブログでもお伝えしました。
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