全統小の偏差値を大きく伸ばす子の共通点とは?小3までの基礎力が未来の伸びを決める理由
小2・小3の偏差値より重要なのは「伸びる土台」ができているか
全国統一小学生テスト(全統小)などの模試を受けていると、多くの家庭が気になるのが「今の偏差値が将来どこまで伸びるのか」という点です。
特に低学年では、
「今、偏差値55なら小6ではどのくらいになるのか」
「小3で偏差値60なら難関校を狙えるのか」
「低学年から先取りしている子は本当に有利なのか」
といった疑問を持つ方も多いと思います。
しかし、低学年の偏差値はそのまま将来の偏差値を表しているわけではありません。
小学校低学年では、先取り学習、家庭学習量、読書量、学習習慣などによる差が大きく反映されます。一方で、小5・小6になるにつれて、単純な知識量ではなく、思考力、処理能力、文章理解力、応用力の差が大きく出てきます。
そのため、低学年時点で大切なのは「今の偏差値を上げること」ではなく、「後から伸びるための土台を作ること」です。
そして、その土台作りにおいて非常に重要になるのが、小3までの国語と算数の基礎力です。
小3までの基礎力が、その後の伸びを左右する
小学校1年生から3年生までの学習内容は、一見すると簡単に見えます。
算数なら、
・足し算
・引き算
・掛け算
・割り算
・小数や分数の基礎
国語なら、
・漢字
・語彙
・音読
・文章読解
などです。
しかし、この時期の学習は単なる「低学年の勉強」ではありません。
後の中学受験、高校受験、さらには大学受験までつながる学習能力の基礎を作る時期です。
例えば算数の場合、小5や小6で差がつく単元として、
・割合
・速さ
・比
・図形
・場合の数
などがあります。
これらは一見すると高度な単元ですが、実際には小3までに身につけた基礎能力の上に成立しています。
計算が正確にできること。
数字の関係性を理解できること。
文章を読んで条件を整理できること。
これらが不足している状態では、どれだけ難しい問題に挑戦しても、本当の意味で思考する余裕が生まれません。
逆に、小3までに基礎処理能力が高いレベルで完成している子は、小4以降の応用問題に取り組んだ時、大きく伸びる可能性があります。
ハズレ値とも言える偏差値上昇は、偶然ではなく準備の結果
全統小などの偏差値推移を見ると、多くの場合は緩やかな変化になります。
しかし中には、
小3時点では偏差値55前後だった子が、小6では偏差値65前後になる
というような、大きな伸びを見せる子がいます。
一見すると「急成長した子」「才能が開花した子」に見えます。
しかし、実際には突然能力が生まれたわけではありません。
その背景には、小3までに積み上げた高い基礎習熟度があります。
例えば、
・計算が速く正確
・漢字や語彙が豊富
・文章を読み飛ばさない
・分からない問題を考え続けられる
・毎日学習する習慣がある
という状態ができている。
その上で、小4以降に応用問題や難問へ挑戦する。
この流れがあるからこそ、偏差値グラフで見ると「右肩上がりの外れ値」のような伸びになります。
つまり、ハズレ値とは偶然の爆発ではなく、
高い基礎習熟度の上に応用力が乗った結果
と考えることができます。
低学年の先取り学習の本当の価値とは何か
低学年から先取り学習をしている家庭では、「どこまで進んでいるか」が注目されがちです。
しかし、先取りの本当の価値は、単純に学校より先へ進むことではありません。
重要なのは、
学校の授業を2回目の学習機会に変えること
です。
家庭学習や塾で先に学ぶ場合、同じ基礎内容でも難易度は学校より高くなります。
例えば、小3で小4内容に取り組む場合、
・初めて見る単元を理解する
・難しい文章題に挑戦する
・試行錯誤する
・間違いを修正する
という負荷があります。
しかし、その後学校で同じ単元を学ぶ時には、
・先生の説明がある
・教科書の流れがある
・友達の考え方も聞ける
ため、理解の負荷は大きく下がります。
つまり、
家庭学習や塾では「理解する」
学校では「深める」
という役割分担ができます。
2周目の学習が理解を深める
実際、塾でチューターをしている人からも、
「塾では理解できなかった内容が、学校の授業で理解できた」
という声はよく聞かれます。
これは不思議なことではありません。
1回目の学習では、子どもは情報処理だけで精一杯です。
しかし2回目になると、以前の経験があるため、
「これは前にやった内容だ」
「ここがポイントだったのか」
と理解が深まります。
学習は一度で完成するものではありません。
1回目で触れる。
2回目で理解する。
3回目で使えるようになる。
この繰り返しによって、本当の力になります。
だからこそ、低学年で基礎を先行して学ぶことには価値があります。
この学習サイクルは中学受験でも高校受験でも通用する
この考え方は、中学受験をする家庭だけに必要なものではありません。
高校受験ルートでも同じです。
中学校の数学では、
・方程式
・関数
・図形
・証明
など、抽象度が一気に上がります。
この時、小学生時代に、
・計算処理能力
・文章理解力
・論理的思考力
が身についている子は、学校授業を効率よく吸収できます。
中高一貫校の場合も同じです。
中高一貫校は進度が速いため、毎回初見で授業を受けると負荷が高くなります。
一方で、先に触れる習慣がある子は、授業を確認と深化の時間として使うことができます。
つまり、重要なのは「中学受験をするかどうか」ではありません。
学習内容を、
初めて理解する時間
ではなく、
理解を深める時間
に変えられるかどうかです。
小3までに作るべきものは「先取り量」ではなく「学習の筋力」
低学年教育で最も大切なのは、難しい問題を早く解けるようにすることではありません。
必要なのは、
基礎を高い精度で使える状態にすることです。
算数なら、
計算できる
ではなく、
速く正確に処理できる。
国語なら、
読める
ではなく、
文章の意味を深く理解できる。
この状態を作ることで、小4以降の応用学習に余裕を持って進めます。
そして、その余裕がある子ほど、難問に挑戦した時に大きく伸びます。
全統小で見る偏差値の大きな上昇は、突然現れるものではありません。
小1〜小3で積み重ねた基礎。
学校での2周目学習。
そして小4以降の応用への挑戦。
この流れが組み合わさった時に、初めて「予測を超える伸び」が生まれるのだと思います。
低学年の学習で目指すべきものは、今の偏差値を追うことではありません。
将来、大きく伸びるための土台を作ること。
それこそが、全統小の偏差値推移で見られる「右肩上がりのハズレ値」を生み出す最大の要因なのかなと思います。
参考になれば・・・
でわ
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