中学受験算数で本当に必要なのは公式暗記ではない。「図解する力」が文章題を解く力につながる理由
低学年から育てたい「答えを出す力」から「考える力」への転換
「つるかめ算」「旅人算」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これらは中学受験算数で頻繁に登場する「特殊算」と呼ばれる問題です。
中学受験算数というと、
「難しい公式をたくさん覚える必要がある」
「特別な解法パターンを暗記しなければならない」
「算数のセンスがある子だけが解ける」
というイメージを持たれることもあります。
しかし、実際に中学受験算数で求められている力は、単純な計算力や公式暗記だけではありません。
むしろ重要なのは、
文章を読み、状況を整理し、自分の頭の中にある情報を図や表に置き換える力
です。
いわゆる「図解する力」です。
今回は、RISU算数に取り組む中で改めて感じた、中学受験算数における図解する力の重要性について書いていきたいと思います。
特殊算が難しい本当の理由は「計算」ではない
つるかめ算や旅人算という名前を聞くと、難しい特殊な計算をする問題だと思われがちです。
しかし、実際には式そのものは非常にシンプルなものが多くあります。
例えば旅人算の場合、基本となる考え方は、
「距離=速さ×時間」
という小学校で習う内容です。
つるかめ算も、根本的には、
「合計はいくつなのか」
「それぞれの違いは何なのか」
を整理する問題です。
では、なぜ多くの子どもが苦戦するのでしょうか。
その理由は、計算ではなく、その前段階にあります。
つまり、
文章で説明された状況を正確にイメージできるか
という部分です。
中学受験算数の文章題は、日常生活で使う文章とは少し違います。
例えば旅人算では、
「Aさんが毎分80mで歩き、Bさんが毎分60mで反対方向から歩いてきました」
という文章を読んだ時に、
「2人いる」
「出発地点が違う」
「向かう方向は逆」
「時間が経つほど距離が縮まる」
という情報を整理する必要があります。
文章を読んだだけで、この構造を頭の中に作れるかどうか。
ここが大きな分かれ目です。
児童書を読むこととは少し違う「算数の読解力」
ここで注意したいのは、算数文章題で必要な読解力は、一般的に言われる国語の読解力とは少し種類が違うということです。
もちろん読書経験や語彙力は重要です。
しかし、つるかめ算や旅人算で必要になる力は、
「物語を楽しむ力」
「登場人物の気持ちを読み取る力」
とは異なります。
必要なのは、
文章の中から必要な情報を取り出し、構造化する力
です。
例えば、
「全部で何個あります」
「合わせると何個になります」
「毎分何m進みます」
「何分後に出会います」
という条件を拾い上げ、それぞれの関係性を整理する必要があります。
つまり、
文章を読む
↓
情報を整理する
↓
図や表にする
↓
式を立てる
↓
答えを出す
という流れになります。
図解は単なる補助ではありません。
考えるための道具なのです。
図を書けるようになると算数の見え方が変わる
算数の面白いところは、考え方を身につけた瞬間に急に問題が解けるようになることがある点です。
それまで、
「何をしていいのかわからない」
と思っていた問題でも、
「これは線分図を書けばいい」
「これは表に整理すればいい」
と分かった途端、解法が見えてくることがあります。
これは、計算力が急激に伸びたわけではありません。
問題を見る視点が変わったのです。
中学受験算数では、難問になればなるほど、複雑な計算よりも、
「問題の状況をどう整理するか」
が重要になります。
だからこそ、図解する力を早い段階で身につけることには大きな意味があります。
中学受験をしなくても図解する力は必要
このような話をすると、
「つるかめ算や旅人算は中学受験をする子向けなのでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、図や表を使って考える力は、中学受験の有無に関係なく重要です。
なぜなら、これからの学習では、単純に答えを覚える力よりも、
「情報を整理して、自分で考える力」
が求められるからです。
例えば、
国語では文章構造を整理する力。
理科では実験結果や資料を分析する力。
社会ではグラフや資料から情報を読み取る力。
どの教科でも、情報を整理する力が土台になります。
図解する力は算数だけの特殊な能力ではなく、学習全体を支える力だと思います。
低学年こそ「解く」から「考える」への転換が大切
低学年の算数では、まず計算ができるようになることが重要です。
足し算、引き算、掛け算などの基礎計算を身につけることは、その後の学習の土台になります。
ただ、低学年のうちに意識したいのは、
「たくさん解いて正解する」
という学習だけに偏らないことです。
学年が上がるにつれて必要になるのは、
「なぜそうなるのか」
「どう考えたのか」
を説明できる力だからです。
特に算数が得意な子ほど、計算で処理できてしまうため、考える過程を省略してしまうことがあります。
だからこそ、
・図を書く
・簡単なメモを残す
・条件を整理する
という習慣を低学年から作ることが大切だと感じています。
RISU算数で感じた「考える算数」の重要性
我が家では春休みにRISU算数に取り組みました。
RISU算数の良さは、単純な計算練習だけではなく、問題を考えながら進めていく点にあります。
もちろん、先取り学習を進める上で問題量をこなすことも大切です。
しかし、それ以上に大切なのは、
「自分で考えて答えにたどり着く経験」
だと思っています。
算数は、答えが合っているかどうかだけではなく、
「どのように考えたのか」
という過程に価値があります。
図解する力を身につけることで、文章題への向き合い方は大きく変わります。
中学受験をする家庭でも、しない家庭でも、低学年のうちから「考える算数」に触れることは、将来的な学習力につながっていくのではないでしょうか。
参考になれば・・・
でわ
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