午後8時


最後のお客様が帰って


みんなで2階のリビングでまったりする


「悠が担当したお客様の連れてた男の子、かっこよかったね」


「あー、ちょっと悪そうな雰囲気の」


「愛美はあんなのがタイプなんだ」


「かっこよかったねって話してるだけじゃん」


「へー」


「でも、女の子の方がちょっと微妙だった」


「なんで手ぇぬいたの?(´・ω・`)」


「・・・・別に」


「機嫌悪いな。」


「なんで?」


「分かんない」


「ふーん」


「まぁ、悠が全力でメイクしたとしても、愛美と悠の可愛さには劣るよね(-^□^-)」


「愛美にはだよ( ̄ヘ ̄)」


「相変わらず、性格悪いよね。愛美ちゃん・・・・( ̄ー ̄;」


「ほんとにな」


「人のこと言えるの?」


「翔はともかく、空の可愛さは計算でしょ?」


「・・・どーだろ?≧(´▽`)≦」


「計算だろうな、100%」


「だね(´∀`)」


そのあとみんなでごはん食べて


それぞれの家に帰って行った











今日はママは帰ってこれないらしい


「・・・・アイス食べたい」


もう9時だから今食べたら太るよねぇ・・・・


・・・・・・・・でも


買いにいこっと
















スッピンで髪をポニーテルに上げて


Tシャツに短パン、サンダルを履いて


コンビニまで歩く


・・・・自分で言うのもなんだけど女力低いな、アタシ。


コンタクトも外してるからメガネだし。


しかも学校で使ってるダサイやつ。


げっ!!!!!


「・・・・お前やっぱり女なんじゃん」


見つかった。


やっぱ、この格好だと髪しか違わないから


分かるよな


「ちょっと黙って!」


ちょっと離れたところに一条の仲間(うちの学校)がいたから


いっそいで黙らせなきゃって思った


「なんで」


「いいから!」


「言わないと、叫ぶよ?」


「やめってってば!」


「お前の声の方がでけぇって」


「っ!」


「で?理由は?」


「いうわけないでしょ」


「へー、いんだ?」


「あー、もう!わかったから!」


あっ、勢いにまかせていってしまった・・・


やばい。













「間にあった?」


「ギリギリね」


「開けるよー」








「いらっしゃいませ」


店の名前はDream


由来は、女の子の夢をかなえる店だから。


まぁ、最近、来るのは女の子だけじゃないけど


女の子の(男の子もね)可愛くなりたいっていう夢をかなえる


つまり、メイクから靴まですべてをアタシ達が


プロデュースして可愛くしてあげる


魔法のお店なのです・・・・。


自分でいっときながら寒いセリフ。


ちなみに、一日4人限定。


つまり、一人につき一日一人だけしか駄目ってこと。






さて、今日のお客様は?


「・・・・・・一条ぉぉぉお!?(  ゚ ▽ ゚ ;)」


ぎゃーーー!!!!!!!!


「え?何で、俺の名前しってんの」


「あ、いや、えっ、と・・・あの、何でもないです(;´▽`A``)」


こいつ、今日ぶつかった奴じゃん


一条 春斗・・・・


「あ、えっと、今日はどうして?」


「あぁ、連れられて」


「え?」


「あのっ。可愛くなりたいんです!」


あぁ、彼女に連れられてきたってわけね


「あぁ。なるほど。では、お部屋にご案内しますね。」


・・・・大丈夫。


メイクしてるし


バレないようにするために(学校はバイト禁止だから)


学校ではあんなにダサい格好してんだから!


ぜぇったいバレない!!



「(見たことある気がする・・・。)」


「あの?」


「あ、いや」


「では、お連れ様はそちらのソファーに座ってお待ちください」



うちの店の形式は


それぞれの部屋にお客様が1人。


4つの部屋の全てがうまったら、


お店のドアを閉める。


1人1人のお客様に時間をかけたいから。


まぁ、住宅街だし


まだあんまり知られてないから


くるお客さんは少ないんだよねー





2時間後






元々普通にだったから、


メイクの仕方を教えて


あの子に似あう洋服を見立てておしまい。




「ありがとうございました!」


「いえ、お役に立てたなら良かったです(^-^)」


・・・・どう頑張っても可愛くなれないって教えてあげたいけど。


適当な笑みを浮かべてさよならを言う


なーんか、むしゃくしゃする













「ただいまー」


「おかえりぃー❤」


「あれ、愛美、早いね」


この愛美こと、庄野愛美


ママが用意するって言ってたうちの店で一緒に働いてくれるスタッフさんの一人。


ちなみに、愛美は高2で


ママの会社のチーフデザイナーの娘さん。


「うんっ。学校から直で来たから」


「あぁ。なるほど」


「てゆーか、ひどいねぇ、その格好」


「いいじゃん。いつもと違う自分も楽しいよ?」


「でも、その格好はいやぁ」


「ははっ(笑) 確かに」


愛美の顔が可笑しくて笑っってしまった


「もぉー。早く着替えておいでよ」


「すねないでよ(笑」


「すねてないもん!」


「はいはい(笑」





2階にある自分の部屋に戻って


ウィッグ取って、パーマのかかった茶色い髪を下ろす。


キャミの上にチュニックを着て


下はくしゅくしゅのクロップドパンツ



メイクには力を入れる。


ブラウンシャドーで影入れて


濃いシャドーをワキに塗る


目の下のワキに濃いブラウンシャドーを入れて


グラデをつくる。


ラインを目がしらは細く目じりは太く入れて


つけまをつける。


その上からもう一度ラインいれて、今度は少し目じりをハネ上げる


下つけまは全部じゃなくて


えーっと


目じりから3分の一ぐらいまで。


茶色ペンシルでつけまと目のキワの間を塗って


口はベージュリップを塗ってからグロスを塗って修了。






ブーツサンダルは手に持って


階段を下りてから履く。


「おー。メイクして可愛い格好すると変わるねー」


「まぁーね(笑)愛美も着替えたんだ」


「うん。愛美のメイクも悠樹がやってね♥」


「やだよ・・・。めんどくさい」


「えー。社長兼メイクチーフの娘が何言ってんの」


「いや、それアタシには関係ないし」


「やーーーだーーーー。」


「あー、もう。はいはい。ご希望は?」


「とにかく、甘くて可愛い愛美風に❤」


「・・・・りょーかい(=◇=;)」


愛美はこんな可愛い顔して腹黒い


自分大好きで、天然のふりしてるけど全ては計算


ときどき、怖い・・・・


とりあえず、始めようか。



眉下にハイライト入れて


明るいブラウンを黒目が幅広くなるように入れる。


濃いめのブラウンをふたえの幅にのせる


目頭に太めのライン


下まぶたにもグラデをちょっと幅広くのせる・・・


ふたえの部分にのせた色と同じ色を目尻のキワに。


ブラウンのジェルライナーをひいてからラインをぼかす


それから、上も下もかなりフサ系のつけまをつける


その上からブラウンリキッドのひいて


ハイライトで肌に透明感をだしといて


小鼻の横に丸くピンくのチークをいれる。


チークと同じ色のリップを塗ってから


同じ色のグロスを塗って完成。


「どう?」


「最高❤」


「髪はどーすんの?」


「緩くツインテール」


愛美の髪を巻きながら


今日の学校の事を話してると


「お疲れー」


「あ、空」


「お疲れー」


「2人とも今日もかわいいね」


「知ってる」


「ですよねー( ̄* ̄ )」


「早く着替えてきたら?」


「翔は?」


「まだ来てないよ」


「あれ?今日は学校から来るってゆってたのに」


「女の子に追いかけられてるんじゃないの?」


「有りゆる(笑」


空こと、東山空はネイリスト(もちろんママの会社のチーフさん)の一人息子


あー、翔の名字は佐久間


シューズデザイン(やっぱりママのとこのチーフ)の息子


つまり、この店はママの会社のトップの人たちの子供たちで


なりたってる。


「わりぃ。遅れた」


「まだ、セーフだよ。翔」


「でも、あと10分しかないけど?」


「着替えてこなきゃね」


翔が着替えに行ってる間に


皆、持ち場について


準備を始める。










ダサ男君って・・・。


まぁ、確かに学校ではおもいっきり性別不明だけどさ。


(私服校+出席番号男女混合+名前も男っぽい+体育は選択のため取ってないから)


教室に入ると


皆、ちらってこっちを見るけど華麗に無視。


まぁ、もう7月だし慣れてたけど。


長い髪をウィッグの中に押し込んで


ボサボサで短い黒髪にいかにもな黒ぶち眼鏡。


基本下を向いて歩く。


うちの学校、じつは結構金持ち学校。


金持ちっつても、「ですわ」とか言う感じの人たちじゃないけど。


その学校に特待生で入ってるから全額免除なんだよねぇ・・・


金がないわけじゃないんだけど(社長だしね☆)


勉強頑張って特待生で入るからって


強引にお願いしたんだよねぇ。


自分の店が欲しいって・・・・・





いやぁ、今考えたらむちゃくちゃな話なんだけど


強引に押し切って作ってもらった。


まぁ、家の一階を店として使ってるだけなんだけど


法律とか関係してる難しいことは全部母さんがやってくれて。


あー。でも一つ条件があって


一人じゃ無理だから母さんが用意した人と一緒にやることってゆー条件。


つーわけで、店を作ってから半年たって


今やおかげさまで人気店。


それで、学校ではバレないように変装してるんだけど・・・・


なんてね(笑


変装ってゆーか楽しんでるだけなんだけどさ。






あっ、そう、それで


特待生=貧乏って思ってるらしくて


いろいろ陰で言われてるんだよねぇ┐( ̄ヘ ̄)┌


めんどくせぇ。













放課後






「いてっ」


「っ」


・・・・アタシが言うのもなんだけどだっせぇ。


えーっと、確か1年の


一条 春斗だったっけ?


よく、女子が騒いでたっけ・・・


「わりっ。大丈夫?」


見た目はこんなんだけど、人の心配はできんのか。


「聞いてんの?」


「あぁ。いや、ごめ」


「あ、てか宮地 悠樹だっけ?」


「ぶっちゃけ、お前、女?男?」


「・・・は?」


何、このめんどくせぇ奴・・・・


逃げよ。


「あ、おい!」


・・・・はよ、帰ろぉ







・・・・朝か。


まだ、ねむいっちゅーの。


ピピピピピピピピピ


・・・・目覚ましかけといたんだっけ。


ピピピピピピピピピ


あー、もうっ。うっさい。


アタシは布団にくるまってもう一度寝ようとしたんだけど


ピピピピピピピピピピ


うっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええ!!!!!!!


布団の中から手だけをだして目覚まし時計を投げた。


・・・けど、落ちた音がしない


あれ?


「ちょっとー。物にあたってんじゃないって」


「は?」


「もう7時半なんだから、早く起きて朝ごはん食べちゃってよ」


「うっせぇーよ、ばばぁ」


「ばばぁじゃないですぅ!まだ35ですぅ!!」


「うっせぇーな、30超えたらばばぁだよ。つか、どっか行けよ」


「ほっとに、昔から寝起きが最悪。」


この口五月蠅いのはアタシの母親で


宮地 志穂。


ついでに言うと、投げた時計をキャッチしたのも母さん。


「もー、早く、起きて」


・・・・・はぁ。


こんだけばばぁがうっさいと二度寝もできないし


さっさとしたくしなきゃ遅刻しちゃうから


しぶしぶ起きるけど・・・


母さんはアタシがベッドから起きるの見て


リビングに戻っていった。






テーブルについて、パンをかじる。


まぁまぁ上手い。


「どー?おいし?」


「まぁーま」


「たまには褒めてよ」


「はいはい」


てきとーに母さんを受け流して


さっさと顔を洗いに行く


「せっかく可愛い顔に産んであげたのに、なんでそんなダサい格好すんの?」


「うるさいって。別にいいじゃん」


「よくないって!人気ブランド社長の一人娘がそんなんで言い訳ないって」


「別に、ガチでダサい格好してるわけじゃないし、いいじゃん」


「学校だけだとしても、ファッション科なのにそんなにダサくていいわけ?」


「あー、しんねぇー」


あぁ、ファッション科?


うちの高校は全国でも珍しいファッション科ってゆーのが存在する。


って、あれ?


そっちじゃなくて、母さんの人気ブランド発言か(笑


うちの母さん、35にして、社長やってんの。


海外にも進出してるし、雑誌にも特集が組まれるぐらい人気ブランドで


「First love」ってゆー、口にするもの恥ずかしいような名前のブランド。


First loveってゆー雑誌も母さんの会社でつくってたりもするんだよねぇ・・・


まぁ、母さんはまだまだ満足してないみたいだけど。



てか、8時なんだけど!


遅刻すんじゃん!!!!!!!


「行ってきます!!!!!!!!!」


「気を付けてよ!ダサ男君!!!!!」