ドラゴンクエスト日記 -151ページ目

010.ガライの町---散策  on ドラゴンクエスト I

ロトの洞窟から西に進むと、人の侵入を拒む険しい山脈がそびえ立っている。この山を踏破するには、普段着にほど近い僕の装備ではとても間に合いそうもない。
登山用の装備を用意しなければいけないだろうし、そもそもまともに超えようとするとそれだけで数週間はかかってしまうだろう。



意気地のない僕はあっさりと迂回ルートを選択することにした。
名も知らぬその山脈を左手に眺めながら北上すると、島国であるアレフガルドを取り囲む海が見えてきた。

かつては穏やかだったというその海は、竜王の魔力によるものか、最近では毎日が嵐のように荒れ狂っている。



ドラゴンが大口を開けたかのような巨大な大波が、白い牙を見せながらうねりをあげている。
その暴れまわる波間には、見たこともないような水棲モンスターの姿がちらちらと見え隠れしていた。

振り返って山脈を眺めると、その山頂近くにはこちらも見たことがないような巨大な怪鳥が群れをなして旋回している。


この世界には、まだまだ僕の知らないモンスターが生息しているようだ。

そういう巨大モンスターを刺激しないようにこそこそと海岸線を西へ進むと、その先に昔語りの町ガライが見えてきた。


さっそく町の中に入ったが、歴史を感じさせるしなびた雰囲気のその町は小ぶりで、町全部を見て回るのに一〇分もかからなかった。



町を狭く感じさせる要因の一つが、町の半分ほどを閉める謎の巨大建造物だ。
中に入ろうにも鍵が閉まっていて入れないし、いったいこの建物がなんなのか、どうしてだか誰も教えてくれない。


気になってしょうがないのだが、誰に聞いても見当違いの答えしか返してくれない。
僕が勇者の末裔と知っての無礼だろうか。まったく、これだから田舎者は困るんだ。



その住民たちは、竜王の住む魔の城からかなり離れているせいもあってか、ラダトーム地域に比べるとそれほど悲壮感が見られない。
海が近い漁師町ということで、気骨あふれる独特の精神が息づいているからかもしれない。



さらに町の中で情報収集をしていると、ローラ姫をさらったモンスターが東の方角へと飛び去るところを目撃した人の話を聞くことができた。
そんなところを目撃してよく無事でいられたものだと、ある意味感心してしまった。



それ以外の有益な情報としては、この町を作ったとされる人物が、偉大なる吟遊詩人ガライその人かもしれないということぐらいだろうか。


僕は詩に興味がないので詳しく知らないが、それぞれの町にあるちょっと大きな食堂に夕飯時にでも顔を出せば、かつてガライが作ったとされる数々の詩を歌う吟遊詩人たちを、今でも数多く見かけることができる。

この町の宿屋に泊まれば、きっと本場の詩を聞くことができるんだろうなぁ。そう思って町を行きかう人々を見ると、みんななんだか格調高く見えてくるから不思議だ。



有名なガライの詩のワンフレーズを鼻ずさみながら武器屋を覗いてみると、ラダトームの町とは比べ物にならないほど強力な武器や防具が売られていた。
しかし、値段を見たときに思わず鼻歌ではなくて鼻水が飛び出してしまった。
ΣΣ(゚д゚lll)タケェ!!



どれも高くて手が出ない・・・。
鉄の盾(800ゴールド)なんて、夢のまた夢の話だ。
僕の所持金の三倍以上もしてるし。


誰かいきなりプレゼントとかしてくれないかなぁ。



すっかり意気消沈し、鼻水をたらしながら武器屋を出た僕は、戦闘で傷ついた体とさっきの武器屋で傷ついた心を癒すため、町の右端にある宿屋へと向かった。
宿代はラダトームの町の倍額で 6ゴールド。



宿代がかさむと鉄の盾がまた遠くなるので、これからはなるべくラダトーム城の「光あれ」のじいさんに会いに行くようにしよう。
あそこに行けばマジックポイントをただで回復してくれるから、その上でホイミを連発すれば宿代を大幅に節約することができるだろう。



そして睡眠は適当にその辺の空き地で野宿すればいい。
勇者の末裔としてはなんとも情けなさを感じるのも確かだが、背に腹は変えられない。


今日が最後の贅沢になるだろうから、しっかりとベッドの感触を楽しむことにしよう。

・・・うぅ、貧乏くさいなぁ。


===今日のリューン===
レベル 5
HP   4
MP   1
お金  265(宿代支払済み)
経験地 117

道具  やくそう×3
武器  こんぼう
鎧    なし
盾    なし
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