士は己を知る者の為に死す -9ページ目

士は己を知る者の為に死す

男は自分を理解してくれる人の為なら命を懸けて尽くす

主従関係は、征服支配よりも理解






2014年06月22日 日出の港にて



土曜日の昼近く。目覚めると、雨は降っていなかった。予報では一日中雨だったのに。



「予報が外れた。釣りに行くか!?」



と、喜んだのも束の間。朝食(一般の人々は昼食と言う)を食べる頃には、ザーザーと土砂降りになった。



「やっぱり駄目か」



と、諦めて、今日は一日読書と決める。



「つれづれ、北野坂探偵舎 ゴーストフィクション」



ちょっと珍しいタイプの探偵さんが、幽霊に纏わる事件を解決していく物語。



文体が私好みなので、ストレス無く読める・・・いや、所々引っかかる事はあるが、それは私が年老いて、好みと言う名のフィルターが増えたからだろう。読者は著者を選ぶ権利はあるが、批評するのはどうかと思う。賞賛も酷評も、結局は自分の好みに合うか合わないかが基準になっており、それを他人に押しつけるのは言葉の暴力だ。



ただ、世間ではそこそこ売れている日本語が滅茶苦茶な女性作家に関しては、酷い作家だと言いたいがね。一般に公開する文章であれば、正しい日本語を使わなければならない。と言うのが私の持論である。彼女の日本語は読むに耐えない。古本屋に出すのも憚られて庭で燃やした。




故に、「この作家さんは、私好みである」と表現する。






さて、明日、日曜日は天気予報によれば、お昼には雨が上がる。なるべく早く寝て、なるべく早く起きるとしよう・・・が、目覚めたのは午後1時前。なんてこった。




そこへ釣り友からメールが入る「日出で年無ゲット」「なぬ~!?」って事で、ちゃっちゃと朝の御勤めをこなし、道具を積んで、いざ出陣。



そこには、釣り友が二人、年無を含めいい型のチヌをストリンガーに吊るしていた。



が、結論から言えば時合いは過ぎていたようだ。



上がる魚は20センチ前後のメイタばかり。まぁ、それでも最近の海にしては好釣果なんだが、何せ近くに50オーバーのチヌがぶら下がっているもんだから、メイタ程度では渇きが癒えない。



ちょいと手応えがあった魚も34センチ。普段なら、十分満足なサイズだが、やっぱり・・・




やがて「夜にビッグママ(50センチオーバー)」とプレッシャーをかけて、二人の釣り友は帰って行きました。



「ご期待に沿えるべく」と、奮闘努力したのだが、夜になると恒例の砂漠化。31センチを追加したものの、ビッグママに遠く及ばず。



鯵が釣れなくなったようで、岸壁の東側に群れていた釣り人もあっと言う間にいなくなり、静かな港。鏡のような海。絶好の釣り環境だったが、魚がいない。



いない魚は名人でも釣れない。






21時、「最近にない大漁」と、自分を慰めて帰路につきました。




めでたし めでたし












2014年06月14日 亀川にて




先々週に年無を上げ、先週ハリスを切られた海へ、欲望と期待を胸に、いざ出陣!



しか~し、オキアミは仕掛けが馴染むまで持たず、練り餌は全く人気無しの状況に、少々困惑気味。紀州釣りをするまでもなく、練り餌は底まで届きます。ってか、全く食われることがありません。



ただ、ひたすらに流れた仕掛けを回収し、練り餌が食われていないことを確認して打ち直す事の繰り返し。




ビッグママの登場を、今か、今かと待ち侘びて、とうとう日没。




「ま、先々週の年無は、夜の8時だったし」




その事実に一縷の望みをかけるも、時刻は夜の10時前。




なんとな~く、緊張の糸が解けて、ドラマティックな切欠もないまま、撒き餌を散布。




失意の帰路につくのでありました。




先週の敵討ちどころか、返り討ちにあって、すっかりしょげる僕・・・












2014年06月15日 別府観光港にて




昨日の釣りが、あまりにも不甲斐ない結果に終わり、体内に溜まったフラストレーションが、日曜日であるにも関わらず「釣りに行け」と叫び続けるのであります。



日曜日に釣りに行くと、心行くまで夜釣りを楽しむことができず、また、月曜日はぐったりして仕事にならない。それに、日曜日は主夫の日。家の掃除やら、庭の草むしりやら、色々とやらなければならない事もあるのです。




が、どうにも、昨日の釣りが不甲斐ない。





ワールドカップ?



日本戦は、ドキドキして心臓に良くない。結果を見て、勝っていたら録画した映像を楽しみます。負けていたらダイジェストで十分。



そろそろ、ドキドキが負担になる・・・いや、病気と興奮の区別が付き難くなるお年頃。気を付けないとポックリ逝っちまいます。介護してくれる家族がいないので、ポックリ逝った方が、自分にも身内にもベストではあるんですがね。できればロクマルを釣ってから死にたい。





さて、意地でも亀川に行く自分と、合理的に確率の高い港に行く自分。どっちが自分らしいかなんて、迷う余裕も無いほど打ちのめされた僕は、別府観光港へ一直線。



釣具屋では「最近、釣れてない」と評判の観光港ではありますが、場所と時間を選べば、それなりに釣れるのであります。




そう、時は夜釣りの季節へと移り変わっているのです。




それを知りながらも、気持ちが焦り、一刻も早く竿を出したいと、いつもより早い登場に、釣具屋の店員も吃驚仰天、驚いた・・・った、いや、そんなに驚きゃあしませんよ。実際。




釣具屋で「最近、釣れてない」と評判になっているだけあって、岸壁には人影もなく、熱い日差しとかなり濁った海水があるだけ。



先ずは、偵察。オキアミを付けて流すと、何かしらの反応があり、足元では、可愛いお客様。


カサゴ



もちろん、「大きくなって、戻って来いよ」と、海へと返す。





撒き餌を始めると、それまで通っていたオキアミは、途中で雑魚に取られるようになり、練り餌は全くの不人気。



「何だか、昨日と似ているなぁ」




嫌な予感と言うのは的中するもので、オキアミは持たず、練り餌は食われない、すっとこどっこいな状況に、ただただ呆れるおいら。




そこに、スクーターに乗った、ニーチャン登場。なんちゃって釣り人かと思ったら、バッカンに竿スタンドと、それなりの装備を広げ、相方のニーチャンとぺちゃくちゃやりながら釣りを始めた。こっちを意識している視線を感じるが、挨拶して来ないので、こちらも沈黙。



やがてニーチャンの竿が曲がり、チラチラとドヤ顔でこちらを見るので、それなりのアイコンタクトでエールを送る。バキバキに竿を曲げていたのは、この辺にしてはナイスな方のクロ(メジナ)。「先に釣ってやったぜ」的なアピールをしていたが、そこはスルー。それをリスペクトする義務はない。




やがて夕暮れが近付き、練り餌を突っ突く餌取り登場。少し苛っとして、早掛けすると、意表を突いた手応えで吃驚。稲穂00号は、とっても柔らかい。草河豚でさえ満月のように曲がる竿。この時点で魚のサイズを予測するのは禁じ手の御法度ではあるが、そこそこのサイズではないかとニンマリ。



しかし、稲穂00号のポテンシャルを舐めていた。タモに収まったのは30センチに満たないメイタ(小型の黒鯛)。スクーターのニーチャンにドヤ顔もできない。



27センチ



そして、スクーターのニーチャンは、当然の事ながら、スクーターに跨って帰っていった。



再び、一人の防波堤。黙々と仕掛けを打ち返すも二枚目が出ず、そそり立った遣る気が萎えかけた頃、禁断のアベック登場。散歩かと思ったら、しっかり釣り道具を持っていて、僕のすぐ近くで店を広げた。ドボン!鯵のサビキ釣り。ジャンボの臭いは強烈で、集魚効果抜群!その臭いにチヌも寄ると考えられるのだが、いかんせん、あの音である。ジャンボを入れた籠が着水する音に、臆病なチヌは逃げ出してしまうのではないかと思うのである。




こんなに広い岸壁で、どうして、わざわざ、俺の隣に来るのだ。しかも、釣りそっちのけでいちゃついてやがる。困ったモンチッチ!





さて、だいぶ暗くなりました。「細い棒浮子は、そろそろ厳しい」と、思ったその時、かろうじて確認できていた浮子が消えたような・・・で、道糸を見ると、張り詰める直前。やにわに竿を立てる、魚が乗る、猛烈に引っ張る。沖に走る魚、レバーを使って糸を出す俺。



かなりの大物を踏んだが、何せ稲穂00号である。



アベックが見守る中、岸に寄せ、ヘラを打った瞬間「赤け~」



しかも「こめぇ~(小さい)」




食べ頃、御手頃、35センチ。



真鯛





「練り餌の這わせやぞ!」




真鯛は、あまり海底に沈んだ餌を食わない。これまでも、チヌも餌取りもいない海を不思議に思って、少し刺し餌を浮かせたら、でっかい真鯛が食ったってことが何度もあったし、一般的には中層の魚だ。






喜ぶ人もいるが、おいらは興味無し。しかし、思った「馴染みの居酒屋なら喜ぶかも?」ってことで、スカリにキープ。




ケミを点灯して「さぁ、本番」「さぁ、これからだ」と張り切ったものの、釣り人の張り切りで魚が釣れるのであれば苦労しない。







かなり、餌取りに遊ばれた後に、ようやく浮子が消しこんだ。こちらもまぁまぁの手応えだったが、先ほどの真鯛ほどではない。浮いてきたのは35センチの御チヌ様でありんした。



35センチ




もちろん、アベックはじっと見てる。が、アベックに魚はあげない。スカリに入れてドボン!




次に浮子を沈めたのは夜の常連、穴子様。これも、居酒屋の大将が喜ぶのでキープ。




やがて、海は砂漠に戻り、次の群が来るまでって感じでしたが、今日は日曜日。しかも居酒屋まで魚を持っていかなければならない。




8時半、宇和島運輸フェリーの乗船案内が始まると同時に納竿。




居酒屋へ一直線。魚はかなり弱っていましたが、取り敢えず生簀に入れて様子を見ることに。今頃、捌かれているかも?











昨日の敵討ちを果たし、御機嫌で帰路についたとさ。 めでたし めでたし
















2014年06月07日 亀川にて





本日は晴天也・・・仕掛けを作っていたら、ポツリポツリ。



そして、パラパラ。



終いにザンザン。



「日頃の行い・・・」って、陳腐な免罪符はいりません。全ては自然の成す事。我が素行とは関係ないのです。



なんて、ぶつぶつ言っとる間に、俄か雨を降らせた雲は立ち去りました。







気を取り直して、釣り開始・・・わさわさと群れる、雀鯛に木っ端グレ。全く餌が通りません。






嗚呼、無常!






オキアミは勿論、練り餌でさえも底までもたない。万事休す・・・まてよ?





ここは、どんよりと流れの無いワンド、水深も深くない。ってことは、そう、紀州釣り。ウキダゴとも呼ばれる釣りで・・・いや厳密には何か違いがあったような・・・



ま、取り敢えず、底まで刺し餌を届ける為に、刺し餌を撒き餌に包んでニギニギ、ドボン!



なんちゃって紀州釣りの開始です。



それでもオキアミは餌取りにやられ、練り餌は取られたり、残ったり。



どっちにしても、ふかせ釣りよりはましと、ニギニギ、ドボン!を繰り返す。



手が汚れるし、道具も汚れるので、嫌なんだけど、いつもの釣りでは、仕掛けが馴染む前に餌を取られ、浮子がピクリともしないので仕方ない。






1時間が過ぎ、2時間が過ぎ、3時間が過ぎただろうか、茅浮子がスッと海中に引き込まれ、見えなくなりました。




竿を立てると、魚が暴走。いえ、決して合わせは入れてないのですが、お魚さんはご機嫌が悪いようで、ジージーとドラッグを鳴かせながら、ずんずん糸を引き出します。



底は砂地でとっても素人に優しい釣り場ですが、足元の捨石には藻、コンクリートの壁には牡蠣と藤壺。沖に走る分には全く問題無いのですが、右に走った魚は、防波堤の先端を回り込む可能性があります。



魚を追いかけながら道糸を巻き取り、何とか沖に走らせようと引っ張りますが、先週のビッグママとは、桁違いのモンスター、稲穂00号を極限まで曲げても動きません。そして、首を一振り・・・プツン!



ちもとでハリスが切れ、さよ~なら~





私は、みっつの間違いを犯しました。先ずは、魚を追いかけて移動し道糸を巻き取った事。ナイロン製の道糸は伸び縮みします。これが衝撃を吸収するのですが、短くなるとその吸収量が減ります。



第二に稲穂を極限まで曲げたこと。極限まで曲がるってことはそれ以上曲がらないってことで、いかに柔らかい稲穂00号でも衝撃を吸収できず、それは直接糸に伝わります。



第三に、竿尻を腹に当てて固定したこと。腕力も体力もない私は、大物と長いやりとりをすると、すぐに腕が疲れます。そうなると、竿尻を腹に当て、腕と竿とで三角形を作り支えます。右手一本で竿を持っていれば、魚の動きに合わせて非力な腕が上下し、衝撃を吸収するのですが、固定してしまうと、竿と糸だけで衝撃を吸収することになります。



以上、みっつの間違いで、先週に続き、ビッグママをゲットするチャンスをふいにしてしまいました。





直後、落とし込みをやっていたオニーチャンが魚を掛けるもあっさり切られ、今日は、大物パラダイスの様子。






しかし、その後ビッグチャンスは二度と無く、夜の闇に包まれると同時に砂漠。オキアミさえも取られない砂漠。そして、何故だか今日は、鯵パラダイスに!




オキアミを投入すると、浮子が立つ前に横っぱしり。なかなかの鯵ですが、私には必要ない。ってか、料理する気なし。







21時、心が折れて納竿。






お昼の散歩道で見つけた花達


木蓮?

木蓮?_3




木蓮?_2



木蓮?_1



紫陽花(あじさい)

紫陽花(あじさい)



紫陽花(あじさい)



名前を知らぬ花

??











2014年05月31日 亀川にて



水温25℃、もう、海水温がチヌの生活を脅かす心配はなくなった。魚にはそれぞれ適正水温がある。チヌ(黒鯛)は、日本においては南方系の魚で、北海道には生息していない。が、沖縄にもいない。東北から、九州本島周辺が生息海域の魚である。温暖化により北限は北上しているらしいが。




さて、本日はお日柄も好く・・・お天気も好く、風も無く。先ず先ずの釣り日和でありますが、目覚めたのはお昼前。先日、テレビ番組で「よく寝るって事は、脳が若い証拠です。脳が老化すると必要とする睡眠時間が減りますから」なんて、言っていたが、果たして、必要な睡眠時間は脳年齢だけで決まるのか、甚だ疑問である。




先ずは、お仏壇にお茶と線香をあげて、新聞を読みながらの朝食。そして、洗濯物を干し、徐に釣りの準備を始める。僕の場合、ここから第一投を投入するまで概ね2時間かかる。所謂(いわゆる)愚図って奴だ。その割りに忘れ物が多い。




今日は、何処に行こうか?今、実績のあるポイントを二箇所持っているが、同じ所で同じ釣果ってのも芸が無い。僕の身上は実験的釣行である。故に、今日はちょいと御無沙汰している亀川に言ってみることにした。



防波堤にはファミリーが二組。特に狙いの魚がある訳でもなく、五目釣りをしているようだ。ファミリーの釣りと言えば、サビキ釣りに投げ釣り。仕掛けが簡単、少ない道具で、色々釣れる・・・現実はそんなに甘くない。ゼンゴ(鯵の赤ちゃん)だって、一年中防波堤の周りにいるわけではないし、砂地の海底なら何処でもキスがうじゃうじゃいると思うのは幻想だ。凡そ(おおよそ)のファミリーが貧果に項垂れて帰ることになり、父親の権威は失墜するのだ。釣れない釣りに飽きた子供は防波堤の上を走り回る。他人の餓鬼の喚声は実に五月蝿い。




しかし、それよりも問題なのは、一面に浮いたゴミである。ゴミと言っても人間の出した人工的なゴミではない。千切れ藻だ。GWを過ぎると、冬に育ったヒジキやカジメが千切れて海面を漂い始める。防波堤など無く、全てが自然の海岸だった頃は、あっという間に浜に打ち上げられて鮒虫の餌になっていたのだが、護岸された岸壁では打ち上げられようも無く、長時間、海面を漂うことになる。





これからは、ゴミとの戦いだ!




少し迷ったが、どの防波堤も多かれ少なかれ、千切れ藻は浮いている。問題は風向きと潮流で、海面の表層がこちらに向かって流れる場所では、千切れ藻が集まって一面を覆う事になる。幸い、この場所は流れ込む川からの水が、沖に向かっての流れを作っているので一定量以上の藻は溜まらない。





小一時間ほど、いつもの場所で竿を出していたが、溜まる一方の千切れ藻に痺れを切らし、少し沖側に移動する。そうこうしているうちに撒き餌が効いて、グレの猛攻が始まった。オキアミは中層の木っ端グレにやられ、練り餌は底近くにいる足の裏サイズのグレとクサフグにやられる。


クサフグ



干潮で、水深が一ヒロ程度のこの場所では、浮子だご釣法以外にかわす方法は無いのだが、それとて底にチヌが居ればこその釣法であり、底近くにグレが居ると言う事は、チヌが居ないと言う事なので、暫くグレを釣って遊ぶことにする。と、言ってもグレがチヌに比べて口が小さく、2号のチヌ針は、なかなかグレの口に入らない。数度のアタックで、練り餌は針から落ちる。足の裏サイズのグレを二、三枚釣ったところで、浮子が沈んで海中に留まった。




もしかして?



せ~~~~~~~か~~~~~~~~~~~い!




34センチのチヌ様登場!


34センチ










防波堤の真ん中辺りで投げ釣りをしていた爺さんが走り寄って来る。先端で投げ釣りとサビキ釣りの両刀で釣りをしていたニーチャン(二人組み)も見に来る。



「さすがだ」「立派だ」「大物だ」と爺さんが持ち上げるので「良かったらどうぞ」と水を向けると、儀礼を知る爺さんは、二度断って三度目に「そうですかぁ?じゃあ、遠慮なく」と持ち帰った。




それから、グレの合間に2枚のメイタ(25センチ)を追加して日没を迎えた。グレちゃんお休みの時間である。稀に宵っ張りのグレも居るが、大方のグレは、日没と共に就寝タイムに入る。





そして海は砂漠と化した。




浮子は、ピクリともせず、オキアミは齧られる事さえない。




川から、酸素の豊富な水が流れ込んでいる場所とは言え、昼間の濁りを考えると、ここも貧酸素なのかも?動物性プランクトンの爆発的発生は、大量の酸素を消費し、光合成が止まる日没は、酸欠の海になるのではないだろうか?




宵の口独特の風が吹き出した。高気圧に覆われ、無風の状態で日が落ちると、地面が冷え、温度変化が緩やかな海の方が温度が高くなる。そこに上昇気流が発生し、薄くなった空気を補うために陸から空気が移動してくる。つまり、これが風になる。



今日は、穏やかに晴れていたので、この風が、結構激しい。




「そろそろ見切りを付ける頃合かな?」




田ノ浦ビーチの花火の音がした。午後8時だ。決まった時間に10発くらいが打ち上げられる。体を捻って数発の花火を眺める。あそこからここに音が届いた頃には、もう半分近くが打ち上げられた後だ。あっという間に花火は終わり、視線を戻す・・・




ケミ蛍が数メートル沖に移動して沈んでいる。




竿を手に取り。ベールを閉じて、竿を立てる。




魚だ!





首を振る感触がチヌを想像させるが、パワフルな引きは鯔にも似ている。兎に角、チヌと鯔の引きはよく似ている。そして、この魚は、ビッグサイズらしいパワフルな引きをする。




が、ここの海底は砂地で、障害物と言えば、足元にチョロチョロ生えている海藻くらいのものだ。存分に沖で走らせて弱ったところを・・・方向を変えてこちらに突進してくる。




やばい!





海藻に絡まったら一巻の終わりだ。先日、藻だらけの防波堤で使った太仕掛けではないから、藻を引き千切る強度はない。




NISSIN  INGRAM チヌ IM LTD-R 0.6号を満月のように曲げて耐える。




何とか、藻に絡まる最悪の事態は回避した。




海面に浮かせ魚が海面を叩くと、丁度帰ろうとしていた先端のニーチャンが足を止めた。




が、魚は再び水面下に。ここで慌てては、しくじる。潜る魚に合わせて竿を倒し、魚が弱るまで慌てず騒がず慎重に。




漸く、観念した魚が海面に浮いてくる。星明りで見たその魚体は細長く見えた。




まさか・・・鯔?






掬った魚は、タモ枠いっぱいの大きさで、ギリギリ50センチのチヌでした。




「おぉ!久しぶりの、今年初の年無(50センチオーバーの黒鯛)だぁ!」


50.4センチ




見ていたニーチャンが「さっきのより大きいですね」「割と大きいですね」




「割と」だとぉ!?





まぁ、チヌを釣らない人には分からないことだ。50センチオーバーのチヌを釣ることがどんなに難しいことか。そして、そのチヌを釣り上げた釣り人の喜びもまた理解できまい。









年無は初めてではないが、この場所で釣った事に感動した。今の目標は、日出の海で年無を釣ることである。






ここはぎりぎり別府市内。目標達成とはいかないが、一歩近付いた感動があった。








魚をスカリに入れ、仕掛けを投入したものの、何かモヤモヤしたものが胸にある・・・浮子がロケットの様に横走りをする。




竿を立てるが魚は掛からない。



さっき、先端のニーチャンが釣った中鯵(30センチくらい)かも知れない。もしかしたら年無の群がいるかもしれない・・・






が、やっぱり、モヤモヤを解消しようと決断し、撒き餌を捨て、道具を畳んで釣具屋に走った。





「悪いけど、魚拓取ってくれる?明日でいいから」
「わかりました」
「絞める前に計量してくんない?」
「は?」
「ギリギリなんだよ。50あるかないか。絞めると縮むからさ」
「はぁ・・・」






釣具屋の店員はドライだ、大物の魚は見慣れている。





釣り人の感動は理解しようとしないし、魚のサイズにも無頓着だ。





魚は絞めれば、身が縮む。冷やせば、身が縮む。凍らせれば更に縮む。







先日、70クラスの真鯛を持ち込んだ時は、暴れる魚にビビって、計量前に絞めやがった。お陰で正式な身長は69.5センチ・・・まぁ、真鯛だからいいんだけど。





それでも店員の無神経さに呆れたもんだ。





今日の店員はその店員ではなく、細やかな神経を持っているから、言わなくてもいいかな?と思ったんだが、念のため。




が、バッカンに入れた魚を見たら、既に御臨終であった。





二人で笑い、検量した。





50.4センチ。50センチを超えること、僅かに4ミリ。それでも、50オーバーには違いない。





自己記録の更新ではないが、あの場所で釣れた記念と記録のために。




「じゃあ、魚拓よろしくね」
「はい。明日の朝一で取ります」










翌日、僕が仲間内でヒーローになった事は言うまでもない。





以下余談






因みに、知り合いの釣り倶楽部に所属していれば、僕が前期のチヌコンテスト優勝だった。前期の最終日5月31日の釣果だから。




しかし、我侭が許せない性格の僕は、倶楽部には所属しない。例え、釣りの師匠が副部長を勤める倶楽部でも。





そして、ヒーローインタビューの後、その師匠の我侭が岸壁の上で話題になった。





なんと、前期の締め切りを一日延長したと言うのだ。




「6月1日が日曜日だから、そこまで前期にしよう」




と、数名のメンバーがLIMEで話し合い決めたらしい。他の会員は、そのLINEをモニターしていたりメールで知ったそうだが・・・





何年か前にも、後期のスタート直後にメンバーの一人が超大物を釣り上げると、「これじゃあ、これから半年面白くねぇ」と、それまで一枚の長さで決めていた勝敗を、突如二枚の長さの合計に変更した。




その時に、散々、説教したのだが「優勝が決まったレースは面白くねぇ!」と言い張ったのだが、またもや事件を起こした師匠。今回は、ペナルティを食らうかもね。








僕がメンバーだったら「撤回しなければ、脱退する」ってことになって、師匠とも絶縁になっただろうな。





だから、僕は群れるのが嫌いなんだ。必ず、その団体を支配しようとする輩が出てくるから。




三日前の夜のことである。



左の奥歯が物を噛むとズキンと痛む。



それで仕方なく、知覚過敏の右の奥歯で噛み締める。



最初はそうでもなかったのだが、段々、痛みが激しくなり、やがては何も噛めなくなった。




食事は諦めて、明日病院に行くとして、さて、この痛みはどうしたものか?




以前、歯の治療で貰った痛み止めがあったのを思い出した。



呑んでみる・・・和らいだ?




まぁ、よく分からないが寝る!無理にでも寝る!・・・寝た





明けて、一昨日歯医者に行く




「あぁ・・・虫歯ですね。右上奥の親知らずに穴が開いてます。神経の治療をしても噛み合わせの下の歯がありませんから、抜きましょう」




てめぇ!昔「奥の親知らずが・・・」って、言ったら、「貴方には親知らずは生えていませんよ。それは奥歯のことでしょう?」って、ぬかしたじゃあ~りませんか・・・




ま、そんなこんなは置いといて




明けて、昨日。




午後から有給休暇を取りまして、いざ抜歯。




ボリボリ




ゴリゴリ




グニュグニュ




スポッ!





見事抜けました。




「うがいをしてください」




グニュグニュグニュグニュ ペッ!




そして、知覚過敏までもが解消・・・ん?





いや、冷たい飲み物が染みるのは、加齢による知覚過敏だと思い込んでいたが、あれって虫歯に染みていたってこと?






ちくしょう、シュミテクトのコマーシャルにすっかり洗脳されてたぜ!









2014年05月24日 別府観光港




今日も今日とて観光港。飽きもせず、懲りもせず、よくもまぁ続くもんだと自分でも関心する。むろん、病気であることは承知している。病気だと思わなければ正気を保てない。




さて、今日も、ひとつの仮説に基づいた実験をやりたくてやって来た。ここは、小さな川の河口で、0メートルから10メートルまで急勾配で下がっている。春先になりチヌが接岸すると、不思議なくらい浅い所が有利。出足が遅れて、端の方の深い所に陣取ったりすると、次々と釣り上げられるチヌを横目で見ながら唇を噛むことになる。




先日、夕方近くになり誰もいなくなった時の事。真ん中辺りで釣っていたのだが、チヌも餌取りも浮子を沈めることがなく、だらだらと流れに任せて仕掛けを流していた。半分は自棄糞(やけくそ)である。



すると、下流(海の方)に向かって流れていた浮子が、すうっと海に呑み込まれて行った。何だろう?と竿を立ててみると、これが40オーバーの見事なチヌだった。



そこで仮説が立った。深い所では、中層で食うのではないか?上流で撒かれた撒き餌が着底し、水の流れに乗ってたなびく。下流に行けば、その撒き餌がたなびいている水深は中層・・・なんてね。




百聞は一見に如かず




実験あるのみ。




現場には三人の先客。上流と真ん中辺りで竿を出している。一人は老年の素人。プラスチックのバケツにプラスチックの柄杓。二本針の棒浮子仕掛けを思いっきりぶん投げるが、全く飛ばない。そりゃそうだろう、水中浮子が付いてない。恐らくは3B程度の棒浮子に錘はガン玉だろう。


あとの二人は、投げ釣りの親子。こっちでドボン、あっちに行ってはドボン。ここはキスのポイントではない。投げ釣りで得られる獲物は草河豚くらい。子供にせがまれて連れて来たんだろうが、近年の海は、思いついてやってきた程度の釣り人に容赦ない。昔は、鈴なりで釣れたゼンゴ(鯵の子供)のサビキ釣りも、季節が限られる。1月に東シナ海で生まれた幼魚が黒潮に乗ってやってくる9月前後がその時期にあたる。何より、投げ釣りをするなら、海底が砂地でなくては。関の江や真那井あたりに出かけるべきだ。が、マニアではないのだ。釣りをすることが大事なのだ。余計なお節介だ。




さて、その方々の邪魔をしてはいけないので、一番下流の水深10メートルの場所に陣取る。フェンスの向う、俺よりさらに下流の場所は、5人の親子がワイワイとサビキ釣りをやっている。




浮子下を5メートルにして仕掛けを流してみる。一投目からすうっと浮子が沈む。もしかして正解を引き当てたか?



しかし、それは期待外れの小鯵だった。それから仕掛け投入の度に、すうっと浮子は沈むのだが、獲物は小鯵ばかり。東京ではこのサイズを鯵と言うようだが?体長50センチに育つ魚である。20センチ程度で鯵とは呼べない。



次に練り餌で流してみる・・・全くの無反応。今日の小鯵は肉食で、練り餌には興味がないらしい。そして、他に練り餌に興味を持つ魚もいないらしい。



そうこうするうちに、先客達は帰って行った。実験の時間は終わり、実利の時間だ。岸壁の真ん中に移動し、撒き餌でポイント作りに取り掛かる。たまたま近くにチヌがいれば、一投目から食って来ることもあるが、だいたいは撒き餌を始めて1時間くらいかかる。オキアミで様子を見ながら、海底に撒き餌の麦が溜まるのを待つ事30分。元々、チヌが溜まり場にしている場所だけに効果が出るのが早かった。スッと沈んだ浮子が海中でじっとして動かない。五つ数えて竿を立てる。



35センチのおチヌ様






そしてその30分後、もう一枚かけるも、サイズダウン。





それからしばらくは、草河豚と遊ぶ時間が続く。




周囲が暗くなり、ケミ点灯。一投目で浮子が沈んだ。今日一の大物だった。その後2枚追加して納竿と相成りました。





仮説は証明できなかったが、充実の釣果。これでよしとしましょう。











2014年05月25日 日出の港




本日は給料日・・・って、そんな訳ない。金融機関がお休みの日曜日に給料が支給されることはなく、その直近の平日ってことで、金曜日に支給されておりますです。はい!



給料日あとの日曜日は散髪の日と決まっております。短髪は伸びるのが早く、一ヶ月経つともう葱坊主状態。散髪せずにはいられない。



いつもなら、お昼前後に起床して、なんだかんだと家事をやり、釣り場を一通り回ってからなので、だいたい16時頃になるのだが、本日は9時過ぎに目が覚めて、回った釣り場に知り合いが居ず(沖の防波堤に渡っていたそうだ)12時過ぎには散髪屋。大将も「今日は早えぇな」と言ったくらいだ。




綺麗さっぱりスッキリしたところで、どうしよう?



釣りに行こうと思えば不可能な時間じゃない。が、昨日はそれなりに釣って満足してるし、基本的に日曜日は釣りをしないのが俺の生活パターン。



だが、この日はスイッチが入ってしまった。別府の釣具屋で餌を買うと、日出の港に一直線。練り餌を持ってくるのを忘れたが、先週は練り餌を必要としなかったので家までの数分を惜しんで港に直行。




数年前、防波堤の根元の土地を船の整備会社が買い、防波堤に行く道の途中にスロープを作ったお陰で、非常に危険な道のり(途中道幅50センチ 落ちれば2メートル下の海)になってしまったので、めっきり釣り人が減ってしまった。今は、エギンガーのパラダイスである。奴等は、ビュンビュンと竿を煽り糸鳴りをさせて魚を散らす。稚魚の揺り篭であるアマモを引っ掛けて、根こそぎ引っこ抜く。海にとって優しくない連中だ。




その点、チヌ釣り人は、草河豚や鯵の稚魚にせっせと餌をやり養殖する御人好し。まぁ、中には草河豚を意味もなく日干しにする愚か者もいるがね。チヌが釣れないのは草河豚のせいではない、君の腕が悪いのだよ。いや、草河豚が餌を食べる音は、数キロ先のチヌまで届き、チヌをおびき寄せる効果があると言われている。




きっと、奴等は地獄行きだ。地獄で河豚にその身を齧られるに違いない。




さて、邪魔がいない所で、思いのままの釣りをする。これも楽しみのひとつである。俺の知り合いには情報を追いかける人もいる。釣れたと言う噂を追いかけて、しょっちゅう撃沈しているお方だ。そのお方なら、昨日美味しい思いをした場所に行かないはずはない。が、俺にとって、最近の釣りはデーター収集と、それによって立てた仮説の立証がメイン。だから、美味しい思いをしても、その場所に連続で行くとは限らない。




この場所は、釣りを始めた頃にチヌの性格を知るため三年通った場所。所謂、ホームグラウンドである。毎週、毎週、天気が許す限りは、この防波堤で、同じ撒き餌と同じ仕掛けでデーターを取った。お陰で、どの時期にどの時間帯でチヌが釣れるのか予想ができる。もちろん、100%の確率なんて有り得ない。せいぜい50%を超える確率だ。それでも、闇雲に竿を出している釣り人に比べれば格段に釣果は多い。




Bの軽い仕掛けで始めたが、オキアミはタナまで持たず、当りが出ない。練り餌を取りに帰らなかった事を悔やんだが、悔やんでも事態は何も変わらない。車に積んだままのメリケン粉を取りに行き、撒き餌と混ぜて練り餌を作る。が、これもタナまで持たない。



仕掛けを2号の棒浮子に変えてみるが、満潮で水深2ヒロの浅場にあっては、中層の餌取りをかわすこともできず、何より海底には草河豚。結局は餌が残らない。




雀鯛、グレ、ベラ、草河豚の猛攻に成す術無し。





「先週、砂漠だった夜に賭けるしかないか」




先週に比べて水が澄んでいる。プランクトンは少ないようだ。これなら酸欠の海にならないかもしれない。




そう割り切って、ひたすら撒き餌を打つために仕掛けを打ち返す。




が、意に反して、少し暗くなった頃に、撒き餌を撒くために打ち返していた仕掛けの浮子が沈んだ。丁度、東の風が吹き出した頃。




ハリス2.5号の太仕掛けである。先週は藻に潜られ、回収に苦労したので、とにかく強気のゴリ巻き。力任せに浮かせては糸を巻く。こちらの勢いに圧倒されたのか、あっという間に浮いてきた。




ギリギリ・・・おまけの? 40センチ










これで全ての苦労が報われた。続けてチヌを掛けるも35センチとサイズダウン。








折りしも、雨がポツリ、ポツリ。予報では雨が降るのは夜中過ぎだったが、当るも八卦、当らぬも八卦の天気予報。本降りになっちゃあかなわん!と、撒き餌をすて、バッカンも洗わずに逃げ帰ったのだが、結局、そのポツリ、ポツリがピークで、その後は降らなかった。







夜のデーターも取りたかったのだが、あの調子であれば砂漠になることは無かっただろう。と、無理矢理自分を納得させる。





釣り仲間に釣果報告をすると「羨ましい」と返してきたのは、開拓をしない長老。一度美味しい思いをすると、その場所から離れない。まぁ、それも個人の趣味趣向ってことで。次に返信してきたのは沖の防波堤に渡っていた組の一人。おチヌ様2枚をゲットしたそうだ。こちらは、長老よりは少し活動的だが、別府から出ない。グレ釣りでは、蒲江の磯まで行くのに・・・ま、こちらも個人の趣味趣向ってことで。









彼らの目に、群を嫌う俺は不思議に映っているらしい。





人は群れると図々しくなる






銭湯に集団でやってくる若者。傍若無人も甚だしい。





俺も、群れると漏れなく傍若無人になる。大声で会話し、大声で笑い、湯船に飛び込み、水風呂の水を持ち出しては仲間に掛ける。自制するように仲間に言えば「しらけるなぁ」と誹られる。







釣り場でそうなりたくないが故に、俺は群れない。これは、俺の美学だ・・・と、言うのは表向き。本音を言えば確率が下がるからだ。釣り人が多ければ多いほど、自分の餌に食いつく確率は下がる。腕の差は別にして。











全ては、俺個人の趣味趣向であります。











朝鮮人の軍人・軍属は24万2000人以上。志願兵の競争率は62倍強に沸騰した。2万1000柱の英霊が靖国神社に祀られる。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140522/kor14052212150002-n1.htm











韓国の指導者達は、靖国神社に眠る、韓国人の英霊に尊崇の念を表し、参拝するべきだ。










2014年05月17日 別府観光港にて


水温22度、もう、魚の活動に影響がある水温ではない。ここ九州の大分県北部では4月に乗っこみが始まり、6月に終わる。


御存知のように、チヌは産卵期に数回卵を産む。よって、産卵の前後は卵を作る栄養を必要として、狂った様に餌を食う。所謂、乗っこみの荒食いと言うやつだ。


しかし、逆に産卵直前は色気に走って食い気を失う。


まぁ、それでも大きな群が接岸していれば、早く産気づくチヌと遅く産気づくチヌが入り混じっていて、満月の夜にでも乗っこみの荒食いに遭遇することもある。


が、最近はチヌの数が激減。群も小さくなったのだろう。満月の数日前からぱったり食わなくなる。


先週は、満月の三日前。なんぼなんでも早過ぎろうと言ったのだが、全くチヌの食いけなし。


そして本日は満月の三日後。満月に産卵したならば、次の産卵に向けて栄養補給をしているはずである。


ここは別府湾に注ぐ小さな川の河口。潮の干満が釣果に大きく影響する場所。早起きの出来ない僕は、午後を過ぎての御出勤、対岸では、既に知り合いがストリンガーをぶら下げている。


あと2時間で干潮。水深は浅く、底が見える。「まぁ、夜までは、場所取りと撒き餌だな」そう割り切って始めたものの、どこかでチヌの当たりを期待してしまうのが釣り人の性。
沈む浮子にドキドキしながら期待するも、数秒後に浮子が浮いてきたり、かかっていた獲物が河豚だったり。毎度お決まりの挫折感を味わいながらも「浮子が沈まんかった真冬よりは、なんぼかましじゃ!」と自分を励ます。


さて、日も暮れて、そろそろ浮子に点灯しようかと思う頃、ロケットの如く浮子が水中に引き込まれました。このような当たりは、河豚か鯵。期待もせずに竿を立てると、豈(あに)図らんやずしりとした手応えに、首を振る感触。「これは、もしかして?」チヌor真鯛or鯔(ぼら)適度にやり取りをして魚が疲れるのを待ち、海面に上がって空気を吸わせたところでタモ入れ。


嬉しい、嬉しい、38センチ


38




続けて、30センチクラスを掛けるも、足元まで寄せて針外れ。これが拙かったのか、チヌの気配が消えました。



それからは、鯵と河豚との戦い。浮かせれば鯵、底近くでは河豚。しかし、先週の着水と同時に浮子が横走りするような鯵の大群ではないので、餌取りと遊びながら、次の群を待ちます。



待望の2枚目が釣れたのは、それから2時間後の午後21時頃。ゆっくりと上流に向かって流れていた浮子のトップに付けたケミ蛍が10センチほど海中に引き込まれたかと思ったら、そこから動かない。


「チヌが食ったべか?」
「いやいや、河豚かもしんねぇ」
「したっけ、河豚だったらロケットみたいに浮子が沈むべ?」
「そりゃあ、周りに餌を奪いそうな奴が居る時は、餌を咥えて安全な場所まで移動するけどよ。周りにな~んもいなければ、餌を取られる心配がねぇ。その場でゆっくり飲み込むさ」
「そだな」


な~んて、俺Aと俺Bが会話してみたものの有効な結論は出ず。


「竿立ててみっぺ?」
「そだな、竿立ててみっか」


ってな具合で竿を立てる、ずるずると途中までついてきた獲物が釣られた事に気付いたか一気に走る。対岸までは正面50メートル。浅瀬の岩まで右方向100メートル。岸壁の角まで左方向40メートル。


つまり、よっぽどの事がない限り、瀬擦れをする心配がないので、魚が止まるまで待つ。止まったらレバーを固く握り糸は出さない。魚は、左右に泳ぐしかなく右に走る。竿を右に倒す。魚は向いている方向に引っ張られると浮いてしまうので、方向転換して左に走る。もちろん、竿を左に倒す。左官が浮く。反転する・・・の繰り返し。数分で魚は体力が尽きて水面に浮く。



43センチ


体長40センチ。立派な♀のチヌだと思ったが、帰りに絞めたら真っ白な液体がピュ!稀に、このサイズでも性転換してない♂がいるようで。



その後、また餌取りと戯れる時間が続き、22時に穴子が釣れて、納竿と相成りました。




2014年05月18日 日出の漁港にて


水温22度


昨日の今日なので、どうしようかと思ったが、「まぁ、家にいてもテレビを観てるだけだから」と、洗濯物を干したら、レッツラゴー!


昨日の場所には、昨日の情報を聞いた釣り仲間が行くって行ってたし・・・「そろそろ近所の港も調査しなければ」と、地元の小さな港に出撃。


夕方干潮なので、水深が浅いこの場所は夜狙い。例年と違ってびっしりと言う程ではないが、春先は藻が多い場所。ホンダワラやらヒジキやらが、海底から水草よろしく生えてます。その水草の合間の砂地を狙って仕掛けを投入するのですが、掛けた魚の多くは藻に一直線。


知り合いのじっちゃんなら「そんな太いハリスでチヌが食うかえぇ」と絶対に使わないような2.5号のハリスを用意。道糸は3号。これなら藻に絡まっても怖くない。


様子見に竿を振ってみるが、時々餌は取られるものの浮子は沈まず。「やっぱり夜までは無理やな」それでも、針に餌を付け、仕掛けを投入して撒き餌を打つ。海面には雀鯛とトウゴロウ鰯、その下に足の裏大のメジナ、そしてその下は・・・見えません。今日もプランクトンで底が見えない。


そろそろ干潮、水深は一ヒロあるかないか。「ある程度水深が深くなるまで、あと2時間くらいかなぁ?」



スッと沈んだ浮子に、体が無意識に反応。満月のように曲がった竿は、ある程度の獲物であることを知らせてくれる。が、0.6号のチヌ竿(NISSIN INGRAMチヌ 0.6号)元気な鯵でも結構曲がる。が、少し引き寄せたところから、猛烈な魚の反撃。あれよあれよと言う間に、足元の藻に突っ込まれて、うんともすんとも・・・


しかし、それを予測してのハリス2.5号。糸を出して道糸を掴み、防波堤の上を歩く。



ブチ!


ブチブチ!


ブチブチ!ズボ!


絡んだ藻を引きちぎり、チヌを引っ張り出した・・・が、ここではたと気付いた。


「人間の手は二本しかない」



左手に竿


右手に道糸


♪唇に火の酒 背中に人生を あ~あ~ あ~あ~ あ~あ~ あああ~


なんて歌っている場合ではない。


どう考えたってタモ網は持てない。左手を開けば、竿とリールが海中にドボン!


左手を開けば、魚は再び藻の中へ。


この時ばかりは、群を嫌う習性を恨んだ。釣り仲間がいれば・・・


仕方が無い、ある程度糸ふけをとってから、道糸を放そうと思ったら、竿先に道糸が絡んでいる。このまま手を放したら魚が走って竿が折れる。


「あかん、もう、絶体絶命や」


が、誰かが言った「諦めたら終わり」を思い出し、左手だけで竿先を回して絡みを解消。移動しながら道糸を放し、なるべくテンションを抜かないように素早く糸を巻いたつもりだったが、魚の方が動きが早く、防波堤の穴に逃げ込んだ。


竿を立てれば、防波堤の穴、上方の角に糸が擦れて切れる。よって、素早く巻き取りながら、竿を真下に向ける。防波堤の穴、上方の角より下で竿先が穴に入ったり出たり。しばらくそうやって魚の体力を奪う事にしたのだが、その意を読んだのか、一転、外に出たかと思えば、再び藻の中に。


「やれやれ」


そして再び、道糸を持ち、ブチブチと藻を引きちぎる。すると、絡んだ藻の重さと、体力の消耗で魚は思うように動けなくなった。



ここがチャンス!と道糸を放し、一気に巻き取って竿を曲げると、足元に寄せて、藻を掬う。いや本当、魚の姿は全く見えず、藻の塊にしか見えなかったのだ。


そして、その藻を千切っては投げ、千切っては投げ、ようやく姿を現したのが、こいつだ!



40センチ



体長40センチ まずまずのサイズににんまり。



干底の一発とはよく言ったもんで、ほぼ干潮の潮止まり。水深一ヒロの浅い海で、お見事!!



「こいつは夜の本番が楽しみだ」と、気勢を上げたのが、全くの無駄になろうとは、この時の俺は知る由も無い。



さてさて、期待にワクワクしながら日没を待ったのだが、ここで餌取りの猛攻が始まった。オキアミを諦め練り餌にしてみるが、練り餌には一切反応無し。そして、オキアミは沈む途中で餌取りに食われる。



期待の夕暮れ





餌取りと格闘していると日もどっぷりと暮れて、浮子に点灯。


「さぁ、これからだ」と気合を入れた途端、突然の砂漠。


オキアミを取られることなく、一時間、二時間・・・二時間半で心が折れましたとさ。ポッキリ!