士は己を知る者の為に死す -8ページ目

士は己を知る者の為に死す

男は自分を理解してくれる人の為なら命を懸けて尽くす

主従関係は、征服支配よりも理解







2014年07月25日 日出の港にて



会社の人事で色々あって、気持ちがぶっ飛んだ勢いで、半日有給。先週、釣り仲間の一人が好釣果を上げた日出の港で竿出すことに。



金曜日とあって、まだ人は少なく(夕方には鯵釣りがわんさかやってくるんだろうが)狙っていた西の外れに釣り座を構える。真ん中あたりで鯵釣りに囲まれるのは御免だ。奴等は、顔馴染みでワイワイガヤガヤ五月蝿いので嫌いだ。



さて、ここは何故だか、足元で好い釣果が出ない。少し遠投して流すのがセオリー。しかし、その結果は先週、釣り仲間が出しているので、敢えて足元を攻める。



意気込みは良かったのだが、結果は散々。ハリスが切れるほどでは無かったが、根掛かりの連荘である。潮の流れに合わせて浮子は斜めになり、風に吹かれる稲穂のように沈んで行く。痺れを切らして仕掛けを回収しようとすると根掛かりなんだが、少しテンションを掛けると外れる。そして針には何も付いてない。



紀州釣りをやってみるが結果は同じ。やはり根掛かりの連荘だ。



やがて、どっぷり日は暮れて、軽トラに乗ったじっちゃんと孫のコンビ登場! 投げ釣りの竿を4本置き竿にし、餓鬼は懐中電灯を振り回す。



「終わったな」




結局、獲物はメバル一匹とハオコゼ一匹。散々な結果だった。








2014年07月26日 亀川にて




最近、好調でお気に入りのこのポイント。今日は、先週思いついた理論を検証すべく、またまた参上。




日中、足元の壁際は、色々な魚の稚魚が群れ、オキアミなんざぁ、沈む前に跡形も無く食われてしまうし、練り餌だって、馴染んだと思ったら突き回されて、一分ももたない。



だから、日中は、ちょいと沖目を攻めるのだが、先週の夜、ふと思い付いて流した際でよく釣れた。ならば、日中、紀州釣りで足元を攻めてみたらどうだろうか?




可能性はゼロじゃない!






もちろん、稚魚は群れているので、団子が割れたら刺し餌は餌食に。しかし、チヌは、一日中その場所に居るわけじゃない。そりゃあ、たまたまチヌがそこに居て、一投目から釣れることも稀にあるが、それが偶然だ。撒き餌を繰り返すうちに、その匂いや、小魚が餌を食う音に引き寄せられてやって来る。或いは、そこが回遊コースで日に何度か通り掛る。それで出会うのが一般的であろう。




よって、餌取りに遊ばれようと、足元に団子を落とし続ける。



そして、17時過ぎ。まだまだ餌取りと遊ぶ覚悟で落とした団子、割れて中から餌が出たと思われる浮子の動き。そして、ひょこひょこと浮き沈みを繰り返す浮子のトップが半分沈んだ状態で止まった。



糸ふけを取り、竿を持ち上げると、何とも嬉しい重量感。そして竿を叩く感触。強烈な引きについにモンスター?と、にんまり。



慎重にやり取りを繰り返し、タモに収めた魚は・・・意外な38センチ!










モンスターどころか、ここいらの年寄りに言わせれば、まだまだメイタ。



まぁ、それでも、仮説(昼間でも足元、紀州釣りなら釣れる)を証明できたわけだから、顔も綻ぼうと言うものだ。





さて、この調子でと思ったのだが、そうは問屋が卸さない。結局、木っ端グロを一枚追加して、夜へと突入。



メジナ



しかし、ここでアクシデント。近くの浜で盆踊りを始めやがった。



ドンドンヒャラヒャラピ~ヒャララ!



あ、それ!



ドンドンヒャラヒャラピ~ヒャララ!



こんな所で、毎土曜日に釣り糸を垂れている。






右下に見える、小さな緑の点が、浮子の先につけたケミホタル








そして、強烈な陸風が吹き始め、竿先に糸が絡むわ、リールに糸が絡むわで、ひっきりなしのトラブルに、テンションだだ下がり。




22センチのメイタを追加したものの、21時に立派な穴子が釣れて、ポッキリ心は折れました。


25センチ




さて、来週は何処で竿を出すべか?





灼熱の歩道で力尽きたフナムシ


こいつも、今、流行の熱中症でやられたのだろうか?







咲き遅れた紫陽花? それとも、そういう品種の紫陽花?





子供の頃、「カンラン」と教わった記憶があるのだが、ネットの検索ではヒットしなかった。


何て名前の花なんだろう?




野生の無花果?











2014年07月19日 別府観光港にて



亀川で、色々と実験したかったのだが、天気予報が「所により俄か雨」なんて言うもんだから、すっかり気持ちが萎んで、観光港。ここは、クルーズ船が発着していた岸壁で、当時の待合所なのか、木のベンチと、申し訳程度の屋根がある。



ここなら、雨が降っても、撒き餌と道具入れと体を雨から退避させる事ができる。



折りしも別府に向かう途中にぽつり、ぽつりと降り出して、港に着いたら土砂降り。ひとしきり降る間、車の中でテレビを観て待機。小一時間で雨雲は通り過ぎ、東の空には夏の入道雲。



餌を買い、現場に着いて、撒き餌が完成するころには15:45着のフェリーが入港。「今日こそは昼前から竿を出そう」と心に誓っていたのに、やっぱりいつもの夕方近く。もうやんなっちゃう!



さて、仕掛けを投入しようと思ったら、ワンドの開口部、東のほうから大量のゴミ。先般の台風で川に流れ込んだ草木が、川の水と共に海に到達し、東の風に吹き寄せられて東向きの別府観光港に溜まる。むかし、ここら一帯は、砂浜で、海のゴミは浜に打ち上げられ、海の生き物によって分解されていた。しかし、護岸工事で垂直に切り立ったコンクリートの壁となっては、もう、浄化能力は無い。風に流され東へ西へ。空気が抜けて海水が染込むまで、海面を漂い続けるのである。




結論から言おう。ゴミだらけの海で釣りにならなかった。あまりのゴミにうんざりして、宇和島運輸フェリーの桟橋に移動したのだが、ここも似たような状況だった。



チヌには出会えず、アナゴを二本釣ったところで心が折れた。





2014年07月20日 亀川にて



我輩は、サラリーマンである。よって、今週は三連休なのだ。従って、本日も夜釣り可能・・・14時半に目覚めた。もちろん、今朝も8時半に目覚めたのだが、体がだるく二度寝。熟睡はしてないのだが、それでも少し。疲れはとれたかな?





休みの日は、目覚まし時計を掛けず、目が覚めるまで寝る




これが、じっちゃんの遺言・・・なわけない。これが、おいらの健康法・・・かもしんない。






寝過ぎた。故に、いちもの段取りの全てをすっ飛ばして、釣り場に直行。





誰も、いない。




釣り人は、俺ひとり。砂浜には海水浴をする学生らしき集団。わーわーきゃーきゃーと賑やかい。




さて、本日も亀川の海は餌取りパラダイス。メジナの稚魚に真鯛、鯵の稚魚も混じり餌の争奪戦。着水した瞬間に、餌は数匹の餌取りに食いつかれ、四方八方へと食い千切られる。もちろん、仕掛けが馴染んだ頃には餌が無い。




従って、本日も刺し餌を撒き餌に包んではドボン!






これまでは、飽きずに繰り返す努力が実って、夕まづめになれば御チヌ様登場!と、相成ったわけですが・・・夜になるまで、お出ましはなく、どっぷりと日が暮れて、餌取りどもは消えました。そして、いつもの砂漠・・・砂漠・・・砂漠。




ふと閃いて、足元、防波堤の際っ際を流してみる。




以前は「自称、壁際の魔術師」なんて、口上を語りながら岸壁や防波堤の際を流して、高釣果を上げていたのですが、スランプに陥って、足元の際は流さなくなっていました。




今日は、焼け糞です。藻も消えたし、餌取りもいないし、御チヌ様の通り道の壁際に・・・いました。浅い所に棲む御チヌ様特有の渋い当り。ケミ蛍が僅かに数センチ、海面下に沈んだところで動きません。糸ふけを巻き取り、ゆっくり竿を立てると、いましたいました。御チヌ様独特の竿を叩く(首を振る)感触。本当を言えば、真鯛も鯔を竿を叩く。姿を見るまで魚の種類はわからない。



水面に浮いてきたのは、可愛いメイタ。25センチでしたが、苦労した末の一枚は嬉しい。






続けて、壁際を流すこと30分。またもや浮子がもぞもぞと動き、ちょこんっと沈んだ。竿に乗ったのは、先ほどよりは少し大きい魚。浮かせて、海面を叩く音に、隣でルアーを投げている兄ちゃんが見に来る。さぁ、タモ入れと思った瞬間に、浮子がロケットの様に飛び立つ。痛恨の針外れ。



「どうしたんですか?」
「針が、外れました」
「そりゃあ、残念」




また、暫く沈黙の時間が流れ、今度はもぞもぞしていた浮子がスッと海中に引き込まれて行きました。竿を立てると猛烈な力で逃げようとする魚。糸を出しながらいなしていたら、防波堤の先端へと突っ走る。前回は、強引に止めてハリスが切れた。今回は、テンションを抜いて止める技を試してみる。



レバーを緩めて一気に糸を出す。大型の魚はテンションが抜けると暴走を止めてゆったりと泳ぐ場合がある。





この技は、夏のメイタが多い時期に何度も練習して確信した。やり取りの途中でレバーを放して糸を出す。それからゆっくり魚を引き寄せると、割と簡単にタモ入れできる。





「緩めれば止まる」この話は多くの釣り仲間にしたのだが、誰も信じない。釣り人は疑り深いのだ。何よりも、今針に掛かっている魚を失うのが怖いのだ。どの道、引っ張り合いをすれば、切れて逃げられるのに、それでも緩めるよりは、取れる確率が高いと思っているのだろう。




まぁ、他人の釣果まで心配してやる必要はない。ってか、大きなお世話だろう。





それから、沖に出ようとする魚に対し、あまり強いテンションはかけずにゆっくり、じわじわ引き寄せる。と、我に返ったのか、さかなは再び沖へと走る。それも結構な勢いで。しかし、かなり体力を消耗したらしく、長続きはしない。何度かの突っ込みをいなすと、魚は水面に浮いて、ひらひらと胸鰭を振っている。ように見える。ってか、感じる。夜なので真っ暗で見えない。



左手にタモを抱えると、海面まで伸ばし、そこに魚を誘導して「よっしゃあ!」タモ入れ完了。



「亀川のモンスター、獲ったどぉ!」と、叫んでみたものの、よくよく見れば、50センチのタモ枠にも満たない御チヌ様は、40センチ。






強烈に引いたので、50センチ超えのモンスターかと思ったが、産卵後のエネチャージを終えた、元気な御チヌ様なのでありました。




それから、30センチと25センチのメイタを追加したところで、集中力が切れて、納竿としました。









5月は、藻が生えていて流せなかった足元。今日は、足元でしか当りが無かった。ひょっとすると昼間も・・・その答は、明日の心だぁ!











「あんた、知ってるかもしれんが、それは櫨(ハゼ)の木じゃ。気ぃつけんとな」



昨日、庭木の枝打ちをしていたら、隣のおやじがしたり顔で言い放った。



櫨の木は、昔、其の実を蝋燭の原料にした有益な木だったが、パラフィンに其の座を奪われてからは、用無しになってしまった。



人によっては、その木の近くを通っただけでかぶれる。なので、今では厄介物扱いである。



「あぁ、これは櫨の木じゃありませんよ。タラの木です。ほら、山菜のタラの芽の」
「え!? 櫨の木じゃろ?」
「だから、違いますって、タラの木、タ・ラ・の・木」
「・・・」




知ったかぶりと奇行で知れた隣のおやじ、どうやら、我が家の庭に生えているタラの木を、櫨の木だと思い込んでいたらしい。



櫨の木は、樹皮に棘を生やしていないし、秋には真っ赤に紅葉する。一方、タラの木は、樹皮が棘だらけだし、葉っぱは秋に黄色くなって落ちる。





全然、違う木なのに。





勝手に勘違いしていた上に、僕を櫨の木を茂らす迷惑な隣人だと思っていたらしい。








まったく、迷惑なおやじである。





前々から、心の中に燻っていたんだろうが・・・


それは、ある人物の軽い発言から始まった。


「シーケンサーの教育って、できんやろか?」
「できないこともありませんが、ちょいとお金がかかります」
「やっぱり?」
「実際にシーケンサーで何かをコントロールしてみないことには教育になりません」
「ですよねぇ」
「こちらの倶楽部で装置を購入してくれるなら、教育プログラミングは私の方で手配しましょう」
「予算がねぇ・・・」


つまり、金がない。もちろん、そんな事は最初からわかっていたことだ。彼も、ただ言ってみただけ。私も、当たり障りがない返事をしただけ。


それでも、一応、構想は練ってみた。シーケンサーにランプ数個、ロッドレスシリンダーの簡単な装置。


これで、入出力をコントロールするプログラムを体験できる。


そうそう、シーケンサーってのは、製造装置のコントロールに使うマイコンとリレーがセットになったコンピューターで、メーカーそれぞれがオリジナルの言語をインストールしている。まぁ、そうは言っても言語の基本構造は共通している。略してPLCと呼ぶ。


十人に一人は、一社のPLCを使って学べば、他社のPLCもマニュアルと格闘してプログラミングすることができるだろう。あとの九人は、俗に言う応用が利かない人々。ターゲットとするメーカーで教育を受けなければ、プログラミングは不可能。


はっきり言って、才能がない奴は、どんなに努力してもプログラマーにはなれない。


確かに「努力は裏切らない」しかし、「努力が必ず報われる」とは限らないのだ。


考えてみれば、私は、全てが独学だ。今まで、幾つかの言語でプログラムを作ってきたが、セミナーも教育も受けてない。故に、王道を知らない。やはり、プログラミングには言語毎に王道があり、セオリーがあり、スタンダードなテクニックがある。それを知った上で、オリジナリティを出すのが有名なプログラマーなんだが、私はその機械に恵まれなかった。


全てが独学、全てが我流である。


幸い、会社にはPLCの専門家がいたし、以前、教育もやっていたから、実施するとなった場合は、その人物に講師を依頼すればいい。私は、企画を作った段階で、お役御免になるだろう。まぁ、それもどこかから、金が沸いて出ればの話である・・・沸いて出た!



年度末に「予算が余ったから、何か買え」と指示が出た。



渡りに船と、業者に装置の設計と見積もりを依頼し、ちょっとだけ微調整しただけで、すんなり購入することができた。



さぁ、そうなったら、今度は企画を通さなければならない。


倶楽部の寄り合いに装置を持ち込んでメンバーに見せた。6人のメンバーのうち、二人の目の色が変わった。何と言っても言いだしっぺは満面の笑みである。そして、その人物が座頭とくれば、これはも決まったも同然。セミナーの予算をどう捻り出すかと言う問題はあるものの、開催はほぼ決まりである。


が、会社に戻り、社長に直談判したものの、PLCの専門家は「他の業務で忙しいから貸せない」何とも、役に立たない経営者である。そこをどうにかするのが経営者の度量なんじゃないのぉ? と、言ってみたところで、彼が役に立たないのは、今に始まったこっちゃない。


早々に諦めて、次の作戦に・・・って、残る手段は、自分でやるしかないんだよね。


数年前に、簡単な装置を1台作っただけだが、どうにかなるっしょ!




こうやって、地獄の日々が始まったのである。



つづく





対岸の別府市、大分市は霞んでいます。右側のピークが餌付けした猿で有名な高崎山です。



霞む対岸



真っ白なダリアが咲いていました


ダリア




ダリア









2014年07月05日 亀川にて




は~るばる 来たぜ か~めがわ~~~~~~~~~~



「旦那、御機嫌ですね」
「あたぼうよ!これからチヌ様と御対面でぇい。これが御機嫌にならずにいられますか!ってんだ」
「風が、吹いてますけど」
「風が、吹いてるねぇ」
「結構、強い風ですけど」
「結構、強い風だねぇ」
「帰りましょうよ」
「帰ろうか・・・馬鹿もん!これくらいの風に負けたら日本男児の名が廃るわい!」
「そうですかぁ、そこまで言うなら止めませんけど、後で泣かないでくださいね」
「あたぼうよ!」



ってな訳で、撤退を勧める天使の囁きを無視して。悪魔の誘いに乗り、強風吹きすさぶ防波堤に立ったのでありました。



しかし、30分もしないうちに心は折れ、泣きが入ります。


「来るんじゃなかった」




しかし、後悔先に立たず。作ってしまった撒き餌を恨めしそうに眺め、風に耐えるしかありません。足元に撒き餌を落としてみると、直ぐにチャリコが寄ってきて、沈んで行く撒き餌に喰らいつきます。



「こりゃあ、ふかせ釣りじゃあ勝負にならん」



刺し餌を撒き餌に包んではドボン!刺し餌を撒き餌に包んではドボン! 繰り返す事3時間。ようやく可愛いメイタちゃんをゲット。



「さぁ、これでいつでも帰れるぞ!」



しかし、ついぞそんな諦めのいい行動に出た試がありません。一枚釣れれば御の字と言いながら、一枚釣れたらもう一枚ってのが釣り人の習性です。




それから、どれくらいの時間が経過したでしょうか。まだ暗くなる前の干潮前後。すうっと海中に引き込まれた浮子は。そのまま右方向に引っ張られて行きます。置き竿にしていた竿を持つと同時に竿先が曲がり始め、限界まで曲がったと思ったら、BBX特有のドラッグではない逆転機能により、リールが逆転、糸が引き出されます。



「こいつはデカい! いつぞやのモンスターか!?」



次の瞬間、ビヨンと竿が真っ直ぐになり、何が起きたのか理解できないまま、仕掛けを回収すると、サルカンに通すため、ちち輪にしたハリスの8の字結びの所からハリスが切れておりました。



切れるようなテンションは感じなかったのだが・・・1.5号のフロロカーボン、少々の引きでは切れないハリス。何が起きたのか・・・




考えても、答えは出ないので、気を取り直して釣り再開。





メイタを一匹釣って、いつでも帰れると言ったのは、どなたでしたかねぇ?



当りもないのに風の中、23時まで粘って、やっと浮子が沈んだかと思ったらカサゴ。






ポッキリ折れた、心を修理する接着剤はなく、防波堤を後にしましたとさ。






めでたし めでたし







二度あることは三度ある。来週もモンスターに遭遇するかも!? ふっとい仕掛けがいるかも!?



釣り人って、どうしてこうもプラス思考なんでしょうか・・・え?俺だけ?まさかぁ?










2014年06月28日 日出の港にて


朝っぱらから、メールの着信音。休日の睡眠を邪魔する奴は、例え橘咲(たちばなさき)であろうとも手打ちに致す!


にっくき携帯電話を逆えび固めにしてやろうかと思ったが、後で泣くのは自分であるからして、逆流した血液を何とか正常な状態に戻したところで、一度覚めた目はどうにもならず、不本意ながらメールを読む。



どうやら、疎遠になった釣りの師匠が、近くの港で竿を出しているらしい。取り敢えずスルー。



雨マークが消えて曇り空。日曜日が曇りの予報だったので、土曜日は雨だったら散髪、曇りだったら釣りに行くと決めていたのだが、状況が変わった。今週は、どうしても亀川の様子を探りに行きたかったのだ。



今日、師匠の釣りに付き合ったら、明日は散髪に行かなければならないし、夜、日出の港に一人残されても楽しい釣りになりそうにない。



朝食を食べ、洗濯物を干している間に決断した。今日は、刺し餌だけ持って行って、師匠とワイワイやる。師匠と一緒に俺も納竿する。体力を温存して、明日はちょいと早起きをする。起床するやいなや散髪に行き、その後亀川で釣りをする。



ってことで師匠に返信「了解。後で顔出します」



「やぁやぁ、久し振りやな。餌、買って来た?」
「撒き餌作ったら帰られんやん」
「そやな」
「で、釣れた?」
「さっぱり」
「さよか~・・・師匠、ここはもうちょっと遠目を流さんと釣れまへんでぇ」
「そうなん?」
「足元には敷石があって、そこから少し深うおます。そして、竿一本先くらいから駆け上がりで50センチ位浅そうなっておます」
「はんまかいな? なんでやろ?」
「基礎を入れるために掘ったんでっしゃろな」
「なるほど、なるほど、そ~かいな。ほんなら、もうちょっと遠く・・・見えまへん」
「眼鏡かけなはれ」
「持ってきてない」



視力は、僕と同じくらい悪いくせに、眼鏡を掛けようとしない師匠。まだまだ若いと言いたいようだが、しっかり老眼は始まっているし、近視も乱視も発祥済み。どういう思考回路なのか、さっぱり理解できないが、これ以上は言っても無駄。終いにゃあ、ぶち切れるので、忠告は一回こっきりってのが、師匠の取扱説明書に書いてある。



さて、師匠の隣で、撒き餌もせずに仕掛けを投入しますが、餌取りパラダイス。オキアミのボイルも練り餌も、何でも御座れ。そう言えば、さっきサビキ釣りのファミリーが5センチにも満たないチャリコ(真鯛の赤ちゃん)を鈴生りにさせてたな。



奴等は通称、「赤い悪魔」どんな餌だろうが貪り食って残さない。しかも餌が沈む途中で群がって食い千切るので、浮子に当りは出ないし、針も呑み込まない。



浮子が沈むこともなく、忽然と針に刺した餌が消える。釣り人は、狐につままれたようだ。



故に、我々チヌキチの間では「赤い悪魔」と恐れられている。



僕のアドバイスに従って、ちょいと遠目を流していた師匠(棒浮子のトップが見えないからと、沈め探り釣りに仕掛けを変更)が、メイタを釣り、41センチのチヌを釣り上げた。



師匠の向こう側で近場で釣っている師匠の知り合いは、延べ竿。鯵でも釣っているのかと思ったら「これでチヌを釣ると面白い」なんて大真面目。竿先のすぐ近くに唐辛子浮子で、糸の下の方に水中浮子。どうやら真面目にチヌを釣っているらしい。



が、残念ながらこの場所、岸壁の際ではあまり釣れない。それに、赤い悪魔の群がいては、岸壁の際は釣りになろうはずもなく、仕掛けが馴染む前に、ほとんど餌は食われてしまう。



が、それでも諦めない師匠の知り合い。なんと、帰る間際にメイタを釣り上げた。



師匠の撒き餌が終わると同時に、僕の所にいた餌取りも消え、オキアミでさえ食われなくなった。やがて、師匠と師匠の知り合いは帰り、何も釣っていない僕だけが残った。



「河豚でもいい、何か釣らなければ」



際っ際をオキアミで流していたら、浮子は沈まなかったが、ホゴ(標準和名 カサゴ)が釣れたので「やれやれ」と納竿して帰ったのでありました。







2014年06月29日 亀川の防波堤にて




さて、昨日、不本意な釣りをしてストレスを溜めたので、今日はリハビリに。と、言っても葱坊主のようになった直毛、剛毛の頭を処理しなければなりません。例によって例の如く、目覚ましを掛けずに目覚めた朝は、気分爽快であったものの、10時を大きく回り、どちらかと言えば11時に近い時刻。



「こりゃあ、いかん」



毛布を蹴っ飛ばし、新聞を読みながら朝食を食べ、排泄物を処理しながら広告を物色し、洗濯物を干したら一目散。刈りたての直毛、剛毛の角刈り頭は、気持ち良くもあり、痛くもあり。




防波堤に辿り着くと、先端に、この防波堤で声を掛けられたおじさんと、キャンピングカーで生活している奇妙なおっさんがいました。おじさんは、どうやらクロ釣りをしているようで、おっさんはその横でぺちゃくちゃとお喋りをしています。聞くともなしに聞こえたはなしは、過去の自慢話。「あそこで昔大きなチヌが釣れた・・・」ってな具合の。




「触らぬ神に祟りなし」




あんなおっさんになつかれて、毎回、毎回、自慢話を聞かされたのでは堪らない。どこの防波堤にも過去の自慢話をしたがるおっさんや爺がいるものだ。




予想通り、海には木っ端グロの群。おまけに今日は鯔もいる。




オキアミは底まで持たず、練り餌はたいした当りも無く消えている。




どうやら、ここにも赤い悪魔がいるらしい。干潮時には水深1ヒロの浅い海。どうにも餌取りをかわすのが難しい。




刺し餌を撒き餌に包んでドボン!なんちゃって紀州釣りの始まり、始まり。しかし、練り餌は残るものの、チヌ様の気配無し。オキアミは二回ほど浮子が震えたかと思ったら取られてる。




こうなったら、チヌが回遊してくるまで待つしかない。




ひたすら、刺し餌を撒き餌に包んでドボンを繰り返す。



やがて、撒き餌が終わったおじさんが道具を畳んで隣に座り、僕の釣りを見ながら、あれやこれやと質問をする。



基本、クロ釣りで遊んでいると言いながら、大型のチヌを何枚も釣り上げる僕を見て、俄然興味を持ったのだそうだ。おじさんは僕を「名人」と呼ぶ。



無論、名人と呼ばれるほどの腕ではないことは自覚しているが、悪い気はしない。あれや、これやと、丁寧に解説をしてあげると、嬉しそうに聞いている。根が素直なんだろうな。僕と違って。



そうこうしているうちに、今度はこの防波堤で、最初に僕の釣りに感心したおっちゃんがやってきた。おっさんと約束をしていたらしく、二人並んで竿を出した。



おじさんは、そこに行って、暫くした後、防波堤をあとにした。



やがて、おじさんは愛犬を連れて散歩にやってきた。先ずは、おっちゃんとおっさんペアとひとしきり話をし、僕の所にやってきた。


「あれからどうですか?」
「さっぱりです」
「そうですか」
「さっき、あっちのおっさんがメイタを釣りましたよ」
「あぁ、聞きました」



チラチラとこちらを見ながらタモ入れをしていたが、20センチ位にしか見えなかった。




おじさんは、愛犬と砂浜に行き、静かな時間が流れた。が、近くに大学生らしき群がやってきて、斜め方向にぶっこみの仕掛けを投げる。何故、防波堤と垂直に投げないのだろう?斜めに投げれば、他の釣り人の仕掛けとお祭りをする可能性が大きいと言うのに。まったく、素人の心理は理解できない。しかも、広い防波堤で、わざわざ僕の隣に来て。ぶっこみだったら、砂浜の方が釣れるだろうに。




そんな不快感を抱いていたら、一度沈んで浮いてきた浮子が海中に引き込まれて行きました。



「来たかも?」



竿を立てるとなかなかの引きです。以前、切られたモンスターほどではありませんが、元気がいい。少し楽しんで魚を寄せると、魚が水面を叩く音を聞いて、一斉に視線が集まります。おじさんにおっちゃん、おっさんとおっさんの彼女に大学生の群・・・



心の中でガッツポーズを取りながら、サッとタモを出して魚を掬います。すると、見ていた全員から拍手。何故か大学生の群まで拍手。



大学生の群は、見に来て「大きな魚だ」と、しきりに感心していましたが、33センチの中型


33センチ



「もっと大きいのもいるよ」
「えぇ~そうなんですか?これよりも大きいんですか?そんな魚が釣れるんですか?」
「はい」




そして、次の一枚は痛恨のバラシ。針が外れてしまいました。まぁ、幸いにも誰も注目してなかったので、何事もなかったように釣りを続け、二枚目の35センチを上げると、完璧に防波堤のヒーローでした。


35センチ



そして、周囲もかなり暗くなった頃、浮子がもぞもぞするので仕掛けを回収しようと道糸を巻き取ったら、巻き取る糸に比例して竿が曲がります。何か食ってる?と思った瞬間、またもや針外れによるバラシ。




さてさて、そろそろゴールデンタイム、ビッグママちゃんいらっしゃいと、ケミ点灯・・・アナゴ、アナゴ、砂漠・・・




すると、先ほどタモで魚らしきものを掬っていたおっちゃんが


「45センチくらいある大物が、素人の老いぼれに釣れました」
「おぉ!それは素晴らしい」
「貴方のお陰です」
「いえいえ、僕は何もしていませんよ」
「いえ、貴方が釣るのを見て、俄然遣る気がでたから」
「あぁ・・・」
「そうじゃなかったら、また、いつものように適当な釣りをして、チヌには出会えず帰ったでしょう」
「そうですか」




本音を言えば「俺よりでかいのを釣るなよぉ」なんだけど、やっぱりサイズは時の運。ストレートに祝福しました。


「おめでとうございます」
「しかし、貴方がチヌとやり取りをしている姿は、絵になりますなぁ」
「どうも」

ちょっぴり、頬が緩む。








それからは、待てど暮らせど、浮子は沈まず。




次の時合いは、引き三分。真夜中過ぎになってしまうので、ここで納竿。






遊歩道沿いの花壇には数本の山桃の木があり、沢山の実が落ちていました。



食べたら、美味しいのになぁ・・・





さて、本日の花々です。


















鮮やかな紫陽花




アジサイ

カンラン

カンラン





終わりかけの紫陽花



アジサイ