ガルデルマ社認定のヒアルロン酸注入指導医として、その魅力を正しくお伝えしたく、久しぶりに力を込めてブログを書いています。
シリーズ3本をまずお読みくださいね
今回は解剖学に基づいたヒアルロン酸注入による若返り方法をご説明します
■ヒアルロン酸注入の新トレンド ~ 解剖学的に若返らせる
□美容医療は何からスタートするべき?
患者様は問診票のお悩み欄に、沢山〇をつけられます。
「シミ、シワ、たるみ、毛穴の開き、、、悩みはいっぱいあるけど何から始めたらいいですか?」
と聞かれた場合、私は下記のようにお話ししています
●美容医療超初心者で、心配性なA様
顏に針を刺すなんて想像しただけで失神しそう・・・そんなあなたには、ノーダウンタイムのシミ治療がおすすめです。
当院でも、シミなどの色ムラ治療、肌質を高める治療の人気は相変わらず高いのですが、最近10年間はヒアルロン酸注入を中心としたトータルフェイシャル治療を受けられる患者様が圧倒的に多くなっています。
満足度も非常に高いのでリピーターとご紹介の患者様が増えています。
それは、老化で生じる3つの変化『萎縮』『下垂』『拘縮』のうち、加齢に最も大きく影響するのは『萎縮』です。
そして、『萎縮』で生じる顔のボリュームロスを改善できるのはフィラー治療だけであり、数あるフィラーのなかでヒアルロン酸注入が最も低リスクで安全・簡便だからだと思います。
老け感への影響度は『萎縮』:『下垂』:『拘縮』=6:3:1言われています。
つまり、『萎縮』を治療するだけで一気に若さを取り戻せるのです
ヒアルロン酸注入は、骨と脂肪の『萎縮』によるボリュームロスを改善するだけでなく、靭帯の『下垂』をサポートする効果で、若返りを図ります。
即効性もありながら2年以上の持続性もあり非常に人気です
しかし、『他院修正希望』症例も増えています。
そこで、ヒアルロン酸注入で失敗しないために、皆様に知っておいていただきたい『ヒアルロン酸注入の歴史と最新トレンド』についてお伝えしています。
今回は、ナチュラルな美しさを叶えるために知っておきたい『老化のメカニズム』をご説明いたします!
■ヒアルロン酸注入前に知っておくべき老化のメカニズム
顔全体をトータルで捉え、ナチュラルで若々しく、魅力的な美人顔を叶える、『ヒアルロン酸・美人顔デザイン注入』には2つのポイントがあると
でお話ししました。
●一つ目のポイント〝老化の過程を解剖学的に理解すること″
●二つ目のポイント〝美しい顔を戦略的に目指す注入″
今回は一つ目のポイントを詳しく掘り下げてみましょう。
加齢に伴い、『骨格』・『靭帯』・『脂肪組織』・『筋肉』・『皮膚』のそれぞれの層で立体的に変化が起こり、お互いに影響しながら進行していきます。
□骨の変化
「老化で骨の形まで変わり、土台から崩れてくるんです!」
とお伝えすると、患者様は一様に
「ひぇ~~っ」
とのけぞって驚かれます。
顔面骨は加齢によって選択的に骨吸収が生じます
前頭骨・側頭骨・眼窩・梨状孔・上顎骨・下顎骨は特に骨吸収が生じやすい部位であり、上記の図の様な変化が30代半ばから徐々に進行しますす。
前頭骨の骨吸収により額が痩せ男性的な印象となります。
側頭骨の骨吸収が進むとコメカミのコケ感として現れます。
眼窩・梨状孔が拡大すると、目元のコケ感や鼻腔の拡大(鼻が大きくなる)が生じます。
上顎骨の凹みは法令線やゴルゴ線、口元のたるみに影響します。
下顎骨が小さくなると、顎が後退することでEラインが乱れ、皮膚が余るのでフェイスラインのたるみにつながります。
骨の上にヒアルロン酸注入を行うことで、失われる骨を補強する効果があります。
□靭帯の変化
顔面の靭帯には、皮膚と骨をつなぐ『真性靭帯』と皮膚と筋膜をつなぐ『偽性靭帯』があります。
靭帯って、関節周囲だけにあるわけではないんです。
これらは顔の皮膚を骨や筋膜につなぎ留め、形状を保つので『支持靭帯』と呼ばれます。
支持靭帯はコラーゲン線維が寄り集まって出来ており、加齢や物理的負荷、酸化ストレスで劣化します
(バストを支えるクーパー靭帯はおっぱいの揺れで切れるのでバストが下垂していくのと同じ事です)
すると、支えられていた皮膚、皮下組織、筋肉までが一塊として下垂し、顔の輪郭は崩れ、たるみや深いシワとして現れるのです
顔面靭帯に関しては、30年前、慶田が学生の頃には詳細は知られていませんでした。
顔面の解剖学が進んだことで判明した、最近の知見なのです。
偽性靱帯やスマス筋腱膜を収縮させ、リフトアップを図るには、ウルセラ照射とヒアルロン酸注入、スレッドリフトが有効です。
□脂肪組織の変化
顔の皮下脂肪は浅層(表情筋の上)と深層(表情筋の下)に分類され、それぞれ複数のコンパートメントに分割されています。
加齢に伴い特定の部分を除いて脂肪も下垂・萎縮が進行します。そしてコンパートメントの境界に乱れが生じ、Ogeeカーブや輪郭の乱れにつながります。
若さを保つためには、痩せすぎず、太りすぎず、適正体重を保ち、いずれ失われていく皮下脂肪をキープすることが鍵になるのです
ヒアルロン酸注入を行うと、自分の組織に馴染み、ふっくらとした若々しさを取り戻し、保つことが出来ます。
□筋肉の変化
表情筋は支持靭帯や軟部組織を介して骨格や皮膚に付着しているので、それらの加齢変化に伴い筋肉もゆるみ、たるみが進行します。
また、表情筋には上方向に引っ張る筋肉『挙上筋』と下方向へ引っ張る筋肉『下制筋』
、リング状に取り囲み開閉させる『輪筋』があり、多彩な表情を作っています。
広頸筋や口角下制筋など『下制筋』の緊張が強いと、フェイスラインの崩れやたるみの原因となります
また、前頭筋・皺鼻筋・鼻根筋・眼輪筋・口輪筋等の緊張・収縮が必要以上に強い場合は、筋肉の走行に直行する形で表情ジワが刻まれます
さらに、皺鼻筋の過発達で眉根が盛り上がったり、咬筋の過発達でエラが張ったり、形状にも影響します
これらはボツリヌストキシン製剤による治療が効果的です。
□皮膚の変化
加齢に伴いコラーゲンが分解され、エラスチンが変性し、弾力性を失い薄く硬く変化します。
ハリが失われた皮膚はシワがよりやすく、たるみが進み輪郭の乱れを加速します。
表面には老人性イボや老人性脂腺増殖症などの腫瘍が増え、化粧で隠せない凸凹が目立ち始め、シミとくすみ、糖化による黄ぐすみ、で皮膚の透明感が失われます。
皮膚のたるみには、ウルセラ・タイタン・スマスアップ・スカーレットRF等の各種タイトニング治療が効果的です。シミにはピコレーザー、フォトフェイシャルM22、ジェントルレーズプロの照射とケミカルピーリング・イオン導入が最適です。
■解剖学に裏打ちされた理に適ったヒアルロン酸注入
生じている加齢変化に最適な部位にヒアルロン酸フィラーを注入することで、『自然な若返り効果』が得られます。
さらに、失われる脂肪や骨格の補充とコラーゲン密度のアップ、靭帯補強による顏揺れの抑制により、老化スピードを緩やかにする『アンチエイジング効果』もあります
このような老化のメカニズムを意識しながら、注入すべきポイントを見極めるため、私たちは常日頃、審美眼を鍛えております。
患者さまは一人として同じ顔はありません。骨格はもちろん、筋肉の付き方、加齢の程度、肉付きも異なります。
そして同じ方でも少しずつ加齢しますので、毎回条件は違うのです。
さらに、それぞれ好みのお顔が違いますし、時代のトレンドも変わりますから、目指すゴールは微調整が必要です。
私がヒアルロン酸注入治療が好きな理由はここにあります。
組み合わせが無限大で奥深いので飽きないのです。同じ施術しかしないで良いのなら、18年間も情熱と魂を込めて継続することは出来なかったと思います。
大切なお顔を預けてくださる患者様に誠意をもって応えるため、私たちは技術と知識を磨いています。
施術に当たっては、集中力を高め、繊細な注入テクニックを駆使して労を惜しまず微調整を行い、患者様のご希望に合わせて、理想のお顔に近づける努力を重ねています
ヒアルロン酸注入は、魅力を高め、加齢症状を改善し、老化の進行を穏やかにする素晴らしい施術です。
鏡を見たとき気分が上がり、毎日ちょっとご機嫌に過ごしていただければば、私たちも幸せです
ヒアルロン酸注入に関して、詳しくは当院のホームページをご覧ください。
スキンケアやメイクアップに関する基本知識がたっぷり366日分(うるう年含む)もうすぐ
♪重版しました♪
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