全美連(全日本美容業生活衛生同業組合連合会)と各美容組合は、美容の業務を守るために積極的に活動しています。

美容組合で一緒に「経営」と「業務独占」を守ろう!
CASE2・「業務独占」って何?

☞ 規制緩和に関連して、「業務独占」という言葉を耳にしたり、見ることがあります。これはどういうことですか。
 美容師法では、「美容師でなければ、美容を業してはならない」(第6条)とされていますね。美容業は美容師だけに認められた独占的な仕事です。「業務独占」とは、この制度のことをいいます。ですから、「業務独占」は、美容室で美容師が施術を行う上で最も大切なことということができるでしょう。ところが、規制緩和によって、「美容師ができる仕事がなくなってしまうかも…」という危機感が業界にあります。薬局のように規制緩和が進んでいってしまったら、美容経営はどうなるでしょうか。

☞ 「業務独占」(免許制度)がなくなれば、だれでも自由に美容の仕事ができるわけですから、業界は弱肉強食になるということですね。
 必ずこうなるという断定はできませんが、おそらく美容室経営は今まで以上にさまざまな困難に見舞われることになるでしょう。それは、今からある程度想像がつきますね。
 たとえば、近年話題のまつ毛エクステンションについても、現在は、「まつ毛エクステンションは美容師の業務」とされていますが、この要件が緩和されたらどうなるでしょうか。高度な技術を必要としない低料金店の進出や短期教育の速成技術者によるチェーン店の大量出現、あるいは外国からの安い労働力流入にみちをつけることになるかもしれません。一方で消費者にとっては、技術や衛生基準の低下による事故増加も予想され、マイナスの影響を与えかねません。
 「業務独占」がなくなれば、技術低下の懸念はもちろんのこと、常に皮膚に接して施術するお客様への衛生にも影響を及ぼすおそれが十分に出てきます。
 そうなったら業の信用が失われることにもなりかねません。お客様の使用をなくしてしまったら、美容室経営は立ちゆかなくなります。