汚い!戻ってくるな!と吐いた母親。
この子どもに、母親の目の前で聞いた。
「あなたのお母さん、あなたのことを育てる気もないし、いらないって。
悲しいけど、実際、こういうバカな人間っているの。ただ生むだけ。
生んだからエラいぐらいに勘違いして威張り腐る親っているの。
残念ながらそういう親を持ってしまった。
どうする」
「僕はママが好きだよ。一緒に暮らしたいよ…家に入れて欲しいです…」
汚い、いらない、戻ってくるなと吐かれ
ストレスで円形脱毛症やらチックになってもしがみつけるのは親しかいない。
子どもの現実なんてそんなもの。
お母さん、僕を見て!!とどれだけサインを出しても気がつかない。
気がつかないばかりか、自分の支配下にあるくらいの勢いで来る。
でも、こんな親にでもすがりつかないと
自分が自分でなくなってしまう。
愛されていて必要なんだと思われたい。
そう思われるためなら顔色を伺い、お兄ちゃんらしくして、いい子で僕は頑張るから。
小2の小さな子どもの胸をここまで締め付ける。
お母さんが好きなのは本当だと思う。
こんな鬼畜でも、お母さんはお母さんなんだから。
優しいときもあるのだとは思う。
機嫌がいいときの一瞬だけ切り取り
そこにすがる。
目をそらす母親に問う。
「ねぇ、あんたのこと、好きだって。
子どもにこんなこと言わせる最低な母親でもこの子にはあんたしか母親はいないって。
それでもこの子は【いらない。】でいいんですね。
雑巾もクーピーも謝れ!とあなたが怒鳴れば。
いや、怒鳴らなくても。
この子なら謝ると思いますよ。
そうしないとあなたに嫌われてしまうから。
その言葉さえあれば
あなたは更に非を責め立て、わかったか!二度とするな!と心に響かない説教をし、自己完結してスッキリすれば
あなたの痴態はなかったことのようにして
ゲームでも与えてなんとなく終わらせるんでしょう?
本気で育てられないなら児相に預けなさい。
このままではこの子は精神が潰れてしまう。」
「ママ、僕が雑巾をランドセルに入れて持ち帰ってごめんなさい。クーピーもちゃんと入れてなくてごめんなさい。次はちゃんとママがしたいようにやります。だから僕を家に入れてください…」
私の口からでた【児相】が何を示すのかこの子は理解していないのかもしれないが
今のままではどこかに預けられてしまうと必死になる。
「謝るのはそれじゃねぇだろう!」
と私の目の前で思いっきりこの母親が子どもを引っぱたいた。
「テメー!風呂入ったら外に出るなと言ってるのに何勝手に、フラフラ友だちの家に行ってんだよ!!
風呂をまた洗って、沸かし直して
洗濯するのは私なんだけど!!」
キレイにコテでまかれた髪を引きずって顔面殴ってやりたい衝動に駆られる。
「お子さんは私が連れて帰ります。」
子どもの手を取ると、「僕はママのおうちで暮らしたい!!」と私に叫ぶ。
泣きたいのは私もだ。
2番目と3番目の子どもがカーテンの隙間から見ている。
下の子たちには必要なお兄ちゃんが帰ってきた。でも怒られているみたい。
オドオドして、次男が三男にしがみついている。
ブチッと私の限界が来た。
「一番汚いのはお前の心だろうが!
3人も子ども作るだけ作って!
見てくれだけのキレイさだけ求めて発狂しやがって!
謝るのはテメーだろうが!
どこがきれい好きなんだよ!こんな汚い心の女が母親ぶって子どもたちを傷つけるならお前が消えろ!!
今すぐこの世から消えてなくなれ」
いきなりキレた私に「一番汚いのはお前だ」と言われて、固まる母親。
「ホント 、汚い。何もかもが汚い!!心も見た目も存在も汚らしい!!
あんたが親であることが最大の恥で
この汚らしい女の元で
未来ある子どもたちがビクビク暮らすくらいなら
あんた、消毒液でも一気飲みしてまずは自分の中身の汚さを解決したらどうなんだ!!
あー!汚い!ありえないぐらい汚い女がここにいるわ!!持ち帰ってきた雑巾で顔面拭いてやっても取れないくらい汚い。
この積年の汚れ腐った女の汚れはとれない。
汚い!汚い!汚い!あー!汚い!
汚すぎる女は出て行け!!消えろ!戻ってくるな!
お前の汚れが取れるまでババアの家にでもどこにでも消えて貰えますか!!
汚すぎて空気も腐るから息も吐かないでもらえます?私もあんたといたら汚れるわ!
こんな汚らしい女はいらないから!」
いつもコイツが言っているであろうことを一気にまくし立てる。
私に汚いを連発されまくり、過呼吸をおこしかけている。
そのまま襟首つかんで玄関に母親を放り込んだ。
「外に出たら汚いから玄関で服を全部脱いで風呂に入るんですよね!!その汚い厚化粧と心が洗えるとは思えませんけど!
過呼吸なんて演技で起こしてないで、風呂入るの先なんじゃないんですか!
あー!汚い!汚いまま玄関にいますよ?
ホラ、今から汚いから風呂!風呂!風呂!」
あまりの迫力に涙目になっている。
「自分だけは汚くないと思ってるのっておかしいですよね!
自分が決めたルール通り、ハイ、風呂!早く!早く!早く!あー汚い!
涙、汚いから!!ホント、ありえないくらい汚いから泣くな!!泣くなってんだろ!
…と言われる側の気持ちがこれでもわからないなら頭の中が汚すぎてどうにもなりませんけど。
あなたがやるように引っぱたくのも必要とあれば私の本意ではありませんが、ご要望あれば。
ただし、大人が子どもをひっぱたくのと大人同士だと力の差も圧も違いますから、手加減せずに本気でぶん殴りますけど。」
「…」
ひたすら沈黙。
「子ども、どうするんですか。いらないなら児相。自分で連絡できないなら私にしてくださいときちんと頼むように。」
「すみません…。助けてください…」
「は?」
「どうしたらいいか…」
「そんなもの自分で考えてください。長男はどうするか聞いているんです!」
「あの…育てます」
「そうですか。長男君、おばあちゃんに連絡して家に来てもらうように。私は帰ります。」
児相に預けるなり、母親の精神疾患(ここまでひどいなら通院必要)を真剣に考えるなり、子どものケア、祖母が育てるなりの選択はこの一家がやるしかない。
家庭は密室だとよく言うが。
「児相に通報」 しても親が変わらなきゃ意味が無い。
この子の未来は気にはかかるが。
家庭の問題は第三者機関がどこまで介入するかだが、それが適切に機能するかは保証なし。
自分がやってきたことを突然、やられて
考えることがなにもないなら
終わっている。