世界中から観光客が押し寄せ、いまや国際的な観光地となった小江戸・川越(埼玉県川越市)に週末、足を延ばしてきた。
時の鐘
蔵造りの町並みに一歩足を踏み入れると、色とりどりの着物に身を包んだ海外からの旅行者たちが、時の鐘や氷川神社の前で熱心にカメラを向けている。
川越は「埼玉の小江戸」と呼ばれるそうだ。
蔵造りの町並みにある川越観光といえば、さつまいもスイーツや菓子屋横丁での食べ歩きが定番である。
しかし、今回の目的はそれらにはない。
あえて「陶器」一点に絞り、蔵造りの町並みを巡る旅に出た。
特定の産地にこだわらず、蔵の雰囲気に馴染む良質な器が揃う川越は、陶器好きにとって天国。
まず足を運んだのは、一番街のシンボルともいえる「陶舗やまわ」である。
明治26年に建てられた重厚な店蔵は、一歩足を踏み入れると外の喧騒が嘘のように静まり返っている。
高い天井と太い梁に囲まれた空間には、現代の作家による繊細な一点物が並んでいた。
手に取ると土の温もりが伝わるような、淡い色使いの花柄のカップやボウル。
かつて呉服商を営んでいたという歴史ある蔵の中で器を吟味する時間は、それ自体が贅沢な体験であった。
そこから少し歩を進めると、異国情緒漂う「トルコバザール」に辿り着く。
さらに、生活に馴染むモダンな器を求めて「川越アルファルファ」を訪れた。
芋や駄菓子に目もくれず、ただひたすらに器を追い求めた今回の散策。
蔵の重厚な意匠と、そこで出会った器たちの繊細な表情が重なり合い、これまで知らなかった川越の深部に触れたような気がする。
おまけ・蔵の街に溶け込む、可愛らしい住人たち
陶器が一番の目的だったが、今回はさらに二店気になる店に行ってきた。
ひときわ目を引くのは、「川越ベーカリー ミッフィー蔵のきっちん」
明治時代の店蔵をそのまま活かした重厚な外観でありながら、軒先には愛らしいミッフィーの看板。
さらに、時の鐘のすぐ近くには「SNOOPY 茶屋 川越店」が佇む。
こちらも歴史ある建物を改装しており、和の趣を感じさせるディスプレイが施されていた。
キャラクターショップでありながら、決して川越の歴史的な景観を壊すことなく、むしろその「和」の魅力を若い世代や海外客に伝える「新しい蔵の活用」の形。
陶器という工芸の深みに触れた後に、こうした親しみやすいデザインに触れることで、川越の多様な文化の地層を感じることができた。
我が家、こちらを使用。クチポールみたいでかわいい。














