カモネギは義姉の妹が一枚噛んで、10本の生命保険をかけられている。
「義姉さん、生命保険こんなにかけて何がしたいんですか。
わたしの実家に住宅ローンの金利を払いたくないとごねて、全額出してもらって。結局毎月の返済も勝手にやめてシラを切ってますよね。
仮に兄に万が一があっても息子さんは成人。なににこんな億単位の保険金が必要なんですか」
「なんであんたが知ってるのよ!」
「妹さんに吐かせました。
毎月、不倫相手に貢ぐにとどまらず、なにを狙っているんですか。
保険は申し訳ありませんが、兄に解約させました」
「は?」
カモネギがうつむく。
こいつ、最初は自分に多額の保険金を掛けられているのを知ったとき、諦めてもうどうでもいい。と言ったくせに
解約返戻金の概算を出したらその場で解約を決意。
本気で生活困窮している。
毎月わずかしか渡されない小遣い(と言っても自宅で食事を与えられないため全て食費と医療費になる)の補填に解約金をあてた。
義姉は金銭の管理が出来ないので月10万近くの生命保険料がひかれなくなったことにも気づかない。
祖母が亡くなった時も、
兄弟で香典代を同額にあわせようと決めたのだが、義姉が高すぎる!!と怒鳴り込んできた。
あれだけおばあちゃん、おばあちゃんと生前、祖母にまとわりつき、金を巻き上げてきたのに。
これは義姉に私が直接、ブチ切れた。
「祖母から100万以上あなたがくすねた分は証拠がありますが」この一言で黙った。
貰うこと、だまし取ることは当たり前。
返すことを知らない女。
1億でも10億でもこの義姉なら一瞬で使い果たす。
「カモネギが自分に逆らった」
これは義姉には十二分すぎる導火線。
怒りが着火。
息子がいるのに いきなり暴力。
もちろんカメラで撮影。
我が兄、なんの抵抗もしない。
洗脳と支配はこれほど人の気力を奪う。
肝心の息子もぼう然とみているだけ。
「息子くん(甥)、あなたはもう成人しています。この状況をなんとも思わないのですか」
「…」
「お母さんに黙って彼女と泊まり込みのバイトをしてバレたときも彼女を守るどころか、自分の保身に走ったよね。
大学卒業しても全てお母さんの指示通り生きていくのですか」
「お母さん…かわいそうだから…」
毎回出る、この言葉の違和感。
「なにがかわいそうだと。目の前でお父さんに暴力振るい、不倫もしていて、生活も出来ないくらいその男に貢いでいる。なにがかわいそうなのか教えてください」
「…」
「あなた、明日ハタチの成人式に参加するんですよね。実際は2年前にすでに18才成人している。
あなたの前撮りだ、衣装代だと母子で私や、私の次兄、実家に金の請求に来る。
善悪の判断も出来ないのか。」
「お母さんがやれって言うから…」
「お母さんがやれと言ったらなんでもやるのか。」
「…僕はどうしたらいいんだよ!!」
「成人とは大人と同じ扱いになるということ。全てこれから自己責任の元、選択し自立しなければならない。
なにを決めるのもあなたの自由ですよ」