さて今回は、どれくらいの量の脂肪を摂ればいいのかについて。
1993年に行われたReedらの実験によれば、低脂肪食(トータルカロリーの7%)と普通食(トータルカロリーの36%)とに分けた場合、後者の方が遊離テストステロンの量が22%高くなった、とある。
また、1987年、Ingramらによれば、トータルカロリーの40%を脂肪で摂っていた被験者らが、18%へと脂肪の比率を減らした時、19%の遊離テストステロンの減少が見られたと言うこと。
遊離テストステロンってのはなにか。簡単に言えば、「効果を発揮できるホルモン」。
ただの「テストステロン」というのは、血中ではタンパク質とくっついていて、その効果を発揮できない。タンパク質と離れて「遊離」した状態になってはじめて、ホルモンとしての作用を発揮できる。
テストステロンっていうのは、脂肪燃焼作用だとか、やる気を出す作用だとか、筋肉を増やしてくれる作用だとかがあって、とても大事なホルモン。
でも脂肪の摂取量が少ないと、テストステロンがしっかり作られないということ。テストステロンが作られないということは、他のホルモンもちゃんと作られていない可能性が大。
他にもこういったデータは数多くあって、できれば総摂取カロリーの30%前後は脂肪で摂取した方が良さそうだ、ということが解かってくる。