私は『熊さと』と言う名前の、地球人(日本人)の皮を被った『ベアー星人』です

『ベアー星』は、地球から”約3光年”離れた処に存在しています

 

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近未来のアンドロイド『メア』が、中世ヨーロッパに似た異世界に飛ばされ、『孤独な慈悲の王』・エルード王と出会うことによって、”人間の感情・心情”が育まれる・ヒューマンドラマでございます

 

その第2話でございます

 

是非とも、読んでみて下さい・・・・よろしくお願いいたします

 

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孤独な慈悲の王 第2話・・・表情

 

 

“此処”は、『アンドロイド・ウェポン』<メア>が、合衆国の指令で戦っていた中東の砂漠でなく、開拓によって森林が伐採された“広大な平原”

 

彼女は、“そこ”で、ゴブリンやオーガの大群を葬り、その平原の目の前には、森林と山の麓を背にして、石レンガの“巨大な城塞”がそびえ立っていた

 

メアは、何も知らずに、“巨大な城塞”を攻めて来た“ゴブリン・オーガの連合軍”を殲滅し、“巨大な城塞”をもつ国家を救ったのである

 

・・・・

 

メアが、再び“起動”し、上体を起こすと『眼球』に飛び込んできたものは、黄金色の柄の大きな窓に、紅い煌びやかなシーツ・・・・部屋の壁には、色んな色が散りばめられ、風景画や肖像画が掛かり、細かい細工をした家具とその上に豪華な置物が飾られていた

 

だが、メアにとっては“只の障害物”に過ぎず

 

【こんな“脆いモノ”を設置して、はたして標的になった人間たちは“A・W”から身を守れるのか?】

と、呑気にクリアになった『頭脳』で、戦いのシミュレーション処理をしていた

 

そして暫くすると、彼女が“今置かれている自分”を把握しだすと・・・・

 

『ここは“何処”だ・・・早く帰還しなければ!!!』

と、勢い良く機体を起こすと、足元がおぼつかなくなりバランスを取ろうとすると、ベッドの上にいる事に気づき

 

『は?!!!何故、私は“カプセル”でなく、人間が寝起きする“ベッド”で保管されているのだ?』

と、またもや彼女の『頭脳』がバグって“驚きのアクション”を起こしていたのだ

 

因みに『カプセル』とは、“アンドロイド”を保管する装置で、“オイルや金属の粉末”を注入し、アンドロイドが見聞きした『情報』を引き出し

 

余計な『情報』や、必要な無い『プログラム』を消去したり、マスターの都合の良い『情報』や『プログラム』を組み込むように出来ているのである

 

『どうなってるのだ?・・・』

 

と、メアは、もう一度『頭脳』内の情報を整理するため、ベッドの上で腰を掛け、座ったまま、起動を抑えていると

 

“ドンドン”とドアの叩く音が聞こえ

 

「我々の国を救った勇者よ・・・入って良いか?」

と、“マスターと同じ声”がしたので

 

メアの脳内に、【人間は、部屋に人がいるか確かめる為にドアを叩く作動する】とインプットされていたため

 

『どうぞ、入って下さい』

と、返答し、マスターとは空似の者が、今度は鎧ではなく、地味なローブの服の姿でドアを開き

 

「気分はどうだい?・・・器用に、立ったまま“気絶”するものだから驚いたよ」

と、微笑みながら話しかけられ

 

メアは、マスターの話す『情報』が理解できず

 

『気分とは・・・どういった状態をさすのですか?』

と、マスターの空似の者に質問をした

 

マスターの空似の者は、怪訝そうな表情だが、メアにとっては“よく理解できない”表情で、傍のあった椅子に座りながら

 

「なんて言えば良いか・・・身体が軽くなって、直ぐにでも動きたい気分の事だろうか」

と、答えてくれた

 

それでも、よく分かっていないメア・・・・無表情のメアが首を傾げる仕草に

 

(本当に、分ってくれたのか)

と、マスターの空似の者は、心配そうにメアを見守っている

 

【気分が良いとは・・・直ぐにでも動ける事】

と、メアの『頭脳』は“そう”理解し“無表情”のままマスターの方を向き

 

『私は、指令があれば何時でも動くことが出来ます・・・気分は良いです』

と、返答したが、マスターの空似の者は、顔は難しい顔をし

 

(少しずれてるが、まあいいか)

と、無理に納得し

 

(処で、指令とは何だ?・・・勇者の言った“合衆国”とやらの“重大な指令”の遂行でもおこなうのだろうか?)

と、疑問を感じ

 

(指令について質問をしても答えたりはしないだろう)

と、推測していた

 

一方、そのマスターの空似の者の様子を見ていた、メアの『頭脳』の中には

 

【マスター・・・私たち、A・Wに対し、指令を出すときの顔は“色んな変化”を見せずに、只々“変化”の無い、殲滅させていった今までの人間の表情でも、今いるマスターの表情でもない、言うなれば“A・W”たちの顔と同じだ】

 

と、言った“処理”を行っていたが

 

【でも、本来のマスターの顔って“色んな表情”が出来るのだ・・・私たちが持っている『知識』には、人間の表情には“喜怒哀楽”があり、その表情によって、色んな戦術を選択する事は出来るが・・・でも、人間は“どの様になったら”、表情が“喜怒哀楽”になるのか理解できない】

 

と、“結果”を出していたのだった

 

【それよりも、指令の完遂の報告をしなければ】

と、メアは、“人間の顔の表情”についてこれ以上“再処理”を行わず

 

『マスター・・・完遂した・・・』

と、報告しようする矢先に、マスターの空似の者が笑みを浮かべ

 

「勇者殿の気分が良くなってくれて、余は安心したぞ」

と、励ましていたが、メアにとっては、“指示内容とは無関係な言葉”を投げかけられ『頭脳』の負担が重くなり

 

『くっ!!!』

と、メアは咄嗟に手で頭を抑え、機体はうずまってしまった・・・大量の意味不明な『情報』が『頭脳』にあふれ『処理』仕切れず“オーバーヒート”が起こり、機体の動きが鈍くなったのだ

 

マスターの空似の者から見れば、メアが再び“気分が悪くなって”うずくまってしまったと感じ

 

「まだ、気分は良くなっていないようだな・・・ゆっくりと休養を取ると良い」

と、言って立ち上がり、部屋から出ようとした時、真剣は眼差しでメアを見つめ

 

「それと余は、そなたの主君ではない・・・・余の名は“エルード”だ、“マスター”と言う名でもない」

と、自己招待した後、出て行き、1人残ったメアは

 

【どう理解しようとしても分らない・・・『頭脳』の熱を冷やすのが先だ】

と、判断し、ベッドに横たわり、再び起動を停止するのであった

 

・・・・・・

 

メアの世界でも、エルードの世界でも、夜が更け、やがて朝がやってくる・・・どの世界も昼夜は巡っているものだ

 

【“エルード”と名乗る人間は、マスターに似てるが、どうやら違う人間のようだ・・兎に角、合衆国に帰還し、指令の報告をしなければならない】

 

【そして、意味不明な言葉は“処理”を行わず“消去”しよう・・・】

 

と、メアの『頭脳』は“そのように”判断し、起動停止していた部屋を出ようとした時

 

「おはよう勇者殿、随分と早く起きたのだな」

と、エルードが元気よく挨拶をしてきたので、メアも“挨拶”についての理解があったので

 

『エルード様・・・おはようございます』

と、直ぐに対応する事が出来た

 

エルードは、苦笑いしながら

 

「余に“様”は要らない、“エルード”だけで良い」

と、自分の国を救ってくれたメアに恐縮していたが

 

メアにとっては、エルードの顔が“変化”した事は解ってるが、なぜ“苦笑い”した本当の理由は理解していない

 

只、『頭脳』の中にある『知識』を基に処理をすると、エルードの“表情”から“敵意は無い”・“逃走しないだろう”と判断し

 

そして、エルードの言葉から“様は要らない”と言う『情報』から、“様と言う言葉を使わなくても良い”と答えが割り出されたので

 

無表情の顔のまま、エルードの方を向き

 

『了解しました、エルード』

と、答えたのだった

 

エルード、にっこりと笑い

 

「余の言葉を聞いてくれてありがとう・・・処で、勇者殿の“名前”を教えて欲しい」

と、質問をしたので

 

メアは、“名前”と言った『情報』が、“識別番号”の事だと判断し

 

『AW―US2100・<メア>』

と、無表情のまま答えた

 

「AW―US2100<メア>か・・・・難しい名前だな」

と、エルードが“困惑した”表情で呟いてると、メアは、エルードの“表情”から“相手は迷ってる”と判断し

 

“難しい名”と言う『情報』から、メアの識別番号を“単略”すれば、エルードは理解するだろうと答えを導き

 

『<メア>だけでも“通用”します』

と、返したら

 

「そうか~~~“メア”で良いのだな」

と、エルードは、“満足気な笑み”を浮かべたので

 

メアの『頭脳』の中では

 

【エルードは、私の台詞を理解できたようだ・・・それにしても、人間って話す度に、顔が“喜の表情”をする】

と、感じ取り

 

そして・・・

 

【でも・・・人間の顔の“喜の表情”をスコープすると、『頭脳』の電圧が軽くなる・・・不快ではない】

と、いった『知識』を得る事ができ、同時にメアの表情が“にこやかな”表情になっていたのだ

 

そのメアの“表情”を、エルードは見逃す訳もなく

 

「メアよ“無表情”以外にも“微笑む”ことも出来るのだな」

と、微笑み返すと

 

メアは、いつもの“無表情”に戻り

 

『いえ・・・私たちA・Wに“ほほ笑み”はありません』

 

と、反論したものの、その時のメアの『頭脳』では、電圧は軽いながらも“少し乱れた”作動をしていて“そんな作動”が、人間で言う“気恥ずかしさ”といった感情だと、後々理解するのであった・・

 

 

続く・・・・・

 

 

<<後書き>>

 

メアの命令者に似た、エルードの”笑み”に興味を示すメア・・・”喜の表情”に”快”を感じ、メア、その後は”どの様”に変化をしていくのでしょうか?

 

不定期になりますがよろしくお願いいたします

 

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