DO!プロジェクト池袋自由学園以来の参加です。今回は山種美術館からの参加になりました。美術館の照明計画がテーマでしたが、正直いうと久々の素晴らしい日本絵画にばかり目を引かれ、あまり照明の事を気に掛けてませんでした。でもそれもそのはず、展示ケースの照明は器具を一切見せないことで、展示空間の中では美術品が主役という設計者の意図がうまく実現できていたからでしょう。気持ちよく楽しめました。

場所を移して、DAIKOさんのオフィスで行った交流会でのひとときがとてもよかったです。
元々は若くして逝去されたインテリアデザイナー黒川勉氏が使われていたオフィスとのこと。
マンションをリノベーションしたものですが、機能的に必要な部分にのみ手を加え、触る必要がないところはそのまま生かす。そしてデザインされた天井照明などアクセントで空間に個性を与える。リノベとはこうするもの!というデザイナーの意思をとても感じました。庭の緑が間近に感じられる環境と間口の広いバルコニーの開口と合わせて素晴らしいオフィスになってました。こんな環境で日々クリエイティブに仕事をしてみたいものです・・



$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!-DAIKO庭
$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!-DAIKO天井
$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!

今回、一度にふたつの美術館を見学することによって、美術品の見せ方でも考え方によっていろんな手法で見せることが出来ることを知りました。
そして美術品を際立たせるための、建築の存在感や照明の大切さを改めて感じる機会となりました。

根津美術館は、床・壁・天井面にダークな色味を使っていて、ベース照明も必要最低限なので、空間全体の中で展示物が効果的に浮かび上がる様な見せ方をとっていました。

同じ設計者のサントリー美術館を訪れた時の感覚に近かったのですが、展示ケースの光に導かれて次の展示へと進んでいく、余計なものが目に入って来ないので展示物に集中できる、そんな感覚でした。
ベース照度を抑えた空間に目が順応した後展示室から出ると、庭の緑がより鮮明に綺麗に見えました。

山種美術館では、特に低い展示ケースの照明手法が印象的でした。
ケースのコーナー部分にLEDとミラーと使い、最小限の寸法でどの角度からも光源が見えず効果的な光を演出していました。

どちらの美術館に於いても、いかに照明の存在を消してよりリアルに色味を再現したり立体感を出すための工夫があり、とても勉強になりました。

以前、九州国立博物館で阿修羅展を開催していた時だったと思うのですが、
美術館や博物館等の照明を専門に担当している方のお話が印象的だったのを思い出しました。
その方のお話では、立体的な人物の顔に照明を施すのは特に難しく、照て方によってはその表情が優しくも怒ったようにも捉えられるとのことでした。
このような美術品に対して、光源の色温度や演色性によってその再現性を図ることはできますが、
無表情なものにさえ表情を与え、見る人の心を捉えるることのできる照明って改めて奥深く魅力的だと当時は衝撃的に思ったのでした。

ものの「見せ方」って、面白いですね。

d-naka
今回は<美術館と照明>がテーマでしたが
大光電機さんのさりげない解説でずいぶん勉強させてもらいました。
昨今地震の影響もあり、にわかに省エネの観点でLEDが注目されていますが
色を再現すると言う点でも、非常に有効なツールですね。
山種で見た日本画の発色は今まで見なかった鮮やかな色合いでした。
また手法として部分的に強い光を当てることで
そこに作者の隠された思いが浮き彫りにされているようでした。
それを探り出し、まさに光を当てるのは、学芸員、照明デザイナーの腕でしょうか。
自分としては絵画に対する意図的な行為はご法度だと思っていたのですが
大光電機行方さんいわく
絵を描いた時の、その空間の明かりがどうであったか、何に思いを入れているかは
見る側には想像するしかない
だから絵の照らし方、照らす明かりの色見もさまざまであった良いのでは
との言はナルホド、でした。
作品に、より生命感を与える手法もありかな、と。
今度自分で美術館に行くときは、ちょいと照明が気になりそうです。


o-mats
今回で3回目の参加です。

2つの美術館の違いや特徴については、d-take先輩におまかせするということで…

根津美術館で「お!」と思ったのは、ファイバースポットの仕込まれた展示ケースです。
もちろんあのファイバースポットというもの自体がすごいなと思ったのですが、「お!」と思ったのは3方向から当てているにも関わらず変な影が出ていなかったということです。
壁面の展示ケースとは違ってさまざまな角度や方向から見ることができるということは、どこから見られてもいいように照明も当てなくてはならないということで、青銅器や漆工のような立体物をきれいに当てるのは難しいのでは?と思うのですが、影がいくつも出ることもなくとてもきれいに当たっていました。
山種美術館で「お!」と思ったのはやはり長い巻物等を展示するケースです!
本当にあのケースは照明がどこに入っているのかがわからない!
照明の存在が消された見事な形だと思います。
どちらの美術館の照明も『プロの技』が見れるものだったと思います。

おまけで…
懇親会の会場となった、弊社のLABO@恵比寿!
すてきすぎるー!!
食事もおいしく、おしゃべりも弾んで楽しいひとときを過ごすことができました。
いつも準備をしてくださる幹事の方に感謝いたします。
ありがとうございました。

$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!
d-moch
初参加です。

根津美術館は何度か行ったことはあるものの、
ここまでじっくり照明を見たことはありませんでした。

あくまで展示物だけが引き立つように、光源の存在感が、きれいに消されていました。
展示室ってこんなにベース照度暗くてもいいんだ!
日頃は商業分野どっぷりな私には目から鱗です。まったく歩くのにも支障なく、心地よい空間でした。

あんまりにも、天を仰いで口開けてキョロキョロしていたからでしょうか。
ソロソロと、館の方らしき、おじさんがやってきました。。。

不審者だと思われたか!?
と身構えましたが、いやいや。我々が照明を見ていることを察知し、説明してくださったのです。
 色温度を作品によって変えられること(常設には最初にフィックス)
 ファイバーを使っていること、今は節電中だけど普段はこう。などなど。
照明は色々出来るんですよ~ちょっと遊びすぎちゃいましたけどね、と楽しそうに語ってくれました。

確かに館内は節電していて、所々消されています。外部アプローチの壁面アッパーも消えていましたが
初夏の日差しと陰影のコントラストが、むしろ美しかったです。
Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!-NEZU

山種美術館は
凝った作りの照明入り什器や、インスタレーションのようなカラーライティングが楽しいものでした。
ただ、展示中の 『百花繚乱』がすばらしくって、照明よりも、絵画の方に目を奪われていましたが。。
Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!-YAMA


今回初参加でしたがとっても勉強になりました。

また参加します!

d-saka
$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!-001先ず根津美術館の展示を観て。
日本や東アジアの古美術を収蔵・展示する施設として相応しい落ち着いた雰囲気が建物全体、展示室の細部に渡り感じられました。
中でも印象的だったのは、紀元前中国の青銅器の展示。床壁天井の内装色を黒くし、更に照明をぐっと抑えることで展示ケースの作品が浮かび上がり、陰影を与えることで太古の作品の持つ独特の質感や趣が、より魅力を持って鑑賞する側に訴え掛けていたように感じました。建築的にも、エントランスホールは明るい木目調をベースとすることで、展示室の暗さと対比させ、展示に対する期待感、緊張感を高めていると思いました。
LED、ファイバースポットといった新しい技術を駆使し展示効果への
きめ細かい配慮が感じられました。

$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!-002右の写真は2006年に訪れた建替え前の旧美術館です。館内の明るさと展示作品を照らす照明のコントラストが弱く、照明「技術」の進歩と同時に、展示効果に対する「意識」の推移が感じられます。
根津美術館の魅力の一つは、都心の青山にいることを忘れさせるような深く濃い庭園の「緑」との関係性だと思います。
表参道の喧騒から展示空間へと、心を鎮めるための40mの竹林のアプローチ。また、現れる構造体を80×150mmのスチールFB柱2本に抑え、屏風絵のように森を切り取ったNEZUCAFÉ。ここでは木漏れ日を抽象的に感じさせるトップライトのディテールなど、都心の中の豊かな「緑」を意識させるための工夫が随所に感じられます。

$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!-003都心の「緑」という視点では、最後に拝見した恵比寿LABOの環境も素晴らしいと思いました。窓の外一杯に樹木を間近に感じることができ、レセプション空間としてはとても贅沢に感じました。
クライアントの気持ちを解きほぐし前向きに話が進むこと請け合いでしょう。
インテリアの、つくり過ぎず、肩の力の抜けた感じがとてもよかったです。若くして亡くなられたデザイナー黒川勉氏の持つテイストに直接触れることができたのも大きな経験でした。

これからもあらゆる設計の場面で、生活空間に対する「豊かな環境」へのアプローチが求められると思います。今回の見学では、単に技術の新提案のみならず、真の豊かさを考えるきっかけを与えられたように思います。



o-baba






今回は短時間で駆け足の美術(品じゃなく建築&照明)ツアー!
慌ただしかったですが、ふたつの美術館を同時に見る事で
それぞれの特徴がよく見え、ひとつづつ見るよりも
多くの発見があって、より理解も深まったように思います。

とにかくLEDを使う事にとことんにこだわった根津美術館と
現在使用可能なあらゆる光源を贅沢に使用し、徹底的に使い分けた山種美術館。

どちらもとても完成度の高い照明計画で素晴らしいと思いましたが
個人的には山種さんの試行錯誤っぷりに共感を覚え、見ていて楽しかったです。

クールで理知的な根津君と
アツい体育会系の山種君って感じ...
みなさんはどちらが好みのタイプだったでしょうか?

ふたつの美術館で使われていた光源による、顔料の見え方をちょっとおさらい

下の二枚は蛍光灯(白色)と白熱灯(ハロゲンランプ)
$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!
どうでしょう?面光源の蛍光灯はやっぱり輝度がないため、顔料(これは画材でなく化粧品ですが)
のキラキラ感に乏しく絵や工芸品も平面的に見えてしまいます...
美術館用の蛍光灯なら色の再現性は良くなりますが平面的なのは変わりません。
ハロゲンランプはさすがにキラキラして立体感もあり、きれいですが色は全体に黄ばんでしまいます。

こちらの二枚はLED
$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!
さすがLED!蛍光灯に比べるとかなり立体的です!
この二枚の違いは方式の違いで、左側がシングルチップ方式と呼ばれる一般的なもの。
青色のLED(シングルチップ)に黄色の蛍光体を重ねて白色や電球色を作ります。
右側が赤青緑(マルチチップ)の光の三原色を混色して作ったもの。
シングルチップに比べ、たくさんのスペクトルが含まれるので照らされたものの色を
実に豊かに再現してくれます!サンローランの青みピンクもシャネルのローズレッドも
自然光のごとくちゃんと再現してるぅう~~~
でも多分、どちらの美術館でも使ってない...高いから...
シングルチップ方式も緑や赤の蛍光体をプラスしてかなり頑張ってますから
最近はけっこういいところまで再現してくれます!

でも、やっぱりLEDの光ってなんか冷たいんですよ...
陰の光っていうか、月の光みたい。妙に冴え冴えとして硬質。
いい美術品であればあるほどそれがはっきり感じられる気がします...
山種さん、屏風の金箔を下からハロゲンで弱く煽ってたのが本当にきれいでした。
学芸員と照明デザイナーがその美術品に感動し、一番きれいに見せる
光を一緒に探り当てて行く...作家の意図とは違う場合もひょっとしたら
あるかもしれませんが、照明デザインの醍醐味だと思います。


d-name



初参加です。今回2つの美術館見学を通して、美術館としての思想の違いが照明手法にも明確に現れていると感じられました。
Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!まず根津美術館から。展示物は基本展示ケース内で完結していました。
壁面展示ケース内はLEDでベース照明を取りつつ、ファイバースポットにて重点照射。全ての照明器具はケース手前から斜めに取付けたガラスカバー越しに展示物照射しており光源もグレアもうまく隠されてた。
またブース中央展示ケースはファイバースポットを天板に隠しミラーで光を屈折させ照射。手法としてはシンプルですが、初め何処から照射しているのか本当に分からず、うまい使い方に感心しました。
展示ケース以外はスポットで展示ブース中央の椅子に最低限の照射と一部天井に間接照明。光源は建築造作に隠されてあまり気にならない。
展示物うんぬんよりも『美術館をどう魅せるか』に重点が置かれておりその雰囲気を壊すものは極力排除という一貫した思想に清々しさを感じました。いくら展示物が変わっても美術館の雰囲気は揺るぎそうにありません。

Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!続いて山種美術館。こちらはいかに美しく展示物を魅せるかを重視しているようでした。展示ケースエリアは根津美術館と共通する部分があるものの、他エリアでは絵画や展示パネルに視線が集中できるようゴボ照明でそこだけを四角く照射したり、スプレッドレンズを使い様々なサイズの絵画にしっかり照射するなどフレキシブルに対応していました。
天井は配線ダクトにスポットライト。やや展示会場寄りな空間のため根津美術館のような雰囲気の良さよりも、展示物をベストな状態で集中して観られるところにココの良さがあると思いました。

美術館へ展示物を観に行った経験はありますが、照明を観に行くのは今回が初めてでした。普段は気にならないというか、そう配慮してあるためなかなか意識しない照明器具ですが、今回の見学会にていろいろ発見があり楽しかったです。(個人的にファイバースポット用のハロゲンランプを自動で交換してくれるハロゲンチェンジャーが気になりました。)また同じ目的の複数方と見学することで様々な意見が聞けて大変勉強にりました。
今後も機会がありましたらまた参加しようと考えております。今回はありがとうございました。


d-koma
今回は美術館巡りだったので、肝心の展示空間写真が撮れず。
ブログネタに困る中、これはイイな、と思ったコト。
(ライティングではなく自然の光についてだけど、、、、)

根津美術館のスチールFB柱。耐火塗料はどうしてもフラットにならない。
自然光が斜めから当たると表面の不陸が目障り。
が、、、、そこにグレー文字でサインを施すと、
ざらついた生地にサインが浮き立ってすこぶる綺麗。
(はたしてそこまで計算されてはいないと思うが)

$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!


o-onis
根津美術館と山種美術館、LEDを使った展示ケースということで共通点がたくさん見られました。

・観賞者から光源が見えないよう、設置角度が調整されている
・観賞者自体がガラスに映りこまないよう、ケース外部への光の漏れを制御している
・照明メーカーと協力して高演色性の特注LEDを制作している
・ケース内に多種光源を併用し、色温度や照度等、展示物に応じて切り替えている
等々。

LEDはコンパクトなため展示ケースのスリム化が可能、紫外線が出ないので展示物が痛まない、赤外線が出ないので空調負荷が少ない、消費電力が少ないという特徴のため奨励されていますが、展示物に応じて光の表情を変えるという点では、美術館照明として非常に理にかなっています。


一方で、同じ日本の伝統工芸を扱っている展示でも演出面においては異なる見せ方をしています。

例えば日本画の掛け軸。
顔料にいろいろな種類の鉱物を使用しており光を受ければキラキラ輝きますが、薄い紙で出来ているので横の線やよれが目立つ、という特徴があります。

根津美術館では横の線をできるだけ消してフラットに見せるというところに重点を置き、上下(または左右)からのなめるような光で均一に照らしています。
山種美術館では指向性のあるスポットライトで照射して、絵をきれいにみせる手法を使っています。

他にも根津美術館ではファーバースポットを使用していたり(照射面に熱がでない、光源と電源を離せるので高天井でもメンテナンスが楽)、山種美術館では縦に光が伸びるスプレッドレンズを使っていたり(余計な光が横に伸びないので展示物が目立つ)、それぞれで異なる演出方法がなされていました。

基本的な考え方は同じでも、オーナーのこだわりによって演出の仕方が変わってくるのはおもしろいです。



さて、私はみなさんより先乗りして根津美術館のNEZU CAFEを楽しんできました。
タイペックという素材の光天井から木漏れ日が落ちてきて、とても気持ちのよい空間でした。
「木陰の表情をできるだけピュアに取り込むために、屋根の梁やブレースもフラットバーで構成し、スクリーンに落ちる構造材の影を整えている」らしいです。
夜は光天井の内部に光源が仕込まれでいて、ふんわりと光るようです。天井にダウンライトがないので、夜は昼間と全くことなる雰囲気になりそうです。
いつしか夜も解放してくれないでしょうかね~。お庭にホタル飛ばしてくれたりとか。
今後の根津美術館の企画力に期待。

Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!-nezu01Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!-nezu02


d-take