今回は短時間で駆け足の美術(品じゃなく建築&照明)ツアー!
慌ただしかったですが、ふたつの美術館を同時に見る事で
それぞれの特徴がよく見え、ひとつづつ見るよりも
多くの発見があって、より理解も深まったように思います。

とにかくLEDを使う事にとことんにこだわった根津美術館と
現在使用可能なあらゆる光源を贅沢に使用し、徹底的に使い分けた山種美術館。

どちらもとても完成度の高い照明計画で素晴らしいと思いましたが
個人的には山種さんの試行錯誤っぷりに共感を覚え、見ていて楽しかったです。

クールで理知的な根津君と
アツい体育会系の山種君って感じ...
みなさんはどちらが好みのタイプだったでしょうか?

ふたつの美術館で使われていた光源による、顔料の見え方をちょっとおさらい

下の二枚は蛍光灯(白色)と白熱灯(ハロゲンランプ)
$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!
どうでしょう?面光源の蛍光灯はやっぱり輝度がないため、顔料(これは画材でなく化粧品ですが)
のキラキラ感に乏しく絵や工芸品も平面的に見えてしまいます...
美術館用の蛍光灯なら色の再現性は良くなりますが平面的なのは変わりません。
ハロゲンランプはさすがにキラキラして立体感もあり、きれいですが色は全体に黄ばんでしまいます。

こちらの二枚はLED
$Architecture∞Lighting⇒⇒DO!!
さすがLED!蛍光灯に比べるとかなり立体的です!
この二枚の違いは方式の違いで、左側がシングルチップ方式と呼ばれる一般的なもの。
青色のLED(シングルチップ)に黄色の蛍光体を重ねて白色や電球色を作ります。
右側が赤青緑(マルチチップ)の光の三原色を混色して作ったもの。
シングルチップに比べ、たくさんのスペクトルが含まれるので照らされたものの色を
実に豊かに再現してくれます!サンローランの青みピンクもシャネルのローズレッドも
自然光のごとくちゃんと再現してるぅう~~~
でも多分、どちらの美術館でも使ってない...高いから...
シングルチップ方式も緑や赤の蛍光体をプラスしてかなり頑張ってますから
最近はけっこういいところまで再現してくれます!

でも、やっぱりLEDの光ってなんか冷たいんですよ...
陰の光っていうか、月の光みたい。妙に冴え冴えとして硬質。
いい美術品であればあるほどそれがはっきり感じられる気がします...
山種さん、屏風の金箔を下からハロゲンで弱く煽ってたのが本当にきれいでした。
学芸員と照明デザイナーがその美術品に感動し、一番きれいに見せる
光を一緒に探り当てて行く...作家の意図とは違う場合もひょっとしたら
あるかもしれませんが、照明デザインの醍醐味だと思います。


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