今回、OMシステム OM-D E-M10 Mark II をゲットして、何十年ぶりかで OLYMPUS の一眼レフカメラを持つことになりました。
そこで、最新機種ではないけれど、この OM-D E-M10 Mark II に至る、OLYMPUS のカメラ開発の歴史を調べてみました(すごく言い古されたネタではありますが....)。
OLYMPUS のカメラとの付き合いは、そりゃもう長くて、すでに記憶の彼方ですが、たしか最初は「OLYMPUS-PEN EES」(1962年発売)だと思うのです。
それまでは子どもでしたから、子ども用のフジペットというカメラを使っていました(ブローニーフィルム【中判フィルム】を使う6×6判カメラ【56mm×56mm】だったんですね。そんなフィルム、当時子どもでも手に入ったんでしょうか?)。
話は戻りますが、この「OLYMPUS-PEN EES」のレンズの周りにある自動露出機構の粒々がなんとも、子ども心を擽り、メカメカしくて、原理も分からず嬉しがって使っていました(絞りやシャッタースピードを気にせず、ただ写せばちゃんと撮れる画期的なカメラです)。
そして、その後、初めて手にした一眼レフカメラが、フィルムカメラ時代の オリンパス ペンF です。
ペンF は、1963年5月発売の世界初のハーフ判一眼レフカメラ。
確か標準レンズと望遠レンズのセットだったと思います。このケースとレンズキャップが記憶にあり懐かしい!!。
ハーフサイズカメラは、35mmフィルムを、いわゆる「ライカ判」(36mm×24mm)の半分のハーフ判で使用するカメラ。
1コマの感光面が36mm × 24mmの半分の17 - 18mm × 24mmで撮影を行うため、単純計算で1本のフィルムで2倍の枚数が撮影できる。当時高価だったフィルムを有効に使えたのです。
しかし、フィルムのカラー化に伴う現像・プリント価格の上昇(当時のカラープリントは非常に高価だったため2倍撮れることで逆に割高感を招いた)やフルサイズカメラの小型化・廉価化に伴い衰退していったそうです。
アサヒペンタックスSP
400万台以上を売り上げたというベストセラー機
オリンパスでは、1960年代の後半、各社(キヤノン、アサヒペンタックス、ミノルタ、ニコン等)から本格的な一眼レフが登場するなか、一眼レフが抱えていた、大きく、重く、音・ショックが大きいという3大課題を解決すべく、独創的な35mmシステム一眼レフカメラの開発が進められていました(伝説の開発者 “米谷美久 まいたによしひさ”が設計チーフを務める)。
「買いに行けばあるものを作るのではなく、無いものを作る」というコンセプトで開発を進めたそうです。
構造部品を小さく、軽く、しかし強度や耐久性は向上させるために従来常用されてきた真鍮材に代えて、アルミ材や、軽く強度のある鉄材を使うなど、重量軽減を図る。
また、下面が曲面となったペンタプリズムの採用(集光コンデンサーを省略した代わりにペンタプリズムの下面をレンズにする)。シャッターの幅広リボンをヒモに変更し、シャッターブレーキを組み込んだ小型フォーカルプレーンシャッターを開発。ミラー駆動部には大型ミラーの作動ショックを和らげるエアーダンパーなどが採用された。
こうして昭和47年(1972年)に世界最小最軽量の35mm一眼レフとして OM-1を発売。
サイズは 136 x 83 x 49 mm 510g(重量は通常の一眼レフの約半分)
30年の時を超えて、この流れを汲むのが、ミラーレス一眼カメラ OM-Dシリーズとなります(2012年3月に、「OM-D E-M5」を発売)。
このシリーズは長い名前なので覚えにくいですが
「OM-D」とは、OLYMPUSのミラーレスカメラのフラッグシップライン「OM-D」(Olympus Mirrorless Digitalの略)を示す。
「E-M10」は、
E-: Olympusのデジタルカメラの基本プレフィックスで、「Electronic」の意味。すべてのデジタルモデルに付く。
M: Micro Four Thirds(マイクロフォーサーズ)システムを指す。
10: エントリーレベル(初心者向け)の位置づけを示す数字。10、5、1と上がっていく。
その中でも、全体の形状やスイッチの形状など、OM-1のノスタルジックな雰囲気を継承しているのが、入門機の OM-D E-M10 シリーズのような感じがします。
OM-D E-M10 Mark II
119.5mm×83.1mm×46.7mm
質量 約399g
これは、OM-1がOM-Dシリーズのデザインの直接的なインスピレーション源となっており、オリンパスが意図的にクラシックな外観を継承しているため。以下にその形状のコンセプトをあげれば
1. ボディ形状: 両カメラとも、横幅が狭く縦長のコンパクトなボディデザインを採用しており、手に収まりやすいスリムなシルエット。
E-M10 Mark II はさらに小型化されているが、グリップの控えめな張り出し等、クラシックな「箱型」感を保っている。
2. 軍艦部のレイアウトとアナログ風コントロール: 軍艦部に、露出補正ダイヤルやシャッタースピードダイヤルが配置され、物理的なダイヤル操作が中心。
E-M10 Mark IIのモードダイヤルと露出補正ダイヤルは、位置と形状が OM-1 に近く、金属製のクリック感が共通している。オリンパスはこれを「OM遺産」として宣伝しており、フィルム時代の直感的な操作性をデジタルで蘇らせているとしている。
3. ビューファインダーの配置: ビューファインダー(EVF/光学ファインダー)が中央寄りに位置し、シンプルで無駄のないデザインが、両者にプロフェッショナルな印象を与えている。
この配置は、OM-1の「ミニマルデザイン」を E-M10 でオマージュしたもの。
4. 素材と質感: 金属ボディを基調としたマットまたはセミグロスな仕上げで、クラシックな高級感を共有。プラスチック多用を避け、耐久性と手触りの良さを重視した。
OM-1はクロームメッキの金属ボディで、当時のプロカメラマンに愛された。E-M10 Mark II もマグネシウム合金ボディにメタル調の塗装を施している。このフィニッシュは、埃や傷に強い点でも共通し、デザインの耐久性を象徴。オリンパスのデザイナーは、E-M10の開発時にOM-1のプロトタイプを参考にしたと公言している。
このようなコンセプトをもとに E-M10 Mark II が設計されているので、その伝統を感じられるものを手にしたいと考え、あえて最新型ではなく Mark II を選ぶことにしました(Mark I より劇的に性能は向上しているが、値段的にはこなれているのも、もちろん決め手となっている)。

ということで、長々と蘊蓄を語ってきましたが、そうすると、どうしても、本物の OM-1 を手にしてみたい衝動が沸々と湧いてきてしましました。
そこで、次の話に繋がっていきますが、それはまた後日に。






























































































