コメントでご質問があり、ご返信が長くなりそうでしたので記事で取り上げることにしました。今後もこうした質問、疑問、悩み等ありましたらどなたでもご遠慮なく。パパで良ければ出来る限り丁寧にご返信させて頂きます。
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こんにちは。以前コメントさせていただいた晩熟3年の小6息子を持つ母です。
来月13歳になるのに、10歳−11歳頃にかかる事が多いシンディング‐ラルセン-ヨハンソン病というオスグッドの兄弟みたいなのにかかり今練習休んでます。
https://koto-orthopaedics.com/sinding-larsen-johansson-disease/
お医者さんがいうには成長期でかつ腿裏の筋肉や腸腰筋などが弱いのではないかとのことでリハビリ部門でチェックとトレーニングを3週間程度することになりましたが、ボウズくんはこの手の疾患にかかったことがありますか?
私が思うに、体(現在143センチ35キロ)が小3か小4なのに、本間至恩選手の動画など見まくって大人っぽい?技巧的?なプレーをし続けているので、膝が耐えきれなかったのではないかと思うのですが、晩熟3年の刑に加えて、膝もダメ、治っても再発するかもしれないとなったら来月からのジュニアユースでどうしたらいいのかと途方に暮れてます。
成長期が終わったら罹らないみたいですけど、成長期が始まってもないので、いつ終わるのかも分からない、、、。もしボウズ君がオスグッドとかそういう成長に伴うような疾患に罹ったあれば教えてください。どうぞよろしくお願いします。
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まずご心配な気持ち、すごく分かります。ほんとこうしたスポーツ傷害系の怪我ほど親子で辛いものはないですよね。先行きも不安になりましす、晩熟の身体だとなおさら色々心配になると思います。
まず僕はシンディング-ラルセン-ヨハンソン病というのは初めて聞きました。知らなかっただけで良くあるスポーツ障害みたいですね。で、調べてみたんですが、、、これは医者によっても多少見解が違うのだとは思いますが、下記のサイトによるとそこまで心配しなくても大丈夫そうなのかなと。
https://koto-orthopaedics.com/sinding-larsen-johansson-disease/
膝の骨端線の一部が損傷するものみたいですね。例えば半月板のように軟骨が損傷したりすると非常にやっかいですし、骨の損傷も大変ですけど、子供の骨端線の場合、元々柔らかく常に成長し続けている部位なので、損傷しても元に戻るのが早いようです。上記のサイトでも1~2カ月で欠けていた部位が完全にくっついてます。
つまり安静にしていればほぼ確実に良くなるものなので、焦らずしばらくの~んびりしていればまたすぐバリバリやれるのではと思います。ちなみに去年ブロ友さんの息子さんが怪我で1カ月休んだのですが、その際に「僕今まで怪我で1~2カ月サッカー休んで、復帰後レベルが落ちてました~って子を一度も見たことがないんですよね」という話をしました。
結局その子も復帰戦からいきなりキレキレだったそうです。息子さんも骨端線が欠けちゃうくらい熱心にやり込んでいた、つまり少々やり過ぎだったわけですから、良き休養期間と捉えて良いのかもしれませんね。
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で、復帰後ですが、お医者さんがおっしゃったように再発の可能性もゼロではないし、膝にそこまで負担がかかっているのなら成長スパートが来ればオスグッドになる可能性もありますし、成長が進み筋肉が付き始めれば半月板損傷、前十字靱帯損傷などの心配もありますよね。膝は怖いですね。
ただし!
僕が思うに今ここで「安静にしていれば確実に治りの良いヨハンソン病」にかかったのは逆に良かったのではないかと感じます。「このままだと膝がヤバい!」ということに気がつく事が出来たわけです。これは大きいと思います。
もっと深刻な傷害や怪我をする前にしっかり怪我予防の習慣をつけるチャンスが巡ってきました。今怪我予防にどんなことをされているのか分かりませんが、はっきりしているのは「現状それでは足りない」「もしくは練習量が多すぎる」ということですよね。このまま行けば確実にもっと大きな膝の怪我に繋がります。
ちなみにボウズも今まであらゆる所に痛みが出ました。膝ももちろん、かかと、足首、すね、股関節など、サッカー選手が痛める部位は全て網羅してるくらい?色々痛みました。ただ幸いな事に全てごく軽症で、それによって練習を休むことはほとんどありませんでした。オーバーユース系の怪我で医者や接骨院等に行ったこともないです。
痛みや違和感がほんの少しでも出たら、すぐに自主練を「痛みの出ないものに変える」というふうにしています。強度も落として患部に負担がかからないように。チーム練習は患部の状態によってどの程度参加するか自分で判断してもらってます。大した事なければフル参加、やや心配ならミニゲーム中ドリブルをなるべくしない、痛みが長引いているようならゲームに参加しないなど。
そうして痛みの具合によって練習メニューや強度を調整するというのをずっとやっています。今では「このくらいだと2~3日で治る」「これは1週間くらいかかる」などが感覚で判断できるようになってきています。基本的にはこの「練習強度の調整」で乗り切ってきました。
ただ練習強度の調整だけで乗り切る為に、ベーシックな怪我予防トレーニングは日々かなりやっています。もしかしたら既に全て取り組んでいらっしゃることかもしれませんが、ご紹介させて頂きます。
1)足首の関節、股関節の柔軟性を上げる
どちらの関節が固くても膝に負担がかかります。柔軟やストレッチですよね。足首関節はかかとをつけてのしゃがみこみを、股関節は下記為末さんのお勧めトレーニングと、JARTA中野さんの下記お勧めトレーニングを毎日やっています。
2)ふくらはぎ、太ももの筋肉を柔らかく
どちらが固くても膝に負担が掛かります。ストレッチ、ゆっくり長風呂、フォームローラー、試合後や筋トレ後はアロマケア等。
↓僕自身これで腰痛がなくなりました。お勧めです
↓アロマケアについて詳しくはこちら
3)膝周りの筋肉を鍛える
スクワット、ランジ、四股など。四股の状態でしっかり腰を落としたまま両手をまっすぐ横に広げ、その両手を地面と平行を保ったまま(更に腰を落としたまま)左右に身体を移動させるトレーニングがお勧めです。股関節の柔軟性と同時に膝周りが鍛えられます。ランジも同様の効果が高いです。
こうしたトレーニングとラジオ体操的なものを独自に組み合わせた20分程度の怪我予防体操トレーニングを7~8年前から365日欠かさずやっています。
4)体幹を鍛える
プレー中上半身が傾けばそれだけ膝に負担がかかります。一般的なメニューを4種類程度、量的には少なめですがほぼ毎日やっています。スタティックに固めすぎないよう、身体を揺らしながらやっています。
5)バランスボード系トレーニング
バランス感覚、重心感覚を鍛えて膝に負担のかからない動きを身につける為に下記の道具を使って日々トレーニングしています。ブレイブボードやスケボー、ローラーブレードなども重心感覚を養うのにお勧めです。ボウズは小学生時代に一通りやって、今でもたまに遊んでます。
↓実際使っているのはこの二つです
6)竹踏み
イボイボのついた百均のやつを毎日踏むことにしています。オスグッドの予防にも良いそうです。でもそう言えば最近さぼってます(笑)。踏むように言っとかなきゃ!
7)足指グーパートレーニング
足指が上手く使えるのと使えないのとではやはり膝への衝撃が変わります。ボウズの場合小学校低学年からトイレでは足指グーパーというのをずっと続けてきたので、今でもトイレに入ると反射的にグーパートレーニングしているようです。5本指ソックスも履いています。
ざっとそんな感じでやっています。後はやはりなんといっても睡眠ですよね。一番大事な怪我予防ですね。寝過ぎなければ昼寝の習慣もとても良いです。ボウズは15分くらいの昼寝を結構してますね。疲れがある休日には2回くらい昼寝したり。
それと中学前半まではキック系の練習に軽量球を使う方が良いです。何気にキックは足への負担がかなり大きいです。中1晩熟君に5号球は確実に重すぎます。危険です。キックは4号球か、軽量5号球を使うと良いと思います。
ボウズはやってないですがオーダーメイドインソールでクッション性と安定性を高めるのもあり、復帰後しばらくは膝サポーターもありだと思います。
以上、何か少しでも参考になりましたら幸いです。ボウズが2年晩熟でかなり厳しかったので3年晩熟は本当に大変だと思います。晩熟の場合、身体は小学生なのにトレーニング強度は中学生と同じになるという状況で怪我もしやすいです。フィジカルの差によるハンデも半端ないし本当に前途多難です。残念ながらサッカーをやめてしまう子も非常に多いです。
でもそんな中で稀にあらゆるハンデを乗り切って最後に花開く子もいます。そこに辿りつけるようお互いサポートしていきましょう!!(あ、本間選手のドリブルはボウズも参考にしています!凄いキレですよね~)
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パパは元々サッカーやスポーツの素人ですし、ボウズも大したプレーヤーじゃないです。でも10年ずっとサッカーの育成を見続け、様々考え続けてきた結果、多少知っている事もあります。何か悩んでいる事、疑問に思っていることなどありましたらどなたでも気軽にコメントください。自分の知っている事が何か少しでもお役に立てたら幸いです。