24-2.大平薬師(旧 薬師岳)(秋田市雄和(由利本荘市岩城))
標高:424m
駐車場:登山口にあり
トイレ:なし
登り片道:1時間13分
スマホ高低差:200m
おすすめPoint:信仰の山です。三角点を集めている人。
歴史:24. 大平薬師 をご参照ください。
新たに分かったことは、
・大平薬師(おおひらやくし)は、旧雄和町の山麓にある地域(番屋、宿、梵天野、上繋、脇ノ沢、下館など)の神社である。
・三年前(2021年)までは年に一回、7月にお祭りがあり、山に登ってお参りしていた。
・お社(やしろ)は年に一回、ご開帳していた。
・昔(昭和?)は女人禁制だった。
・岳三社(薬師神社、保食神社、朝熊神社)をお祀りしている。
などです。
補足説明ですが、大平薬師の「岳三社」とは、
【薬師神社】
山頂にある(新、旧二つの)雨乞薬師堂。観音像(仏像)が16~17体あり、その中央に薬師如来像が鎮守する。
雨乞いとは、旱魃(かんばつ)が続いた際に雨を降らせるため行う呪術的・宗教的な儀礼のこと(Wikipedia)で、この薬師堂が雨乞い儀式に使われていたのかもしれない。
【保食神社(うけもちじんじゃ)】
穀物をつかさどる、月夜見尊(つくよみのみこと)、保食神(うけもちのかみ)を祀ったお社(おやしろ)で、五穀豊穣を祈願して建てられたものが多い。
山頂よりやや低い位置に建てられたここの保食神社には、馬頭観音(高寺山(大仙市協和):馬頭観音の山 参照)が祀られている。馬頭観音は、ヒンドゥー仏教の神で、日本では奈良時代以降,牛馬を守護する神として信仰されている。
地元では、保食神社を「おぼしなさま」と言っている。二ツ井町鬼神集落の鎮守は不動様を「おぼしなさま」と呼んでおり、これに類似すると思われる。不動明王もヒンドゥー教に由来するが、日本では密教において大日如来の化身とされている(Wikipedia)。
【朝熊神社】
現在、朝熊神社は秋田市雄和繋西ノ沢の小高い山の上に建てられている。
地元では「虚空蔵様」と呼ばれている。
「虚空蔵」はアーカーシャガルバ(「虚空の母胎」の意)の漢訳で、虚空蔵菩薩とは「広大な宇宙のような無限の智恵と慈悲を持った菩薩」という意味である。そのため智恵や知識、記憶といった面での利益をもたらす菩薩として信仰される。その修法「虚空蔵求聞持法」は、一定の作法に則って真言を百日間かけて百万回唱えるというもので、これを修した行者は、あらゆる経典を記憶し、理解して忘れる事がなくなるという(Wikipedia)。
密教の流れのようです。
23. 高尾山(秋田市雄和)、高尾山荘に立てられた看板には保食神社よりやや低い位置に「虚空蔵様元宮」と書かれている事から、以前は大平薬師にこれらの三社があった事がわかる。享保元年(1716年)薬師岳から遷座した事が朝熊神社(里宮)の石碑に残されている。
調べた限り「太平山」との繋がりはわからず、信仰の内容も無関係かもしれない。
朝熊神社の石碑には「薬師岳」と書かれており、地元では「おおひらやくし」と呼んでいた事から、山頂の平な場所を示しているのではなかろうか?
今回はこの表参道を調査しました。
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Google Map で「岳三社 鳥居」を見つけてから、
フォロワーさんからの重要な情報もあり(🏍も手に入れた事ですし)、
どうしても行きたくなっちゃいまいました
国道341号線沿いに「石巻の清水」がありますので、Navi. で指定します。
右側に「石巻の清水」があります
地域の方が水を汲みに来ていました
次の目印は「繋」の看板です (ここが「女米木」との境界です)
「めめき」に関しては「23. 高尾山「米子と夜叉鬼」」見てね
右側に「番屋」集落のバス停があります。ここを右折
(残念ながらバスは廃止されたみたいです。目印がなくなったらゴメンなさい🙇♂️)
少し、寄り道して、草刈りをしているご年配の方に話を聞いてみました
「三年前まで山でお祭り(お祀り?)をやっていたが、今はやっていない」
「お祭りは、神様を下に(麓に)降ろして、会館(公民館?)でやっている」
「林道の先に駐車場があって、30分位で山に登れるけど、今は手入れされてないよ」
は?
「ここら辺は、当たり前に熊はいるから、熊が出ても通報しないのよ」
など、いろいろお話しいたしました
さて「番屋バス停」を右折し、へ
へ進んでいくと舗装道路が終わるところに
「岳三社 鳥居」⛩があります(一の鳥居)
農家の人(?)も利用している、林道「西ノ又線」と呼ばれています
林道は、ところどころ舗装されており4輪車でも通れますが、木が倒れています
林道を2km進むと、行き止まりが駐車場になっており、⛩がありました(二の鳥居)。
ちょうど、ガクアジサイが見頃でした。ドクダミの白い花も咲いています
ここを「アジサイ駐車場」と命名
軽自動車が止まっています。秋田ナンバー、「他にも登山客いるじゃん」
ちなみに、ドクダミは「毒草」ではありません。その逆で毒の治療薬、
「毒をだみにする」が有力な説(わが家では雑草)
山頂まで1.2km、
でも行くのを辞めようかと思うような草むらです
いきなり、木が倒れて行手もわかりません。
間違って、マムシ踏んじゃったらどうしよう? とビビりながら超えていきます
(だって、他の登山客もいることだし、、、)
薮に埋もれそうな看板発見(でも、これが最後だよ)
いったい、どこが道なんだ?
今回はスタートからYAMAPアプリを起動してました。GPSに頼らずには登れません。
なんか、結構ズレてるけど(私が悪いの
GPSが悪いの
)
それにしても、厄介なのはこのトゲトゲの草(イラクサ?)です。
薮をかき分けると、ズボンを貫いて膝に「ちくっ」
「もうやめよっかな」でもあと半分だし、、、とにかくここを脱出しよう
ふと振り返ると、「あれ、帰れるかな?」
帰りの目印に、枝を折りながら進みます(五城目の34. 薬師山で学びました)
この綺麗な白い花は何でしょう?(ウリノキ?) ポキッ!
アジサイ! ポキッ!
心が痛みますが、、、
ますますわからなくなってきた~
GPSから外れないように、、、
この木の下をくぐります
あれ、道らしくなってきたかな?
⛩発見!
保食神社でしょう
扉は傾いていて開きません。隙間から覗いても中は真っ暗。
でもスマホカメラは暗闇でも撮影できました
なんと、囲炉裏 ここは「お祭り会場」なのかな
本当の保食神社はこっち、名前は書いてませんが、しめ縄(鎖?)があります
一礼して中を拝見します。
お馬さんがいます。ご神体は隠れていて見れませんでした
(後で写真を見直すと、「保食神社」と書いてますね。絵馬が多数あるし、ご神体の下半分も見えているじゃないですか)
結構、家で調べましたから「馬頭観音」見たい気持ちもありますが、
見てはいけないから隠されているのでしょう。
やっぱ、神の怒りに触れるのは怖いですよね
本日の蜘蛛の巣払いの棒が写ってます
この先は、比較的、道がはっきりしていました
これはどっちだ? 当然、上へ。帰り道の枝を折りマーキング
分かりづらいですが、石段がありました
この石段を登ると、古い薬師神社がありました
昔の人は、この山頂の神社で雨乞いをしていたのでしょうか?
その横を通り過ぎると、三角点がありました。
雄和の皆さん喜んでください
スマホ判定は「秋田市」です(由利本荘市岩城じゃない)
ここには、以前きた事があります、「24. 大平薬師(由利本荘市岩城)」見てね
あの時の獣のフンは? まだ残ってました。でも白っぽくなってました。
じゃあ、前回の登山道は?
草に覆われて残念な姿でした
新しい薬師神社をお参りします。
扉を開けると、野ネズミが驚いて逃げていきました
中央の奥が薬師如来様です。薬壺を持ってます
その前には、顎の長い観音様?頭に何か乗ってますね
その右側は月光菩薩、後で調べると「薬師如来の教説を守る役割」らしく、反対側に日光菩薩がいるらしい(他は暗くて読めませんでした)。
「あれ、誰も登山者に会わなかった」
今回もこの山に一人ぼっち(ホームアローン的な顔)
前回の事があったので怖くなって、休憩もそこそこに、下山しました
ピンクテープに手招きされて、、、ここは道がありません。
綺麗な蜘蛛の巣があり、人が通ってない事が分かります。あれ、迷っちゃった
YAMAPアプリとにらめっこし、ようやく来た道を見つけました。
皆さんも100%ピンテを信じちゃダメですよ
これって、ヒグマに見えませんか?
二の鳥居まで戻ってきました~ もう軽自動車は居ませんでした
長袖を着ていたので汗だくで~す
YAMAPをご利用の登山上級者の皆さんへ、
どうか少しでも登山道の整備にご協力ください🙇♂️
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山を降り、番屋集落を見てきました
上田面のお堂:これが何なのか、調べても全く分かりませんでした
しかし、この仏像、人の上に乗ってるけど?
別のお堂:お地蔵様が二体? 片方は顔がないから石碑かも?
古い(キューピーちゃんのような)人形が供えられている。この町の文化なのか? 水子供養か?
情報によりますと、
「多分、庚(かのえ)申(さる)の祠でしょう! いまだに庚申講(こうしんこう)が続いてます」と教えていただきました
【庚申講】:私には説明できないので気になる人は→ 庚申講 こうしんこう円道寺https://www.endouji.com › gyouji › kohshinkoh
首無し地蔵群:朝熊神社の登り口、
どのお地蔵さんも首が無い
明治新政府は神道国教化政策を打ち立て、1868年、神仏分離令を布告します。
廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)により、民衆が暴挙におよんだ結果、各地でお地蔵さんの頭が落とされました(Wikipedia)。
現在の朝熊神社(里宮)に行ってみます。
この⛩をくぐり、山を登ります
途中、見過ごして通り過ぎてしまいますので、Navi. を「on」にしておいた方がいいと思います。
ここは神社の裏側ですね
まるまるとした、たぬきが、逃げて行きました
まず、正面に行ってみます。これが表参道です
しかしこの反対側は崩落、道はありませんでした
石段を登り鳥居をくぐります(一礼)
神社に山門?
「朝熊神社」「賓(?)澤山」と書かれています
この石段、山門、狛犬、石灯籠は平成7~11年に寄贈されたものですので、
神仏分離令の影響は受けていません。
山門をくぐると石碑があり、太平薬師の謎を解く手掛かりがありました
・朝熊神社の虚空蔵様への感謝が書かれています
・「薬師岳」の文字を見つけました。きっと大平薬師を薬師岳と呼んでいたんでしょう
・享保元年(1716年)、薬師岳から遷座した
・この山門、石段、燈籠、狛犬は平成7~11年に「高尾工業」「秋田製菓」が奉納した
・番屋、梵天野、宿、上繋、脇ノ沢、下館の住民が寄付した
石碑の反対側に小屋があります。
中を覗くと囲炉裏
保食神社にも囲炉裏がありましたが、
もしかすると、「女人禁制」の目的は、お祭りと称して、男たちが酒を酌み交わしていたのでは?(根も葉もない推測です)
いよいよ朝熊神社 参拝です。一礼して
やはり扉の中を見てみたいですよね。
中はまっ暗ですが、スマホで写真を撮ると、「朝熊神社」の看板
山岳仏教のようですね。梵天でしょうか?
天井にも絵が書かれています。
この日はわからなかったのですが、鉄砲を持った人? どういう意味があるのでしょうか
神様はもっと奥にいる様です
虚空蔵様は、一般の人には姿を見せない様ですね
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地図で離れたところに「神明社」を見つけましたので行ってみました
しかし、鳥居は「朝熊神社」
もしかすると、朝熊神社の表参道? (大平薬師(秋田市雄和)地図を見てね↓)
GPSを頼りに薮の中に入っていくと、
これが神明社
ゾウさんと、獅子。高尾山神社(高尾山(秋田市雄和))と上下が逆ですね
扉は開きませんでした
こちらは、昔の庄屋さんの持ち物で、現在は個人の所有らしいです🙇♂️
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