費用の見越し
この記事には改訂版がございます。改訂版は費用の見越しの仕訳をご覧下さい。
費用の見越しについてお伝えします。
費用の見越し
費用の中には1年分まとめて後払いするものがあります。
そのような場合も当期使った分は費用として処理しなければなりません。
支払いが行われていないだけで、費用は発生しているからです。
企業では支払家賃や支払保険料などを半年分や1年分まとめて後払いすることがあります。
費用とは、収益を得るために使われた金額のことです。
なので、支払が行われていなくても使われた時点で費用の計上をしなければなりません。
当期発生した費用は当期の費用として計算しないと正確な当期の費用が計算できません。
得られた収益とその収益を得るために使われた費用は対応していなければならないのです。
そこで、本来は当期の分なのに当期の費用になっていない分を当期の費用に加えなければなりません。
この一連の手続きを費用の見越しといいます。
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収益の繰延べ
の仕訳についてお伝えします。
収益の繰延べ
「受取家賃12,000円は8月1日に向こう1年分を前受けしたものである(決算日は12月31日)」
この決算整理(修正)仕訳を考えてみましょう。
8月1日に向こう1年分を受け取っているので、来年の7月31日までの分を受け取っています。
決算日が12月31日なので、1月1日から7月31日までの7ヶ月分が前受け分だといえます。
図で表すとこのようになります。
当期の収益である5か月分は仕訳の必要はありません。
仕訳を切らなければならないのは次期の分の7か月分です。
まずは、この7か月分がいくらになるのか計算しましょう。
12ヶ月分が12,000円なので、1か月分は(12,000÷12=)1,000円です。
これが7ヶ月分なので、(1,000×7=)7,000円となります。
この7,000円分は当期の収益にはなりません。
また、この家賃を受け取った時点で、
(借)現金など 12,000/(貸)受取家賃 12,000
という仕訳を切っているはずです(借方はここでは重要ではありません)。
この収益の勘定である受取家賃12,000円のうち7,000円を減額しなければならないので、『(借)受取家賃7,000』となります。
次は貸方です。
貸方は前受家賃という勘定科目を使って表します。
この前受家賃という勘定科目は次期に建物を貸さなければならない義務であると考えられるため、負債の勘定になります。
よって、『(貸)前受家賃7,000』となります。
まとめると、
(借)受取家賃 7,000/(貸)前受家賃 7,000
となります。
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収益の繰延べ
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収益の繰延べについてお伝えします。
考え方は費用の繰延べとほとんど同じです。
収益の繰延べ
収益の中には半年分や1年分をまとめて受け取るものがあります。
身近な例はほとんどありませんが、企業では受取家賃や受取利息も半年分や1年分をまとめて受け取ることがあります。
費用の繰延べは取引相手の立場で考えると収益の繰延べになります。
これらは、受取時に全て当期の収益として計上されています。
(借)現金など ×××/(貸)受取利息 ×××
のようにです。
しかし、次期の分の収益が当期の収益の中に入っていたら正確な当期の収益が計算できません。
そこで、本来は次期の分なのに当期の収益に紛れ込んでいる分をこの収益から差し引き、次期に繰延べなければなりません。
この一連の手続きを収益の繰延べといいます。
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費用の繰延べ
の仕訳についてお伝えします。
費用の繰延べ
「支払保険料12,000円は8月1日に向こう1年分を前払いしたものである(決算日は12月31日)」
この場合の決算整理(修正)仕訳を考えてみましょう。
8月1日に向こう1年分を支払っているので、来年の7月31日までの分を支払っています。
決算日が12月31日なので、1月1日から7月31日までの7ヶ月分が前払い分だといえます。
図で表すとこのようになります。
当期の費用である5か月分は仕訳の必要はありません。
仕訳を切らなければならないのは次期の分の7か月分です。
まずは、この7か月分がいくらになるのか計算しましょう。
12ヶ月分が12,000円なので、1か月分は(12,000÷12=)1,000円です。
これが7ヶ月分なので、(1,000×7=)7,000円となります。
この7,000円分は当期の費用にはなりません。
また、この保険料を支払った時点で、
(借)支払保険料 12,000/(貸)現金など 12,000
という仕訳を切っているはずです(貸方はここでは重要ではありません)。
この費用の勘定である支払保険料12,000円のうち7,000円を減額しなければならないので、『(貸)支払保険料7,000』となります。
次は借方です。
借方は前払保険料という勘定科目を使って表します。
この前払保険料という勘定科目は次期に保険というサービスを受ける権利であると考えられるため、資産の勘定になります。
よって、『(借)前払保険料7,000』となります。
まとめると、
(借)前払保険料 7,000/(貸)支払保険料 7,000
となります。
費用を資産にして次期に繰延べるという考え方は非常に重要です。
今の時点できちんと理解しておきましょう。
ちなみに、売上原価の計算の仕訳
も費用を資産にして次期に繰延べています。
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費用の繰延べ へ - 売上原価の計算の仕訳について確認したい方は
売上原価の計算の仕訳 へ
費用の繰延べ
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費用の繰延べについてお伝えします。
費用の繰延べ
費用の中には半年分や1年分をまとめて支払うものがあります。
身近な例では自動車の任意保険のような支払保険料などです。
ちなみに企業では支払家賃や支払利息も半年分や1年分まとめて支払うことがあります。
これらの費用は、支払時に全て
(借)支払保険料 ×××/(貸)現金など ×××
のように当期の費用として計上されていますが、次期の分の費用が当期の費用の中に入っていたら正確な当期の費用が計算できません。
そこで、本来は次期の分なのに当期の費用に紛れ込んでいる分をこの費用から差し引き、次期に繰延べなければならないのです。
この一連の手続きを費用の繰延べといいます。
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簿記革命メルマガ「簿記革命通信~簿記1級にラクラク合格する方法~」に興味がある方はリンクをクリックしてください。売上原価の計算の仕訳
この記事には改訂版がございます。改訂版は売上原価の計算の仕訳をご覧下さい。
売上原価の計算の仕訳についてお伝えします。
売上原価の計算の仕訳は2パターン
売上原価の計算の仕訳は2パターンあります。
仕入勘定で売上原価を計算する方法と、売上原価勘定で売上原価を計算する方法です。
売上原価の計算のイメージがしっかりとできていればどちらのやり方もすぐに対応できます。
ちなみに、検定試験では仕入勘定で売上原価を計算する方法が圧倒的に多いです。
仕入勘定で売上原価を計算する方法
「期首商品棚卸高は50,000円、仕入勘定残高は400,000円、期末商品棚卸高は70,000円である」場合の決算整理(修正)仕訳について考えてみましょう。
仕入勘定で売上原価を計算する方法で決算整理仕訳を行います。
まず、期首商品棚卸高を仕入勘定に振り替えます。
期首商品棚卸高は繰越商品勘定で記帳されているはずなので、まずこれを減額します。
よって『(貸)繰越商品50,000』です。
また、繰越商品と同額を仕入に加算することになるので、『(借)仕入50,000』となります。
まとめると、
(借)仕入 50,000/(貸)繰越商品 50,000
となります。
これで、商品は全て仕入勘定になりました。
次に、期末商品棚卸高を次期に繰越すために繰越商品勘定に振り替えます。
まず、仕入の中から期末商品棚卸高を繰越商品勘定に振り替えるため、仕入勘定を減額します。
よって、『(貸)仕入70,000』となります。
また、仕入と同額が繰越商品勘定に振り替えられて次期に繰り越されるので、『(借)繰越商品70,000』となります。
まとめると、
(借)繰越商品 70,000/(貸)仕入 70,000
となります。
よって決算整理(修正)仕訳は、
(借)仕入 50,000/(貸)繰越商品 50,000
(借)繰越商品 70,000/(貸)仕入 70,000
の2行となります。
売上原価勘定で売上原価を計算する方法
「期首商品棚卸高は50,000円、仕入勘定残高は400,000円、期末商品棚卸高は70,000円である」ときの決算整理(修正)仕訳について考えてみましょう。
売上原価勘定で売上原価を計算する方法で決算整理仕訳を行います。
まず、期首商品棚卸高を売上原価勘定に振り替えます。
期首商品棚卸高は繰越商品勘定で記帳されているはずなので、まずこれを減額します。
よって『(貸)繰越商品50,000』です。
また、繰越商品と同額を売上原価勘定に振り替えることになるので、『(借)売上原価50,000』となります。
まとめると、
(借)売上原価 50,000/(貸)繰越商品 50,000
となります。
これで、繰越商品勘定が全て売上原価勘定になりました。
次に、仕入勘定残高も売上原価勘定に振り替えます。
仕入勘定残高は400,000円なので、これを仕入勘定から減額することになります。
よって『(貸)仕入400,000』となります。
売上原価勘定に振り替えるので、借方は売上原価勘定です。
金額ももちろん同額です。
よって、『(借)売上原価400,000』です。
まとめると、
(借)売上原価 400,000/(貸)仕入 400,000
となります。
これで、繰越商品勘定と仕入勘定が全て売上原価勘定になりました。
最後に、期末商品棚卸高を次期に繰越すために繰越商品勘定に振り替えます。
まず、売上原価の中から期末商品棚卸高を繰越商品勘定に振り替えるため、売上原価勘定を減額します。
よって、『(貸)売上原価70,000』となります。
また、仕入と同額が繰越商品勘定に振り替えられて次期に繰り越されるので、『(借)繰越商品70,000』となります。
まとめると、
(借)繰越商品 70,000/(貸)売上原価 70,000
となります。
よって決算整理仕訳は、
(借)売上原価 50,000/(貸)繰越商品 50,000
(借)売上原価 400,000/(貸)仕入 400,000
(借)繰越商品 70,000/(貸)売上原価 70,000
の3行となります。
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売上原価の計算について図を使ってお伝えします。
売上原価の計算のイメージ

売上原価の計算のイメージを図で表すとこのような感じです。
○が商品だとイメージしてもらえればいいかと思います。
ここでは先入先出法でイメージしていますが、移動平均法であっても同様です。
売上原価=期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高という計算式をしっかりとイメージしておいてください。
売上原価の計算のボックス図

総勘定元帳を図で表したこのような図をボックス図といいます。
借方残高を左に、貸方残高を右に書きます。
ここでは仕訳も書いていますが、仕訳については次回詳しくご説明します。
今はイメージするために仕訳を利用してください。
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簿記革命メルマガ「簿記革命通信~簿記1級にラクラク合格する方法~」に興味がある方はリンクをクリックしてください。売上原価の計算
この記事には改訂版がございます。改訂版は売上原価の計算の仕訳をご覧下さい。
売上原価の計算についてお伝えしていきます。
三分法の復習
売上原価の計算の前に三分法の復習をしておきましょう。
をご覧下さい。
そして、三分法の決算整理前の勘定残高は、
- 繰越商品(資産):期首商品棚卸高(前期から繰越された商品の原価)
- 仕入(費用):当期商品仕入高(当期に仕入れた商品の純額)
- 売上(収益):売上高(当期に売上げた商品の純額)
ということを確認しておいてください。
ちなみに売上原価とは、「売上によりなくなった商品の原価」です。
費用収益対応の原則
売上原価の計算において重要なのは費用収益対応の原則です。
このままでは「収益=当期の売上」「費用=当期の仕入」となってしまいます。
これでは費用と収益が対応しません。
仕入れた商品がそのまま売れているとは限らないからです。
費用と収益を対応させるためには、「当期の売上」と「当期の売上によりなくなった商品の原価(売上原価)」とならなければなりません。
売れ残りが費用となってしまってはまずいのです。
売上原価の計算の考え方
正確な期間損益の算定のため、収益と費用を対応させなければなりません。
そのための考え方の手順は、
- 繰越商品を全て仕入にする
- その中から当期末の商品(在庫)を繰越商品として次期に繰越す
となります。
以下詳しく見ていきます。
1.繰越商品を全て仕入にする
前期から繰越されている商品も当期に仕入れた商品も同じものです。
ということで、全て仕入にしてしまいます
2.その中から当期末の商品(在庫)を繰越商品として次期に繰越す
1の作業をしたことで、繰越された商品も仕入れた商品も全て仕入になっています。
この中で売れ残っているのものは費用(仕入)にしてしまうわけにはいきません。
そこで、この在庫を資産(繰越商品)に戻して次期に繰越します。
このようにして売上原価を計算するのです。
売上原価=期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高という計算式がありますが、この計算式は暗記するものではありません。
考え方をきちんと理解して、自力で復元できるようにしておくのです。
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簿記革命メルマガ「簿記革命通信~簿記1級にラクラク合格する方法~」に興味がある方はリンクをクリックしてください。有価証券の期末の評価の仕訳
この記事には改訂版がございます。改訂版は有価証券の期末の評価の仕訳をご覧下さい。
有価証券の期末の評価の仕訳についてお伝えします。
株式の時価が下がった
「決算を迎え、株式100株(帳簿価額1株8,000円)を保有している。決算日の1株の時価は7,000円である」場合の決算整理(修正)仕訳について考えてみます。
まずは、株式の帳簿価額の総額と時価の総額を求めます。
帳簿価額:100×8,000=800,000円
時価:100×7,000=700,000円
となります。
帳簿価額を時価に修正するので、800,000円を700,000円に修正するということになります。
(800,000-700,000=)100,000円分帳簿価額が減少したということになります。
というわけで、「(貸)売買目的有価証券100,000」となります。
また、この100,000円は有価証券の時価が下がったことによる損失です。
よって「(借)有価証券評価損100,000」となります。
まとめると、
(借)有価証券評価損100,000/(貸)売買目的有価証券100,000
となります。
株式の時価が上がった
「決算を迎え、株式100株(帳簿価額1株8,000円)を保有している。決算日の1株の時価は9,000円である」ときの仕訳について考えてみます。
まずは、株式の帳簿価額の総額と時価の総額を求めます。
帳簿価額:100×8,000=800,000円
時価:100×9,000=900,000円
となります。
帳簿価額を時価に修正するので、800,000円を900,000円に修正するということになります。
(900,000-800,000=)100,000円分帳簿価額が増加したということになります。
というわけで、「(借)売買目的有価証券100,000」となります。
また、この100,000円は有価証券の時価が上がったことによる収益です。
よって「(貸)有価証券評価益100,000」となります。
まとめると、
(借)売買目的有価証券100,000/(貸)有価証券評価益100,000
となります。
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簿記革命メルマガ「簿記革命通信~簿記1級にラクラク合格する方法~」に興味がある方はリンクをクリックしてください。有価証券の期末の評価
この記事には改訂版がございます。改訂版は有価証券の期末の評価の仕訳をご覧下さい。
有価証券の期末の評価についてお伝えします。
有価証券の期末の評価
有価証券を保有している場合、有価証券は購入時に取得価額で記帳されています。
売買目的有価証券の場合は帳簿価額を取得価額から決算時の時価に評価替えしなければなりません。
ちなみに、貸借対照表の価額を決めることを「評価」といいます。
- 時価>帳簿価額…儲けが出る…有価証券評価益(収益)
- 時価<帳簿価額…損失が出る…有価証券評価損(費用)
という勘定を使って仕訳を切ります。
有価証券の評価替えを行う目的
なぜ有価証券の評価替えを行うのでしょうか。
有価証券の評価替えの目的は企業の正しい経営成績を明らかにするためです。
正確な期間損益の算定のため、収益と費用を対応させるためともいえます。
減価償却の目的や貸倒引当金を設定する目的と同じです。
有価証券の帳簿価額と時価との差額は収益にしろ費用にしろ、当期のものです。
評価替えを行わなければ、この有価証券を売却したときの会計期間に全ての損益が計上されます。
それでは正しい期間損益が算定できないのです。
正確な期間損益の算定のためには決算での評価替えが欠かせないのです。