暗記不要の簿記独学講座【簿記革命】 -58ページ目

売買目的有価証券の期末の評価

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この記事には改訂版がございます。改訂版は売買目的有価証券の期末の評価の仕訳をご覧下さい。


売買目的有価証券の期末の評価についてお伝えします。

売買目的有価証券の期末の評価

売買目的有価証券の期末の評価に関しては、簿記3級で学習しました。
簿記2級でも方法に変わりはありません。

しかし、少々複雑な出題のパターンがあります。
売買目的有価証券が2種類以上あって、評価益と評価損が両方とも発生するような出題です。

この場合、評価損と評価益を差し引き(相殺)し、残った方(金額が多い方)だけを計上します

総額主義の例外

原則としては、収益と費用は総額で記載しなければなりません。
これは企業会計原則に総額主義の原則として書かれています。

しかし、有価証券の売却損益、評価損益は総額主義の例外として認められています。
総額主義は取引の規模を適正に表すための原則ですが、有価証券の売買取引についてはその取引規模は重要ではないからです。
重要なのは有価証券の売買という投資活動の結果として、どれだけの損益が計上されたのかです。

大きな意味も無く売却損と売却益、評価損と評価益を区別して表示すると、その財務諸表を見た人が分かりにくくなってしまいます(ぱっと見ただけではいくら損益が出たのか分かりません)。
そのため、正確さよりも分かりやすさを重視するという重要性の原則が適用されることで総額主義の例外となっています。

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勉強計画を立てる際のポイント

有価証券の貸付(借入)の2種類の契約形態

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この記事には改訂版がございます。改訂版は有価証券の貸付(借入)の2種類の契約形態をご覧下さい。


有価証券の貸付(借入)の2種類の契約形態についてお伝えします。

有価証券の貸付(借入)の2種類の契約

有価証券を貸し付ける(借り入れる)ときには2種類の契約の方法があります(有価証券に限った話ではありません)。
消費貸借と使用貸借です。

消費貸借

消費貸借とは、消費することを前提で貸し借りする契約です。
身近な例では、「乾電池を借りる」などが消費貸借にあたります。

乾電池を借りた場合、通常はその電池を消費して、返すときには新しい乾電池を買って貸してくれた人に返します。
消費したその電池を返すわけにはいきません。
このような貸し借りのことです。

有価証券の消費貸借契約では、借主はその有価証券を自由に売却することができます。
返すときには買いなおして返せばいいのです。
有価証券には番号が書かれていますが、「同一番号の有価証券を返す必要がない」という契約だからです。

有価証券を消費貸借契約で借りた場合、通常はその有価証券を売却して現金化し、資金繰りに役立てます。
そして返却日には市場から買いなおして貸主に返します。

消費貸借契約の場合、有価証券の貸し手はその有価証券の所有権(自分のものとする権利)を失うので配当金を受け取ることはできません。
その分使用貸借契約より金利(貸借料)が高くなります。

使用貸借

使用貸借とは、使用することを前提で貸し借りする契約です、
身近な例では、「本を借りる」などが使用貸借にあたります。

本を借りた場合、通常はその本を読んで、全く同じその本を返します。
同じタイトルの本をわざわざ買いなおして返すことは破損してしまったりしない限りはしません。
このような貸し借りのことです。

有価証券の使用貸借契約では、借主はその有価証券を売却するわけにはいきません。
有価証券には番号が書かれていますが、「同一番号の有価証券を返す必要がある」という契約だからです。

有価証券を使用貸借契約で借りた場合、通常はその有価証券を担保に現金を借りて資金繰りに役立てます。
そして返却日には担保にしている有価証券を返してもらって貸主に返します。

使用貸借契約の場合、有価証券の貸し手はその有価証券の所有権を失わず、占有権(そのものを自由に取り扱う権利)だけを失います。
所有権は失わないため配当金を受け取ることができます。
その分消費貸借契約より金利(貸借料)が低くなります。

簿記検定試験では…

簿記検定試験ではここまで細かい出題は見たことがありません
そもそも現実でも消費貸借契約と使用貸借契約を明確に区別することはあまりありません(民法では重要な違いです)。

そのため、細かいことはあまり気にせず、貸付有価証券の取引と仕訳借入有価証券の取引と仕訳で学習したとおりに仕訳を切れば問題ありません。

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有価証券の差入・預り・貸付・借入

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有価証券の差入・預り・貸付・借入についてまとめておきます。

有価証券の差入・預り・貸付・借入

有価証券の差入・預り・貸付・借入を仕訳するときの金額について表でまとめると下のようになります。


仕訳のときの金額
差入有価証券帳簿価額
預り有価証券時価
貸付有価証券帳簿価額
借入有価証券時価

それぞれ帳簿価額で仕訳する理由、時価で仕訳する理由があります。
この表を暗記するのではなく、理由をきちんと理解して正しい金額で仕訳が切れるようにしておきましょう

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借入有価証券の取引と仕訳

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この記事には改訂版がございます。改訂版は借入有価証券の取引と仕訳をご覧下さい。


借入有価証券の取引と仕訳についてお伝えします。

有価証券を借り入れた

「当社は取引先が所有している株式(帳簿価額600,000円、時価700,000円)を借り入れた」場合の仕訳について考えてみます。

有価証券を借り入れたことで、手許の有価証券が増加します。
しかし、売買目的有価証券などといった勘定科目を使うと、自社で所有している有価証券と混ざってしまいます。
そこで、『保管有価証券』という勘定科目を使います。
有価証券という財産なので資産の勘定になります。

また、金額は時価になります。
よって、『(借)保管有価証券700,000』となります。

次は貸方です。
有価証券を借り入れたことで、その有価証券を返す義務が発生します。
この義務を『借入有価証券』という勘定科目で表します。
義務なので負債の勘定になります。

ここでも金額は時価となります。
よって、『(貸)借入有価証券700,000』となります。

まとめると、

(借)保管有価証券700,000/(貸)借入有価証券700,000

となります。

なぜ借入有価証券の金額は時価なのか

貸付有価証券は帳簿価額なのになぜ借入有価証券の金額は時価なのでしょうか。
理由は2つあります。

  • そもそも他社の帳簿価額は分からないから
  • この有価証券を紛失した場合の損害賠償金額に近いのは時価だから

です。

この例題では時価を使うか帳簿価額を使うかの理解を問うためにあえて帳簿価額を書いていますが、実際には他社の帳簿価額は分かりません
そのためその金額を使って記帳することはできないのです。

また、借入有価証券は先方に返す義務があります。
もしこの有価証券を紛失した場合には、当社が買いなおして返さなければなりません。
なので、買いなおすときに必要な金額を負債として計上しておくほうが合理的です。
買いなおすときに必要な金額はそのときにならなければ分かりませんが、取引した時点で近いのは帳簿価額よりも時価です。
そのため時価で記帳する方が合理的だといえます。

このような理由により、借入有価証券の金額は時価ということになります。

ちなみに、考え方は預り有価証券と似ています。

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借入有価証券

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借入有価証券についてお伝えします。

借入有価証券

借入については借入金手形借入金が簿記3級の範囲でした。
簿記2級ではこれに借入有価証券が加わります。

現金ではなく有価証券を借り入れることがあります。
その場合、借入有価証券という勘定科目を使います。

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貸付有価証券の取引と仕訳

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貸付有価証券の取引と仕訳についてお伝えします。

有価証券を貸し付けた

「当社は取引先に対し、売買目的で所有している株式(帳簿価額600,000円、時価700,000円)を貸し付けた」場合の仕訳について考えてみます。

売買目的有価証券を貸し付けるので、売買目的有価証券が減少します。
よって『(貸)売買目的有価証券600,000』となります。
金額は帳簿価額になります。
この金額を時価にしてしまったら、差額が帳簿に残ってしまい、変なことになるからです。

また、有価証券を貸し付けたことで、この有価証券を返してもらう権利が発生します。
この権利は貸付有価証券という勘定で処理します。
権利なので資産の勘定になります。

金額は帳簿価額になります。
よって『(借)貸付有価証券600,000』となります。

まとめると、

(借)貸付有価証券600,000/(貸)売買目的有価証券600,000

となります。

なぜ貸付有価証券の金額は帳簿価額なのか

貸付有価証券の金額はなぜ帳簿価額なのでしょうか。
理由は「ここで時価を使ってしまうと評価損益が発生することになりますが、貸し付けただけで損益が発生するのはおかしいから」です。

もし貸付有価証券を時価で仕訳を切ると、上の例題では

(借)貸付有価証券700,000/(貸)売買目的有価証券600,000
           /(貸)有価証券評価益 100,000

となります。
有価証券を貸し付けるという行為で評価損益が発生するのもおかしいということになります。

というわけで貸付有価証券の金額は帳簿価額となります。

ちなみに、考え方は差入有価証券と似ています。

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貸付有価証券

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貸付有価証券についてお伝えします。

貸付有価証券

貸付については貸付金手形貸付金が簿記3級の範囲でした。
簿記2級ではこれに貸付有価証券が加わります。

現金ではなく有価証券を貸し付けることがあります。
その場合、貸付有価証券という勘定科目を使います。

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簿記3級の勉強計画

預り有価証券の取引と仕訳

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預り有価証券の取引と仕訳についてお伝えします。

有価証券を保証金として預かった

「当社はA社と新しく取引を始めるにあたって有価証券を保証金として預かった。なお、この有価証券の帳簿価額は300,000円、時価は400,000円であった」場合の仕訳について考えてみます。

有価証券を預かったことで、手許の有価証券が増加します。
しかし、売買目的有価証券などといった勘定科目を使うと、自社で所有している有価証券と混ざってしまいます。
そこで、『保管有価証券』という勘定科目を使います。
有価証券という財産なので資産の勘定になります。

また、金額は時価になります。
よって、『(借)保管有価証券400,000』となります。

次は貸方です。
有価証券を預かったことで、その有価証券を返す義務が発生します。
この義務を『預り有価証券』という勘定科目で表します。
義務なので負債の勘定になります。

ここでも金額は時価となります。
よって、『(貸)預り有価証券400,000』となります。

まとめると、

(借)保管有価証券400,000/(貸)預り有価証券400,000

となります。

なぜ預り有価証券の金額は時価なのか

差入有価証券は帳簿価額なのになぜ預り有価証券の金額は時価なのでしょうか。
理由は2つあります。

  • そもそも他社の帳簿価額は分からないから
  • この有価証券を紛失した場合の損害賠償金額に近いのは時価だから

です。

この例題では時価を使うか帳簿価額を使うかの理解を問うためにあえて帳簿価額を書いていますが、実際には他社の帳簿価額は分かりません
そのためその金額を使って記帳することはできないのです。

また、預り有価証券は先方に返す義務があります。
もしこの有価証券を紛失した場合には、当社が買いなおして返さなければなりません。
なので、買いなおすときに必要な金額を負債として計上しておくほうが合理的です。
買いなおすときに必要な金額はそのときにならなければ分かりませんが、取引した時点で近いのは帳簿価額よりも時価です。
そのため時価で記帳する方が合理的だといえます。

このような理由により、預り有価証券の金額は時価ということになります。

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