暗記不要の簿記独学講座【簿記革命】 -54ページ目

棚卸減耗費と商品評価損の面積図による考え方

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この記事には改訂版がございます。改訂版は棚卸減耗費と商品評価損が両方とも発生する場合をご覧下さい。


棚卸減耗費商品評価損の面積図による考え方についてお伝えします。

面積図による考え方

面積図とは、方程式を使わなければ解けない問題を小学生に教えるときに多用される解法です(小学生は方程式を学習しません)。
かけ算を面積で表すことで視覚的に問題を解くことができます。

ここでは棚卸減耗費と商品評価損を面積図を使って考えてみます。

期末帳簿棚卸高を面積図で表すと…

期末帳簿棚卸高は「期末帳簿棚卸数量×原価」で求めることができます。
そこで、この掛け算を、縦を単価、横を数量で表します。

簿記検定合格のための独学簿記講座-期末帳簿棚卸高

帳簿棚卸数量を200個、原価を100円とするとこのようになります。
ちなみに縦を数量、横を単価で表すこともできますが、一般的ではありません。

棚卸減耗費を面積図で表すと…

棚卸減耗費は「(帳簿棚卸数量-実地棚卸数量)×原価」で求めることができます。
実地棚卸数量を190個として、先ほどの面積図に重ねると下の図のようになります。
簿記検定合格のための独学簿記講座-棚卸減耗費

商品評価損を面積図で表すと…

商品評価損は「実地棚卸数量×(原価-時価)」で求めることができます。
時価を90円として、先ほどの面積図に重ねると下の図のようになります。

簿記検定合格のための独学簿記講座-商品評価損

ちなみに期末実地棚卸高は「期末帳簿棚卸高-棚卸減耗費-商品評価損」となります。

面積図の使い方

面積図を使うと視覚的に問題を解くことができます。
実際に問題を解くときも、枠組みだけを先に素早く書くことで格段に問題が解きやすくなります。

面積図はかけ算を使うものであれば使うことができます。
色々な論点で使うことができる考え方なので、現段階でしっかりと身につけておくことをおすすめします。

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簿記3級独学合格講座(受験を終えて)第129回

昨日はメッセージとコメントを11件もいただきました。

ありがとうございました。
野暮用が入ったため、朝方まで返信できませんでした。
すみませんでした。
家を出る前に私の返信を見ることができなかったかもしれないと思うと心苦しい限りです。


日商簿記検定を受験したみなさん、お疲れ様でした。
出来がよかった方、よくなかった方と様々だろうと思います。

受験した方のご感想、手ごたえ、次回への意気込み等、コメント欄にご記入いただければ幸いです。
どんな内容でも構いませんし、何級を受けたかも問いません。
ご気軽にご記入ください。
今ならばもれなく私の返信がついてきます。
今度は返信遅れません。
野暮用はもう入らないはずです。

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棚卸減耗費と商品評価損が両方とも発生する場合

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この記事には改訂版がございます。改訂版は棚卸減耗費と商品評価損が両方とも発生する場合をご覧下さい。


棚卸減耗費商品評価損が両方とも発生する場合について考えてみましょう。
売上原価は仕入勘定で算定するものとし、棚卸減耗費と商品評価損はともに売上原価に含めないものとします。

棚卸減耗費と商品評価損が両方とも発生する場合

資料から決算整理仕訳を示しなさい。

  1. 期首商品棚卸高 \200,000
  2. 当期商品仕入高 \800,000
  3. 当期商品売上高 \1,200,000
  4. 期末商品棚卸高
    • 帳簿棚卸数量 100個 1個あたり取得原価   3,000円
    • 実地棚卸数量  90個 1個あたり正味売却価額 2,500円

この例題を考えてみましょう。
まず、簿記3級の範囲で学習した売上原価の計算を行います。
帳簿の期末商品棚卸高は3,000×100=300,000円なので、

(借)仕入    200,000/(貸)繰越商品 200,000
(借)繰越商品 300,000/(貸)仕入    300,000

となります。

次に棚卸減耗費を計算します。
1個3,000円の商品が(100-90=)10個なくなっているので、棚卸減耗費は3,000円×10個=30,000円です。
30,000円分の商品がなくなっているので、『(貸)繰越商品30,000』となります。

次は借方です。
このなくなってしまった30,000円分は費用(損失)となります。
また、この例題ではこの費用は売上原価に含めないと指示があります。
よって棚卸減耗費勘定で処理します。
よって『(借)棚卸減耗費30,000』となります。

まとめると、

(借)棚卸減耗費 30,000/(貸)繰越商品 30,000

となります。

次に商品評価損を計算します。
取得原価が1個3,000円の商品が、売っても2,500円しか受取れなくなっています。
1個あたり(3,000-2,500=)500円分商品の価値が減っています。
これが90個(100個ではありません)あるので、(500円×90個=)45,000円分商品の価値が減っているということになります。
よって、『(貸)繰越商品45,000』となります。

次は借方です。
このなくなってしまった45,000円分は費用(損失)となります。
また、この例題ではこの費用は売上原価に含めないと指示があります。
よって、この費用は商品評価損勘定で処理します。
よって『(借)商品評価損45,000』となります。

まとめると、

(借)商品評価損 45,000/(貸)繰越商品 45,000

となります。
よって決算整理仕訳は、

(借)仕入    200,000/(貸)繰越商品 200,000
(借)繰越商品 300,000/(貸)仕入    300,000
(借)棚卸減耗費 30,000/(貸)繰越商品  30,000
(借)商品評価損 45,000/(貸)繰越商品  45,000

の4行となります。

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簿記3級独学合格講座(決意表明)第129回

いよいよ明日は簿記検定です。
この記事のコメント欄に今の決意を書きこんでおきましょう(受験級は問いません)。
今ならもれなく私の応援コメントがついてきます(笑)。

試験本番で最も大切なことは「あきらめないこと」です。
あきらめた瞬間に解けるはずの問題も解けなくなり、5点や10点消えていきます。
気付くはずのひっかけにも気付かなくなります。
絶対にあきらめないためにも、ここに決意表明して試験に臨みましょう。

このような簿記のことしか書いていないブログを読んでいるあなたの実力は周りの受験生の実力をはるかに凌ぎます。
安心して戦ってきてください。
健闘を祈ります。

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商品評価損の取引と仕訳

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この記事には改訂版がございます。改訂版は商品評価損の取引と仕訳をご覧下さい。


商品評価損の取引と仕訳についてお伝えします。

売上原価に含める場合

資料から決算整理仕訳を示しなさい。
なお、売上原価は仕入勘定で算定し、商品評価損は売上原価に含めるものとする。

  1. 期首商品棚卸高 \200,000
  2. 当期商品仕入高 \800,000
  3. 当期商品売上高 \1,200,000
  4. 期末商品棚卸高
    • 帳簿棚卸数量 100個 1個あたり取得原価   3,000円
    • 実地棚卸数量 100個 1個あたり正味売却価額 2,500円

この例題を考えてみましょう。
まず、簿記3級の範囲で学習した売上原価の計算を行います。
帳簿の期末商品棚卸高は3,000×100=300,000円なので、

(借)仕入    200,000/(貸)繰越商品 200,000
(借)繰越商品 300,000/(貸)仕入    300,000

となります。
次に商品評価損を計算します。
取得原価が1個3,000円の商品が、売っても2,500円しか受取れなくなっています。
1個あたり(3,000-2,500=)500円分商品の価値が減っています。
これが100個あるので、(500円×100個=)50,000円分商品の価値が減っているということになります。
よって、『(貸)繰越商品50,000』となります。

次は借方です。
このなくなってしまった50,000円分は費用(損失)となります。
また、この例題ではこの費用は売上原価に含めると指示があります。
売上原価は仕入勘定で算定しているので、仕入にこの費用を加えます。
よって『(借)仕入50,000』となります。

まとめると、

(借)仕入 50,000/(貸)繰越商品 50,000

となります。
よって決算整理仕訳は、

(借)仕入    200,000/(貸)繰越商品 200,000
(借)繰越商品 300,000/(貸)仕入    300,000
(借)仕入     50,000/(貸)繰越商品  50,000

の3行となります。

売上原価に含めない場合

資料から決算整理仕訳を示しなさい。
なお、売上原価は仕入勘定で算定し、商品評価損は売上原価に含めないものとする。

  1. 期首商品棚卸高 \200,000
  2. 当期商品仕入高 \800,000
  3. 当期商品売上高 \1,200,000
  4. 期末商品棚卸高
    • 帳簿棚卸数量 100個 1個あたり取得原価   3,000円
    • 実地棚卸数量 100個 1個あたり正味売却価額 2,500円

この例題を考えてみましょう。
まず、簿記3級の範囲で学習した売上原価の計算を行います。
帳簿の期末商品棚卸高は3,000×100=300,000円なので、

(借)仕入    200,000/(貸)繰越商品 200,000
(借)繰越商品 300,000/(貸)仕入    300,000

となります。
次に商品評価損を計算します。
取得原価が1個3,000円の商品が、売っても2,500円しか受取れなくなっています。
1個あたり(3,000-2,500=)500円分商品の価値が減っています。
これが100個あるので、(500円×100個=)50,000円分商品の価値が減っているということになります。
よって、『(貸)繰越商品50,000』となります。

次は借方です。
このなくなってしまった50,000円分は費用(損失)となります。
また、この例題ではこの費用は売上原価に含めないと指示があります。
よって、この費用は商品評価損勘定で処理します。
よって『(借)商品評価損50,000』となります。

まとめると、

(借)商品評価損 50,000/(貸)繰越商品 50,000

となります。
よって決算整理仕訳は、

(借)仕入    200,000/(貸)繰越商品 200,000
(借)繰越商品 300,000/(貸)仕入    300,000
(借)商品評価損 50,000/(貸)繰越商品  50,000

の3行となります。

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商品評価損

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この記事には改訂版がございます。改訂版は商品評価損の取引と仕訳をご覧下さい。


商品評価損についてお伝えします。

商品評価損とは…

期末商品は取得原価で評価するのが原則です。
しかし、その商品を売却したとしても取得原価より低い金額しか受け取れない場合は、その受け取ることができる金額で評価しなければなりません
このときに生じた損失(取得原価-正味売却価額)を商品評価損といいます。

ちなみに、正味売却価額とは、売却したときに受け取ることができる金額で、『売価-販売経費』で見積ります。

商品評価損が発生する原因

商品評価損が発生する原因は大きく分けて3つあります。

  • 需要と供給の変化による価格の下落(収益性低下)
  • 損傷などの物理的な価値の低下(品質低下)
  • 流行遅れなどの経済多岐な価値の低下(陳腐化)

以下、詳しく説明します。

需要と供給の変化による価格の下落(収益性低下)

これは石油やとうもろこしなどの市場があるもので起こります。
商品は需要が増えれば価格は上がり、需要が減れば価格は下がります。
また、供給が増えれば価格は下がり、供給が減れば価格は上がります。

このような需要と供給の変化が原因で価格が変化し、その結果商品評価損が発生した場合は、このケースにあたります。

損傷などの物理的な価値の低下(品質低下)

これはぶつけたり、落としたりすることによって商品の価値が物理的に低下した場合のことをいいます。
展示品やアウトレットなどで商品評価損が発生した場合は、このケースにあたります。

流行遅れなどの経済多岐な価値の低下(陳腐化)

これはパソコンなどのいわゆる「型落ち」などが原因で安くしか売れなくなってしまった場合のことをいいます。
主にパソコンなどの電化製品に多いですが、新製品が発売されることで今まで取り扱われていた商品が旧製品になります。
物理的には新品でも、経済的には旧製品になります。
こうなってしまうと、従来の値段では売れなくなってしまいます。
このような原因で商品評価損が発生した場合は、このケースにあたります。

商品評価損の処理の仕方

商品評価損は売上原価に含める場合と含めない場合の2通りがあります。
売上原価に含める場合は仕入(売上原価で計算する場合は売上原価)勘定で処理し、売上原価に含めない場合は商品評価損勘定で処理します。

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復習の仕方

棚卸減耗費の取引と仕訳

簿記(TOP)>商業簿記2級>棚卸減耗費の取引と仕訳


この記事には改訂版がございます。改訂版は棚卸減耗費の取引と仕訳をご覧下さい。


棚卸減耗費の取引と仕訳についてお伝えします。

売上原価に含める場合

資料から決算整理仕訳を示しなさい。
なお、売上原価は仕入勘定で算定し、棚卸減耗費は売上原価に含めるものとする。

  1. 期首商品棚卸高 \200,000
  2. 当期商品仕入高 \800,000
  3. 当期商品売上高 \1,200,000
  4. 期末商品棚卸高
    • 帳簿棚卸数量 100個 1個あたり取得原価 3,000円
    • 実地棚卸数量  90個 1個あたり取得原価 3,000円

この例題を考えてみましょう。
まず、簿記3級の範囲で学習した売上原価の計算を行います。
帳簿の期末商品棚卸高は3,000×100=300,000円なので、

(借)仕入 200,000  /(貸)繰越商品 200,000
(借)繰越商品 300,000/(貸)仕入   300,000

となります。
次に棚卸減耗費を計算します。
1個3,000円の商品が(100-90=)10個なくなっているので、棚卸減耗費は3,000円×10個=30,000円です。
30,000円分の商品がなくなっているので、『(貸)繰越商品30,000』となります。

次は借方です。
このなくなってしまった30,000円分は費用(損失)となります。
また、この例題ではこの費用は売上原価に含めると指示があります。
売上原価は仕入勘定で算定しているので、仕入にこの費用を加えます。
よって『(借)仕入30,000』となります。

まとめると、

(借)仕入 30,000/(貸)繰越商品 30,000

となります。
よって決算整理仕訳は、

(借)仕入 200,000  /(貸)繰越商品 200,000
(借)繰越商品 300,000/(貸)仕入   300,000
(借)仕入  30,000  /(貸)繰越商品  30,000

の3行となります。

売上原価に含めない場合

資料から決算整理仕訳を示しなさい。
なお、売上原価は仕入勘定で算定し、棚卸減耗費は売上原価に含めないものとする。

  1. 期首商品棚卸高 \200,000
  2. 当期商品仕入高 \800,000
  3. 当期商品売上高 \1,200,000
  4. 期末商品棚卸高
    • 帳簿棚卸数量 100個 1個あたり取得原価 3,000円
    • 実地棚卸数量  90個 1個あたり取得原価 3,000円

この例題を考えてみましょう。
まず、簿記3級の範囲で学習した売上原価の計算を行います。
帳簿の期末商品棚卸高は3,000×100=300,000円なので、

(借)仕入 200,000  /(貸)繰越商品 200,000
(借)繰越商品 300,000/(貸)仕入   300,000

となります。
次に棚卸減耗費を計算します。
1個3,000円の商品が(100-90=)10個なくなっているので、棚卸減耗費は3,000円×10個=30,000円です。
30,000円分の商品がなくなっているので、『(貸)繰越商品30,000』となります。

次は借方です。
このなくなってしまった30,000円分は費用(損失)となります。
また、この例題ではこの費用は売上原価に含めないと指示があります。
よって棚卸減耗費勘定で処理します。
よって『(借)棚卸減耗費30,000』となります。

まとめると、

(借)棚卸減耗費 30,000/(貸)繰越商品 30,000

となります。
よって決算整理仕訳は、

(借)仕入    200,000/(貸)繰越商品 200,000
(借)繰越商品  300,000/(貸)仕入   300,000
(借)棚卸減耗費  30,000/(貸)繰越商品  30,000

の3行となります。

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棚卸減耗費

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棚卸減耗費についてお伝えします。

棚卸減耗費とは…

商品の受入と払出を継続記録法で記録していれば、期末のあるべき棚卸数量が求められます。
しかし、期末のあるべき数量と実際にある数量が同じとは限りません。
商品の保管中に盗難にあったり、蒸発したりしていることがあるからです。
この無くなってしまった分の損失を棚卸減耗費といいます
棚卸減耗費はなくなってしまった数量に取得原価(単価)をかけて計算します。

棚卸減耗費の処理の仕方

棚卸減耗費は売上原価に含める場合と含めない場合の2通りがあります。
売上原価に含める場合は仕入(売上原価で計算する場合は売上原価)勘定で処理し、売上原価に含めない場合は棚卸減耗費勘定で処理します。

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期末棚卸数量を把握する方法

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期末棚卸数量を把握する方法についてお伝えします。

期末棚卸数量を把握する2つの方法

期末に残っている商品の数を把握する方法は2つあります。
継続記録法と言われる方法と実地棚卸法と言われる方法です。

継続記録法

継続記録法は商品有高帳を継続的に記録することで、期末に残っている商品の数を把握する方法です。
当然ですが、補助簿として商品有高帳をきちんと記録しておく必要があります。
この方法では「本来あるべき期末の商品の数」が分かります。

実地棚卸法

実地棚卸法は実際に倉庫などを調べることにより、期末に残っている商品の数を把握する方法です。
また、期中の払出数量は、「期首棚卸数量+期中受入数量-期末棚卸数量」という計算をすることで求めることができます。
この計算は売上原価の計算の式である「期首商品棚卸高+期中商品仕入高-期末商品棚卸高」と考え方は同じです。

2つとも行うのが一般的

理論的には継続記録法による期末棚卸数量と実地棚卸法による期末棚卸数量は同じになります。
継続記録法による期末棚卸数量は帳簿上の数字、実地棚卸法による期末棚卸数量は現実の数字だからです。
帳簿は現実を表すためにつけているため、理論的には「帳簿=現実」となります。
現金過不足で学習した帳簿の現金と実際の現金は理論上は同じになるという理屈と同じです。

しかし、現金過不足でもそうであったように、期末棚卸数量についても「帳簿=現実」になるとは限りません。
盗難や蒸発など、帳簿には記帳していなくても実際には減っていることがあるからです。

仮に、当期の商品の動きが下のような状況だったとします。

  • 期首商品棚卸数量…300個
  • 当期商品受入数量…1,000個
  • 期末商品棚卸数量(帳簿)…500個
  • 期末商品棚卸数量(現実)…400個
  • 盗難や蒸発など…100個(500個-400個)

継続記録法の場合、商品有高帳に「期首商品棚卸数量300個」「当期商品受入数量1,000個」「期末商品棚卸数量(帳簿)500個」と記帳されています。「期中の払出数量800個」も商品有高帳の払出欄を全て合計すれば分かります。
計算で求めた場合、期中の払出数量は「期首商品棚卸数量300個+当期商品受入数量1,000個-期末商品棚卸数量(帳簿)500個」=800個となります。

ボックス図で表すと下のようになります。

継続記録法

それに対して実地棚卸数量は400個です。
実地棚卸法のみで期中の払出数量を計算した場合、期中の払出数量は「期首商品棚卸数量300個+当期商品受入数量1,000個-期末商品棚卸数量(現実)400個」=900個となります。

ボックス図で表すと下のようになります。

実地棚卸法

継続記録法で求めた期中の払出数量は800個、実地棚卸法で求めた期中の払出数量は900個になります。
この差100個は何を表しているのでしょうか。
この100個は盗難や蒸発など、帳簿には記録されていないが、実際には減っている個数を表しています。

実地棚卸法だけでは、期中の払出数量の中に実際の販売によるものと販売以外の商品の減少(盗難、蒸発など)によるものが含まれてしまいます。
そのため、正しい払出数量の計算ができなくなります。
また、継続記録法だけでも帳簿と現実が異なるものになってしまい、正しい期末棚卸数量が分からなくなってしまいます。

よって継続記録法と実地棚卸法の2つを両方とも行うのが一般的です。

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