暗記不要の簿記独学講座【簿記革命】 -45ページ目

株式交付費

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この記事には改訂版がございます。改訂版は株式交付費の取引と仕訳をご覧下さい。


株式交付費についてお伝えします。

株式交付費

株式を交付するときには色々な費用がかかります。

具体的には、

  • 株式募集のための広告費
  • 金融機関や証券会社への取扱手数料
  • 目論見書の印刷費(目論見書…株式の説明書)

などがあります。

株式交付費の考え方

株式交付費は新株を交付するための費用です。
普通に考えれば支出時に費用として全額処理するのが当然です(これが原則処理です)。

しかし、株式交付費には通常と違う2つの特徴があります。

  • 多額になることが多い
  • 株式交付費は会社が続く限り効果が続く

この2つの特徴により、例外的な処理が認められることになります。
以下詳しくお伝えします。

多額になることが多い

株式交付費は多額になることが多いです。
場合によっては全額を1年目に費用として計上すると1年目の利益が吹っ飛んでしまうこともありえます。
そして2年目以降はきちんと利益が出続けることもありえます。

1年目から3年目までの創立費を除いた利益が各期1,000,000円、株式交付費が1,500,000円だった場合、支出時に費用として全額処理した場合を考えてみると、

  • 1年目…1,000,000円-1,500,000円=利益-500,000円
  • 2年目…1,000,000円
  • 3年目…1,000,000円

となります。
企業の経営成績は1年目~3年目までずっと同じはずなので、1年目だけ500,000円の赤字で、2年目から3年目まで1,000,000円の利益というのは適正だとは言いづらいところです。

株式交付費は会社が続く限り効果が続く

新株を交付するための費用である株式交付費は、本来は会社が続いていく限りずっとその効果が続いていくと考えるのが理論的には正しいです。
そして、会計の前提として「企業は永久に継続していく」と考えます。
すると、永遠に効果が続いていくことになるため、償却はしないということになります。

これはこれでまずいです。
株式交付費は新株を交付するための費用です。
売却することはできませんし、そもそも価値などありません。

償却しないということは永久に貸借対照表に記載され続けるということになります。
売却も出来ない、価値も無いものを資産として貸借対照表に記載し続けるのは問題です。
なので、ある程度の期間を決めてとりあえず償却します(これが例外処理です)。
こちらの方が適正な期間損益計算を行えます。

株式交付費の会計処理

これまでの考え方をから、

  • 支出時に全額を費用として処理する(原則)
  • 繰延資産に計上し、毎期償却を行う(例外)

という会計処理が行われることとなります。

株式交付費の償却

株式交付費は

  • 残存価額…0
  • 月割償却
  • 定額法
  • 直接控除法(減価償却でいう直接法)
  • 最長償却期間…3年(覚えなければいけません)

となっています。
基本的に無形固定資産と同じです。
この3年という数字に明確な根拠はありません。
この3年という数字は会社法により規定されています。

3年くらいで償却すれば「適正な損益計算を行う」と「貸借対照表に資産ではないものを長期間記載しない」のどちらも納得できる範囲になるという感じで考えて下さい。

また、償却期間以内で償却すれば何年でもいいのですが、検定試験では通常は最長償却期間の3年で償却することになります。

創立費と株式交付費の違い

株式を交付した場合、その株式の交付が会社設立時であれば創立費、会社設立後の増資時であれば新株交付費となります
同じ株式の交付でも、いつ株式の交付を行ったかで勘定科目が変わってきます。
この違いをきちんと問題文から読み取らなければなりません。

創立費は5年、株式交付費は3年と償却期間も違うため、勘定科目の間違いはさまざまなところに影響を与えてしまいます。
ていねいに問題文を読むようにしてください。

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開業費の取引と仕訳

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開業費の取引と仕訳についてお伝えします。

開業費の支払

「開業準備のために要した広告費などの費用1,000,000円を期首に現金で支払った」場合の仕訳について考えてみましょう。

現金で1,000,000円支払っているので『(貸)現金1,000,000』となります。

次は借方です。
開業準備のための費用なので、これは開業費にあたります。
よって、『(借)開業費1,000,000』となります。

まとめると、

(借)開業費 1,000,000/(貸)現金 1,000,000

となります。

開業費の償却

「決算にあたり、上記の開業費を会社法による最長期間で償却する」場合の仕訳について考えてみましょう。
開業費の最長償却期間は5年間です。
また、開業費は残存価額0の定額法なので償却すべき金額は(1,000,000÷5=)200,000円となります。

直接控除法で記帳することを踏まえると、仕訳は

(借)開業費償却 200,000/(貸)開業費 200,000

となります。

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開業費

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この記事には改訂版がございます。改訂版は開業費の取引と仕訳をご覧下さい。


開業費についてお伝えします。

開業費

会社を設立した後も営業を開始するまでには色々な費用がかかります。

具体的には、

  • 印鑑や名刺などの作成費用
  • 広告宣伝費
  • 会社案内やホームページなどの作成費

などがあります。

創立費は会社設立までにかかる費用、開業費は会社設立から営業開始までにかかる費用という違いがあります。

開業費の考え方

開業費は会社設立から営業開始までにかかる費用です。
普通に考えれば支出時に費用として全額処理するのが当然です(これが原則処理です)。

しかし、開業費には通常と違う2つの特徴があります。

  • 多額になることが多い
  • 開業費は会社が続く限り効果が続く

この2つの特徴により、例外的な処理が認められることになります。
以下詳しくお伝えします。

多額になることが多い

開業費は多額になることが多いです。
場合によっては全額を1年目に費用として計上すると1年目の利益が吹き飛んでしまうこともありえます。
そして2年目以降はきちんと利益が出続けることもありえます。

1年目から5年目までの開業費を除いた利益が各期1,000,000円、開業費が1,500,000円だった場合、支出時に費用として全額処理した場合を考えてみると、

  • 1年目…1,000,000円-1,500,000円=利益-500,000円
  • 2年目…1,000,000円
  • 3年目…1,000,000円
  • 4年目…1,000,000円
  • 5年目…1,000,000円

となります。
企業の経営成績は1年目~5年目までずっと同じはずなので、1年目だけ500,000円の赤字で、2年目から5年目まで1,000,000円の利益というのは適正だとは言いづらいところです。

開業費は会社が続く限り効果が続く

会社設立から営業開始までにかかる費用である開業費は、本来は会社が続いていく限りずっとその効果が続いていくと考えるのが理論的には正しいです。
そして、会計の前提として「企業は永久に継続していく」と考えます。
すると、永遠に効果が続いていくことになるため、償却はしないということになります。

これはこれでまずいです。
開業費は会社設立から営業開始までにかかる費用です。
売却することはできませんし、そもそも価値などありません。

償却しないということは永久に貸借対照表に記載され続けるということになります。
売却も出来ない、価値も無いものを資産として貸借対照表に記載し続けるのは問題です。
なので、ある程度の期間を決めてとりあえず償却します(これが例外処理です)。
こちらの方が適正な期間損益計算を行えます。

開業費の会計処理

これまでの考え方をから、

  • 支出時に全額を費用として処理する(原則)
  • 繰延資産に計上し、毎期償却を行う(例外)
という会計処理が行われることとなります。

開業費の償却

開業費は

  • 残存価額…0
  • 月割償却
  • 定額法
  • 直接控除法(減価償却でいう直接法)
  • 最長償却期間…5年(覚えなければいけません)

となっています。
基本的に無形固定資産と同じです。
この5年という数字に明確な根拠はありません。
この5年という数字は会社法により規定されています。

5年くらいで償却すれば「適正な損益計算を行う」と「貸借対照表に資産ではないものを長期間記載しない」のどちらも納得できる範囲になるという感じで考えて下さい。

また、償却期間以内で償却すれば何年でもいいのですが、検定試験では通常は最長償却期間の5年で償却することになります。

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勉強時間の作り方

創立費の取引と仕訳

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この記事には改訂版がございます。改訂版は創立費の取引と仕訳をご覧下さい。


創立費の取引と仕訳についてお伝えします。

創立費の支払

「会社設立のために定款作成、株式の発行費用などに要した費用1,000,000円を現金で支払った」場合の仕訳について考えてみましょう。

現金で1,000,000円支払っているので『(貸)現金1,000,000』となります。

次は借方です。
会社設立のための費用なので、これは創立費にあたります。
よって、『(借)創立費1,000,000』となります。

まとめると、

(借)創立費 1,000,000/(貸)現金 1,000,000

となります。

創立費の償却

「決算にあたり、上記の創立費を会社法による最長期間で償却する」場合の仕訳について考えてみましょう。
創立費の最長償却期間は5年間です。
また、創立費は残存価額0の定額法なので償却すべき金額は(1,000,000÷5=)200,000円となります。

直接控除法で記帳することを踏まえると、仕訳は、

(借)創立費償却 200,000/(貸)創立費 200,000

となります。

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創立費

簿記(TOP)>商業簿記2級>創立費


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創立費についてお伝えします。

創立費

会社を設立するときには色々な費用がかかります。

具体的には、

  • 定款作成費用(定款…法人の決まり)
  • 株式発行費(株式会社は株式を発行しなければならない)
  • 登記費用(登記…法人を設立したことを記録すること)

などがあります。

創立費の考え方

創立費は会社を設立するための費用です。
普通に考えれば支出時に費用として全額処理するのが当然です(これが原則処理です)。

しかし、創立費には通常と違う2つの特徴があります。

  • 多額になることが多い
  • 創立費は会社が続く限り効果が続く

この2つの特徴により、例外的な処理が認められることになります。
以下詳しくお伝えします。

多額になることが多い

創立費は多額になることが多いです。
場合によっては全額を1年目に費用として計上すると1年目の利益が吹き飛んでしまうこともありえます。
そして創立費がなくなったあと、2年目以降はきちんと利益が出続けることもありえます。

1年目から5年目までの創立費を除いた利益が各期1,000,000円、創立費が1,500,000円だった場合、支出時に費用として全額処理した場合を考えてみると、

  • 1年目…1,000,000円-1,500,000円=利益-500,000円
  • 2年目…1,000,000円
  • 3年目…1,000,000円
  • 4年目…1,000,000円
  • 5年目…1,000,000円

となります。
企業の経営成績は1年目~5年目までずっと同じはずなのに、1年目だけ500,000円の赤字で、2年目から5年目まで1,000,000円の利益というのは適正だとは言いづらいところです。

創立費は会社が続く限り効果が続く

会社を設立するための費用である創立費は、本来は会社が続いていく限りずっとその効果が続いていくと考えるのが理論的には正しいです。
そして、会計の前提として「企業は永久に継続していく」と考えます。
すると、永遠に効果が続いていくことになるため、償却はしないということになります。

しかし、これはこれでまずいです。
創立費は会社を設立するための費用です。
売却することはできませんし、そもそも価値などありません。

償却しないということは永久に貸借対照表に記載され続けるということになります。
売却も出来ない、価値も無いものを資産として貸借対照表に記載し続けるのは問題です。
なので、ある程度の期間を決めてとりあえず償却します(これが例外処理です)。
この処理方法の方が適正な期間損益計算を行えます。

創立費の会計処理

これまでの考え方をから、

  • 支出時に全額を費用として処理する(原則)
  • 繰延資産に計上し、毎期償却を行う(例外)

という会計処理が行われることとなります。

創立費の償却

創立費は、

  • 残存価額…0
  • 月割償却
  • 定額法
  • 直接控除法(減価償却でいう直接法)
  • 最長償却期間…5年(覚えなければいけません)

となっています。
基本的に無形固定資産と同じです。
この5年という数字に明確な根拠はありません。
この5年という数字は会社法により規定されています。

5年くらいで償却すれば「適正な損益計算を行う」と「貸借対照表に資産ではないものを長期間記載しない」のどちらも納得できる範囲になるという感じで考えて下さい。

また、償却期間以内で償却すれば何年でもいいのですが、検定試験では通常は最長償却期間の5年で償却することになります。

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繰延資産

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この記事には改訂版がございます。改訂版は繰延資産(概論)をご覧下さい。


繰延資産についてお伝えします。

繰延資産

繰延資産とは、費用として全て支払ってしまったにも関わらず、その効果が将来にわたってずっと続いていくもののことを言います。
費用として全額支払ってしまっている点を考えると当期の費用としてしまいたいところですが、その効果が将来にわたってずっと続いていくのでのれんと同じように何年かに分けて償却していくと考えることもできます。

繰延資産はのれんと同じで売却することはできませんし、資産としての価値もありません。
しかし、全額を当期の費用とすることが適切ではないと考え、無形固定資産と同じように数回に渡って償却していくことも認められています。
数回に渡って償却していく場合は、支出したときに繰延資産の勘定に資産として計上し、決算期に費用として償却していくことになります。

ちなみに費用を繰り延べるために資産にしているので繰延資産といいます。

繰延資産の具体例

繰延資産の具体例としては、

が簿記2級では出題されます。

ちなみに簿記3級の費用の記事で~費はたいてい費用だとお伝えしましたが、繰延資産は費と最後についていますが資産になります
数少ない例外です。

繰延資産の2つの処理方法

繰延資産は2つの処理方法が認められています。

  • 支出時に全額を費用として処理する(原則)
  • 繰延資産に計上し、毎期償却を行う(例外)

の2つです。
繰延資産は資産として売却することはできません。
資産としての価値もありません。
そのため、支出時に全額を費用として処理するのが原則です。

しかし、会社が続いている限り効果が続いていくのも事実です。
会社は永久に続いていくという前提で会計処理を行うので、永久に効果が続くと考えるということになります。
そう考えると、耐用年数が無限で償却することになり、事実上償却しないということになります。
費用と収益を対応させようと思ったら繰延資産は償却できません。

しかし、価値が無い資産をずっと貸借対照表に記載し続けることにも問題があります。
よって償却しないという会計処理は認められません
代わりに一定期間で償却するという方法が例外的に認められています

考え方はのれんの償却の考え方と極めて似ています。

繰延資産の償却

支出の効果が当期だけでなく次期以降に及ぶものについては、繰延資産に一度記帳しておいて、数年にわたって償却していくという方法が認められています。

繰延資産は、

  • 残存価額…0
  • 月割償却
  • 定額法
  • 直接控除法(減価償却でいう直接法)
  • 最長償却期間…それぞれ異なる

という方法で償却します。
無形固定資産と同じです。

この段階では大雑把な理解で構いません。
創立費、開業費、株式交付費、社債発行費で詳しくご説明します。

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のれんの取引と仕訳

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この記事には改訂版がございます。改訂版はのれんの取引と仕訳をご覧下さい。


のれんの取引と仕訳についてお伝えします。

のれんの取得

「当社はA社を買収し、小切手10,000,000円を振り出して支払った。A社の資産は現金1,000,000円、売掛金2,000,0000、建物3,000,000円、土地7,000,000、備品2,000,000円、負債は買掛金3,000,000円、借入金5,000,000円である。」場合の仕訳について考えてみましょう。

この場合のA社の貸借対照表は下のようになります(資産と負債の差額は全額資本金としておきます)。

暗記不要の独学簿記講座-のれんの具体例

純資産7,000,000円(総資産15,000,000円-総負債8,000,000円)のA社を10,000,000円で買収しています。
よってのれんは3,000,000円(10,000,000円-7,000,000円)となります。


資産は現金1,000,000円、売掛金2,000,0000、建物3,000,000円、土地7,000,000、備品2,000,000円、負債は買掛金3,000,000円、借入金5,000,000円を手に入れているので、『(借)現金1,000,000』『(借)売掛金2,000,000』『(借)建物3,000,000』『(借)土地7,000,000』『(借)備品2,000,000』『(貸)買掛金3,000,000』『(貸)借入金5,000,000』となります。

また、当座預金10,000,000円を振り出しているので『(貸)当座預金10,000,000』となります。
ここまでの借方合計は15,000,000円、貸方合計は18,000,000円となっています。
この貸借差額の3,000,000円がのれんとなります。
よって『(借)のれん3,000,000』となります。

まとめると、

(借)現金  1,000,000/(貸)買掛金   3,000,000
(借)売掛金 2,000,000/(貸)借入金   5,000,000
(借)建物  3,000,000/(貸)当座預金 10,000,000
(借)土地  7,000,000/
(借)備品  2,000,000/
(借)のれん 3,000,000/

となります。

のれんの償却

「上記ののれんを法定耐用年数20年間で償却する」場合の仕訳について考えてみましょう。

のれん3,000,000円が20年間で償却されます。
また、無形固定資産は定額法しか使いません
無形固定資産は残存価額は0なので、金額は「3,000,000÷20=」150,000円となります。

無形固定資産の償却方法は直接控除法(有形固定資産の減価償却でいう直接法)なので、のれんを直接減額します。
よって、『(貸)のれん150,000』となります。

次は借方です。
のれんを償却しているので、この償却費は『のれん償却』という勘定科目を使います。
よって、『(借)のれん償却150,000』となります。

まとめると、

(借)のれん償却 150,000/(貸)のれん 150,000

となります。

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のれん

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のれんについてお伝えします。

のれん

のれんとは何でしょうか。
のれんを理解するために、定食屋を買収する場合を考えてみましょう。
ちなみに、買収とは買うことです。


駅前の定食屋はとても繁盛していましたが、店主が年齢的に営業するのがきつくなったため、この定食屋を売ろうと考えています。
そこへ今から定食屋を開店したい当社がその店を売って欲しいと店主に申し出ました。

ちなみに、この定食屋は

  • 現金…1,000,000円
  • 建物…2,000,000円
  • 土地…5,000,000円
  • 備品…1,000,000円

で経営しています。
また、借入金での資金調達はせずに、全額資本金で経営しています。

この場合、貸借対照表は下の図のようになります。

暗記不要の独学簿記講座-のれん

この定食屋を買収する場合、資産だけを考えれば、

  • 現金…1,000,000円
  • 建物…2,000,000円
  • 土地…5,000,000円
  • 備品…1,000,000円

を購入するのと同じことになります。
これらの資産を購入するのに必要な資金は(1,000,000円+2,000,000円+5,000,000円+1,000,000円)=9,000,000円です。
資産だけなら、9,000,000円で買うことができるということです。

しかし、この定食屋の店主が9,000,000円でこの定食屋を売るでしょうか。
この定食屋は繁盛しています。
お客さんがきちんとついています(リピーターがいるということです)。
そのお店を資産価値だけで売却するとは考えられません。
9,000,000円+αの価格で売却しようとするでしょう。

また、この定食屋を買収しようとしている当社としても、9,000,000円という資産の価値しかない定食屋をわざわざ買う必要もありません。
資産の価値しかない定食屋を買うくらいなら、それぞれ別々に建物や備品を購入した方が自分好みの定食屋にすることができます。

そうせずにこの定食屋を買収しようとするということは、資産以上の何か価値があると考えているということになります。
ちなみに、この資産以上の価値があると考えるということは、別々に建物や備品などの資産を購入して店を出す収益よりも買収した店の方が収益が大きいと考えているということと同じ意味です。

この「より大きい収益を出す力」のことを超過収益力と言います。
この超過収益力が期待できるから実際の資産以上のお金を出してでも買収しようと考えるのです。


そこで、この定食屋を10,000,000円で買収するということで店主と合意することができました。
この場合の資産以上の価値は「10,000,000円-9,000,000円=」1,000,000円ということになります。
この1,000,000円がのれんということになります。
のれんは借方(手に入れた資産)と貸方(支払った対価)の差額で求まります。

のれんの会計処理

買収したときに資産価値以上に支払った金額をのれんで表しますが、のれんの法定耐用年数は20年です(この年数は覚えましょう)。
20年以内の月割計算で償却しなければなりません。

のれんという無形固定資産は法律上の権利を表す特許権実用新案権意匠権商標権著作権借地権などと違って売却することはできません。
売却することができないということは資産として価値があることすら疑わしいです。
資産として価値が疑わしいのであれば、買収時に全額費用として計上するということも考えられます。

しかし、買収したことで超過収益力が発生します。
この超過収益力による収益の増加は買収以降の会計年度にもずっと続いていきます。
それを全て当期の費用とすると費用収益対応の原則から考えると筋が通りません。

そこで、あいだをとって20年で償却するということになっています。
超過収益力も無限に続くことはなく、徐々に衰えていくと考えることもできます。
売却できない資産価値がないものをずっと資産として計上しておくこともありません。
落ち着くところに落ち着いたという感じです。

また、無形固定資産全てについて言えることですが、直接控除法(有形固定資産の減価償却でいう直接法)・定額法残存価額0で償却します。

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借地権の取引と仕訳

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借地権の取引と仕訳についてお伝えします。

借地権の取得

「期首に借地権を700,000円で買い入れ、代金は現金で支払った」場合の仕訳について考えてみましょう。

700,000円を現金で支払っているので、『(貸)現金700,000』となります。

また、借地権を700,000円で買い入れているので、『(借)借地権700,000』となります。

まとめると、

(借)借地権 700,000/(貸)現金 700,000

となります。

借地権の償却

「所有している借地権について決算整理仕訳を行う」場合の仕訳について考えてみましょう。

借地権は償却は行いません
よって、

仕訳なし

となります。

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