2022年のキャンプが始まった。
毎年、プロ野球関係者のみならず私たちファンにも待望の「お正月」だ。
今年も昨年に引き続き新型コロナウィルスによる感染拡大が続く。
いまひとつ晴れやかな気分にはなれないがピークアウトを信じて今季を占っていく。
まずは先日、紅白戦が行われた。
先発は伊藤将司と藤浪晋太郎。
藤浪晋太郎については拙ブログの積年課題と言っても過言ではない。
再三再四訴えてきたつもりだ。
■2021年3月記事
藤浪晋太郎~ジキルとハイドの真実 ACT1~3
https://ameblo.jp/dojima-tigers/entry-12660306772.html
■2021年9月記事
続・藤浪晋太郎の
https://ameblo.jp/dojima-tigers/entry-12697171328.html
結論から言えば・・・
「なにも変わっていない」
が当会の見立てだ。
G菅野と合同自主トレを行い軸足の使い方を指摘されたようだが。
軸足ではなく、問題点は上記の記事を読めば明らか。
当会編成部長をして
「もう飽きた」と言わしめた藤浪晋太郎の憂鬱。
さすがの私も呆れているが・・・
拙ブログの使命だと思って最後まで追いかけていく。
「藤浪とコロナには飽きた」
と本心では私もつぶやきたい。
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さて、その新型コロナに糸原が感染。
昨年、ショートのレギュラーを獲った中野拓夢も下肢コンディションの不良で出遅れている。
中野の状態が定かではないがいまの時点でまだダッシュが50%という記事も読んだ。
となれば開幕に間に合わない可能性もある。
これは小幡竜平チャンスだ。
そして小幡はその紅白戦で前進守備ながら近本を頭上を超えるランニングHRを、しかも満塁弾を放ったのだ。
もともと守備・走塁は一軍の上位レベルだから課題はバッティングであった。
昨季は内角球を窮屈そうに差し込まれ・振り遅れする事が目立ったが今季はフリー打撃を見ても一味違うように思う。
体幹の向上か、軸足がしっかりしてうまく内角球もさばけている。
バットの出し方・軌道は近本光司に似せてきたようにも思う。
インサイドからしっかり振り抜けるのは体力が上がり、ヘッドスピードが上がったせいかもしれない。
今後対外試合でも出番は増えるだろうから楽しみだ。
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私の「現時点での理想」ではセカンド小幡・ショート中野だ。
それは12月の記事で書いた。
■どこよりも早い開幕オーダー予想
https://ameblo.jp/dojima-tigers/entry-12718585198.html
各ポジションの適正選手についても文中のリンクから飛べるので参照いただければと思う。
今記事はこれもタイガースの積年の課題ともいうべき
「ザル守備の解消」
について考察していく。
11月の
の記事と多く重複するが、同じ表をいまいちど用いて
新しく算出した表と照らし合わせてより詳しく紐解いていく。
まずは前記事にて既出だが昨年86(もちろん12球団ワーストだ)の失策をおかした選手とその数。
中野拓夢・大山悠輔がツートップ。
サンズ・マルテの両外国人がこれを追い、糸原・木浪の「烏合の衆コンビ」がこれを支える。
なんといっても中野の17失策が目を引く。
が、これは中野の守備について書いた記事でも指摘したがこの守備成績にはセカンドの数字が盛り込まれている。
では各ポジション「もっとも多く守ったポジション」に固定して同じく数値を出してみる。
黄色で塗りつぶしたコマが数字がプラ転している箇所。
中野(SS)、大山(3B)、山本(SS)、小幡(2B)、陽川(1B)で守備指標がプラスに転じる。
毎度口を酸っぱくして言うがこれが
「マルチポジションの弊害」だ。
ひとりで複数のポジションをこなすのは指揮官としては使いやすいかもしれないが、あっちもこっちも本職以外の守備がグラウンドに散らばる。
何度でも言う。
「下手がグラウンドに散らばる」状態になるのだ。
対してブルーに塗った選手。
これは逆にマイナスになる選手。つまりは一番多く守っているポジションが適正ではない。
という意味でこれも単純明快。
ここまでは難しくもない、ただ普通の結果である。
「誰が見てもわかる」と言うやつだ。
ただこの「誰が見ても」の中に矢野監督、井上HC、久慈DCは含まれないようだ。
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では阪神のザル守備は「いつから?」なのか。
ここから新しく年代別の表を出してみる。
失策数の欄でオレンジの数字にしているのがリーグワースト。
一目でわかる。
2016年、金本政権以降に失策数は「安定して」増えている。
和田政権の1、2年目は失策が69-64だから久慈コーチの責任だとも一概には言い難いようにも映る。
だがこのあたりまでは「鳥谷敬一強時代」のまだ最中だ。
二遊間は2012年は平野恵一と、2013年は西岡剛と組んでいる。
その前の真弓政権で失策数が増えているのは今岡一塁・新井三塁のせいだろう。
そう考えれば2014年から増えていくのも合点がいく。
この頃から鳥谷の守備範囲に陰りが見られるようになり守備成績が落ちていくのだ。
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守備の要が年齢疲労により成績を落とす。
そこに重ねて「超変革」を掲げて金本知憲が就任。
強引とも言える若返り政策で上記の「グラウンドに下手が散らばった」状態となり、一気に失策数はレッドゾーンに突入する。
そしてそれは矢野燿大へと引き継がれ「マルチポジション推奨」により禁断の3桁に舞い上がることとなるのだ。
梅野隆太郎の固定によりパスボールこそここ2年減少で安定しているが金本政権下は3年で27もの数字をあげている。
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もうひとつ、取りあげたい数字がある。
投手に「自責点」と言う数字がある。
これは読んで字の如く「自分に責任のある失点」のことだ。
つまりエラーでだした走者がその後安打により生還しても投手の責任ではないという事。
失点がそのまま全部投手の責任になるのは可哀そうだということから出てきた数字。
言い換えれば「チーム全体の失点」から「投手全体の自責点」を引けば、
「エラーが絡んで走者が生還した数字」
になる。
いくら失策を重ねても出た走者がホームインしなければそれでいい話である。
これが表の一番右の欄。
これはこの10年、さほど変わっていない。60点以上を赤にしてみた。
やはり矢野政権以降、70-67と大きく赤字を出している。
これが昨年は久しぶりに47と40点台に落ちた。2013年以来8年ぶりの事だ。
これはどうみるべきか。
キャツチャー・ショートの固定によるものか投手陣の踏ん張りが増したとみるべきか。
この「投手陣の踏ん張り」を数値化したLOB%という指標がある。
これもお馴染みDELTA社のデータであるが
LOB% (Left On Base %) =つまり
「残塁率」を測る指標だ。
これはエラーで出た走者に限った数字ではないが、セントラルの平均が74.8%
タイガースはちょうど平均あたりの数字で一番数字が悪いのはベイスターズ。
ベイスターズはそもそもの分母である失点も桁違いに多い。
残塁率の高いのが優勝したスワローズ、2位のジャイアンツ、そして防御率1位のドラゴンズである。
紐解けば投手陣の粘投率の高い球団ほど順位は上にいると言える。
タイガースの2020年はこれが73.1%、2019年は73.8%だった。
この数字が向上すれば順位はあがると言える。
タイガースは伝統的にこの数字が悪い。
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話は紅白戦に戻る。
このゲームで勝ったチームは「デスノック免除」となるという話を聞いた解説の岡田彰布“どんでん”前監督が
「負けたチームが余計に練習できると言う事?おかしくないか?」
とつぶいやいた。
どんでんの事だから上記のセリフを絞り出すまでに「だから」と「ねえ」をそれぞれ6回くらいずつは挟んだので本意を汲み取るのが難しいが、
要するのに「下手なんやからもっと練習せえや」と言いたいのだろう。
「デスノック免除」はひとつのお遊びのつもりだろうがそもそもキャンプイン最初の紅白戦にお遊び要素が必要だろうか。
そして敗戦チームがデスノックを受けると言う意味はそれが
「練習」ではなく「懲罰」
だと言うことに他ならない。
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中野拓夢の回復具合と大山悠輔の守備位置にもよるが、ここまで見た限りでは昨季の失策を減らす要素は少ない。
中野拓夢・小幡竜平の二遊間を固定できれば守備成績は間違いなく上がる。
あとは大山悠輔をレフトに回せるかどうか。
ここまではその気配は一切ない。
矢野監督は「競争だ」と言っているようだが大山のコンバートは盟友・金本知憲の眼力の否定にもつながると考えているだろうから消極的だろう。(私はそうは思わないが)
それにそもそも春季キャンプで「競争」していては「遅い」のだ。
ポジションは各選手にキャンプインの前に伝えて準備させることが最重要と言える。
いや・・・というかそれが「当たり前」だと思うのだが。。。
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