いやー残暑が厳しいですねTaKaYaMaですこんにちは。
まだまだ夏の空気もありつつ、しかしながら秋の空気も少しずつ感じられる今日この頃。
皆様夏バテなどされておりませんでしょうか?
多数のコメントを頂戴しまして、とても喜んでおります。
これからも、なにとぞよろしくお願い致します。
さて、前回の記事の続きです。
前回の記事で「何かさ、このTaKaYaMaって人、もっともらしいことは言ってるんだけど、愛が無いわよね。犬に対する愛が」みたいな印象を持たれているんじゃないかしら…てな不安も若干ありつつ、頂戴したコメントへのお返事も兼ねまして、ちょっと更新します。
そんなわけで、「続 犬に信頼されなきゃダメかな?」いってみましょう。
こんな飼い主さんが居ました。
Aさんは、「犬のしつけ」に悩む、割とどこにでもいる飼い主さんです。
飼っているわんちゃんは、ラブラドールの男の子、1歳と少し。
ある時Aさんは、「犬をしつけるには、まずは犬に信頼される飼い主になりましょう」という言葉を耳にします。
Aさんは「なるほど、そうか」と思い、「信頼されるにはどうすればいいだろう?」と考えました。
そしてまたある時、Aさんは「犬を仰向けにした時に、暴れずにじっとしていることが出来れば、
飼い主さんを信頼している証拠です」という言葉を耳にしました。
Aさんは、家で早速実践してみました。
すると、ラブはとても嫌がり、ばたばたと暴れました。
Aさんは「ああ、やっぱり私は信頼されてなかったんだわ」と思いました。
それからというもの、「犬を仰向けにする」というのがAさんの日課になりました。
「犬に信頼される飼い主に、ならなくてはいけない」と、Aさんは考えたからです。
そして、毎日毎日、「犬を仰向けにする」ということを続けました。
愛犬の「引っ張り癖」を直す為に。
これは、僕のお客様の話です。
この飼い主さんは、しばらく「仰向けにする」ということを続けられたのですが、ある時から唸るようになってしまい、さすがに怖くなってやめました。
そして、僕のところに相談に来られて、こう言ったんです。
「引っ張り癖を直すのに、仰向けにする必要があるんだと思ってたんです。
犬をしつけるには、まずは犬に信頼される飼い主になりましょうって聞いたので…
でも、いつの間にか『仰向けでじっとさせる』ことが、目標になってました。
私はただ、引っ張って歩くのを直したいだけだったんですよね」
前回の記事で、僕はこういうことを書きました。
「犬に信頼される飼い主になりましょう」
この言葉はね、きっと「犬のしつけを、分かりやすく飼い主さんに伝える為に、生まれた言葉」なんだと思います。
ですが、何だか今では「言葉だけが、独り歩きをしている」という印象を持っています。
あくまで僕個人の印象でしかないので、あなたにとっては違うかもしれません。
でも、「信頼されなきゃいけない」と、まるで「犬に信頼されることこそが、犬のしつけの目的なのだ」と考えている飼い主さんが、少なからずいらっしゃるのは事実です。
「犬に信頼される飼い主になりましょう」っていうのは、あくまで「もののたとえ」だと思うんです。
「犬をしつけるっていうのは、ある意味『犬に信頼される飼い主になる』ってことかもしれませんね」みたいな。
でも、このたとえがいつの間にか、↑のAさんのケースの様に、変な形で飼い主さんの元に届いているケースは少なくありません。
「ただのたとえ」が、いつの間にか「たとえではなくなっている」ということ。
これは「犬のリーダーになりましょう」も、同じだと思います。
繰り返しになりますが、「犬をしつける」というのは、「犬の行動を変える」ということです。
飼い主であるあなたが必要としているのは、この「犬の行動を変える方法」なんですね。
「犬に信頼される方法」では無いと思います。
「犬に信頼される」というのが、具体的にどういうものなのか?というのは、人それぞれだと思いますが、僕が思う「犬に信頼されている状態」は、大体以下のような感じです。
(僕も信頼されてると感じることは沢山あるんですよ信頼関係そのものを否定してるわけじゃないんですよ念の為)
・大人しく身をゆだねてくる
・飼い主に唸ったり、牙を剥いたりしない
・飼い主の挙動に対して、怯えた様子を見せない
そして、もしも「犬に信頼されないと、犬の行動は変わらない」となると、とても大変です。
↑に挙げたようなことが出来ないと、犬の行動は変わらないってことになってしまいます。
つまり…
「あなたの犬は、大人しく身をゆだねてきますか?それが出来ないんなら、しつけは出来ません」
「あなたの犬は、唸ったり牙を剥いたりしてきますか?もしそうだとしたら、しつけは出来ません」
「あなたの犬は、あなたが動いた時に怯えた様子を見せますか?それではしつけは出来ません」
「犬をしつけたいんなら、まずは、犬が身をゆだねてくるような、決して唸られたり
牙を剥かれたりしないような、そして怯えられないような、そんな飼い主になりましょう」
大体の飼い主さんは、まあ大丈夫だと思います。
でも、世の中には「いや、手を出すだけで噛んでくるんですけど…」っていう悩みを持っている人も居ます。
もしも、「犬に信頼されないと、しつけは出来ない」ってことになると、そういう悩みを持つ人に対して「噛んでくるのを直したいんなら、犬に噛まれない飼い主になりましょう」って言ってるのと、同じことになるんですよね。
これじゃあ、さっぱりわけがわかりません。
何故こんなことが起こるか?というと、それは「犬に信頼される」っていうのが、「ただのたとえ」だからです。
「身をゆだねてくる。それは、信頼されてるって感じですよね♪」みたいな。
「犬に信頼される」っていうのが、「あくまでしつけをした結果」だからです。
「日々のトレーニングで、最近は私に唸らなくなりました♪」みたいな。
「しつけに必要な道具」ではないですし、「しつけをする前に考えること」でもありません。
「しつけに必要な道具」は、「犬の行動を変える方法」です。
「しつけをする前に考えること」も、「犬の行動を変える方法」です。
そして、もう一つ。
「犬に信頼される」
これって、何となくは分かりますよね。
でも、何となくでしかないんですよね。
「信頼される」とひとくちに言っても、それに対するイメージは人それぞれです。
つまり「信頼されてるって、具体的にはどういうことなの?」
ここが、はっきりとは分からないんですよね。
具体的じゃないから、ちょっと考えると訳が分からなくなるんです。
目に見えてあるモノでは無いですから。
「犬に信頼される飼い主になる」
これにこだわってしまい、「犬の行動を変える」という「しつけの本質」から、遠ざかってしまう。
「犬のしつけを分かりやすくする言葉」だったはずが、逆に「犬のしつけを分からないもの」にしてしまう。
そんな飼い主さんは、少なくありません。
僕がこのブログであなたに伝えたいことは、あくまで「しつけの本質」です。
表面的な言葉や価値観ではなく、その裏側を伝えたいと思っています。
その立場から、これからも色々なことに疑問を投げかけ、そして本質に出来るだけ迫っていきたいと思います。
さて次回は。
色々と書いてきましたけれど、「信頼されてるなぁ」って感じることはたくさんあります。
それってつまり、どういうことなのか?
「犬との信頼関係」を、TaKaYaMa的解釈でお伝えしてみようと思います。
お楽しみに。
←クリックよろしくお願いします
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■関連ページ
・何で飼い主が変わらなあかんねんと その1
・何で飼い主が変わらなあかんねんと その2
・リーダーにならなきゃダメかな?
・リーダーにならなくてもいいんじゃないかな?
・リーダーって、要はこういうことじゃないかな?
・結局リーダーとかどうでもいいんじゃないかな?
・オヤツを使っちゃダメかな?
・オヤツを使ってもいいんじゃないかな?
・オヤツ無しでしつけたい?こう考えてみればいいんじゃないかな?
・犬に信頼されなきゃダメかな?
まだまだ夏の空気もありつつ、しかしながら秋の空気も少しずつ感じられる今日この頃。
皆様夏バテなどされておりませんでしょうか?
多数のコメントを頂戴しまして、とても喜んでおります。
これからも、なにとぞよろしくお願い致します。
さて、前回の記事の続きです。
前回の記事で「何かさ、このTaKaYaMaって人、もっともらしいことは言ってるんだけど、愛が無いわよね。犬に対する愛が」みたいな印象を持たれているんじゃないかしら…てな不安も若干ありつつ、頂戴したコメントへのお返事も兼ねまして、ちょっと更新します。
そんなわけで、「続 犬に信頼されなきゃダメかな?」いってみましょう。
こんな飼い主さんが居ました。
Aさんは、「犬のしつけ」に悩む、割とどこにでもいる飼い主さんです。
飼っているわんちゃんは、ラブラドールの男の子、1歳と少し。
ある時Aさんは、「犬をしつけるには、まずは犬に信頼される飼い主になりましょう」という言葉を耳にします。
Aさんは「なるほど、そうか」と思い、「信頼されるにはどうすればいいだろう?」と考えました。
そしてまたある時、Aさんは「犬を仰向けにした時に、暴れずにじっとしていることが出来れば、
飼い主さんを信頼している証拠です」という言葉を耳にしました。
Aさんは、家で早速実践してみました。
すると、ラブはとても嫌がり、ばたばたと暴れました。
Aさんは「ああ、やっぱり私は信頼されてなかったんだわ」と思いました。
それからというもの、「犬を仰向けにする」というのがAさんの日課になりました。
「犬に信頼される飼い主に、ならなくてはいけない」と、Aさんは考えたからです。
そして、毎日毎日、「犬を仰向けにする」ということを続けました。
愛犬の「引っ張り癖」を直す為に。
これは、僕のお客様の話です。
この飼い主さんは、しばらく「仰向けにする」ということを続けられたのですが、ある時から唸るようになってしまい、さすがに怖くなってやめました。
そして、僕のところに相談に来られて、こう言ったんです。
「引っ張り癖を直すのに、仰向けにする必要があるんだと思ってたんです。
犬をしつけるには、まずは犬に信頼される飼い主になりましょうって聞いたので…
でも、いつの間にか『仰向けでじっとさせる』ことが、目標になってました。
私はただ、引っ張って歩くのを直したいだけだったんですよね」
前回の記事で、僕はこういうことを書きました。
「犬に信頼される飼い主になりましょう」
この言葉はね、きっと「犬のしつけを、分かりやすく飼い主さんに伝える為に、生まれた言葉」なんだと思います。
ですが、何だか今では「言葉だけが、独り歩きをしている」という印象を持っています。
あくまで僕個人の印象でしかないので、あなたにとっては違うかもしれません。
でも、「信頼されなきゃいけない」と、まるで「犬に信頼されることこそが、犬のしつけの目的なのだ」と考えている飼い主さんが、少なからずいらっしゃるのは事実です。
「犬に信頼される飼い主になりましょう」っていうのは、あくまで「もののたとえ」だと思うんです。
「犬をしつけるっていうのは、ある意味『犬に信頼される飼い主になる』ってことかもしれませんね」みたいな。
でも、このたとえがいつの間にか、↑のAさんのケースの様に、変な形で飼い主さんの元に届いているケースは少なくありません。
「ただのたとえ」が、いつの間にか「たとえではなくなっている」ということ。
これは「犬のリーダーになりましょう」も、同じだと思います。
繰り返しになりますが、「犬をしつける」というのは、「犬の行動を変える」ということです。
飼い主であるあなたが必要としているのは、この「犬の行動を変える方法」なんですね。
「犬に信頼される方法」では無いと思います。
「犬に信頼される」というのが、具体的にどういうものなのか?というのは、人それぞれだと思いますが、僕が思う「犬に信頼されている状態」は、大体以下のような感じです。
(僕も信頼されてると感じることは沢山あるんですよ信頼関係そのものを否定してるわけじゃないんですよ念の為)
・大人しく身をゆだねてくる
・飼い主に唸ったり、牙を剥いたりしない
・飼い主の挙動に対して、怯えた様子を見せない
そして、もしも「犬に信頼されないと、犬の行動は変わらない」となると、とても大変です。
↑に挙げたようなことが出来ないと、犬の行動は変わらないってことになってしまいます。
つまり…
「あなたの犬は、大人しく身をゆだねてきますか?それが出来ないんなら、しつけは出来ません」
「あなたの犬は、唸ったり牙を剥いたりしてきますか?もしそうだとしたら、しつけは出来ません」
「あなたの犬は、あなたが動いた時に怯えた様子を見せますか?それではしつけは出来ません」
「犬をしつけたいんなら、まずは、犬が身をゆだねてくるような、決して唸られたり
牙を剥かれたりしないような、そして怯えられないような、そんな飼い主になりましょう」
大体の飼い主さんは、まあ大丈夫だと思います。
でも、世の中には「いや、手を出すだけで噛んでくるんですけど…」っていう悩みを持っている人も居ます。
もしも、「犬に信頼されないと、しつけは出来ない」ってことになると、そういう悩みを持つ人に対して「噛んでくるのを直したいんなら、犬に噛まれない飼い主になりましょう」って言ってるのと、同じことになるんですよね。
これじゃあ、さっぱりわけがわかりません。
何故こんなことが起こるか?というと、それは「犬に信頼される」っていうのが、「ただのたとえ」だからです。
「身をゆだねてくる。それは、信頼されてるって感じですよね♪」みたいな。
「犬に信頼される」っていうのが、「あくまでしつけをした結果」だからです。
「日々のトレーニングで、最近は私に唸らなくなりました♪」みたいな。
「しつけに必要な道具」ではないですし、「しつけをする前に考えること」でもありません。
「しつけに必要な道具」は、「犬の行動を変える方法」です。
「しつけをする前に考えること」も、「犬の行動を変える方法」です。
そして、もう一つ。
「犬に信頼される」
これって、何となくは分かりますよね。
でも、何となくでしかないんですよね。
「信頼される」とひとくちに言っても、それに対するイメージは人それぞれです。
つまり「信頼されてるって、具体的にはどういうことなの?」
ここが、はっきりとは分からないんですよね。
具体的じゃないから、ちょっと考えると訳が分からなくなるんです。
目に見えてあるモノでは無いですから。
「犬に信頼される飼い主になる」
これにこだわってしまい、「犬の行動を変える」という「しつけの本質」から、遠ざかってしまう。
「犬のしつけを分かりやすくする言葉」だったはずが、逆に「犬のしつけを分からないもの」にしてしまう。
そんな飼い主さんは、少なくありません。
僕がこのブログであなたに伝えたいことは、あくまで「しつけの本質」です。
表面的な言葉や価値観ではなく、その裏側を伝えたいと思っています。
その立場から、これからも色々なことに疑問を投げかけ、そして本質に出来るだけ迫っていきたいと思います。
さて次回は。
色々と書いてきましたけれど、「信頼されてるなぁ」って感じることはたくさんあります。
それってつまり、どういうことなのか?
「犬との信頼関係」を、TaKaYaMa的解釈でお伝えしてみようと思います。
お楽しみに。
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・何で飼い主が変わらなあかんねんと その1
・何で飼い主が変わらなあかんねんと その2
・リーダーにならなきゃダメかな?
・リーダーにならなくてもいいんじゃないかな?
・リーダーって、要はこういうことじゃないかな?
・結局リーダーとかどうでもいいんじゃないかな?
・オヤツを使っちゃダメかな?
・オヤツを使ってもいいんじゃないかな?
・オヤツ無しでしつけたい?こう考えてみればいいんじゃないかな?
・犬に信頼されなきゃダメかな?