別に犬を変えることを考えていったらええんと違うんかと。
犬をしつけるのに何で飼い主が変わる必要があるんやと。
ちょっとTaKaYaMa説明してみたらどないやねんとTaKaYaMaですこんにちは。
「飼い主が変わる為の教室」というのが始まるのは分かった。
「飼い主が、変われ」と主張しているのも分かった。
「飼い主が、変わる」という点を重視しているトレーナーだというのも分かった。
ならば、その根拠をちゃんと説明してみたらどうなのか?今のままでは不親切でしょうと、鬼編集アシスタントのムラカミさんから叱られ意見を頂戴しまして、こうしてキーボードを叩いている次第でございます。
うちのサイト をご覧頂ければ、その根拠は明示しているつもりではあるんですが、何分長文の連続で読みにくいということもあり、もう一度改めてご説明差し上げますです。
「犬をしつける為には、飼い主が変わる必要がある」
これをきちんと理解する為には、「行動」というものを新たな視点で見ることが必要になってきます。
ずばり「行動分析的視点」です。
「行動分析」というのは、平たく言えば「行動の科学」です。
現在、「障害を持つ方(AD/HD アスペルガー 発達障害 自閉症 認知症 等)の行動的問題の改善、社会進出の援助(ソーシャルスキルトレーニング 特別支援教室)」や、「学級崩壊や、地域、社会の行動に関する構造的問題の改善」等に応用されている学問であり、様々な心理療法の基礎を見出した学問でもあります。
「行動に関することのスペシャリスト」と表現してもいいかもしれません。
そんな「行動の科学」であり、「行動のスペシャリスト」である「行動分析」は、「行動」というものを以下のように捉えています。
「行動とは、環境との相互作用により決定される」
具体例を出して説明しましょう。
たとえば、「話しかける」という行動を考えてみます。
ここで「あなたは何故、人に話しかけたのか?」という質問があった時、あなたならどう答えますか?
多くの人は「話がしたかったから」と答えるかと思います。
あるいは「寂しかったから」と答える人もいるかもしれません。
一般常識というか、まあまあ納得しやすい説明ですね。
「思い」や「感情」があって、その後で「行動」が起こると。
誰だって「話がしたいから、話しかける」し、「楽しいから、笑う」し、「怖いから、逃げる」わけです。
しかし、行動分析はこのような考え方は好みません。
「話しかけるという行動をした結果、何が起こったのか?」というところに、まずは注目します。
話しかければ、何らかの反応が相手から得られます。
相手からの反応無し → 話しかける → 相手からの反応有り
「話しかける」という行動の前と後で、環境に変化が起こっています。
そして、相手から反応が帰ってくれば、あなたは何かしら話を続けるでしょう。
では、次のような状況だったらどうでしょうか?
あなたは、話を続けるでしょうか?
相手からの反応無し → 話しかける → 相手からの反応無し
つまり、無視の状態です。
どれだけ話しかけても無視をされる相手には、人は話しかけません。
電柱や壁に向かって話し続ける人は、ちょっと居ませんから。
つまり、行動というのは「行動の後の結果に左右される」と考えて、ほぼ間違いないんですね。
そしてこれが「行動とは、環境との相互作用によって決定される」という考えになるわけです。
ここで一つ誤解をして頂きたくないのが「行動分析は、感情や思い、心の動きなんかを無視している(あるいは無いと思っている)」わけではないということ。
行動分析は、感情や内面の動きを無視したり否定しているわけではありません。
ただ、「行動を変える」ということを考えていく上では、「行動とは、環境との相互作用によって決定される…と、する」と考えた方が、非常に都合が良いのでそういう風に考えてますというだけの話です。
(こういった誤解は未だに根強いのですが、きちんと論文なり専門書を読みさえすれば、解ける誤解でもあります)
※この辺を詳しく書き始めるとかなり長くなるので割愛します。
興味のある方は、「行動分析学入門 杉山尚子著 集英新書」を読んでみて下さい。
で、ようやく犬の話に戻ります。
ここまでが、最早恒例となっている「壮大な前フリここまで」というやつです。
前フリと言っても、とーっても重要なことですので、説明しました。
「犬をしつける」
「問題行動を改善する」
これは、言い方を変えれば「犬の行動を変える」ということになります。
「落ち着いた犬にしつける」=「バタバタするという行動を減少させる」
「噛まない犬にしつける」=「噛むという行動を減少させる」
「吠えるのを止めさせる」=「吠えるという行動を減少させる」 等
そして、先述しました通り「行動とは、環境との相互作用によって決定される」わけです。
つまり、犬の行動を変えようと思ったら「犬がその行動をした結果の環境がどのように変化すれば、その行動が変わるか?」ということを考える必要が出てくるわけです。
だからこそ「飼い主が変わる」必要が出てくるんですが、長くなったので今日はここまで。
「何で飼い主が変わらなあかんねんと その2」を、お楽しみに。
「分かりにくいぞ!」というところがありましたら、是非コメントでお知らせ下さい。
改訂するなり、新たに記事をアップするなりしますので。
では、オヤスミナサイ。
←その2が読みたい人、クリックお願いします
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■関連ページ
・何で飼い主が変わらなあかんねんと その2
犬をしつけるのに何で飼い主が変わる必要があるんやと。
ちょっとTaKaYaMa説明してみたらどないやねんとTaKaYaMaですこんにちは。
「飼い主が変わる為の教室」というのが始まるのは分かった。
「飼い主が、変われ」と主張しているのも分かった。
「飼い主が、変わる」という点を重視しているトレーナーだというのも分かった。
ならば、その根拠をちゃんと説明してみたらどうなのか?今のままでは不親切でしょうと、鬼編集アシスタントのムラカミさんから叱られ意見を頂戴しまして、こうしてキーボードを叩いている次第でございます。
うちのサイト をご覧頂ければ、その根拠は明示しているつもりではあるんですが、何分長文の連続で読みにくいということもあり、もう一度改めてご説明差し上げますです。
「犬をしつける為には、飼い主が変わる必要がある」
これをきちんと理解する為には、「行動」というものを新たな視点で見ることが必要になってきます。
ずばり「行動分析的視点」です。
「行動分析」というのは、平たく言えば「行動の科学」です。
現在、「障害を持つ方(AD/HD アスペルガー 発達障害 自閉症 認知症 等)の行動的問題の改善、社会進出の援助(ソーシャルスキルトレーニング 特別支援教室)」や、「学級崩壊や、地域、社会の行動に関する構造的問題の改善」等に応用されている学問であり、様々な心理療法の基礎を見出した学問でもあります。
「行動に関することのスペシャリスト」と表現してもいいかもしれません。
そんな「行動の科学」であり、「行動のスペシャリスト」である「行動分析」は、「行動」というものを以下のように捉えています。
「行動とは、環境との相互作用により決定される」
具体例を出して説明しましょう。
たとえば、「話しかける」という行動を考えてみます。
ここで「あなたは何故、人に話しかけたのか?」という質問があった時、あなたならどう答えますか?
多くの人は「話がしたかったから」と答えるかと思います。
あるいは「寂しかったから」と答える人もいるかもしれません。
一般常識というか、まあまあ納得しやすい説明ですね。
「思い」や「感情」があって、その後で「行動」が起こると。
誰だって「話がしたいから、話しかける」し、「楽しいから、笑う」し、「怖いから、逃げる」わけです。
しかし、行動分析はこのような考え方は好みません。
「話しかけるという行動をした結果、何が起こったのか?」というところに、まずは注目します。
話しかければ、何らかの反応が相手から得られます。
相手からの反応無し → 話しかける → 相手からの反応有り
「話しかける」という行動の前と後で、環境に変化が起こっています。
そして、相手から反応が帰ってくれば、あなたは何かしら話を続けるでしょう。
では、次のような状況だったらどうでしょうか?
あなたは、話を続けるでしょうか?
相手からの反応無し → 話しかける → 相手からの反応無し
つまり、無視の状態です。
どれだけ話しかけても無視をされる相手には、人は話しかけません。
電柱や壁に向かって話し続ける人は、ちょっと居ませんから。
つまり、行動というのは「行動の後の結果に左右される」と考えて、ほぼ間違いないんですね。
そしてこれが「行動とは、環境との相互作用によって決定される」という考えになるわけです。
ここで一つ誤解をして頂きたくないのが「行動分析は、感情や思い、心の動きなんかを無視している(あるいは無いと思っている)」わけではないということ。
行動分析は、感情や内面の動きを無視したり否定しているわけではありません。
ただ、「行動を変える」ということを考えていく上では、「行動とは、環境との相互作用によって決定される…と、する」と考えた方が、非常に都合が良いのでそういう風に考えてますというだけの話です。
(こういった誤解は未だに根強いのですが、きちんと論文なり専門書を読みさえすれば、解ける誤解でもあります)
※この辺を詳しく書き始めるとかなり長くなるので割愛します。
興味のある方は、「行動分析学入門 杉山尚子著 集英新書」を読んでみて下さい。
で、ようやく犬の話に戻ります。
ここまでが、最早恒例となっている「壮大な前フリここまで」というやつです。
前フリと言っても、とーっても重要なことですので、説明しました。
「犬をしつける」
「問題行動を改善する」
これは、言い方を変えれば「犬の行動を変える」ということになります。
「落ち着いた犬にしつける」=「バタバタするという行動を減少させる」
「噛まない犬にしつける」=「噛むという行動を減少させる」
「吠えるのを止めさせる」=「吠えるという行動を減少させる」 等
そして、先述しました通り「行動とは、環境との相互作用によって決定される」わけです。
つまり、犬の行動を変えようと思ったら「犬がその行動をした結果の環境がどのように変化すれば、その行動が変わるか?」ということを考える必要が出てくるわけです。
だからこそ「飼い主が変わる」必要が出てくるんですが、長くなったので今日はここまで。
「何で飼い主が変わらなあかんねんと その2」を、お楽しみに。
「分かりにくいぞ!」というところがありましたら、是非コメントでお知らせ下さい。
改訂するなり、新たに記事をアップするなりしますので。
では、オヤスミナサイ。
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