こんにちは、日本母親支援協会の柴田です。
今日は、「早くしなさい」は
子供の成長を遅らせるというお話です。
子供に向かって「早くしなさい」と言う
親は多いですよね。
やっと歩く事を覚えた子供に
「早く」というのは酷です。
スタスタと歩けるからと言っても
まだまだ試行錯誤を繰り返しています。
靴を履けるようになったからと言っても
それは、たまたまかもしれません。
ボタンを掛けられるようになったけど
まだまだ「もっと上手に」と
考えながらボタンを掛けているのです。
何度も何度も挑戦することで
次第に上達していくのです。
その挑戦しているときに
「早くしなさい」と声がけするのは
「挑戦なんかしなくて良い」
「試行錯誤なんかしなくて良い」
と言っているのと同じです。
小学校に入って宿題をしているときに
子供が一生懸命考えているのに
「答えを早く出しなさい」
と言っているのと同じです。
子供は常に新しいことを学んでいるのです。
大人でも新しいことを身につけるには
時間がかかります。
一度や二度の練習で上手にはなれません。
何度も何度も練習を繰り返して
次第に上手になっていくのです。
上手になったと言っても
それで完成ではありません。
例えば、自転車。
最初は補助輪がついているので
何とか乗ることは出来ます。
しかし、補助輪を外すと
なかなか乗りこなせなくなります。
最初は、なかなか上手に乗れませんが
何度も挑戦している内に
突然バランスを取れるようになります。
しかし、それで終わりではありません。
今度はブレーキのかけ方を
学ぶ必要があります
ブレーキのかけ方が上手になると
今度はコーナーを倒れずに
曲がれるようにしなければいけません。
コーナーを曲がれるようになれば
今度は交通ルールを学ぶ必要があります。
自転車の操縦を覚えて
交通ルールを覚えて
そこで初めて
公道を走れるようになるのです。
公道を走れるようになったら
自分だけの考えで走るのは危険だと
言うことを教える必要があります。
車や自転車、歩行者にぶつからないように
注意深く走ることが必要になってきます。
自転車一つとっても
数多くの課題を
クリアしていかなければいけません。
それと同じです。
子供が靴を履けるようになった
からと言っても、すぐに完璧に
靴を履けるようになったのでは
ありません。
子供は「もっと上手に」と
考えながら何度も何度も
挑戦しているのです。
「あれかな?」「これかな?」
「こうしたらどうかな?」
「これではだめだな」
「この方法が良いな」
などと勉強しているのです。
その最中に
「早くしなさい」
と言われると
勉強が中断してしまうのです。
と言うことは「早くしなさい」は
「勉強を終わりなさい」と
言っているの同じ事なのです。
また時間の早さも大人と子供では
大きな差があります。
30歳の大人なら1年は1/30です。
それが3歳の子供なら1/3なのです。
もっとわかりやすく言うと
大人の一日は1/10950(365日×30年)
大人の一時間は1/262800
ごくごく短い時間です。
それに対して子供の一時間は1/26280
単純に計算して大人の10倍
ゆっくりと流れているのです。
大人の10倍というと子供の1分は
大人にとっては10分に相当します。
だから大人にとっては
時間が早く流れていくのです。
逆に子供にとっては
ゆっくりと流れていくのです。
子供にとっての1分は大人にとっての10分。
じっくりと考えられる時間なのです。
大人にとってはその1分が10分くらいに
感じてしまうので
「早くしなさい」
と言ってしまうのです。
子供は成長期のど真ん中です。
試行錯誤を繰り返しながら
様々なことを学んでいるのです。
親もゆっくりと時間を取って
子供の成長を見守ってあげてください。
今日から「早くしなさい」は
心の奥にしまっておきましょう。
そして、時間に余裕を持った行動を
心掛けてください。
そうすると子供は驚くほどの
成長を見せてくれますよ。
今日も最後まで読んで頂いて
本当にありがとうございます。
日本母親支援協会はあなたの育児を応援します。不安や悩みがあるのならばなんでもお聞きください。