親の常識を押し付けると自己肯定感が育たない | 好奇心を満たせば育児は本当に楽になる

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親の常識を押し付けるママ

 

こんにちは、日本母親支援協会の柴田です。今日は、親の常識を押し付けると自己肯定感が育たないというお話です。

 

 

常識とは何でしょう?岩波の国語辞典によると「健全な一般人が共通に持っている、または持つべき、普通の知識や思慮分別」と書いてあります。

 

 

ツッコミどころ満載ですね^ ^;

 

 

健全な社会人?「健全」とはなに?調べてみると「身体や組織の状態に欠陥・以上がなく、順当な活動が見られる様子」とありました。

 

 

ということは五体満足でない人は「健全」ではないということでしょうか?「常識」を持ち合わせていないということでしょうか?

 

 

普通とは「他と変わっていないさま。ごくあたりまえなさま」とあります。

 

 

では「あたりまえ」を調べてみると「当然」とあります。では「当然」を調べてみると「道理上、そうであるべきこと。または、そうするべきこと」とあります。

 

 

こうなってくるとがんじがらめですね。「常識」とは、そうしなければいけないことということになります。

 

 

でも、その「常識」は日本の中の常識です。海外に行けば「非常識」になっています。

 

 

日本の常識は海外の非常識

 

 

日本の常識と海外の常識を、いくつか挙げてみましょう。

 

 

「車は左側通行」というのは日本では当たり前ですが、世界では右側通行の国のほうが圧倒的に多いのです。

 

 

海外の道路

 

 

その昔、日本でも右側通行の地域がありました。それは沖縄です。アメリカに占領させていたので右側通行になったのです。

 

 

返還から6年後の1978年に左側通行に変わりました。柴田も右側通行のときの沖縄にバイクで旅行したことがあります。

 

 

大阪に帰ってきても右側通行で走ってしまい危うく事故に合うところでした。

 

 

タクシーに乗り込むときにドアが自動で開くのは「日本の常識」です。海外では客がドアを開くのが「常識」です。

 

 

日本では公衆トイレは殆どの場合無料というのが「常識」ですが、イタリアでは公衆トイレ1回の使用につき、50セント~1ユーロが支払うのが「常識」となります。

 

 

日本ではご飯を食べる際はお椀やお茶碗を手に持つことが「常識」マナーですが、海外では食器を持つのは「非常識」です。

 

 

また、お味噌汁を飲む時のようにお椀に口をつける行為も、当然、海外ではマナー違反になる場合が多いようです。

 

 

日本ではお箸で食べるのが「常識」ですが、インドでは「右手」で食べるのが「常識」です。

 

 

このくらいにしておきましょう^ ^; いかに日本の「常識」が海外では「非常識」なのかお解り頂けたのではないでしょぅか?

 

 

これからのグローバル時代に飛び出す子どもたちに日本の常識を押し付けることが、いかに間違っているのかということです。

 

 

日本の文化としてマナーを教えるということは正しいことです。「日本ではこうするんだよ」と教えることでコミュニケーションが図れますし、日本への理解も進むでしょう。

 

 

それと同時に海外の文化を学ぶことも大切なことになります。

 

 

そういう事を頭において子供に「常識」を緩やかに教えることがこれからの親の努めになるのではないでしょうか?

 

 

かの有名なアインシュタインは常識のことを次のように話しています。

 

 

常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう。

 

アインシュタイン

 

 

「偏見」とは「偏った見解。公正でない一方的な見方」という意味になります。

 

 

何も知らない子供に親の「公正ではない一方的な見方」を押し付けることは、世界で活躍する子供の将来にとって大きなマイナスとなるでしょう。

 

 

でも、なかなか頭を切り替えるのは難しいですよね。

 

 

少し見方を変えてみましょう。

 

 

初めての公園で、遊具で遊ぶときに滑り台を滑る方から登ろうとする子供が多いですね。

 

 

そんなときに多くの親は「ここからは登っちゃダメよ」と注意します。これは親の常識を押し付けていることになります。

 

 

子供にとって初めての滑り台という遊具です。どのように遊んで良いのかわかりません。

 

 

とりあえず挑戦してみるのですが、それを親から注意されてしまうと意欲がしぼんでしまいます。

 

 

周りに誰もいなければ、一度子供のやりたいようにやらせてみることです。子供の挑戦意欲を尊重してあげることです。

 

 

その上で、「今度は階段から登ってみようか」と提案してあげるのです。やってみると滑る方から登るよりも階段のほうが楽だと学びます。

 

 

それでも、滑る方から上りたいのならそれはそれで子供の自由です。誰もいない時間ならば迷惑にもなりません。

 

 

そこから新しい発想が生まれるかもしれません。

 

 

また、こんな遊具があれば親のあなたはどうするでしょうか?

 

 

ぐにゃぐにゃジャングルジム

 

 

さあ、あなたは子供にどうやって遊べば良いのか教えられるでしょうか?

 

 

一般的なブランコやすべり台なら「常識」を教えることは出来るでしょうが、この「ぐにゃぐにゃジャングルジム」という遊具の遊び方は経験がないので教えることは出来ませんよね。

 

 

でも、子供はこの遊具を見た瞬間、好奇心と挑戦意欲が湧き出しているのです。そんなときには危険のないように見守るだけでしょう。

 

 

子供なりに遊び方を考えながら、「こうすれば、どうかな?」「そうか、こうすればいいんだ」などと試行錯誤を繰り返します。それが新しい「常識」を生んでいくのです。

 

 

親の常識で子供を「正しい人間」に育てようと考えると子供の可能性を潰してしまうことになります。

 

 

子供がやりたいことをやらせてもらえないことが続くと子供の自己肯定感が潰されていくのです。

 

 

車のハンドルに「遊び」があるように、少し「親の常識」にも「遊び」を取り入れるようにしてみたいですね。

 

 

日本母親支援協会はあなたの育児を応援します。不安や悩みがあるのならばなんでもお聞きください。